JPS6141260B2 - - Google Patents

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JPS6141260B2
JPS6141260B2 JP1636082A JP1636082A JPS6141260B2 JP S6141260 B2 JPS6141260 B2 JP S6141260B2 JP 1636082 A JP1636082 A JP 1636082A JP 1636082 A JP1636082 A JP 1636082A JP S6141260 B2 JPS6141260 B2 JP S6141260B2
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JP
Japan
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mol
paint
vinyl ether
coating method
top coat
Prior art date
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Expired
Application number
JP1636082A
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English (en)
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JPS58133870A (ja
Inventor
Masaaki Yamabe
Hiromichi Higaki
Toshio Shinohara
Hironari Tanabe
Shunsuke Nakayama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Dai Nippon Toryo KK
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd, Dai Nippon Toryo KK filed Critical Asahi Glass Co Ltd
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Priority to US06/460,383 priority patent/US4436773A/en
Priority to GB08302024A priority patent/GB2114915B/en
Priority to KR1019830000427A priority patent/KR870001198B1/ko
Priority to DE3303828A priority patent/DE3303828C2/de
Publication of JPS58133870A publication Critical patent/JPS58133870A/ja
Publication of JPS6141260B2 publication Critical patent/JPS6141260B2/ja
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、防食性や耐候性の極めて優れた強靭
な塗膜を形成することが出来る防食被覆方法に関
する。従来、屋外に設置される鋼構造物等は、水
分や腐食促進性物質の遮断性、金属面への付着性
およびさび止め顔料による腐食抑制を考慮した不
塗り塗料が塗装され、その上に下塗りと上塗り塗
膜間の付着性改善、下塗りと上塗り塗膜との物性
の差異による影響の緩和、膜厚の付与等の目的で
必要により中塗り塗料が塗布され、更に美観、耐
候性、機械的強度等を具備した上塗り塗料を塗装
するのが一般的である。しかして、前記下塗り塗
料としては、被塗物表面が2種ケレン程度の比較
的悪い素地調整でも塗装できるという利点がある
ため、油性さび止め塗料またはアルキド樹脂さび
止め塗料が広く使用されている。また、前記上塗
