JPH0211623B2 - - Google Patents

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JPH0211623B2
JPH0211623B2 JP9818887A JP9818887A JPH0211623B2 JP H0211623 B2 JPH0211623 B2 JP H0211623B2 JP 9818887 A JP9818887 A JP 9818887A JP 9818887 A JP9818887 A JP 9818887A JP H0211623 B2 JPH0211623 B2 JP H0211623B2
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JP
Japan
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stainless steel
parts
adhesion
paint
composition
Prior art date
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JP9818887A
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JPS63260965A (ja
Inventor
Kenji Nishisaka
Kaname Katsui
Junkichi Kumagai
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Toa Paint Co Ltd
JFE Steel Corp
Original Assignee
Toa Paint Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Toa Paint Co Ltd, Kawasaki Steel Corp filed Critical Toa Paint Co Ltd
Priority to JP9818887A priority Critical patent/JPS63260965A/ja
Publication of JPS63260965A publication Critical patent/JPS63260965A/ja
Publication of JPH0211623B2 publication Critical patent/JPH0211623B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はステンレス用透明塗料組成物に関す
る。さらに詳しくは、本発明は屋根、壁材、玄
関、窓まわりなどの建築外装材、ソーラー機器な
どの屋外機器、厨房機器、浴室まわりなどの屋内
機器などに使用されるステンレス材料に対する密
着性や耐久性に優れかつ意匠性の面でも美麗な着
色透明被膜を容易に形成させうるステンレス用透
明塗料組成物に関する。 [従来の技術] ステンレス材料には、たとえばJIS G 4305に
規格されているように、その組成によつて
SUS316、SUS304、SUS430などの種類があり、
またその表面仕上げの方法により、JIS G4305に
規格された、にぶい灰白色のダル仕上(No.2Dな
ど)、鏡面光沢仕上げ(BA)、長い研摩傷をつけ
るヘアライン加工(HL)などがあり、各ステン
レス材料はそれぞれに特有の外観と金属光沢を有
し、また防食性、耐候性や防汚性などの耐久性に
優れたものである。 しかしながら、これらステンレス材料は耐久性
に優れているといつても、たとえば、海岸地帯で
使用されたばあい、なかには1年程度で発錆する
ものもあるので、かかるステンレス材料に対して
は、従来より塗装することによつて耐久性を向上
させたり、また着色することによつてさらに美観
を良好にするなどの手段が施されている。 前記したステンレス材料に塗装することによつ
て耐久性を向上させる手段としては、たとえば、
ステンレス材料の表面にリン酸系、クロム酸系な
どの化成被膜をつくり、さらにエポキシ系樹脂な
どのように素材密着性と耐食性に比較的優れたプ
ライマー(不塗り塗料)を塗装し、その上面にさ
らに耐候性や耐久性に優れた上塗り塗装を施す手
段があげられ、かかる手段が施されたステンレス
材料としては、たとえば屋根などに使用されてい
るカラーステンレス鋼板が知られている。 上記のような塗装が施されたステンレス材料は
