JPH02131176A - 時計ケース等の装身具類の金属表層及びその形成方法 - Google Patents

時計ケース等の装身具類の金属表層及びその形成方法

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JPH02131176A JP63282067A JP28206788A JPH02131176A JP H02131176 A JPH02131176 A JP H02131176A JP 63282067 A JP63282067 A JP 63282067A JP 28206788 A JP28206788 A JP 28206788A JP H02131176 A JPH02131176 A JP H02131176A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、時計ケース等の装身具類の改良された金属表
層及びその形成方法に関し、特に、金属表層に形成され
た硬質ガラス保護層に発生する粉吹き現象を効果的に解
消し得る金属表層の形成方法及び該表層をもった装身具
類を提供することを目的とするものである。
〔従来の技術とその技術的課題〕
従来、時計ケースやバンド類、その他の装身具類の金属
表面の汚れ防止や耐クラック性を付与させるために、該
金属の表面に硬質保護被膜を形成させることは広く知ら
れている。その代表的な被覆形成方法として、例えば、
表面をホーニングあるいはへアーライン等その他の予備
処理をした金属の表面に、けい酸ナトリウムとシリカゾ
ルとの水性混合液(SiO2/Na20=4〜10)を
塗布し、これを空気中で加熱乾燥してガラス保護膜を形
成させる方法が知られている。しかし、この方法で形成
された保護膜は、その中に含有されるNa,0が、大気
中の水分あるいは炭酸ガスと反応してその保護膜に白化
物が現れる、いわゆる粉吹き現象が生ずるという問題が
あった。この粉吹き現象は、保護膜の内面に形成され易
く、その除去は厄介なため、装身具の品質を著しく低下
させる点において実用上の致命的欠陥となっている。
従って、本発明の課題は、時計ケース、その他の装身具
類の金属表面の保護層に、粉吹きを伴わず、しかも装身
具に要望される耐擦傷性,耐クラック性の優れた汚れ防
止層を形成させる方法及びそのような改善された金属表
面層が形成された装身具類を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは,上記課題を克服する方法について、多く
の試作研究を重ねた結果、比較的薄い硬質の透明ガラス
保護薄層と有機シリケートから誘導されるシリカ層とを
組み合わせて形成させることにより効果的に目的が達成
できることを見出し、本発明に到った。
?なわち、本発明は、表面予備処理された装身具用金属
成形体基材表面に、硬質透明ガラス保護薄層及び更にそ
の層表面にけい酸アルキルエステル類から誘導されるシ
リカ層を形成して成る時計ケース等の装身具類の金属表
層、及びその効果的製造方法として、装身具用金属成形
体基材表面を、メッキ,ホーニング,ヘアーライン,窒
化又は溶射等により表面予備処理し、これを空気中で乾
燥した後、その表面にSi0■20〜21重量%とNa
20を3.8〜4.4重景%を含んだコロイド液を純水
で4〜8倍に希釈して塗布し、加熱乾燥して硬質透明ガ
ラス保護薄層を形成させ、次いで、該表面に有機けい酸
エステルの部分加水分解溶液を塗布し、加熱,焼成する
ことを特徴とする時計ケース等の装身具類の金属表層の
形成方法を提供するものである。
本発明に係る装身具類は、従来の透明な硬質ガラス保護
薄層の形成において、金属表面に塗布しているSiO,
2(]−21重景%とNa20を3.8−4.4重量%
を含んだコロイド液を純水で4〜8倍に希釈して適用す
ることが重要であり、これを塗布乾燥して形成される硬
質透明ガラス保護薄層の上面に、けい酸アルキルエステ
ル(アルキルシリケート)類の部分加水分解溶液を塗布
乾燥してSin,被覆表層を形成させることに技術的特
徴がある。
本発明において主な対象装身具類は、例えば、時計ケー
ス,時計バンド,ネックレス,ブローチ,ペンダント,
ブレスレット,イヤリング,ヘアピンその他の金属装飾
品類等であって、特に好ましくは、ステンレス鋼、金属
チタン、チタン系合金及び銅合金類を基質とするもので
ある。これらの金属基質は、その汚れと傷防止のために
硬質保護膜を形成させるときと同様に、通常知られた表
面処理、例えばメッキ,ホーニング,ヘアーライン,窒
化あるいは溶射等の表面予備処理が行われる。
