JPH0214207B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動車のフロント又はリヤウインドを
構成するガラス取付部にあつて、接着剤を用いて
ウインドパネルを取り付けるとともに、ウインド
パネルと車体パネル間にフラツシユマウントモー
ルを接着固定した如き構造に関する。

（従来技術） 従来、第１図に示す車両のリヤウインドパネル
１を車体側に形成された開口縁に取り付ける際
に、該リヤウインドパネル１とともにフラツシユ
マウントモール２を接着剤を用いて前記車体開口
縁に固定する手段が知られているが、その取付部
分の断面を示す第２図の如くモール本体１１から
突出する主脚１１ａ及び該主脚１１ａより突出す
るひれ状支脚１１ｂを有するフラツシユマウント
モールを、ウインドパネル１３と車体パネル１４
間に接着剤１２を封入しつつ固定している。１５
は接着１２の洩れ防止用ダムラバーである。

しかしながら上記の如きフラツシユマウントモ
ールの取付構造にあつては、組付時にダムラバー
１５を別途用意して封着する工数を要して、作業
が煩瑣である外、接着剤の経時的な劣化によつて
フラツシユマウントモールが剥離する欠点があ
り、シール不良又は外観特性の低下をきたす難点
を有している。

一方、上記の欠点に対処するために、フラツシ
ユマウントモールと車体パネル間に、前記ひれ状
支脚１１ｂが係着する係止爪が突出形成されたフ
アスナーを挿入固定して、フラツシユマウントモ
ールの係着状態を強固にする構造も行われている
が、該フアスナーの挿入固定作業と、前記ダムラ
バー１５の挿入固定作業とを別途に行わなければ
ならないので、作業工程が煩瑣となり、且つ仕上
がり時のフアスナーとダムラバーとの位置関係が
不均一になる難点がある。

（発明の目的） 本発明は上記した如き従来の自動車用フラツシ
ユマウントモールの取付構造に存する欠点を解消
して、取付工程が簡易でしかも固定強度が大き
く、位置による取付バランスのばらつきのないフ
ラツシユマウントモールの固定構造を得ることを
目的とするものである。

（発明の構成、作用） 本発明は上記目的を達成するために、車両のフ
ロントウインド又はリヤウインドを形成する車体
開口縁と、該車体開口縁に取り付けられるウイン
ドパネルとの間に、モール本体から突出する主脚
及び該主脚より突出する複数本のひれ状支脚が形
成されたフラツシユマウントモールを配置して、
該フラツシユマウントモールの主脚及びひれ状支
脚をウインドパネルとともに前記車体開口縁に接
着固定した構造において、一端に前記フラツシユ
マウントモールのひれ状支脚が係着する係止爪が
突出形成され、他端に接着剤の洩れ防止用リツプ
が形成されているとともに、車体パネルとの接着
部分に接着剤が流通自在な切欠を形成したフアス
ナーを用いて前記フラツシユマウントモールを接
着固定したフラツシユマウントモールの固定構造
にしてある。上記の構成したことによつてフラツ
シユマウントモールと車体パネル間に従来のダム
ラバーを兼ねたフアスナーが介在することにな
り、且つフラツシユマウントモールの強固な固定
構造が得られる。

（実施例） 以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。即ち第３図は本発明を適用したフラツシユマ
ウントモールの固定構造を示しており、図中、２
１はモール本体であつて、該モール本体２１から
突出する主脚２１ａ及び該主脚２１ａより突出す
るひれ状支脚２１ｂとが設けてある。２２はガラ
ス等で成るウインドパネル、２３は車体パネルで
あり、該車体パネル２３の車外側表面で且つフラ
ツシユマウントモールが接する部位にはフアスナ
ー２４が固着されている。このフアスナー２４に
は、係止爪２４ａ，２４ａが突出形成されてい
て、前記主脚２１ａより突出するひれ状支脚２１
ｂの先端が係着される位置にモール本体２１を配
設してある。更にフアスナー２４の他端側には、
先端がウインドパネル２２に当接するリツプ２４
ｂが形成されていて、接着剤２５の洩れ防止機能
を有している。即ち上記フアスナー２４は、一端
に設けた係止爪２４ａ，２４ａによつてモール本
体側のひれ状支脚２１ｂを支持し、他端に設けた
リツプ２４ｂによつて接着剤２５の洩れ防止用と
しての従来のダムラバー１５（第２図）に相当す
る機能を保持させているものであつて、一個の部
材によつて前記各機能を有せしめたことが特徴と
なつている。又、フアスナー２４には第４図に示
した如く、前記接着剤２５が流通自在な複数個の
切欠２４ｃ，２４ｃが形成されていて、該切欠２
４ｃ，２４ｃを介して前記接着剤２５が車体パネ
ル２３と接触し、フアスナー２４と車体パネル２
３との接着状態を強固にするとともに、車体パネ
ル２３とモール本体２１、ウインドパネル２２と
の接着状態を強固にするように作用する。