確かに耐久性に優れたものではあるが、塗装工程
が複雑であり、また前処理の際に生じた廃水の処
理を施す必要があり、さらに前処理によつて不規
則な着色が生じるなどの欠点をはじめ、プライマ
ーには顔料が使用されているので、形成されたプ
ライマー塗膜は必ず着色され、ステンレス特有の
金属光沢が失なわれてしまうといつた問題があ
る。 前記したステンレス材料に着色する手段として
は、たとえば、インコ法などの化学的または電気
化学的手段によつてステンレス材料の表面に着色
被膜を形成し、その上に透明塗装を施す手段があ
げられる。 上記のような手段を採用したばあい、美麗な着
色を施すことが可能であり、電気化学的手段によ
つてつくられた被膜は塗料の密着性に優れてい
る。しかしながら、このばあい、処理工程が複雑
なため、処理が施されたステンレス材料は高価に
なり、また僅かな処理条件の差によつて色相のバ
ラツキが生じるという欠点があるため、均一に着
色されたステンレス材料をうるのが困難であり、
また大面積を有するステンレス材料に処理を施す
のが困難であり、しかも主としてクロム酸系の薬
品が使用されているため、廃水処理にも問題があ
る。 前記したステンレス材料に着色する手段のほか
にもステンレス材料の有する金属光沢を残すため
に透明塗装を施し、しかもステンレス材料の耐久
性を向上させる試みもなされているが、後加工が
施された部分の密着性が不充分であつたり、また
長期間における耐久性という点で劣るなどの問題
があり、耐候性がよいフツ素樹脂を使用したばあ
いであつても長期間の耐久性という見地からは密
着性が低下したり、塗膜下で発錆することがある
ので、不充分なものであつた。 上述したようにステンレス材質は一般にその表
面が不活性であり、塗料の密着性に劣るので、近
年、塗料の付着性を向上させるために、たとえ
ば、(イ)化学的表面処理を施す方法、(ロ)機械的に表
面上に凹凸をつける方法、(ハ)塗料中に付着性を増
強させるような添加剤を混入する方法、(ニ)ステン
レス材料に対してとくに密着性に優れた下塗り塗
料を塗る方法や(ホ)前記した方法を併用する方法な
どが検討されている。 前記(イ)の方法に関しては、従来より非常に数多
くの発明がなされているが、かかる化学的表面処
理を施したばあい、着色や不均一な色むらが生じ
たり、金属光沢が消失することがあり、さらにク
ロムやリン酸などを含有した廃水処理にも問題が
ある。 前記(ロ)および(ニ)の方法として一般的なものに、
たとえば、建築塗装便覧(昭和58年、日本塗装工
業会発行、782〜785頁参照)に記載されている方
法などがあるが、これらの方法を採用したばあ
い、一次密着性は向上しても耐久性は不充分であ
つたり、着色プライマーは下地の地色を隠し、ま
た不透明な上塗りを要し、素地の美観が失なわれ
るといつた問題がある。 前記(イ)の方法と(ロ)の方法とを併用する方法とし
ては、たとえば、特開昭56−69376号公報に開示
されたものが知られているが、かかる方法を採用
したばあい、工程が複雑となり、また廃水処理に
も問題がある。 前記(ハ)の方法としては、たとえば特開昭60−
84365号公報に開示されたポリオール樹脂とブロ
ツクイソシアネート化合物を組合せたいわゆるポ
リウレタン系樹脂にステンレス材料に対する付着
性を向上させる添加剤としてアミノ基を含有する
シランカツプリング剤が添加されたステンレス用
塗料をステンレス材料に塗布する方法があるが、
該塗料は調製後、短時間に増粘し、ゲル化するの
で、塗料としての安定性に問題があつた。 [発明が解決しようとする問題点] そこで本発明者らは、前記した従来技術の問題
点に鑑みて塗料としての安定性に優れていること
は勿論のこと、ステンレス材料の表面を物理的に
処理した後、付着した異物を除去し、脱脂するだ
けで化成処理被膜を形成しなくてもステンレス材
料との密着性に優れ、しかも形成された被膜は美
麗な外観を有し、かつ長期間にわたる耐候性を有
する塗料をうるべく鋭意研究を重ねた結果、かか
る問題点をことごとく解決しうるまつたく新しい
塗料組成物を見出し、本発明を完成するに至つ
た。 [問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は水酸基価20〜250を有する
溶剤可溶型フツ素樹脂の固形分60〜99重量%およ
び硬化剤の固形分1〜40重量%からなる樹脂100
重量部に対して末端エポキシ基含有シランカツプ