り塗料としてはアルキド樹脂系塗料、塩化ゴム系
塗料等が広く使用されているが、この種の上塗り
塗料は長期間の防食性や耐候性が期待できないた
め、樹脂の種類にもよるが5〜6年、早ければ2
〜3年の周期で塗り替え塗装を行わなければなら
なかつた。 一方、橋梁やタンク等の鋼構造物の大型化に伴
つて、塗り替えのための費用、工数等が増大する
傾向にあり、従つて長期間にわたる防食性や耐候
性を有する塗膜、すなわち塗り替え周期の長い塗
料に対する要望は非常に強いものとなつて来てい
る。 一般に、大気中におけるような中性環境下での
塗装鋼構造物での腐食反応においては、酸素還元
反応が腐食におけるカソード反応を支配すること
から、塗膜の酸素透過量が問題となるものと考え
られている。酸素還元反応による腐食におけるカ
ソード反応支配を考慮した場合、塗膜下での鋼の
腐食速度に相当する限界電流密度(Imax)は次
式で表わされる。 Imax=Mmax・n・F=K・Co・nF/d 〔Mmax:拡散溶存酸素量、 K:酸素拡散係数、 d′:拡散層の厚さ(塗膜厚)、 n:反応電子数、 F:フアラデー定数、 Co:酸素濃度、〕 従つて、塗膜下での鋼の腐食速度を低下させる
ためには、膜厚を非常に厚くするか、膜厚が一定
ならば拡散溶存酸素量又は酸素拡散係数、すなわ
ち酸素透過量を低減させることが必要である。又
チヨーキング等による膜厚の減少を長期間抑制す
ることも必要である。塗膜の酸素透過量が半減す
れば、塗膜下での鋼の腐食速度も半減することに
なり、従つて塗膜の酸素透過性は塗装鋼構造物の
長期防食性にとつて非常に大きな要因となる。 しかるに、前記の如き上塗り塗料に使用されて
いる展色剤としてのアルキド樹脂や塩化ゴムは、
酸素透過性が比較的大きいため、塗膜下での鋼の
腐食が促進され塗膜欠陥が生じ易いとともに、前
記上塗り塗料は紫外線等により樹脂および顔料が
劣化し易く、変色、チヨーキング、クラツクの発
生等により光沢の減少、退色が生じる。従つて長
期間にわたる防食性や耐候性は全く期待出来なか
つた。また、最近では耐候性の良い樹脂としてシ
リコン樹脂が開発され、上塗り塗料への適用が試
みられている。 しかし、常温乾燥型のシリコンアルキド樹脂や
シリコンアクリル樹脂は酸素透過性が比較的大き
いため、上塗り塗膜の耐候性が多少向上しても、
塗膜下での鋼の腐食抑制効果は期待出来ず、又上
塗り塗膜が軟らかく、汚れやキズが付き易いと同
時に樹脂が白化するという欠点があつた。また、
上記樹脂は長期間劣化せず光沢を有していても、
塗膜表層部の顔料が退色し、初期の色調より大き
く変化するため結局な長期間の使用には耐えない
ものである。 本発明は前記の如き従来技術の欠点を全て解消
することを目的とし、長期間にわたる防食性と耐
候性を有する塗装系による防食被覆方法を提供し
ようとするものである。 即ち、本発明は (イ) 被塗物上に、油性系さび止め塗料またはアル
キド樹脂さび止め塗料を下塗り塗料として塗布
し、常温乾燥させて下塗り塗膜を形成させる工
程、 (ロ) 下塗り塗膜上に、扁平状顔料を含有するフエ
ノールアルキド樹脂系塗料を塗布し、常温乾燥
させてバインダーコート層を形成させる工程、
ついで (ハ)(a) フルオロオレフイン40〜60モル%、シクロ
ヘキシルビニルエーテル5〜45モル%、アル
キルビニルエーテル5〜45モル%、ヒドロキ
シアルキルビニルエーテル3〜15モル%、お
よびその他の共単量体0〜30モル%よりなる
含フツ素共重合体と、 (b) 多価イソシアネート とを含有する上塗り塗料を塗布し、常温乾燥さ
せて上塗り塗膜を形成させる工程、 から成る防食被覆方法に係る。 本発明の防食被覆方法に使用される下塗り塗料
としての油性さび止め塗料とは、例えばアマニ
油、大豆油、キリ油、カフラワー油等の乾性又は
半乾性油、もしくはこれらのボイル油等を展色剤
とし、鉛丹、亜酸化鉛、塩基性クロム酸鉛、シア
ナミド鉛、亜鉛末、ジンククロメート、鉛丹ジン
ククロメート、鉛酸カルシウム等を防食顔料とし
た塗料であり、また本発明の方法に使用されるア
