JP4263348B2 - 耐候性鋼の防食法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、錆が残存する耐候性鋼の新規な塗装方法に関し、更に詳しくは、耐候性鋼の流れ錆(赤錆)を防止し、環境に調和した様々な着色の付与を可能にし、更に省工程で長期耐候性、防錆性を付与する耐候性鋼の防食方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に鋼構造物は、そのコストが安いということもあって炭素鋼を使用する場合が多い。しかしながら、炭素鋼は、空気中の水分(降雨、湿気等)や酸素が鋼材表面に接触して、短期間で赤錆が発生する。この赤錆発生を防止する方法としては、塗料を塗装する方法が一般的である。この方法は、塗装の塗替を極力減らすため、耐久性の良好な塗装を施すことが一般的である。例えば、無機ジンクリッチペイント塗装→エポキシ樹脂塗料ミストコート→エポキシ樹脂塗料下塗塗装(2回)→エポキシ樹脂塗料中塗塗装→ポリウレタン樹脂塗料上塗塗装は、耐久性15年以上有する代表的な鋼材の塗装システムである。この塗装システムは、環境と調和した色彩を付与した美観及び長期の防錆性が維持できる長所があるが、一方では、この塗装システムは、膜厚が厚く、更に6回塗りが必要なので、完成までに時間とコストがかかる。そこで、最近では鋼構造物に耐食性の良い耐候性鋼を使用する場合が増加してきている。
【0003】
耐候性鋼は、一般的にP、Cu、Cr、Ni等の元素を添加した低合金鋼である。この鋼材は、屋外に於て十数年で腐食に対して保護作用のある錆(以下「保護錆」という。)を形成し、以後防錆処理作業を不要とする、いわゆるメンテナンスフリーになるといった特性を有している。
この腐食に対して保護作用のある錆とは、いわゆる錆をもって錆を制すものであって、結晶水を多量に含む無定型オキシ水酸化鉄が主体であり、これが緻密で密着性の良い保護錆の形成に寄与するものと考えられている。
しかしながら、耐候性鋼の鋼材を無処理のままで使用すると保護錆が形成されるまでの期間中に、赤錆や黄錆等の浮き錆や流れ錆を生じてしまい、外見的に好ましくないばかりでなく、周囲環境の汚染原因にもなると云う問題点を有していた。
【0004】
また、従来例において、耐候性鋼の表面に保護錆を得るための塗装による表面処理法があるが、それでも保護錆が形成されるまでに数年間の長い期間を要し、この間に塗膜自体の白化、ふくれ、剥離といった問題点を引き起こしている。また、発生した錆を目立たなくするため色調はさび色に統一されており、炭素鋼への塗装のように環境と調和した様々な色彩を付与する配慮が全くなされていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
赤錆や黄錆等の浮き錆の発生が著しくなった既設の耐候性鋼は、そのまま放置し、保護が形成されるまで放置するか、又は、補修する場合、通常、錆を完全に落とした後、有機ジンクリッチペイント塗装→エポキシ樹脂塗料下塗塗装→エポキシ樹脂塗料中塗塗装→上塗塗装と4〜5回塗装するのが一般的であったが、塗装工程が多く、時間とコストが、かかる問題点を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、既設の浮き錆を有する耐候性鋼を、浮き錆のみ除去した後、赤錆や黄錆等の錆が固着し、残存する耐候性鋼表面に、アルミニウム粒子や亜鉛粒子等を含む防食塗料を塗装することで、防錆性を長期維持し、更に、耐候性の良好な樹脂と着色剤を含む上塗塗料を塗装することで耐候性を長期間維持し、流れ錆を防止し、更に任意の着色を可能にした、省工程による耐候性鋼の防食方法を完成したものである。
即ち、本発明は、浮き錆のみを除去した錆が残存する耐候性鋼表面に、アルミニウム、亜鉛及びそれらの合金からなる群より選ばれる少なくとも1種の粒子を含有した防食塗料を乾燥膜厚30〜80μm となるように塗装し、乾燥し、次いでその上に、無公害防錆顔料を含有し、かつ促進耐候性試験サンシャインウェザーメーター照射300時間後の光沢保持率が80%以上の塗膜を形成する着色上塗塗料を乾燥膜厚20〜40μm となるように塗装し、乾燥する耐候性鋼の防食法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いる耐候性鋼としては、SPA材、SMA材と言われ、JISに規定されているものが挙げられ、本発明は、既設の、暴露されて数年経過し、浮き錆の発生した耐候性鋼に適用される。