リング剤0.1〜5重量部およびシユウ酸アニリド
系紫外線吸収剤0.5〜10重量部を添加したことを
特徴とするステンレス用透明塗料組成物に関す
る。 [作用および実施例] 本発明においては、ベース樹脂として反応硬化
性を呈する溶剤可溶型フツ素樹脂および硬化剤が
使用されているので、透明性と耐久性に優れた塗
膜をうることができ、また末端エポキシ基含有シ
ランカツプリング剤が特定量使用されているの
で、ステンレス材料と形成された塗膜との密着性
が改善され、さらに特定の紫外線吸収剤が使用さ
れているので、長期にわたつて着色顔料の変色を
防止し、また塗膜とステンレス界面からの発錆を
防止することができる。 本発明に用いられる溶剤可溶型フツ素樹脂とし
ては、水酸基価20〜250を有する、フルオロオレ
フインとヒドロキシル基またはグリシジル基を有
するビニルエーテルとを主成分とする共重合体、
水酸基価20〜250を有する、フルオロオレフイン
とビニルエステルとを主成分とする共重合体やこ
れら共重合体の一部にカルボキシル基を有するも
のなどがあげられ、かかる溶剤可溶型フツ素樹脂
の具体例としては、フルオロオレフイン、シクロ
ヘキシルビニルエーテル、アルキルビニルエーテ
ルおよびヒドロキシアルキルビニルエーテルを必
須成分とする共重合体(特開昭57−34107号公報
参照);フルオロオレフイン、シクロヘキシルビ
ニルエーテルおよびグリシジルビニルエーテルを
必須成分とした共重合体(特開昭57−34108号公
報参照);フルオロオレフイン、アルキルビニル
エーテルおよびヒドロキシビニルエーテルの共重
合体に二塩基酸無水物を反応させて一部をカルボ
キシル化した共重合体(特開昭58−136605号公報
参照);テトラフルオロエチレンおよびクロロト
リフルオロエチレンから選ばれた少なくとも1種
のパーハロオレフイン、フツ化ビニリデン、ビニ
ルエステルおよび他の共単量体の共重合体を加水
分解した水酸基含有共重合体(特開昭59−174657
号公報参照);テトラフルオロエチレンおよびク
ロロトリフルオロエチレンから選ばれた少なくと
も一種のパーハロオレフイン、α―オレフイン、
ヒドロキシアルキルビニルエーテルおよび他の共
単量体からなる共重合体(特開昭59−219372号公
報参照);クロロトリフルオロエチレン、テトラ
フルオロプロピルビニルエーテルおよび官能基と
して水酸基、グリシジル基またはアミノ基を有す
るビニルエーテルの1種または2種以上からなる
共重合体(特開昭59−189108号公報参照);ジフ
ルオロエチレンとヒドロキシル基、グリシジル基
またはカルボキシル基などの官能基を有する単量
体とテトラフルオロエチレンまたはクロロトリフ
ルオロエチレンの共重合体(特開昭60−67517号
公報参照);テトラフルオロエチレンまたはクロ
ロトリフルオロエチレンとビニルエーテルで一般
【式】(式中、 X1およびX2は同一または相異なりフツ素原子ま
たはCF3、Y1は水素原子、塩素原子またはフツ素
原子、n1は1〜3の整数、m1は0〜6の整数を
示す)で表わされる構造を有するもの、およびビ
ニルエーテルで一般式(―CH2)―pZ(式中、Zは
OH基またはグリシジル基、pは2〜5の整数を
示す)で表わされる構造を有するものの共重合体
(特開昭60−67518号公報参照);モノフルオロエ
チレンにCH2=C(CF32と一般式 (式中、X3は水素原子またはフツ素原子、Y2
はOH基、COOH基または
【式】lは 0または1、m2は0〜6の整数、n2は1〜3の
整数を示す)で表わされる共重合体(特開昭60−
147415号公報参照);ジフルオロエチレンと炭素
数1〜10の直鎖アルコールを有するビニルエーテ
ルと一般式CFX4=CFY3(式中、X4は水素原子、
塩素原子またはフツ素原子、Y3はフツ素原子、
低級フルオロアルキル基または一般式
【式】 (式中、m3は0〜3の整数を示す)で表わさ
れる基の構造を有する共単量体との共重合体(特
開昭61−176620号公報参照)などがあげられ、か
かる市販品としてはルミフロン200、ルミフロン
400、ルミフロン500、ルミフロン544など(以上、
旭硝子(株)製、商品名)およびこれらを組合せたも
のがあげられる。 なお、前記溶剤可溶型フツ素樹脂の水酸基価は
20未満であるばあい、硬化塗膜の耐溶剤性や密着
性が不充分となり、また250をこえると耐水・耐
湿性や加工性などが劣るので、本発明においては
水酸基価が20〜250のものが使用される。 本発明に用いられる硬化剤は、前記溶剤可溶型