ルキド樹脂さび止め塗料とは無水フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、無水マレイン酸等の多
塩基酸とペンタエリスリトール、ソルビトール、
トリメチロールプロパン、グリセリン、エチレン
グリコール等の多価アルコールと、アマニ油、大
豆油、キリ油、カフラワー油等の油または脂肪酸
とを縮合して得られたアルキド樹脂を展色剤と
し、鉛丹、亜酸化鉛、塩基性クロム酸鉛、シアナ
ミド鉛、亜鉛末、ジンククロメート、鉛丹ジンク
クロメート等を防食顔料とした塗料である。これ
らの油性さび止め塗料又はアルキド樹脂さび止め
塗料は、具体的には例えばJIS K5621、JIS
K5622、JIS K5623、JIS K5624、JIS K5625、
JIS K5626、JIS K5627、JIS K5628等に記載さ
れている。 前記油性さび止め塗料あるいはアルキド樹脂さ
び止め塗料は、被塗物表面が2種ケレン程度の比
較的悪い素地調整であつても塗装出来るという利
点がある。 また、本発明の方法に使用されるバインダーコ
ートとしてのフエノールアルキド樹脂塗料とは、
無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無
水マレイン酸等の多塩基酸、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、トリメチロールプロパン、グ
リセリン、エチレングリコール等の多価アルコー
ル、アマニ油、大豆油、キリ油、サフラワー油等
の油または脂肪酸、およびフエノールホルムアル
デヒド等を共縮合して得られる樹脂を主たる展色
剤とし、例えば鱗片状酸化鉄、ガラスフレーク、
アルミ粉等の扁平状顔料を主たる顔料とした塗料
である。 前記フエノールアルキド樹脂展色剤と扁平状顔
料の好ましい固形分重量比は、前者100重量部に
対し後者40〜150重量部程度の割合である。 前記フエノールアルキド樹脂塗料は、下塗り塗
料と上塗り塗料との間にあつて、両塗膜間の付着
性を改善するとともに、上塗り塗料中に含まれる
溶剤による下塗り塗膜のリフテイングを防止出来
るのである。加えて、他のバインダーコートでは
チヨーキングや塗膜劣化が早期に生成するため、
バインダーコート層形成後、遅くとも1〜2ケ月
内には上塗り塗料を塗布しなければならないが、
本発明の方法に使用されるバインダーコートは前
記の如き欠点がないため、上塗り塗料の塗装間隔
は12ケ月以上と大巾に改良される。 本発明の被覆方法に使用される上塗り塗料とし
ての含フツ素共重合体は、フルオロオレフイン、
シクロヘキシルビニルエーテル、アルキルビニル
エーテルおよびヒドロキシアルキルビニルエーテ
ルを必須構成成分としてそれぞれ40〜60モル%、
5〜45モル%、5〜45モル%および3〜15モル%
の割合、好ましくはそれぞれ45〜55モル%、10〜
30モル%、10〜35モル%および5〜13モル%の割
合で含有するものであることが重要である。 フルオロオレフイン含量の低すぎるものは耐候
性の点から好ましくないばかりでなく製造面で不
都合を生ずる。またフルオロオレフイン含量の高
すぎるものも製造面で難がある。一方、シクロヘ
キシルビニルエーテル含量の低すぎるものは塗膜
としたときの硬度がまたアルキルビニルエーテル
含量の低すぎるものは可撓性がそれぞれ低下する
ので好ましくない。 本発明の被覆方法に使用される含フツ素共重合
体は、ヒドロキシアルキルビニルエーテルを前記
範囲の割合で含有するものであることが、塗料ベ
ースとしての種々の有用な特性を損うことなく硬
化性を改善するという面から、特に重要である。
すなわち、ヒドロキシアルキルビニルエーテル含
量の高すぎるものでは、共重合体の溶解性が変化
し、アルコール類などの特定のものにしか溶解し
なくなるため、溶液型塗料ベースとしての適応性
が制約されるばかりでなく、硬化塗膜の可撓性を
減少させるとともに、硬化剤存在下でのゲル化時
間(ポツトライフ)を減少させ、塗料の施工性を
著しく損うことにもなるので好ましくない。ま
た、該含量の低すぎるものでは、硬化性の改善効
果が失われ、硬化時間の増加、硬化塗膜の耐溶剤
