JP2850236B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2850236B2 JP63189600A JP18960088A JP2850236B2 JP 2850236 B2 JP2850236 B2 JP 2850236B2 JP 63189600 A JP63189600 A JP 63189600A JP 18960088 A JP18960088 A JP 18960088A JP 2850236 B2 JP2850236 B2 JP 2850236B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる硬化性樹脂組成物に関す
るものであり、さらに詳細には、特定のフルオロオレフ
ィン共重合体と水酸基反応型の硬化剤とから構成される
か、あるいは特定のフルオロオレフィン共重合体、水酸
基反応型硬化剤および顔料から構成される、有機顔料と
無機顔料との双方に対する分散性に特に優れる、しかも
耐候性に優れる硬化物を与える樹脂組成物に関するもの
である。
〔従来の技術〕 水酸基を反応性基(官能基)として含有するフルオロ
オレフィン共重合体に、この水酸基と反応しうる硬化剤
を配合して成る組成物は、極めて耐候性に優れた硬化物
を形成する処から、主として、メインテナンスフリー塗
料用として、高度の耐候性が要求される各種の用途に向
けられるようになってきた。
ところで、かかる水酸基含有フルオロオレフィン共重
合体は、カーボンブラックを除く無機顔料の分散性こそ
比較的良好であるものの、どうしてもカーボンブラック
と、そして有機顔料とにおける分散性には劣るという欠
点があった。
そこで、本発明者らは、こうした欠点を解消しうるも
のとして、それぞれ、重合性不飽和結合を有する重合体
の存在下に、フルオロオレフィンを必須の単量体成分と
するビニル単量体の混合物を重合させて得られる共重合
樹脂を必須成分とする樹脂組成物についての、特開昭61
−275364号公報に記載されている通りの発明と、フルオ
ロオレフィン共重合体に特定のアクリル樹脂をブレンド
せしめて成る形の樹脂組成物についての、特開昭63−51
479号公報に記載されている通りの発明との両技術を、
先に提案しているが、このような組成物はいずれも、各
種顔料の単独使用系(以後、単色系と略記する。)にお
いては良好な分散性を示すものの、2色以上の顔料の併
用系(以後、混色系と略記する。)においては、“色分
かれ”が起こり易く、したがって、刷毛塗りやローラー
塗りをしたさいに、“刷毛すじ”や“ローラーすじ”が
目立って、仕上がり外観が十分ではないという難点があ
ったし、しかも、それぞれの組成物にカーボンブラック
を分散せしめた場合、ファーネスタイプのカーボンブラ
ックの分散性こそ優れるものの、漆黒性の良いチャンネ
ルタイプのカーボンブラックの分散性には劣るという難
点があって、結局の処、これらの両技術には、今一つと
言える問題点のあることが判明した。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、従来型技術に従う限りは、どうしても、
チャンネルタイプのカーボンブラックになる顔料の分散
性(つまり、単色系の分散性)ならびに混色系の顔料分
散性の双方に優れており、しかも、とりわけ、非常に優
れた仕上がり外観なども有する硬化物を形成し得るよう
な、極めて実用性の高い硬化性樹脂組成物を得るという
ことは、頗る、困難であった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一に
かかって、こうしたチャンネルタイプのカーボンブラッ
クという特定の顔料分散性(つまり、単色系の分散性)
ならびに混色系の顔料分散性の双方に優れているという
ことは、もとよりのこと、加えて、とりわけ、塗膜の仕
上がり外観などにも優れるというような、極めて実用性
の高い硬化性樹脂組成物を得るということである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、上述したような従来型技術に
おける種々の欠点ないしは欠陥の存在に鑑み、そして、
上述したような発明が解決しようとする課題に照準を合
わせて、斯かる従来型技術における、それぞれの欠点な
いしは欠陥の悉くを排除し得るような、斬新なる硬化性
の樹脂組成物を得るべく、鋭意、検討を重ねた結果、水
酸基とアミノ基とを併せ有するフルオロオレフィン共重
合体をベース樹脂成分とする一方で、此の水酸基と反応
する化合物を硬化剤成分として、これらの両成分を含有
する形の、斬新なる樹脂組成物が、見事に、チャンネル
タイプのカーボンブラックの分散性は、もとより、混色
系の顔料の分散性にも優れ、ひいては、仕上がり外観な
どに、非常に優れるというような、極めて実用性の高い
硬化物を与えるものであるということを見出すに及ん
で、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は必須の成分として、まず、水酸基
とアミノ基とを併せ有するフルオロオレフィン共重合体
(A)と、水酸基と反応しうる硬化剤(B)とを含んで
成る硬化性樹脂組成式を提供しようとするものであり、
さらに本発明は、必須の成分として、水酸基とアミノ基
とを併せ有するフルオロオレフィン共重合体(A)と、
水酸基と反応しうる硬化剤(B)と、顔料(C)とを含
んで成る硬化性樹脂組成物を提供しようとするものであ
る。
ここにおいて、本発明組成物の必須ベース樹脂成分た
る、水酸基とアミノ基とを併有するフルオロオレフィン
共重合体(A)とは、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデ
ン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、
クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチ
レン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロ
ピレンまたは、(パー)フルオロアルキル基の炭素数が
1〜18なる(パー)フルオロアルキルトリフルオロビニ
ルエーテルの如きフルオロオレフィン(a−1)を必須
の構成単位ないしは構成成分として含み、かつ、水酸基
ならびに、1級アミノ基、2級アミノ基および/または
3級アミノ基を併せ有する共重合体を指称するものであ
る。
かかるフルオロオレフィン共重合体(A)を調製する
には、たとえば、上掲した如きフルオロオレフィン
(a−1)と、水酸基含有単量体(a−2)と、アミノ
基含有単量体(a−3)と、これらと共重合可能なビニ
ル単量体(a−4)とを共重合せしめる方法とか、予
め調製しておいたカルボキシル基およびアミノ基を併有
するフルオロオレフィン共重合体にモノエポキシ化合物
を反応せしめる方法とか、予め調製した、フルオロオ
レフィンとカルボン酸ビニルエステルとを必須の単量体
成分として得られ、かつ、アミノ基を含有する共重合体
を、特開昭59−219372号公報や特開昭60−158209号公報
に開示されているようにして加水分解せしめる方法など
に従えばよいが、こうした諸方法のうち、の方法によ
るのが最も簡便である。
上記の方法によりフルオロオレフィン共重合体
(A)を調製するさいに用いられる水酸基含有単量体
(a−2)の代表例としては、2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテ
ル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒド
ロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビ
ニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、
5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキ
シヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリ
ルエーテル、3−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、
4−ヒドロキシブチルアリルエーテルまたは2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
但し、かかる単量体(a−2)のうち、(メタ)アク
リレート・タイプのものは前掲のフルオロオレフィン
(a−1)との共重合体が余り良くないので、重合率を
低下させない範囲内で使用するのが望ましい。
次いで、前記アミノ基含有単量体(a−3)の代表例
としては、2−アミノエチルビニルエーテル、3−アミ
ノプロピルビニルエーテル、4−アミノブチルビニルエ
ーテル、5−アミノペンチルビニルエーテル、6−アミ
ノヘキシルビニルエーテル、8−アミノオクチルビニル
エーテル、1−メチル−2−アミノエチルビニルエーテ
ル、1−アミノメチルプロピルビニルエーテル、p−ア
ミノエチルスチレンもしくはアリルアミンの如き1級ア
ミノ基を有する単量体;N−メチルアミノエチルビニルエ
ーテル、N−エチルアミノエチルビニルエーテル、N−
プロピルアミノエチルビニルエーテル、N−ブチルアミ
ノエチルビニルエーテル、N−シクロヘキシルアミノエ
チルビニルエーテル、2−ピペラジニルエチルビニルエ
ーテル、N−メチルアミノプロピルビニルエーテル、N
−エチルアミノプロピルビニルエーテル、N−ブチルア
ミノプロピルビニルエーテル、N−メチルアミノブチル
ビニルエーテル、N−エチルアミノブチルビニルエーテ
ル、N−メチルアミノペンチルビニルエーテル、N−エ
チルアミノペンチルビニルエーテル、N−メチルアミノ
ヘキシルビニルエーテル、N−エチルアミノヘキシルビ
ニルエーテル、N−メチルアミノオクチルビニルエーテ
ル、N−エチルアミノオクチルビニルエーテル、N−te
rt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エ
チルアリルアミン、N−エチルアリルアミン、p−(2
−メチルアミノエチル)スチレンもしくはp−(2−エ
チルアミノエチル)スチレンの如き2級アミノ基を有す
る単量体;N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、
N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、2−モル
ホリノエチルビニルエーテル、2−アジリジノエチルビ
ニルエーテル、N,N−ジプロピルアミノエチルビニルエ
ーテル、N,N−ジブチルアミノエチルビニルエーテル、
N,N−ジメチルアミノプロピルビニルエーテル、N,N−ジ
エチルアミノプロピルビニルエーテル、N,N−ジプロピ
ルアミノプロピルビニルエーテル、N,N−ジメチルアミ
ノブチルビニルエーテル、N,N−ジエチルアミノブチル
ビニルエーテル、N,N−ジプロピルアミノブチルビニル
エーテル、N,N−ジブチルアミノブチルビニルエーテ
ル、N,N−ジメチルアミノペンチルビニルエーテル、N,N
−ジエチルアミノペンチルビニルエーテル、N,N−ジプ
ロピルアミノペンチルビニルエーテル、N,N−ジメチル
アミノヘキシルビニルエーテル、N,N−ジエチルアミノ
ヘキシルビニルエーテル、N,N−ジプロピルアミノヘキ
シルビニルエーテル、N,N−ジブチルアミノヘキシルビ
ニルエーテル、N,N−ジメチルアミノオクチルビニルエ
ーテル、N,N−ジエチルアミノオクチルビニルエーテ
ル、アジリジノエチル(メタ)アクリレート、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリ
レート、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリルアミ
ド、p−(2−ジメチルアミノエチル)スチレン、p−
(2−ジエチルアミノエチル)スチレン、p−(2−ジ
プロピルアミノエチル)スチレンもしくはp−アジリジ
ノエチルスチレンの如き3級アミノ基を有する単量体な
どが挙げられ、これらは単独使用でも2種以上の併用で
もよい。