フツ素樹脂と反応して架橋し、該溶剤可溶型フツ
素樹脂を硬化するための成分であり、該硬化剤と
しては、たとえば脂肪族ポリイソシアネートまた
はそのイソシアネート基をカプロラクタムなどで
ブロツクしたものあるいはメラミン、ベンゾグア
ナミン、尿素などのアミノ樹脂などがあげられ
る。 前記硬化剤として脂肪族ポリイソシアネートあ
るいはアミノ樹脂のいずれを用いるばあいにも、
前記水酸基価20〜250を有する溶剤可溶型フツ素
樹脂と硬化剤からなる樹脂固形分中に、該硬化剤
が1〜40重量%含有されるのが好ましい。該樹脂
固形分中の硬化剤の含有量が1重量%未満である
ばあい、耐溶剤性と硬度が不充分となり、また該
樹脂固形分中の硬化剤の含有量が40重量%をこえ
るばあい、加工性や耐衝撃性が低下するので好ま
しくない。 なお、該硬化剤として脂肪族ポリイソシアネー
トを用いるばあいには、該脂肪族ポリイソシアネ
ートのNCO基と前記溶剤可溶型フツ素樹脂のOH
基との比NCO/OHの値が0.2〜1.5となるように
調整されるのが好ましい。 シランカツプリング剤には多くの種類があり、
従来より樹脂と金属の付着性を向上させるために
用いられているが、本発明においては該シランカ
ツプリング剤として末端エポキシ基含有シランカ
ツプリング剤が用いられ、該末端エポキシ基含有
シランカツプリング剤を前記樹脂および後述する
シユウ酸アニリド系紫外線吸収剤と組合せて用い
たばあい、これらを併用することによる相乗効果
により従来の塗料が解消しえなかつた、たとえ
ば、耐変色性、光沢保持性、長期密着性や長期的
防錆性などの塗料の耐久性が改善されるのであ
る。 かかる末端エポキシ基含有シランカツプリング
剤としては、たとえば、3―グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、3―グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、3―グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、2―(3,4―
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシ
ランなどがあげられる。該末端エポキシ基含有シ
ランカツプリング剤の使用量は、樹脂固形分100
部(重量部、以下同様)に対して0.1〜5部が適
当である。該末端エポキシ基含有シランカツプリ
ング剤の使用量は0.1部未満であるばあい、えら
れる透明塗料組成物のステンレス材料に対する密
着性向上の効果は不充分であり、また5部をこえ
て使用したばあい、それ以上の効果の向上は認め
られない。 なお、これらのシランカツプリング剤はそのま
まで塗料に添加してもよく、またキシレンなどの
芳香族炭化水素系の溶剤などに溶解して添加して
もよい。 紫外線吸収剤も前記したシランカツプリング剤
と同様に数多くの種類があるが、本発明におい
て、えられる組成物にシユウ酸アニリド系紫外線
吸収剤を用いたばあい、透明性顔料または染料の
変色が防止されると同時に形成された塗膜とステ
ンレス材料との界面における発錆が長期間防止さ
れるのである。かかるシユウ酸アニリド系紫外線
吸収剤としては、たとえば、一般式(): (式中、R1は−OC2H5、R2は水素原子または
−C4H9、R3は水素原子または−C4H9、R4は水素
原子または−C12H25を示す)で表わされるもの
があげられ、かかる具体例としては、エタンジア
ミドN―(2エトキシフエニル)―N′―(2エ
チルフエニル)、エタンジアミドN―(2エトキ
シ―6―t―ブチルフエニル)―N′―(2―エ
チルフエニル)、エタンジアミドN―(2エトキ
シフエニル)―N′―(4―イソドデシルフエニ
ル)などがあげられる。該シユウ酸アニリド系紫
外線吸収剤の使用量は、前記樹脂100部に対して
0.5〜10部が適当である。該シユウ酸アニリド系
紫外線吸収剤の使用量は、0.5部未満であるばあ
い、耐久性向上の効果が不充分であり、また10部
をこえて使用したばあい、それ以上の効果の向上
は認められず、耐溶剤性が低下する。 これらの紫外線吸収剤は通常トルエンなどの芳
香族炭化水素系溶剤に溶解して塗料中に添加され
る。 前記した溶剤可溶型フツ素樹脂および硬化剤か
らなる樹脂に末端エポキシ基含有シランカツプリ
ング剤およびシユウ酸アニリド系紫外線吸収剤を
添加することにより本発明のステンレス用透明塗