性、耐汚染性等の低下を招き、さらに、下塗り塗
膜やバインダーコート層との密着性を損う等の欠
点を生ずるので好ましくない。 前記含フツ素共重合体において、フルオロオレ
フインとしては、パーハロオレフイン、特にクロ
ロトリフルオロエチレンあるいはテトラフルオロ
エチレンが好ましく採用される。また、アルキル
ビニルエーテルとしては、炭素数2〜8の直鎖状
または分岐状のアルキル基を含有するもの、特に
アルキル基の炭素数が2〜4であるものが好まし
く採用される。なお、フルオロオレフインおよび
アルキルビニルエーテルとしてはそれぞれ単独の
ものに限られず、2種以上のものの混合物の形で
使用することもできる。 前記含フツ素共重合体は、30モル%をこえない
範囲で上記4種の必須構成成分以外の他の共単量
体に基く単位を含有することができる。かかる共
単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブ
チレン等のオレフイン類、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン等のハロオレフイン類、メタクリル酸メチ
ル等の不飽和カルボン酸エステル類、酢酸ビニ
ル、n−酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル類等が
例示可能である。 前記含フツ素共重合体としては、未硬化状態で
テトラヒドロフラン中で30℃で測定される固有粘
度が0.05〜2.0dl/g、特に0.07〜0.8dl/g、程度
のものが好ましく採用可能である。該粘度が低す
ぎるものは機械的強度が低下し、一方高すぎるも
のは溶液型塗料として応用する場合に、粘度の面
から溶液濃度を低くせざるを得なくなる傾向を生
じ施工性が損われるのでとても好ましくない。 上記のごとき含フツ素共重合体は、所定割合の
単量体混合物に重合媒体の共存下あるいは非共存
下に水溶性開始剤や油溶性開始剤等の重合開始剤
あるいは電離性放射線などの重合開始源を作用せ
しめて共重合反応を行わしめることによつて製造
可能である。かくして得られた含フツ素共重合体
を上塗り塗料として使用するにあたつては、種々
の溶媒が使用可能であり、キシレン、トルエンの
ごとき芳香族炭化水素類、n−ブタノールのごと
きアルコール類、酢酸ブチルのごときエステル
類、メチルイソブチルケトンのごときケトン類、
エチルセロソルブのごときグリコールエーテル類
等に加えて、市販の各種シンナーも採用可能であ
る。 かかる共重合体と溶媒との混合は、ボールミ
ル、ペイントシエーカー、サンドミル、ジエツト
ミル、三本ロール、ニーダー等の通常の塗料化に
用いられる種々の機器を用いて行うことができ
る。この際、有機、顔料、無機顔料(焼成顔料、
体質顔料、金属顔料等を含む)、分散安定剤、粘
度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、紫外線
吸収剤等を添加することもできる。 本発明の被覆方法においては、前記の如くして
得られた含フツ素共重合体溶液もしくは顔料等を
分散させた分散液に、多価イソシアネートを使用
時に混合して塗布する。 前記多価イソシアネートは、1分子中に2個以
上のイソシアネート基を有する多価イソシアネー
トであり、例えば、エチレンジイソシアネート、
プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、デカメチレンジイソシアネート、m−フエニ
レンジイソシアネート、p−フエニレン−ジイソ
シアネート、2・4−トリレン−ジイソシアネー
ト、2・6−トリレン−ジイソシアネート、1・
5−ナフチレン−ジイソシアネート、4・4′・
4″−トリフエニルメタントリイソシアネート、
4・4′−ジフエニルメタン−ジイソシアネート、
3・3′−ジメチル−4・4′−ジフエニレン−ジイ
ソシアネート、m−キシリレン−ジイソシアネー
ト、p−キシリレン−ジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、リジンイソシアネート等
の多価イソシアネート及び前記イソシアネート化