これらのうち、耐候性などの面からは、特に3級アミ
ノ基含有ビニル単量体の使用が望ましい。
上掲した如き各種単量体(a−1)、(a−2)およ
び(a−3)に加えて、かかる各種単量体と共重合可能
な他の単量体(a−4)をも併用することにより、前記
フルオロオレフィン共重合体(A)が調製されるが、こ
うした共重合可能な単量体(a−4)としては、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピル
ビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert
−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテ
ル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニル
エーテル、もしくは2−エチルヘキシルビニルエーテル
の如きアルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニ
ルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルもしくはメ
チルシクロヘキシルビニルエーテルの如きシクロアルキ
ルビニルエーテル類;ベンジルビニルエーテルもしくは
フェネチルビニルエーテルの如きアラルキルビニルエー
テル類;2,2,3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテ
ル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルビニル
エーテル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサ
デカフルオロノニルビニルエーテル、パーフルオロメチ
ルビニルエーテル、パーフルオロエチルビニルエーテ
ル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオ
ロオクチルビニルエーテル、パーフルオロシクロヘキシ
ルビニルエーテル如き(パー)フルオロアルキルビニル
エーテル類;酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、プロピ
オン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン
酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサティック酸ビニ
ル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸
ビニル、p−tert−ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸
ビニルもしくはシクロヘキサンカルボン酸ビニルの如き
カルボン酸ビニルエステル類をはじめ、さらにはエチレ
ン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニ
トリルや各種の(メタ)アクリル酸エステル類などが代
表例である。
以上に掲げられた、それぞれの単量体群から当該フル
オロオレフィン共重合体(A)を調製するには、フルオ
ロオレフィン(a−1)の15〜70重量%、水酸基含有単
量体(a−2)の1〜30の重量%、アミノ基含有単量体
(n−3)の0.05〜10重量%および共重合可能な他の単
量体(a−4)の5〜83.95重量%なる比率で、好まし
くは、フルオロオレフィン(a−1)の20〜60重量%、
単量体(a−2)の3〜25重量%、単量体(a−3)の
0.1〜8重量%および単量体(a−4)の10〜76.9重量
%なる比率で共重合せしめるのが適切である。
フルオロオレフィン(a−1)の使用量が15重量%未
満では、耐候性が不十分となり易く、一方、70重量%を
超えると、どうしても、得られる共重合体の有機溶剤へ
の溶解性が低下し易くなり、したがって作業性の点が問
題が出るようになるので好ましくなく、また、水酸基含
有単量体(a−2)の使用量が1重量%未満の場合に
は、どうしても硬化皮膜の耐シンナー性が劣るようにな
るし、一方、30重量%を超える場合には、得られる共重
合体の溶剤に対する溶解性が低下したり、配合される前
記硬化剤(B)の量も多くなる結果、耐候性の低下を招
来したりするようになるので好ましくなく、さらにアミ
ノ基含有単量体(a−3)の使用量が0.05重量%未満の
場合には、どうしても顔料の分散効果が不十分となり易
く、一方、10重量%を超える場合には、どうしても耐候
性の低下を招来するようになるので好ましくなく、さら
にまた、共重合可能な他の単量体(a−4)の使用量が
5重量%未満の場合には、どうしても、得られる共重合
体の溶剤への溶解性が低下するようになるし、一方、8
3.95重量%を超える場合には、どうしても耐候性が低下
し易くなるので好ましくない。
なお、共重合可能な他の単量体(a−4)のうち、当
該共重合体(A)の調製時の重合率を高める点で、加え
て皮膜の耐候性の点で、アルキルビニルエーテル類、シ
クロアルキルビニルエーテル類およびカルボン酸ビニル
エステル類よりなる群から選ばれる少なくとも1種を用
いるようにすることが特に望ましく、推奨されることで
ある。
当該共重合体(A)を調製するに当って、使用する重
合開始剤としては、公知慣用のラジカル重合開始剤が使
用され、かかる重合開始剤として代表的なものには、ア
ザビスイソブチロニトリルもしくはアゾビスイソバレロ
ニトリルの如きアゾ系化合物;またはtert−ブチルパー
オキシビバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、アセチルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルハ
イドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイドもしくはジイソ
プロピルパーオキシカーボネートの如き過酸化物系化合
物などがある。