料組成物がえられるが、該組成物は有機溶剤を添
加し、粘度を調整することによつて塗装に供され
る。 かかる有機溶剤としては、たとえば、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系
溶剤などがあげられるが、芳香族炭化水素類とケ
トン、エステル類を併用するのが好ましい。前記
硬化剤としてアミノ樹脂を用いたばあいには、た
とえばn―ブタノール、イソブタノールなどのア
ルコール系溶剤の1種または2種以上を前記した
有機溶剤に適宜添加してもよい。 本発明の組成物には、さらに必要に応じて硬化
促進剤、光安定剤、着色顔料、つや消し剤などを
適宜添加してもよい。 前記硬化促進剤としては、硬化剤がイソシアネ
ート系のもののばあいには、ジブチルチンジラウ
レートなどを本発明の組成物100部に対して0.5部
以下、また硬化剤がアミノノ樹脂のばあいには、
パラトルエンスルホン酸などの酸性触媒を1部こ
えない範囲で常法によつて用いることができる。 前記光安定剤としては、たとえば、式 で示される基を有するヒンダードアミン系光安定
剤などがあげられ、かかる具体例としては、たと
えば、MARK LA62(アデカアーガス化学(株)製、
商品名)やMARK LA67(アデカアーガス化学(株)
製、商品名)などがあげられる。該光安定剤を使
用するばあいには、本発明の組成物(固形分)
100部に対して5部をこえない範囲で添加するの
が好ましい。これら光安定剤を添加するばあいに
は、通常トルエンなどの溶剤に溶解して添加する
のが好ましい。 前記着色顔料としては、たとえば、耐候性のよ
い透明ベンガラ、カーボンブラツク、酸化チタン
などの無機顔料;フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、キナクリドンレツド、インダ
ンスレンオレンジ、イソインドリノン系エローな
どの有機顔料または染料などがあげられる。該着
色顔料を使用するばあいには、本発明の組成物
(固形分)100部に対して0〜3部の範囲内で含有
されるように混合分散させるのが好ましい。該着
色顔料を使用したばあい、任意の透明着色塗膜を
形成することができる。 前記つや消し剤としては、たとえば、超微粉合
成シリカなどがあげられ、該つや消し剤を使用す
るばあいには、本発明の組成物(固形分)100部
に対して15部をこえない範囲で混合分散させるの
が好ましい。該つや消し剤を使用したばあい、優
雅な半光沢ないし艷消し仕上げの塗膜を形成する
ことができる。 つぎに本発明のステンレス材料用透明塗料組成
物を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、
本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。 実施例 1〜7 溶剤可溶型フツ素樹脂としてルミフロン400(旭
硝子(株)製、商品名、水酸基価:48、酸価:5の樹
脂の50%キシレン溶液)、硬化剤としてブチル化
メラミン樹脂であるスーパーベツカミン47−508
(大日本インキ化学工業(株)製、商品名、60%キシ
レン/イソブタノール溶液)、末端エポキシ基含
有シランカツプリング剤としてKBM―403(信越
化学工業(株)製、商品名)、またシユウ酸アニリド
系紫外線吸収剤としてエタンジアミドN―(2エ
トキシ6―t―ブチルフエニル)―N′―(2―
エチルフエニル)のトルエン10%溶液を用い、各
成分の固形分比で第1表に示された組成となるよ
うに調製して本発明の組成物をつくつた。えられ
た組成物を混合溶剤(キシレン/ブタノール(重
量比)=85/15)で700cPに稀釈した後、ヘアラ
イン加工が施され、ついでアルカリ脱脂(液温50
℃の5%NaOH水溶液に5分間浸漬)が施され
たステンレス板(SUS 304 HL)に、バーコー
ター#60を用いて上記組成物の有機溶剤溶液を塗
布し、ついで150℃の雰囲気で20分間焼付けして
第1表に示す膜厚を有する試験片を作製した。 つぎにえられた試験片の塗膜性能として、膜
厚、外観、ラビングテスト(耐溶剤性試験)、初
期密着性(碁盤目試験、碁盤目エリクセン試験)、
二次密着性および促進耐候性を下記の方法にした
がつて調べた。その結果を第1表に併記する。 (膜厚) フイツシヤー社(西ドイツ)製イソスコープ
MP型を用いて測定した。 (外観) 目視により観察し、以下の判定基準にしたがつ
て評価した。 (判定基準) ○:塗面が平滑、均一で変色、発錆、剥離などの