フアスナー２４としては合成樹脂、塩ビ樹脂、
ポリカーボネード等を用いて構成すれば良い。更
に形状的には第５図に示す形状とすることもでき
る。即ち同図Ａはリツプ２４ｄの先端の曲折形状
を第４図示の例と逆向きとした場合であり、同図
Ｂはリツプ２４ｅとして、他部材、例えばスポン
ジゴム材を接着した例であり、同図Ｃは同様に接
着したスポンジゴム材２４ｅの先端形状を第４図
示の例と同様に形成した例であり、同図Ｄは、ス
ポンジゴム材２４ｅの先端形状を同図Ａと同様に
形成した例を示している。何れの実施例にあつて
も、第４図に示す基本実施例と同様な効果をもた
らすことができる。

（発明の効果） 以上説明した本発明に係るフラツシユマウント
モールの固定構造を車体開口縁へウインドパネル
を接着固定する際に適用することによつて、以下
に記す各種効果をもたらすことができる。即ちウ
インドパネルを車体パネルに接着固定するに際し
て、フアスナー２４を介在させてフラツシユマウ
ントモールを固定することによつて、１回の取付
操作によつてフラツシユマウントモールの固定と
接着剤の洩れ防止機能が得られることになり、従
来の如く、ダムラバーの封着工程を要しないの
で、取付操作が簡易となり、且つフアスナーの係
止爪とリツプとの位置関係は当然一定に保持され
る。又、主脚２１ａより突出するひれ状支脚２１
ｂがフアスナー側の係止爪に係着されるので、接
着剤の経時的な劣化によりモール本体が脱落する
惧れがなくなる。更にフアスナー側に接着剤が流
通自在な切欠を設けたことにより、該フアスナー
と車体パネル間の接着状態が強固となり、当然車
体パネルとウインドパネル間の接着状態も強固と
なつて、シール性、外観特性共に良好なフラツシ
ユマウントモールの固定構造が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は車両の外観を示す斜視図、第２図は従
来のフラツシユマウントモールの固定構造例を示
す断面図、第３図は本発明に係るフラツシユマウ
ントモールの固定構造例を示す断面図、第４図は
本発明の構造中に用いたフアスナーの形状を示す
斜視図、第５図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは上記フアスナー
の他の形状例を示す断面図である。 ２１……モール本体、２１ａ……主脚、２１ｂ
……ひれ状支脚、２２……ウインドパネル、２３
……車体パネル、２４……フアスナー、２４ａ…
…係止爪、２４ｂ，２４ｄ，２４ｅ……リツプ、
２４ｃ……切欠、２５……接着剤。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車両のフロントウインド又はリヤウインドを
   形成する車体開口縁と、該車体開口縁に取り付け
   られるウインドパネルとの間に、モール本体から
   突出する主脚及び該主脚より突出する複数本のひ
   れ状支脚が形成されたフラツシユマウントモール
   を配置して、該フラツシユマウントモールの主脚
   及びひれ状支脚をウインドパネルとともに前記車
   体開口縁に接着固定した構造において、 一端に前記フラツシユマウントモールのひれ状
   支脚が係着する係止爪が突出形成され、他端に接
   着剤の洩れ防止用リツプが形成されているととも
   に、車体パネルとの接着部分に接着剤が流通自在
   な切欠を形成したフアスナーを用いて前記フラツ
   シユマウントモールを接着固定したことを特徴と
   するフラツシユマウントモールの固定構造。