かかるラジカル重合開始剤の使用量は、重合開始剤の
種類、重合温度、共重合体の分子量等に応じて適宜決定
されるが、概ね、共重合せしめる単量体総量の0.01〜10
重量%程度でよい。
前記した各単量体成分を使用して反応性官能基を含有
するフルオロオレフィン共重合体(A)を製造するに
は、乳化重合、懸濁重合、塊状重合または溶液重合など
の公知慣用の重合方法を適用しうるが、そのうちでも、
塊状重合法や溶液重合方によるのが一層望ましく、さら
には、得られる共重合体をそのままの形態で、たとえ
ば、溶液型塗料用のベース樹脂成分などのような硬化性
樹脂組成物として使用しうる点からすれば、溶液重合方
法が特に望ましい。
溶液重合法により当該共重合体(A)を調製するにさ
いして用いられる溶剤の代表的なものとしては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンもしくはエチルベンゼンの如き
芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサンもしくはn
−オクタンの如き脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサンもしくはエチルシ
クロヘキサンの如き脂環式炭化水素;メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペ
ンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、n
−オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキ
サノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルもしくはプロピレングリコールモノエチル
エーテルの如きアルコール類;ジメトキシエタン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル
もしくはジ−n−ブチルエーテルの如きエーテル類;ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロ
ヘキサノンもしくはイソホロンの如きケトン類;酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロ
ピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
もしくはエチレングリコールモノブチルエーテルアセテ
ートの如きエステル類;クロロホルム、メチレンクロラ
イド、四塩化炭素、トリクロルエタンもしくはテトラク
ロルエタンの如き塩素化炭化水素;さらには、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドもしくはエチレンカーボネートなどの各種の有機
溶剤がある。かかる溶媒類は単独で用いてもよいし、2
種以上の混合物としても使用することができるが、生成
する共重合体を溶解することのできる溶剤を適宜、選択
するのが好ましい。そして、その使用量は使用する単量
体の総量100重量部に対して5〜1000重量部程度でよ
い。
上掲した如き各種溶剤類のうち、硬化剤(B)として
後掲する如くポリイソシアネート化合物を使用する場合
には、アルコール系溶剤の使用だけは避けるべきであ
る。
かくして得られるフルオロオレフィン共重合体(A)
の固形分1,000g当りの水酸基当量数としては、0.05〜3
グラム当量、好ましくは0.15〜2.5グラム当量なる範囲
内が適切であるし、また、同じくアミノ基の当量数とし
ては、0.03〜0.7グラム当量、好ましくは0.06〜0.56グ
ラム当量なる範囲内が適切である。
水酸基の導入量が0.05グラム当量未満である場合に
は、硬化皮膜の耐シンナー性が劣るようになるし、一
方、3グラム当量を超える場合には、得られる共重合体
の溶剤に対する溶解が低下したり、硬化剤(B)の使用
量も多くなる結果として、耐候性の低下を招来したりす
るようになるので好ましくないし、また、アミノ基の導
入量が0.03グラム当量未満である場合には、含量の分散
効果がどうしても不十分となり易く、一方、0.7グラム
当量を超える場合には、どうしても耐候性が低下し易く
なるので、いずれも好ましくない。
当該共重合体(A)の重量平均分子量(▲▼)と
しては、7,000〜300,000、好ましくは10,000〜250,000
なる範囲内が適切であり、7,000未満であると、どうし
ても、硬化性や耐汚染性などが劣るようになるし、一
方、300,000を超えるると、どうしても、たとえば塗料
となし場合における塗料粘度が高くなるために、塗装作
業性や仕上がり外観が低下するようになるし、塗料の可
使時間も著しく短かくなるので、いずれも好ましくな
い。
次いで、前記した水酸基と反応しうる硬化剤(B)と
して代表的なものには、ポリイソシアネート化合物、ブ
ロックポリイソシアネート化合物、アミノ樹脂、ポリカ
ルボン酸無水物、多価金属のアルコキシドまたは多価金
属の錯化合物などがある。
そのうち、上記ポリイソシアネート化合物として代表
的なものを挙げれば、ヘキサメチレンジイソシアネート
もしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの
如き脂肪族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシア
ネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如き環状
脂肪族ジイソシアネート類;またはトリレンジイソシア
ネートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートの如き芳香族イソシアネート類などの有機ジイソシ
アネート、あるいはこれら有機ジイソシアネートと多価
アルコールとの付加物、さらには前記有機ジイソシアネ
ート同士の重合体やイソシアネート・ビウレット体など
であるが、耐候性の点からは脂肪族系、脂環式系あるい
はアラルキル系のイソシアネート化合物が特に好まし