異常がないもの △:僅かな変色、発錆などが認められるもの ×:変色、発錆などが著しいか剥離を生じたもの (ラビングテスト) キシレンに浸した脱脂綿を用いて塗面を30往復
こすり、つぎの半定基準にしたがつて評価した。 (判定基準) ○:異状がないもの △:僅かな艷ひけが認められるもの ×:塗膜が著しく傷ついたり素地が露出したもの (碁盤目試験) 塗膜形成後、焼付を行なつたばあいは48時間後
に、また常温で乾燥したばあいは2週間放置後に
JIS K 5400 6.15碁盤目試験の方法にしたがつ
て100個のマス目をつくり、セロハンテープを圧
着後急速に引き剥してから剥離しないでステンレ
ス板に残つた目の数を分子に示した。 (碁盤目エリクセン) JIS K 5400 6.15の方法にしたがつて碁盤目
が設けられた試験片をエリクセン試験機で6mm押
し出した後、上記と同様にセロハンテープで剥離
試験を行ない上記と同様にして評価した。 (二次密着性) 試験板を沸騰水中に2時間浸漬した後に前記の
碁盤目試験と同様に密着性試験を行なつた。 (促進耐候性) デユーパネル光コントロールウエザーメーター
(スガ試験機(株)製)を用いて紫外線照射(70℃)
4時間、湿潤(40℃)4時間を1サイクルとして
繰り返し、所定時間経過後の塗膜の外観および密
着性を前記と同様に評価した。 比較例 1〜5 実施例1において、フツ素樹脂、硬化剤、シラ
ンカツプリング剤および紫外線吸収剤の固形分の
使用量を第1表に示すように変更したほかは実施
例1と同様にして塗膜が形成された試験片を作製
した。えられた試験片の塗膜の性能を実施例1と
同様にして調べた。その結果を第1表に示す。 なお、試験の途中で不良の項目が生じたばあい
には、それ以後の試験は中止した。
【表】
【表】 実施例 8 溶剤可溶型フツ素樹脂としてルミフロン500(旭
硝子(株)製、商品名、水酸基価:53の樹脂の40%ソ
ルベツソ#150(エクソンケミカル社製、商品名)
溶液)188部(固形分75.2部)、硬化剤としてブロ
ツクイソシアネートであるコロネート2507(日本
ポリウレタン(株)製、商品名)の80%酢酸エチル溶
液31部(固形分24.8部)、末端エポキシ基含有シ
ランカツプリング剤として3―グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン0.8部、シユウ酸ア
ニリド系紫外線吸収剤としてサンドウヴオア3206
(サンド社製、商品名)の80%キシレン溶液3.6部
(固形分2.88部)、ヒンダードアミン系光安定剤と
してサンドウヴオア3050(サンド社製、商品名)
1.5部、黄色顔料としてイルガジンエロー(チバ
社製、商品名)0.6部および透明ベンガラとして
コロフアインブラウン77R(大日本インキ化学工
業(株)製、商品名)0.3部を用い、前記イルガジン
エローとコロフアインブラウンを前記ルミフロン
500の一部を用いて分散させた後、これにその他
の成分を混合して本発明の組成物をつくつた。つ
ぎにえられた組成物に芳香族系溶剤としてソルベ
ツソ#150 100部、シクロヘキサノン20部および
イソホロン20部を添加して塗料化した。 えられた塗料を、実施例1〜7で用いたバーコ
ーター#60を用いてJIS G 4305に規定された表
面仕上No.2Bが施され、ついで実施例1〜7と同
じ条件でアルカリ脱脂が施されたステンレス板
(SUS 304)に塗布し、260℃の雰囲気中で1分
間(金属表面の到達最高温度:230℃)で焼付し、
膜厚が13μmの透明でゴールド色の美麗な試験片
を作製した。つぎにえられた試験片の塗膜の性能
を実施例1〜7と同様にして測定した。その結果
を第2表に示す。 比較例 6 実施例8で用いた末端エポキシ基含有シランカ
ツプリング剤のかわりに従来より汎用されている
末端ビニルシランカツプリング剤であるビニルト
リメトキシシランを用いたほかは実施例8と同様
にして塗料化し、つぎにこれを実施例8と同様に
して塗布して試験片を作製した。つぎにえられた
試験片の塗膜の性能を実施例1〜7と同様にして
測定した。その結果を第2表に示す。 比較例 7 実施例8で用いた末端エポキシ基含有シランカ
ツプリング剤のかわりに従来より汎用されている
N―β―(アミノエチル)―γ―アミノプロピル
トリメトキシシラン)を同量用いて実施例8と同
様にして塗料化したが、塗料化1〜2時間後に塗
料は著しく増粘し、色調は黄変して安定性に著し