合物の過剰と、たとえばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1・3−ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、2・2・4−トリ
メチル−1・3−ペンタンジオール、ヘキサメチ
レングリコール、シクロヘキサンジメタノール、
トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、
グリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子ポ
リオールとの付加反応によつて得られる2官等以
上の多価イソシアネート、ビユーレツト構造を有
する多価イソシアネート、アロフアネート結合を
有する多価イソシアネート等が挙げられる。 前記多価イソシアネートのうち、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト等の無黄変ジイソシアネート類ならびにその付
加物が特に有用である。 前記含フツ素共重合体と多価イソシアネートの
混合割合は、(含フツ素共重合体中の水酸基)/
(多価イソシアネート中のイソシアネート基)=
1/1.3〜1/0.5(当量比)の範囲が好ましい。 尚、前記含フツ素共重合体と多価イソシアネー
トとの反応を促進するために、ジブチルチンジラ
ウレート等の公知触媒を添加することも可能であ
る。 本発明の防食被覆方法は、まず2種ケレン程度
以上に素地調整した被塗物上に前記油性さび止め
塗料またはアルキド樹脂さび止め塗料を、乾燥膜
厚が約50〜100μ程度になるよう刷毛、スプレー
塗装機、ローラー等により1回またはそれ以上塗
布し、常温で乾燥させる。通常1週間程度の常温
乾燥により下塗り塗膜が形成される。 ついで、該下塗り塗膜上に、前記フエノールア
ルキド樹脂塗料を、乾燥膜厚が約30〜80μ程度に
なるよう、刷毛、スプレー塗装機、ローラー等に
より1回またはそれ以上塗布し、常温で乾燥させ
る。通常3〜7日間の常温乾燥によりバインダー
コート層が形成される。 最後に、バインダーコート層上に前記含フツ素
共重合体と多価イソシアネートを使用直前に混合
して得られる上塗り塗料を、乾燥膜厚が約15〜70
μ程度になるよう刷毛、スプレー塗装機、ローラ
ー等で1回またはそれ以上塗布し、常温乾燥させ
る。通常2〜4日間の常温乾燥により上塗り塗膜
は形成される。 尚、本発明の方法が適用される被塗物として
は、鉄、メタリコン(鋼板上に亜鉛あるいは亜鉛
−アルミニウム合金等を溶射したもの)、亜鉛メ
ツキ鋼板等の金属類、あるいはこれらの上に通常
のウオツシユプライマーを塗布したものなどが含
まれる。 かくして本発明の方法で得られた塗膜層は、腐
食因子の一つである酸素の透過性が極めて少ない
ため、非常に長期間にわたる防食性を保持して被
塗物の腐食を防ぐとともに、長期耐候性も優れる
ため、従来の塗装系では考えられない程塗り替え
の間隔が長くなり、従つて塗り替えに要する費用
や工数の著しい削減が可能となる。更に、本発明
の上塗り塗料から得られた塗膜はリコート性も優
れているため、塗り替え仕様の適用にも極めて有
利である。 以下本発明の詳細を実施例により説明する。 「部」又は「%」は「重量部」又は「重量%」
を示す。 実施例 1 (i) 下塗り塗料の作成 アマニ油ボイル油 10部 大豆油変性中油型アルキド樹脂(固形分) 10 炭酸カルシウム 50 ベ ン ガ ラ 5 金属ドライヤー 2 皮張り防止剤 1 沈降防止剤 1 ミネラルスピリツト 20 この混合物をポツトミルにて24時間練合し、
下塗り塗料(A)を得た。 (ii) バインダーコートの作成 アマニ油ボイル油 5部 フエノールアルキド樹脂(固形分) 15 合成鱗片状酸化鉄 40 炭酸カルシウム 10部 金属ドライヤー 1 皮張り防止剤 1 沈降防止剤 1 ミネラルスピリツト 20 この混合物をポツトミルにて24時間練合し、