次に、本発明で使用する防食塗料について説明する。
防食塗料は、樹脂、アルミニウム、亜鉛あるいはそれらの合金からなる粒子及び必要に応じて配合される溶媒、更には、分散剤、抗菌剤、ハジキ防止剤などの各種添加剤やシランカップリング剤等から構成される。塗料の形態は、溶剤系や水系、無溶剤系を問わない。
【0008】
塗料を構成する結合剤である樹脂は、密着性がよく、また腐食原因となる水や酸素を透過しにくい樹脂を使用することが必要である。このような樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂や、変性エポキシ樹脂、湿気硬化型等のウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルシリコン樹脂、エポキシシリコン樹脂及びこれら樹脂に硬化剤を併用したものが挙げられる。
塗料を構成するアルミニウム粒子、亜鉛粒子、あるいはそれらの合金粒子は、腐食原因となる水や酸素が透過した場合、鋼材の替わりに腐食する、いわゆる犠牲防食作用を有しており、更に、その腐食生成物が、緻密な皮膜を形成し、水や酸素が、鋼材表面に浸透、接触することを防止する効果を有するものである。
【0009】
なお、これら粒子の平均粒径は、2〜25μm、好ましくは、5〜15μm が適当である。
これら粒子の配合量は、樹脂(及びその硬化剤)100質量部に対して5〜800質量部、好ましくは、アルミニウム、もしくはアルミニウムを主成分とする合金粒子の場合、10〜200質量部、亜鉛、もしくは亜鉛を主成分とする合金粒子の場合、100〜600質量部が適当である。なお、添加量が、前記範囲より少ないと、防錆性が不充分であり、一方過剰になると、防食塗料の貯蔵安定性や各種塗膜の物理的特性が悪くなる傾向にある。
防食塗料の膜厚は、乾燥膜厚で、30〜80μm、好ましくは、35〜60μmが適当である。なお、30μm未満であると、防錆性が不充分であり、一方、80μm越えると、垂直面に塗装した場合、塗料がタレやすく、また、乾燥が遅くなりやすい等の不具合が生じるので好ましくない。
【0010】
次に、本発明で使用する上塗塗料について説明する。
上塗塗料は、樹脂、無公害防錆顔料、着色剤、及び必要に応じて配合される溶媒や、シランカップリング剤、更には、分散剤や、紫外線吸収剤、抗菌剤、ハジキ防止剤などの各種添加剤から構成される。塗料の形態は、溶剤系や、水系、無溶剤系を問わない。
塗料を構成する結合剤である樹脂は、耐候性の良好な樹脂を使用することが必要である。即ち、促進耐候性試験サンシャインウェザーメーター照射300時間後の光沢保持率が80%以上、好ましくは90%以上の塗膜を形成する樹脂である。光沢保持率が80%未満であると塗膜に白化、フクレ、剥離等が生じるので好ましくない。
【0011】
樹脂の具体例としては、塩化ゴム系樹脂や、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、ふっ素樹脂及びこれら樹脂に硬化剤を併用したものであり、更に好ましくは、湿気硬化型ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、ふっ素樹脂及びこれら樹脂に硬化剤を併用したものである。また、本発明において、樹脂の一部として、塗膜の密着性を向上させるため、エポキシ当量120〜5000g/eq、好ましくは、400〜2000g/eqのビスフエノール骨格を有するエポキシ樹脂、あるいは、該エポキシ樹脂をウレタン樹脂や、アクリル樹脂、ゴム、塩基性窒素化合物、多塩基酸化合物等で変性した樹脂を、全樹脂中、0〜40質量%、好ましくは、5〜30質量部併用するのが望ましい。
【0012】
なお、ここでいう促進耐候性試験サンシャインウェザーメーターとは、JIS K5400で規定されるサンシャインカーボンアーク灯式の、実際の屋外暴露と相関のある促進耐候性試験機であり、光沢保持率とは、JIS K5400で規定される60度鏡面光沢度から下記の式で計算された、光沢の残存の程度をいう。
光沢保持率=(サンシャインウェザーメーター照射300時間後の光沢)×100/初期光沢 (%)
また、塗料を構成する無公害防錆顔料としては、リン酸アルミニウムや、トリポリリン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸亜鉛アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム、ハイドロカルマイト等の防錆顔料が挙げられ、これらは一種もしくは二種以上の混合物が用いられる。但し、クロム系、鉛系は毒性の観点から好ましくない。