い欠陥が認められたので以降の試験は省略した。 実施例 9 溶剤可溶型フツ素樹脂としてルミフロン200(旭
硝子(株)製、商品名、水酸基価:53の樹脂の60%キ
シレン溶液)141部(固形分84.6部)、末端エポキ
シ基含有シランカツプリング剤として2―(3,
4―エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシ
シラン)1.5部、シユウ酸アニリド系紫外線吸収
剤としてエタンジアミドN―(2―エトキシフエ
ニル)―N′―(2―エチルフエニル)2.5部(ト
ルエン10%溶液にして添加)、ヒンダートアミン
系光安定剤としてMARKLA―62(アデカアガス
化学(株)製、商品名)0.5部、着色剤としてフタロ
シアニンブルーS(大日本インキ化学工業(株)製、
商品名)0.5部および超微粉合成シリカとしてサ
イロイド244(富士デイビソン化学(株)製、商品名)
5部(いずれも固形分比)を用い、前記ルミフロ
ン200の一部を用いてフタロシアニンブルーSを
分散させた後、これにその他の成分を混合した。
なお、前記サイロイド244は最後に強力な撹拌機
を用いて混合しながら徐々に添加し、混合、分散
させた。えられた本発明の組成物にコロネート
EH(日本ポリウレタン(株)製、HMDI系ポリイソ
シアネート100%液)15.4部(固形分15.4部)を
混合し、キシレン/酢酸ブチル(重量比)が80/
20の混合液で粘度をフオードカツプNo.4で24秒と
なるように調整した塗料を実施例1で用いたもの
と同じステンレス板(SUS 304)にスプレー塗
布してから、20℃の雰囲気中に1週間放置した。
塗膜の厚さは15μmであり、該塗膜はブルー色の
優雅で透明半光沢の美麗なものであつた。これを
試験片とし、該試験片の塗膜の性能を実施例1〜
7と同様にして測定した。その結果を第2表に示
す。 比較例 8 実施例9において紫外線吸収剤の使用量を0.3
部としたほかは実施例9と同様にして塗料化し、
実施例9と同様にして試験片を作製した。えられ
た試験片の塗膜の性能を実施例1〜7と同様にし
て測定した。その結果を第2表に示す。 比較例 9 実施例8の紫外線吸収剤を従来より汎用されて
いるベンゾトリアゾール系の2―(2H―ベンゾ
トリアゾール―2―イル)―4―(1,1,3,
3,テトラメチルブチル)フエノールに変えた以
外はすべて実施例8と同様にして塗膜を調製して
試験を行なつた。その結果を第2表に示す。 比較例 10 実施例8の紫外線吸収剤を従来より汎用されて
いるベンゾフエノン系の2,2′,4,4′,テトラ
ヒドロキシベンゾフエノンに変えた以外はすべて
実施例8と同様にして塗膜を調製して試験を行な
つた。その結果を第2表に示す。
【表】 以上の結果から明らかなように、基盤目試験で
は、本発明の組成物と比較例の組成物との差があ
まり認められなかつたが、基盤目エリクセン試験
を行なつたばあいにみられるように、塗膜に力が
加えられたばあいは、明らかな差異が認められ、
本発明の組成物を用いたものは密着性は充分であ
つたが、比較例でえられた組成物を用いたもの
は、幾分低下したものが認められた。耐沸騰水試
験で示される二次密着性試験では、さらに大きな
差異が認められ、本発明の組成物を用いたもの
は、いずれも充分な密着性を示した。 促進耐候性試験では1000時間経過後にすでに著
しい差異が認められ、比較例でえられた組成物を
用いたもののなかには錆が発生したもの、密着性
が著しく低下したものも認められた。本発明の組
成物を用いたものはいずれも3000時間を経過して
も良好な結果を呈した。 [発明の効果] 本発明のステンレス用透明塗料組成物を用いて
形成された被膜は、化学的前処理を施す必要がな
く、長時間にわたる耐候性を有し、しかもステン
レスに対して充分な密着性を呈し、透明着色ステ
ンレス用塗料として充分な性能を発揮するもので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水酸基価20〜250を有する溶剤可溶型フツ素
    樹脂の固形分60〜99重量%および硬化剤の固形分
    1〜40重量%からなる樹脂100重量部に対して末
    端エポキシ基含有シランカツプリング剤0.1〜5
    重量部およびシユウ酸アニリド系紫外線吸収剤
    0.5〜10重量部を添加したことを特徴とするステ
    ンレス用透明塗料組成物。
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