バインダーコート(A)を得た。 (iii) 上塗り塗料の作成 クロロトリフルオロエチレン、シクロヘキシ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよ
びヒドロキシブチルビニルエーテルに基づく単
位をそれぞれ51.2モル%、17.1モル%、22.5モ
ル%および9.1モル%の割合で含有し、固有粘
度(テトラヒドロフラン中30℃)(〔η〕)が
0.21dl/g、ガラス転移温度(DSC 10℃/m昇
温下)(Tg)が45℃である含フツ素四元共重合
体100部をキシレン40部、メチルイソブチルケ
トン120部の混合溶媒に溶解した後、酸化チタ
ンを42部加えて、ポツトミルにて24時間練合し
上塗り塗料用主剤を得た。使用直前に前記主剤
剤に、ヘキサメチレンジイソシアネート8部と
ジブチルチンジラウレート15×10-7部より成る
硬化剤を混合し、上塗り塗料(A)を得た。 (iv) 試験片の作成 サンドブラスト処理鋼板(JIS G3141:70×
150×1.6mm)に、まず前記下塗り塗料(A)を1日
間隔で2回エアスプレー塗装し、1週間常温で
乾燥せしめて膜厚80μの下塗り塗膜を得た。 ついで、前記バインダーコート(A)をエアスプ
レー塗装し、3日間常温乾燥せしめて膜厚50μ
のバインダーコート層を得た。 最終に、バインダーコート層上に前記上塗り
塗料(A)をエアスプレー塗装し、2日間常温乾燥
して膜厚30μの上塗り塗膜を得た。 得られた試験片は後述する比較試験に供し
た。 実施例 2 (i) 下塗り塗料の作成 ア マ ニ 油 17部 鉛 丹 76 金属ドライヤー 2 沈降防止剤 2 皮張り防止剤 2 ミネラルスピリツト 20 この混合物をポツトミルにて24時間練合し、下
塗り塗料(B)を得た。 (ii) バインダーコートの作成 大豆油変性中油型アルキド樹脂(固形分) 15部 合成鱗片状酸化鉄 40 炭酸カルシカム 5 金属ドライヤー 5 皮張り防止剤 1 沈降防止剤 1 ミネラルスピリツト 30 この混合物をポツトミルにて24時間練合し、
バインダーコート(B)を得た。 (iii) 上塗り塗料の作成 テトラフルオロエチレン、シクロヘキシルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびヒ
ドロキシブチルビニルエーテルに基づく単位を
それぞれ50.8モル%、16.9モル%、22.8モル%
および9.5モル%の割合で含有し、〔η〕が0.23
dl/g、Tgが27℃である含フツ素四元共重合体
を用いて実施例1と同様の処方により塗料化
し、上塗り塗料(B)を得た。 (iv) 試験片の作成 前記実施例1の(iv)と同一の方法により試験片
を作成した後、比較試験に供した。 実施例 3 (i) 下塗り塗料の作成 大豆油変性中油型アルキド樹脂(固形分) 25部 ベ ン ガ ラ 45 金属ドライヤー 3 沈降防止剤 2 ミネラルスピリツト 10 亜 酸 化 鉛 20部 この混合物をポツトミルにて24時間練合し、
下塗り塗料(C)を得た。 (ii) バインダーコートの作成 前記実施例1のバインダーコート(A)を使用し
た。 (iii) 上塗り塗料の作成 前記実施例2の上塗り塗料(B)を使用した。 (iv) 試験片の作成 前記実施例1の(iv)と同一の方法により試験片
を作成した後、比較試験に供した。 実施例 4 (i) 下塗り塗料の作成 大豆油変性中油型アルキド樹脂(固形分) 30部 ベ ン ガ ラ 40 ジンククロメート 30 金属ドライヤー 3 沈降防止剤 2 ミネラルスピリツト 20 この混合物をポツトミルにて24時間練合し、
下塗り塗料(D)を得た。 (ii) バインダーコートの作成 前記実施例2のバインダーコート(B)を使用し
た。 (iii) 上塗り塗料の作成 前記実施例1の上塗り塗料(A)を使用した。 (iv) 試験片の作成 前記実施例1の(iv)と同一の方法により試験片
を作成した後、比較試験に供した。 実施例 5〜8 第1表に示した塗装系により、実施例1の(iv)と
同一の方法により試験片を作成した後、比較試験
に供した。
【表】 比較例 1 (i) 下塗り塗料の作成 前記実施例1の下塗り塗料(A)を使用した。 (ii) バインダーコートの作成 前記実施例1のバインダーコート(A)を使用し