い。かかる各種のポリイソシアネート化合物の代表的な
市販品の例を挙げれば「バーノック、DN−950,−980,−
981」〔大日本インキ化学工業(株)製品〕、「ディス
モジュールN」(西ドイツ国バイエル社製品)、「タケ
ネートD−140N」〔武田薬品工業(株)製品〕、「コロ
ネートEH」〔日本ポリウレタン工業(株)製品〕、「デ
ュラネート24A−90cx」(旭化成工業(株)製品)、あ
るいはイソシアネート基を含有するビニル系重合体など
がある。
他方、ブロックポリイソシアネート化合物の代表例と
しては、前記した如き各種のポリイソシアネート化合物
を公知慣用のブロック化剤でブロック化せしめて得られ
るものを指称し、かかるブロックポリイソシアネート化
合物の代表的な市販品の例を挙げれば「バーノックB7−
671」〔大日本インキ化学工業(株)製品〕、「タケネ
ートB−815−N」〔武田薬品工業(株)製品〕、「ア
ディトール(ADDITOL)VXL−80」〔ヘキスト合成(株)
製品〕または「コロネート2507」〔日本ポリウレタン工
業(株)製品〕、あるいはブロックイソシアネート基を
有するビニル系重合体などがある。
ポリカルボン酸無水物化合物の具体例としては、無水
トリメリット酸、無水ピロメリット酸もしくはカルボン
酸無水基を含有するビニル系重合体などがある。
アミノ樹脂の代表的なものとしては、メラミン、尿
素、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、またはスピ
ログアナミンの如きアミノ基含有化合物成分と、ホルム
アルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド
またはグリオキザールの如きアルデヒド系化合物成分と
を、公知慣用の方法により反応させて得られる縮合物、
あるいはこれらの各縮合物をアルコールでエーテル化せ
しめて得られるものなどが挙げられるが、通常、塗料用
として使用されているものであれば、いずれも使用する
ことができることは勿論のことである。
そのうちでも、C1〜C4なるアルコール類で部分的にあ
るいは完全にエーテル化せしめたものが好ましく、かか
るアミノプラストの具体例としては、ヘキサメチルエー
テル化メチルロールメラミン、ヘキサブチルエーテル化
メチロールメラミン、イメチルブチル混合エーテル化メ
チロールメラミン、メチルエーテル化メチロールメラミ
ン、ブチルエーテール化メチロールメラミンまたはiso
−ブチルエーテル化メチロールメラミン、あるいはそれ
らの縮合物などが挙げられる。
さらに、上記した多価金属のアルコキシドの代表的な
ものとしては、テトラブチルチタネート、テトラブチル
ジルコネート、トリブトキシアルミニウム、テトライソ
プロピルチタネートまたはトリイソプロポキシアルミニ
ウムなどが挙げられるし、また前記した多価金属の錯化
合物の代表的なものとしては、アルミニウムトリスアセ
チルアセトネート、アルミニウムトリスエチルアセトア
セトネート、ジイソプロポキシアルミニウムモノアセチ
ルアセトネート、ジイソプロポキシアルミニウムモノエ
チルアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスア
セチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスエチルア
セチルアセトネート、ジイソプロポキシチタニウムビス
アセチルアセトネートまたはジイソプロポキシチタニウ
ムビスエチルアセチルアセトネートなどが挙げられる。
これらの各種硬化剤は、それぞれ、単独で使用しても
よいし、2種以上を併用してもよい。
そして、前記したフルオロオレフィン共重合体(A)
と当該硬化剤(B)との使用比率としては、(A)成分
の100重量部に対して(B)成分の1〜100重量部、好ま
しくは2〜70重量部となる範囲内の適当な割合が推奨さ
れる。
ところで、本発明の硬化性樹脂組成物は、何ら顔料を
加えない形の、いわゆるクリヤー用として利用すること
もできるのは勿論であるが、通常は、この顔料をも加え
た形で利用される。
かかる顔料の代表的なものとしては、酸化チタン、亜
鉛華、カーボンブラック、鉄黒、銅クロムブラック、銅
・鉄・マンガンブラック、黄鉛、カドミウムイエロー、
オーカー、チタンイェロー、ジンククロメート、弁柄、
亜鉛・鉄ブラウン、カドミウムレッド、クロムバーミリ
オン、マンガンバイオレット、紺青、群青、コバルトブ
ルー、クロムグリーン、酸化クロムグリーン、チタン・
コバルト・ニッケル・亜鉛グリーン、ビリシャン、エメ
ラルドグリーン、コバルトグリーン、カオリン、ベント
ナイト、シリカホワイト、アルミナホワイト、石膏、白
亜、沈降性炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウムもしく
はバライトの如き無機系の顔料;β−ナフトール系、β
−オキシナフトエ酸系、ナフトールAS系、アセト酢酸エ
ステル系、フタロシアニン系、アントラキノン系、イン
ジゴ系、ペリレン系、ペリノン系、ジオキサジン系、キ
ナクリドン系、イソインドリノン系、金属錯塩系、フル
オルビン系もしくはキノフタロン系の如き有機系の顔
料;金粉末、銀粉末、真鍮粉末もしくは銅粉末、アルミ
ニウム粉末の如き金属粉末;または鱗片状雲母に酸化チ
タン処理を施したものなどが挙げられる。
また、本発明組成物には、さらに必要に応じて、各種
の樹脂類および溶剤類をはじめ、流動調製剤、色分かけ
防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤またはシ
ランカップリング剤などの如き公知慣用の各種の添加剤
を加えることができるのは無論のことである。
そのうち、上記樹脂類として代表的なものには、セル
ロース、セルロースアセテートブチレートの如き繊維素
樹脂をはじめ、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、オイルフ
リーアルキド樹脂、エポキシ樹脂、ケトン樹脂または石
油樹脂などがあるし、また、上記溶剤類としては代表的
なものには、前掲された如きフルオロオレフィン共重合