【0013】
これら無公害防錆顔料は、前記防食塗料塗膜中の粒子の溶出速度を調整し、それにより長期防錆性を向上させるため配合するものであり、その配合量は、樹脂(及び硬化剤)100質量部に対して1〜80質量部、好ましくは、5〜60質量部添加するのが良い。1質量部未満では、防錆性が不充分となり易い。一方、80質量部越える場合、塗料安定性が悪くなる傾向にある。
【0014】
塗料を構成する、要望に合致した着色を施すための着色顔料としては、具体的には、二酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、カーボンブラック、黒鉛等の黒色顔料、モリブデートオレンジ、パーマネントカーミン、キナクリドンレッド等の赤色顔料、キノフタレンイエロー、パーマネントイエロー等の黄色顔料、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー等の緑、青顔料等の、通常塗料用に使用されている各色の顔料が代表的なものとして挙げられる。更に、体質顔料も併用してもよい。着色顔料は、その種類によっても異なるが、樹脂100質量部に対し、0.1〜70質量部添加するのが適当である。
【0015】
また、塗料を構成するシランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシランや、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチル、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン等が代表的なものとして挙げられる。
【0016】
シランカップリング剤は、前記防食塗料塗膜中の粒子と複合化し、防食塗料塗膜と着色上塗塗料塗膜との密着性を向上させるため配合するものであり、その配合量は、樹脂(及び硬化剤)100質量部に対して、0〜20質量部、好ましくは、1〜5質量部添加するのが望ましい。なお、配合量が20質量部越えると塗料安定性が低下する傾向にある。
上塗り塗料の膜厚は、乾燥膜厚20〜40μm、好ましくは、25〜35μmが適当である。20μm未満であると、隠蔽性や耐候性が不充分となる。一方、40μm越えると、発泡や硬化不良が生じやすくなり、また垂直面に塗装した場合、塗料がたれる等の不具合が生じる。
【0017】
次に耐候性鋼の塗装方法について述べる。
浮き錆が表面に発生している耐候性鋼を、ワイヤーブラシ等で浮き錆のみを除去する。なお、耐候性鋼表面に固着した赤錆、黄錆等の錆は、問題ないが、浮き錆は、塗膜が浮き錆とともに剥離しやすく、そのため前処理としてそれを除去する必要がある。次いで、上記防食塗料をハケ、スプレー、ローラー等の手段で乾燥膜厚が、30〜80μmとなるように塗装し、自然乾燥もしくは100℃以下の温度で強制乾燥させる。次いで上記上塗塗料を同様な手段で乾燥膜厚が20〜40μmとなるように塗装し、同様にして乾燥させる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明について、実施例により、更に詳細に説明する。
なお、実施例中「部」、「%」は、質量基準で示す。
実施例1
5年間無処理で屋外暴露し、浮き錆を有する3×100×300(mm)のJIS G3141に規定された耐候性鋼(SMA400)表面を、ワイヤーブラシにて、軽く浮き錆を除去した。次いで、該耐候性鋼表面に、下記エポキシ樹脂系防食塗料を乾燥膜厚50μmになるよう一回塗装し、1日間自然乾燥させた。次いで、その上に下記ふっ素樹脂系上塗塗料を乾燥膜厚35μmになるよう一回塗装し、裏面及び側面をエポキシ樹脂塗料でシールし、7日間自然乾燥させた。その塗装鋼の耐候性及び防食性評価結果を表1に示す。
【0019】
〔防食塗料〕
<主剤成分>
エポキシ樹脂溶液注 1) 200.0部
亜鉛粒子(平均粒径5μm) 800.0部
キシレン 75.0部
注1)エポキシ当量450のビスフェノールA型エポキシ樹脂、固形分70%
<硬化剤成分>
ポリアミドアミン樹脂溶液注 2) 101.6部
キシレン 172.4部
注2)アミン価75mgKOH/g、固形分65%
【0020】
〔上塗塗料〕
<主剤成分>
ふっ素樹脂溶液注 3) 153.8部
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 6.4部
トリポリリン酸アルミニウム 18.0部