た。 (iii) 上塗り塗料の作成 大豆油変性中油型アルキド樹脂(固形分) 25部 酸化チタン 25 炭酸カルシウム 10 金属ドライヤー 5 沈降防止剤 1 皮張り防止剤 1 ミネラルスピリツト 15 上記混合物をポツトミルで24時間練合し、上
塗り塗料(C)を得た。 (iv) 試験片の作成 前記実施例1の(iv)と同一の方法により試験片
を作成した後、比較試験に供した。 比較例 2 (i) 下塗り塗料の作成 前記実施例1の下塗り塗料(A)を使用した。 (ii) バインダーコートの作成 前記実施例1のバインダーコート(A)を使用し
た。 (iii) 上塗り塗料の作成 塩 化 ゴ ム 25部 塩素化パラフイン40% 10 酸化チタン 15 沈降防止剤 1 キシロール 64 上記混合物をポツトミルにて24時間練合し、
上塗り塗料(D)を得た。 (iv) 試験片の作成 前記実施例1の(iv)と同一の方法により試験片
を作成した後、比較試験に供した。 比較例 3〜5 第2表に示した塗装系により、実施例1の(iv)と
同一の方法により試験片を作成した後、比較試験
に供した。但し、バインダーコートを使用しない
塗装においては、下塗り塗膜上に直接上塗り塗料
を塗布した。
【表】 前記実施例1〜8及び比較例1〜5で得られた
試験片について、ゴバン目付着試験、耐衝撃試
験、耐塩水噴霧試験、耐塩水浸漬試験及びサンシ
ヤインウエザオ試験に供するとともに、各々の上
塗り塗料の単離塗膜について酸素透過性を測定し
た。その結果は第3表及び第4表に示した。
【表】
【表】 た。
前記比較試験結果表(第3表)より明らかに、
本発明の被覆方法により得られた試験片の防食性
(耐塩水噴霧試験、耐塩水浸漬試験)は、比較例
の試験片に比較して著しく優れたものであつた。 更に、第3表より明らかに本発明の方法により
得られた塗膜層は耐候性(サンシヤインウエジオ
メーター)も、従来塗膜に比して非常に優れてい
るものであつた。 本発明が防食性に優れた塗膜を与える理由は必
ずしも明らかではないが、腐食因子である酸素の
透過性の比較(第4表)において、本発明方法の
上塗り塗料塗膜の酸素透過性が、従来の塗膜に比
して約1/5〜1/10程度と極めて小さいことに基因
するものと考えられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ) 被塗物上に、油性系さび止め塗料または
    アルキド樹脂さび止め塗料を下塗り塗料として
    塗布し、常温乾燥させて下塗り塗膜を形成させ
    る工程、 (ロ) 下塗り塗膜上に、扁平状顔料を含有するフエ
    ノールアルキド樹脂系塗料を塗布し、常温乾燥
    させてバインダーコート層を形成させる工程、
    ついで (ハ)(a) フルオロオレフイン40〜60モル%、シクロ
    ヘキシルビニルエーテル5〜45モル%、アル
    キルビニルエーテル5〜45モル%、ヒドロキ
    シアルキルビニルエーテル3〜15モル%、お
    よびその他の共単量体0〜30モル%よりなる
    含フツ素共重合体と、 (b) 多価イソシアネート とを含有する上塗り塗料を塗布し、常温乾燥さ
    せて上塗り塗膜を形成させる工程、 から成る防食被覆方法。 2 扁平状顔料が、鱗片状酸化鉄、ガラスフレー
    ク、アルミ粉等の一種もしくは二種以上の混合物
    である特許請求の範囲第1項記載の防食被覆方
    法。 3 フルオロオレフインがクロロトリフルオロエ
    チレンおよび/またはテトラフルオロエチレンで
    ある特許請求の範囲第1項記載の防食被覆方法。 4 アルキルビニルエーテルが炭素数2〜8の直
    鎖状または分岐状のアルキル基を含有するもので
    ある特許請求の範囲第1項記載の防食被覆方法。 5 ヒドロキシアルキルビニルエーテルがヒドロ
    キシブチルビニルエーテルである特許請求の範囲
    第1項記載の防食被覆方法。
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