体(A)を調製するにさいして用いうるものがそのまま
適用できるが、前掲の硬化剤(B)成分として、(ブロ
ック)ポリイソシアネート化合物を用いる場合には、か
かる溶剤類として、イソシアネート基と反応するものの
使用は避けるべきであることは言うまでもない。
かくして得られる本発明の硬化性樹脂組成物は、各種
のメンティナンスフリー用をはじめとして、シーリング
剤または接着剤、あるいはフィルムなどの成形用など
に、有効に利用できるものである。
本発明組成物を特に塗料用として利用する場合には、
金属、木材、無機質材料およびプラスチックスの如き各
種の素材あるいは加工品などの被塗材に、スプレー塗
装、刷毛塗り、ローラー塗りまたはロールコーターによ
る塗装などの公知慣用の方法により塗布され、次いで、
常温乾燥、強制乾燥または焼付を行なって硬化塗膜を形
成せしめることができる。
また、本発明組成物をシーリング剤や接着剤などとし
て利用する場合には、それぞれの用途に応じて、適宜、
公知慣用の施行方法あるいは硬化方式が採用される。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により具
体的に説明するが、以下において部および%は特に断り
のない限り、すべて重量基準であるものとする。
参考例1〔フルオロオレフィン共重合体(A)の調製
例〕 窒素ガスで十分に置換された2のステンレス製オー
トクレーブに、ピバリン酸ビニルの200g、エチルビニル
エーテルの140g、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
の150g,ジメチルアミノエチルメタクリレートの10g、ト
ルエンの666部、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)の10gおよび1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンの
3gを仕込み、次いでここへ、テトラフルオロエチレンの
500gを圧入し、撹拌しながら、トルエン267gを加えて、
不揮発分が50%なる目的共重合体(A)の溶液を得た。
このものの▲▼は70,000であった。以下、これを共
重合体(A−1)と略記する。
参考例2〜5(同上) 第1表に示されるように原料組成比に変更した以外
は、参考例1と同様にして目的共重合(A−2)〜(A
−4)を得た。
それぞれの共重合体の性状値は、まとめて同表に示す
通りである。
実施例1 共重合体(A−1)の150部、「タイペークCR−93」
〔石原産業(株)製のルチル型酸化チタン〕の66.6部お
よびキシレンの70部よりなる混合物にガラスビーズを加
え、サンドミルで1時間分散させて、白色の分散ベース
(MW−1)を得た。
別に、共重合体(A−1)の50部、「FW−200」(西
ドイツ国デグッサ社製のチャンネルタイプ・カーボンブ
ラック)の1.4部およびキシレンの16部よりなる混合物
にガラスビーズを加え、サンドミルで1時間分散させ
て、黒色の分散ベース(MC−1)を得た。
このMC−1を室温に1日放置しても、全く顔料の凝集
は認められなく、すぐれた分散状態を保持しうるもので
あることが知れた。
次いで、それぞれの分散ベースを用い、MW−1の28.7
部、MC−1の6.7部および「バーノックDN−980」〔大日
本インキ化学工業(株)製の脂肪族ポリイソシアネート
樹脂;イソシアネート含有率=15%、不揮発分=75%〕
を3.6部を混合して、不揮発分が50%で、かつ、PWCが35
%なるグレーの塗料(CA−1)を得た。
しかるのち、この塗料(CA−1)を0.3mm厚のブリキ
板に刷毛塗りしたあと、室温で30分間乾燥させ、次いで
かくして得られた塗膜に、この塗料(CA−1)を流し塗
りし、同様に、室温で1日間乾燥させて硬化塗膜を得
た。
引き続いて、硬化塗膜について、“刷毛すじ”の程度
と、刷毛塗りの部分と流し塗りの部分との色素(ΔE)
との両面から、顔料の分散性の評価判定を行なった。こ
こにおいて、当該色差(ΔE)が小さいほど、分散性が
良好であることを意味する。
その結果、本例の塗料にあっては、刷毛すじが全く認
められない、しかも、ΔEは僅か0.2と、極めて小さい
値であり、したがって、本例の塗料はすぐれた分散性を
有するものであることが確認できた。
実施例2 それぞれの分散ベース用の配合比を下記のように変更
した以外は、実施例1と同様にして、白色分散ベース
(MW−2)および青色分散ベース(MC−2)を得た。
白色分散ベース(MW−2) 共重合体(A−2) 150部 「タイペーク CR−93」 57.5部 キシレン 50部 青色分散ベース(MC−2) 共重合体(A−2) 50部 「ファーストゲンブルー NK」〔大日本インキ化学
工業(株)製の、フタロシアニンブー〕 1.2部 キシレン 14.7部 次いで、これらの両分散ベースを用い、MW−2の25.8
部、MC−2の6.6部および「バーノック DN−980」の1.
2部を混合して、不揮発分が50%で、かつ、PWCが35%な
る淡青色の塗料(CA−2)を得た。
しかるのち、この塗料(CA−2)を用い、実施例1と
同様に塗装と乾燥とを行なって硬化塗膜を得た。
以後も、実施例1と同様にして、硬化塗膜について、
顔料の分散性を評価判定した結果、本例で得られた塗膜
は、刷毛すじが全く認められなく、しかも、ΔEが0.3
と小さく、、分散性にすぐれるものであることが確認で
きた。
実施例3 それぞれの分散ベース用の配合比を下記のように変更
した以外は、実施例1と同様にして、白色分散ベース
(MW−3)および赤色分散ベース(MCP3)を得た。
白色分散ベース(MW−3) 共重合体(A−3) 150部 「タイペーク CR−93」 66部 キシレン 60部 赤色分散ベース(MC−3) 共重合体(A−3) 50部 「ファーストゲンレッド YE」〔大日本インキ化学
工業(株)製の、キナクリドンレッド〕 1.3部 キシレン 15.6部 次いで、これらの両分散ベースを用い、MW−3の27.6
部、MC−3の6.7部および「スーパーベッカミン L−1
22−60」〔大日本インキ化学工業(株)製の、イソブチ