またこの表面予備処理は、必要に応じて、更にその表面
を、例えば、アルカリ脱脂や水洗等により前処理する方
法を包含する。予備処理された金属表面には、次いで硬
質透明ガラス保護被膜の形成が行われる。この表面予備
処理された金属成形体基材表面への硬質透明ガラス保護
被膜の形成は、従来のけい酸ナトリウムとシリカゾルを
混合したコロイド液(Sin220−21重量%とNa
20を3.8〜4.4重量%を含有)をそのまま適用す
るのではなく、特に炭酸ガスを実質的完全に除去した純
水で4〜8倍に希釈した約2.5〜5.0重量%のSi
O2と約0.5〜1.0重量%のNa,Oとを含有する
希釈されたコロイド溶液が塗布、適用される。この濃度
割合を逸脱するときは、例えば製品の粉吹き防止性が低
下するので好ましくない。
このように濃度調整された下地層形成用希釈コロイドゾ
ルは、浸漬法又はスプレー吹付け等により塗布され、こ
れを例えば、150℃〜300℃の温度で30分ないし
120分加熱,焼成して、厚さ約1〜5μIの薄膜が形
成される。
次に、本発明においては、このようにして形成された硬
質透明ガラス保護層の表面に、更にアルキルシリケート
類の部分加水分解溶液を塗布し加熱焼成して、好ましく
は、約1〜3μm程度の薄いガラス膜を形成させる。
このように、本発明は、装身具用金属成形体基材表面に
、保護層として比較的薄い硬質透明ガラス保護被膜とけ
い酸アルキエステルの部分加水分解溶液から形成される
Sin,膜を組み合せた二重膜保護層を形成させること
が特徴的である。
最上層の形成に用いられる処理剤は、けい酸アルキルエ
ステルの部分加水分解溶液であって、下記式 R’ Si(OR) 4−n n (式中、Rは低級アルキル基から選択され、R’はメチ
ル基又はフェニル基であり、nは0,1,2又は3であ
る。) で表わされる有機けい酸アルキルエステル類を部分加水
分解して調製される。そのトップコートの形成に用いら
れる有機けい酸アルキルエステル類原料として最も好ま
しいものは、エチルシリケート系のものである。この表
層は望ましくは膜厚が約1〜3μmであって、これに関
連して、その部分加水分解溶液の濃度は、約20〜40
重量%程度が好適に採用される。また、これらのトップ
層形成?溶液は、同様に浸漬,スプレー等の通常の方法
により塗布され、150℃〜300℃の温度で、30分
ないし120分間加熱乾燥後、焼成して所望の薄層のS
iO■被膜に形成される。このトップ層は、硬度が9H
のレベルで、本来、傷の防止には充分な効果がないが、
意外なことに、下地の薄い硬質ガラス膜との組合せ二重
層によって傷の付かない表層が形成されることが見出さ
れた。
上記のように、本発明方法はアンダーコートとしての硬
質ガラス保護被膜とトップコートとしてのアルキルシリ
ケート類から誘導されるSin2膜の組合せが重要であ
る。
〔作用〕
このように、本発明に係る金属成形体基材表面に硬質透
明ガラス保護層とけい酸アルキルエステル類の部分加水
分解溶液から形成されるSun,層とを組み合わせて成
る時計ケース等の装身具類の金属表層は、指紋等によっ
て汚れることがなく、傷付くことも実質的にないし、空
気中の湿度や炭酸ガスによって粉吹き現象が発生するこ
ともないので、装身具の品質が長期にわたり高く保持で
きる。
〔実施例〕
次に、具体例により、本発明の特徴を更に詳細に説明す
る。
なお、表面処理された金属表層についての各種試験方法
及びその評価は次の通りである。
(1)耐湿性: 温度60℃,相対湿度95%の雰囲気条件下に、24時
間保持して、その状態を調べた。
(2)耐摩耗性: スガ試験機(NUS−ISO−1)を用いて調べた。
(3)人工汗 : 下記成分を含んだ水溶液中に48時間浸漬して、その耐
性を調べた。
《水溶液成分》 NaC Q : 9.9g/ fl , Na2S :
 0.8g/ Q ,(NH2)2CO :1.7g/
Q, CH,CHOHCOOH:1.7g/fl,及びNH4
0H : 0.2m Q  : これらの各方法は、その定性的評価を次の記号で表中に
示した。
O・・・優秀   Δ・・・やや不良 0・・・良好   X・・・不良 実施例 1 チタン合金製の時計外装部品の表面を#100〜#30
0のガラスビーズでホーニング処理したのち、アルカリ
脱脂及び水洗予備処理を行った。かかる表面予備処理を
施した面に、20重量%のSio2と4.0重量%のN
a,Oを含んだけい酸ナトリウムとシリカゾルの混合コ
ロイド液を、イオン交換樹脂により炭酸ガスを除去した
純水で約6倍に希釈し、上記外装部品を浸漬してその表
面に付着させた。
次いで約200℃の温度で約60分間乾燥して、約1.