キナクリドンレッド 32.3部
キシレン 61.5部
注3)樹脂の水酸基価45mgKOH/g、数平均分子量7000、固形分65%
<硬化剤成分>
ヘキサメチレンジイソシアネート 17.5部
酢酸ブチル 53.5部
【0021】
実施例2
実施例1と同様の耐候性鋼表面を、ワイヤーブラシで浮き錆を軽く落とした後、下記湿気硬化型ウレタン樹脂系防食塗料を乾燥膜厚50μmになるよう一回塗装し、1日間自然乾燥させた。次いでその上に実施例1と同じふっ素樹脂系上塗塗料を乾燥膜厚35μmになるよう一回塗装し、裏面及び側面をエポキシ樹脂塗料でシールし、7日間自然乾燥させた。その塗装鋼の耐候性及び防食性評価結果を表1に示す。
〔防食塗料〕
キシレン樹脂注 4) 39.0部
芳香族ポリイソシアネート注 5) 91.0部
亜鉛粒子(平均粒径8μm) 770.0部
脱水剤 注 6) 16.0部
キシレン 680.0部
【0022】
注4)三菱瓦斯化学工業(株)社製商品名;
ニカノール3L(キシレン/ホルムアルデヒド樹脂)
注5)住友バイエルウレタン株)社製商品名;
スミジュールE21−1
注6)住友バイエルウレタン株)社製商品名;
アディティブT1(トシルイソシアネート)
【0023】
実施例3
実施例1と同様の耐候性鋼表面を、ワイヤーブラシで浮き錆を軽く除去した後、下記エポキシ樹脂系防食塗料を乾燥膜厚50μmになるよう一回塗装し、1日間自然乾燥させた。次いでその上に下記アクリルシリコン樹脂系上塗塗料を乾燥膜厚35μmになるよう一回塗装し、裏面及び側面をエポキシ樹脂塗料でシールし、7日間自然乾燥させた。その塗装鋼の耐候性及び防食性評価結果を表1に示す。
〔防食塗料〕
<主剤成分>
エポキシ樹脂溶液注 7) 200.0部
アルミニウムペースト注 8) 35.6部
ミネラルスピリット 200.0部
注7)エポキシ当量210のビスフェノールA型エポキシ樹脂、固形分100%
注8)アルミニウム粒子の平均粒径12μm、固形分75%
【0024】
<硬化剤成分>
ポリアミドアミン樹脂溶液注 9) 102.8部
キシレン 69.6部
注9)アミン価255mgKOH/g、固形分76%
〔上塗塗料〕
<主剤成分>
アクリルシリコン樹脂溶液注 10) 200.0部
アクリル変性エポキシ樹脂注 11) 15.0部
亜リン酸亜鉛 8.0部
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 10.5部
キノフタレインイエロー 32.0部
キシレン 80.0部
注10)アルコキシシリル基を含むアクリル樹脂、数平均分子量10000、固形分50%
注11)水酸基価100mgKOH/g、固形分100%
【0025】
<硬化剤成分>
ジブチルチンジラウリレート 12.8部
ヘキサメチレンジイソシアネート 1.5部
キシレン 80.0部
【0026】
比較例1
実施例1と同様の耐候性鋼を、ワイヤーブラシ浮き錆を除去し、塗装しないで、耐候性及び防食性の評価を行った結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、亜鉛粉末あるいはアルミニウム粉末を含有しない防食塗料を使用し、更に防錆顔料とシランカップリング剤を含有しないふっそ樹脂系上塗塗料を塗装し、その塗装鋼の耐候性及び防食性の評価を行った結果を表1に示す。
【0027】
【0028】
表1からも明らかな通り、本発明の実施例においては、任意の色に着色でき、また、浮き錆以外の錆が残存していても優れた耐候性、防食性を有していた。一方、無塗装の比較例1、防錆剤を含有しない比較例2は、いずれも赤錆が発生した。
【0029】
【発明の効果】
本発明の方法により、防錆性、耐候性を長期間保持し、更に任意の着色を可能にした、省工程の耐候性鋼の防食が可能となる。
Claims (2)
- 浮き錆のみを除去した錆が残存する耐候性鋼表面に、アルミニウム及びその合金からなる群より選ばれる金属の粒子を、樹脂100質量部に対して10〜200質量部の量で含有する、防食塗料を乾燥膜厚30〜80μmとなるように塗装し、乾燥し、次いでその上に、無公害防錆顔料を含有し、かつ促進耐候性試験サンシャインウェザーメーター照射300時間後の光沢保持率が80%以上の塗膜を形成する着色上塗塗料を乾燥膜厚20〜40μmとなるように塗装し、乾燥することを特徴とする耐候性鋼の防食法。
- 前記着色上塗塗料が、シランカップリング剤を含有する請求項1記載の防食法。
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