ルエーテル化メチロールメラミン樹脂;不揮発分=60
%〕の4.2部を混合して、不揮発分が50%で、かつ、PWC
が35%なる淡赤色の塗料(CA−3)を得た。
しかるのち、この塗料(CA−3)を、キシレン/n−ブ
タノール=70/30(重量比)からなる混合溶剤でスプレ
ー粘度にまで希釈してから、0.3mm厚のブリキ板にエア
ースプレー塗装を行なった。
次いで、かくして得られた塗装板を室温で1時間乾燥
して塗膜を得、しかるのちこの塗膜上に、残りの塗料を
流し塗りして、150℃で30分間の焼付けを行なって、硬
化塗膜を得た。
硬化塗膜について、スプレー塗装した部分と流し塗り
した部分との色差(ΔE)を測定した処、0.3と極めて
小さいものであった。
実施例4 それぞれの分散ベース用の配合比を下記のように変更
した以外は、実施例1と同様にして、白色分散ベース
(MW−4)および黒色分散ベース(MC−4)を得た。
白色分散ベース(MW−4) 共重合体(A−4) 100部 「タイペーク CR−93」 33.7部 キシレン 44.2部 黒色分散ベース(MC−4) 共重合体(A−4) 100部 「Black #1」(アメリカ国シェファード社製
の、銅−クロム複合酸化物系の黒色無機顔料) 33.7部 キシレン 44.2部 次いで、これらの両分散ベースを用い、MW−4の17.6
部、MC−4の17.6部および「バーノック B7−671」
〔大日本インキ化学工業(株)製の、脂肪族ポリイソシ
アネート樹脂のブロック化物;不揮発分=75%、ブロッ
クされたイソシアネート基含有率=10.7%〕の3.4部を
混合して、不揮発分が50%で、かつ、PMCが35%なるグ
レー塗料(CA−4)を得た。
しかるのち、この塗料を、キシレン/メチルイソブチ
ルケトン=70/30(重量比)なる混合溶剤でスプレー粘
度にまで希釈してから、実施例3と同様にしてエアース
プレー塗装をし、乾燥し、そして流し塗りを行なってか
ら、160℃まで30分間の焼付けを行なって、硬化塗膜を
得た。
硬化塗膜について、スプレー塗装した部分と流し塗り
した部分との色差(ΔE)を測定した処、0.2と極めて
小さいものであることが確認できた。
実施例5 それぞれの分散ベース調製用の配合比を下記のように
変更した以外は、実施例1と同様にして、白色分散ベー
ス(MW−5)および黒色分散ベース(MC−5)を得た。
白色分散ベース(MW−5) 共重合体(A−5) 150部 「タイペーク CR−93」 62.2部 キシレン 60部 黒色分散ベース(MC−5) 共重合体(A−5) 50部 「FW−200」 1.3部 キシレン 15.5部 ここに得られた黒色分散ベース(MC−5)を室温に1
日間放置しても、顔料の凝集は全く認められなく、すぐ
れた分散状態を維持しうるものであることが確認され
た。
次いで、これらの両分散ベースを用い、MW−5の27.2
部、MC−5の6.7部および「バーノックDN−980」の2.4
部を混合して、不揮発分が50%で、かつ、PWCが35%な
るグレーの塗料(CA−5)を得た。
しかるのち、この塗料(CA−5)を用い、実施例1と
同様に塗装と乾燥とを行なって硬化塗膜を得た。
以後も、実施例1と同様にして、硬化塗膜について、
顔料分散性の評価を行った処、刷毛すじも全く認められ
なく、しかも、ΔEも0.2と極めて小さく、したがっ
て、分散性にすぐれるものであることが確認できた。
比較例1 フルオロオレフィン共重合体(A−1)の代わりに、
▲▼が40,000であって、テトラフルオロエチレン/
ピバリン酸ビニル/エチルビニルエーテル/4−ヒドロキ
シブチルビニルエーテル=50/20/1515(重量比)なる組
成比をもったアミノ基不含のフルオロオレフィン共重合
体の、トルエンの不揮発分が50%なる溶液〔以下、共重
合体(A′−1)と略記する。〕の同量を用いるように
変更した以外は、実施例1と同様にして対照用の黒色分
散ベースを得た。
次いで、この分散ベースを室温に1時間放置した処、
著しい顔料の凝集が見られ、チャンネルタイプのカーボ
ンブラックの分散性が不十分であることが確認された。
比較例2 フルオロオレフィン共重合体(A−1)の代わりに、
▲▼が20,000で、かつ、n−ブチルメタクリレート
/tert−ブチルメタクリレート/エチルメタクリレート
/ジメチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート=59.4/7/11.9/5/16.7(重量比)
なるる組成比をもったアミノ基含有アクリル共重合体
の、トルエン/酢酸−n−ブチル=50/50(重量比)な
る混合溶剤の不揮発分布が50%なる溶液〔以下、共重合
体(A″−1)と略記する。〕と、比較例1で用いたア
ミノ基不含のフルオロオレフィン共重合体(A′−1)
との、(A″−1)/(A′−1)=10/90なる重量比
の混合物の同量を用いるように変更した以外は、実施例
1と同様にして対照用の黒色分散ベースを得た。
次いで、この分散ベースを室温に1日間放置した処、
顔料の著しい凝集が見られ、本例の場合も比較例1と同
様に、チャンネルタイプ・カーボンブラックの分散性が
不十分であることが確認された。
比較例3 フルオロオレフィン共重合体(A−2)の代わりに、
▲▼が100,000で、かつ、ヘキサフルオロプロピレ
ン/パーフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテル
/「ベオバ 9」/n−ブチルビニルエーテル/4−ヒドロ
キシブチルビニルエーテル=45/5/30/15/5(重量比)な
る組成比をもったアミノ基不含のフルオロオレフィン共
重合体の、トルエンの不揮発分が50%なる溶液〔以下、
共重合体(A′−2)と略記する。〕と、他方、▲
▼が30,000で、かつ、n−ブチルメタクリレート/tert
−ブチルメタクリレート/エチルメタクリレート/ジメ
チルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチル
メタクリレート=70.5/7/11.9/5/5.6(重量比)なる組
成比をもったアミノ基含有アクリル共重合体の、トルエ