5μmの硬質透明ガラス保護被膜を得た。
次に、この硬質透明ガラス保護被膜の上に、エチルシリ
ケートの部分加水分解物の60重量%溶液を約30重景
%に希釈して浸漬塗布し、約250℃の温度で約60分
間乾燥,焼付けして約2.5μm厚のトップコートを形
成させた。
表面処理されたチタン合金製の時計外装部品を上記各種
試験方法によりテストし、それらの結果及び評価を後記
第1表に示した。
実施例 2 ステンレス製(SUS304及び316)時計用外装部
品を金属基質として用いた外は、実施例1と全く同様に
して,その表層を形成させた。それらの結果を第1表に
併記した。
実施例 3 時計用外装部品(Ti材:Ti合金及びS U S 3
04を含む)に、11 100〜#300のガラスビー
ズでホーニング処理を行い、その面を水洗処理し、次い
でアルカリ脱脂処理を行った。この表面予備処理した表
面に20重量%のS102と4.0重量%のNa,0を
含んだけい酸ナトリウムとシリヵゾルの混合コロイド液
を、イオン交換樹脂により炭酸ガスを除去した純水で約
4倍に希釈し、上記外装部品にスプレ一方式で表面に付
着させた。次いで約250℃の温度で約40分乾燥して
、約2.5μmの透明な硬質ガラス保護被膜を得た。
次に、この硬質透明ガラス保護被膜の上に、エチルシリ
ケートの加水分解物の約60重量%の溶液を約30重量
%に希釈してスプレ一方式で塗布し、200℃の温度で
80分間エチルシリケートを焼付け処理した結果、厚さ
約1.5μmのトップコートが得られた。
実施例 4 時計用外装部品(Ti系合金とS U S 304を含
む)を、#100〜#300のガラスビーズでホーニン
グ処理し、その面を水洗処理した後アルカリ脱脂処理を
行った。この表面予備処理した表面に、20重量%のS
 io2と4.0重量%のNa20を含んだけい酸ナト
リウムとシリカゾルの混合コロイド液を,イオン交換樹
脂により炭酸ガスを除去した純水で約8倍に希釈し、上
記外装部品にスプレ一方式で表面に付着させた。次いで
、これを約150℃の温度で約100分乾燥して、約1
.5μmの透明な硬質ガラス保護被膜を得た。
次に,この硬質ガラス保護被膜の上に、エチルシリケー
トの加水分解物の60重量%の溶液を約15重量%に希
釈してスプレ一方式で塗布し、150℃の温度で100
分間エチルシリケートを焼付け処理して、厚さ約2.5
μmのトップコートを得た。
上記実施例3及び4の結果も後記第1表に示した。
比較例 1 比較のために、通常の表面処理を施したチタン合金製の
時計ケースに、けい酸ナトリウムとシリカゾルとの水性
混合液( S iO 2 / N am O =約4.
8)を塗布、加熱乾燥し、焼成して約3μmの硬質透明
ガラス保護被膜を形成させて得られた表層についても各
種試験を行ない、それらの結果を表中に併記した。
下記第1表から、本発明の金属表層が、実用的に優れて
いることが明確に理解できよう。
第  1  表 下層厚上層厚       No.  総合例No. 
 基材金属 (uII1)(um)  (1)(2)(
3)  評価実施例I  Ti合金  1.5   2
.5   000   02SUS     3   
2.5   Goo   04        1.5
   2.5    0ΔO    O比較例I  T
i合金  3.0−X  ○ O  ×〔発明の効果〕 本発明に係る金属基材装身具類は、空気中の水分や炭酸
ガスによる粉吹き現象が全くなく、傷やその他の汚れが
付きにくく、長期間にわたって優れた品質に保持される
特許出願人  シチズン時計株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、表面子備処理された装身具用金属成形体基材表面に
    、硬質透明ガラス保護薄層及び、更に該層の表面にけい
    酸アルキルエステル類から誘導されるシリカ層を形成し
    て成る時計ケース等の装身具類の金属表層。 2、装身具用金属成形体基材表面を、メッキ、ホーニン
    グ、ヘアーライン、窒化又は溶射等により表面予備処理
    し、これを空気中で乾燥した後、その表面にSiO_2
    0〜21重量%とNa_2Oを3.8〜4.4重量%を
    含んだコロイド液を純水で4〜8倍に希釈して塗布し、
    加熱乾燥して硬質透明ガラス保護層を形成させ、次いで
    、該表面に有機けい酸エステルの部分加水分解溶液を塗
    布し、加熱、焼成することを特徴とする時計ケース等の
    装身具類の金属表層の形成方法。
JP63282067A 1988-11-08 1988-11-08 時計ケース等の装身具類の金属表層及びその形成方法 Expired - Lifetime JPH0813348B2 (ja)

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