ン/酢酸−n−ブチル=50/50(重量比)なる混合溶剤
の不揮発分が50%なる溶液〔以下、共重合体(A″−
2)と略記する。〕との、(A′−2)/(A″2)=
90/10なる重量比の混合物の同量を用いるように変更し
た以外は、実施例2と同様にして、それぞれ、対照用の
白色分散ベースと青色分散ベスとを調製した。
次いで、これらの両分散ベースを用い、白色分散ベー
スの25.8部、青色分散ベースの6.6部および「バーノッ
ク DN−980」の1.2部を混合して、不揮発分が50%で、
かつ、PWCが35%なる対照用の淡青色塗料を得た。
しかるのち、この塗料を用いるように変更した以外
は、実施例1と同様に塗装と乾燥とを行なって硬化塗膜
を得た。
以後も、当該塗膜について、実施例1と同様に顔料の
分散性を評価した結果、刷毛すじも著しく、しかも、Δ
Eも1.5と色差の大きいものであることが確認された。
比較例4 フルオロオレフィン共重合体(A−4)の代わりに、
▲▼が45,000で、かつ、ヘキサフルオロプロピレン
/ふつ化ビニリデン/2,2−ジメチルブタン酸ビニル/エ
チルビニルエーテル/4−ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル=30/8/40/12/10(重量比)なる組成比のアミノ基不
含のフルオロオレフィン共重合体の、トルエンの不揮発
分が50%なる溶液〔以下、共重合体(A′−3)と略記
する。〕と、他方、▲▼が25,000で、かつ、n−ブ
チルメタクリレート/tert−ブチルメタクリレート/エ
チルメタクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=60/7/11.9/
10/11.1(重量比)なる組成比をもったアミノ基含有ア
クリル共重合体の、トルエン/酢酸−n−ブチル=50/5
0(重量比)なる混合溶剤の不揮発分が50%なる溶液
〔以下、共重合体(A″−3)と略記する。〕との、
(A′−3)/(A″−3)=90/10なる重量比の混合
物を同量用いるように変更した以外は、実施例4と同様
にして、それぞれ、対照用の白色分散ベースと黒色分散
ベースとを調製した。
次いで、それぞれの分散ベースを用い、白色分散ベー
スの17.6部、黒色分散ベースの17.6部および「バーノッ
ク B7−671」の3.4部を混合して、不揮発分が50%で、
かつ、PWCが35%なる対照用のグレー塗料を得た。
しかるのち、当該塗料を化わりに用いるように変更し
以外は、実施例4同様の希釈、エアースプレー塗装、乾
燥、流し塗り、次いで焼付けを行なつて、対照用の硬化
塗膜を得た。
当該塗膜についても同様に、スプレー塗装部と流し塗
り部との色差(ΔE)を測定した処、1.6という極めて
大きい値をもつものであることが確認された。
実施例6 共重合体(A−1)の150部および「タイペーク CR
−93」の66.6部よりなる混合物にガラスビーズを加え、
サンドミルで1時間に亘り分散させて白色の分散ベース
(MW−6)を得た。
別に、共重合体(A−10)の50部および「FW−200」
の1.4部からなる混合物にガラスビーズを加え、同様に
分散させて黒色の分散ベース(MC−6)を得た。
次いで、これらの両分散ベースを用い、MW−6の21.7
部、MC−6の5.1部および「バーノックDN−980」の3.6
部を混合して、不揮発分が50%で、かつ、PWCが35%な
るグレーのシーリング剤を調製した。
しかるのち、このシーリング剤をアルミサッシとガラ
ス板との接合部分に、こてを用いて塗布し、室温に1日
間放置して硬化せしめた。
当該硬化物について顔料の分散性を目視により評価判
定した処、色分かれは全く認められなく、したがって、
本例で得られた硬化物はすぐれた分散性を有するもので
あることが確認できた。
〔発明の効果〕
本発明の硬化性樹脂組成物、すなわち、水酸基とアミ
ノ基を併せ有するフルオロオレフィン共重合体(A)
に、まず、水酸基と反応しうる硬化剤(B)を、さらに
は、顔料(C)をも配合させて成る樹脂組成物は、チャ
ンネルタイプのカーボンブラックの分散性(つまり、単
色系の分散性)も、混色系の顔料分散性も、共にすぐれ
ており、加えて、極めてすぐれた仕上がり外観を有する
硬化物を形成することのできるものである。
したがって、本発明の組成物は美粧性の要求される各
種の塗料用をはじめとして、シーリング剤や接着剤など
にも利用することができるものであり、極めて利用価値
の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−185740(JP,A) 特開 昭61−60748(JP,A) 特開 昭63−260965(JP,A) 特開 平2−40268(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として、水酸基とアミノ基とを併
    せ有するフルオロオレフィン共重合体(A)と、水酸基
    と反応しうる硬化剤(B)とを含有することを特徴とす
    る、硬化性樹脂覆組成物。
  2. 【請求項2】必須成分として、水酸基とアミノ基とを併
    せ有するフルオロオレフィン共重合体(A)と、水酸基
    と反応しうる硬化剤(B)と、顔料(C)とを含有する
    ことを特徴とする、硬化性樹脂覆組成物。
  3. 【請求項3】前記した水酸基と反応しうる硬化剤(B)
    が、ポリイソシアネート化合物、ブロックポリイソシア
    ネート化合物およびアミノ樹脂よりなる群から選ばれ
    る、少なくとも1種のものである、請求項1または2に
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】前記したフルオロオレフィン共重合体
    (A)が、該共重合体(A)の固形分1,000グラム当た
    り、0.05〜3グラム当量の水酸基と、同固形分1,000グ
    ラム当たり、0.03〜0.7グラム当量のアミノ基とを含有
    するものである、請求項1または2に記載の組成物。
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