JP3097124B2 - 上塗り塗装方法 - Google Patents

上塗り塗装方法

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JP3097124B2
JP3097124B2 JP02274724A JP27472490A JP3097124B2 JP 3097124 B2 JP3097124 B2 JP 3097124B2 JP 02274724 A JP02274724 A JP 02274724A JP 27472490 A JP27472490 A JP 27472490A JP 3097124 B2 JP3097124 B2 JP 3097124B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる上塗り塗装法に関する。
さらに詳細には、本発明は、下塗り塗料の塗膜が形成さ
れた被塗物(基材)上に、水酸基および酸基を含有する
という特定の含ふっ素ビニル系重合体と、硬化剤とを必
須の成分として含んで成る特定の上塗り塗料を用いるこ
とから成る、長期耐候性ならびに優れた塗装作業性およ
び耐汚染性を有する上塗り塗膜を形成せしめるという塗
装方法に関する。
〔従来の技術〕
これまで、建築物の外装や橋梁などの上塗り塗装に
は、主に、アルキド樹脂、酢酸ビニル樹脂またはアクリ
ル樹脂が一般的に用いられてきたが、これらに代わっ
て、近時は、溶剤に可溶で、しかも、長期の耐候性を有
するふっ素樹脂が開発されようになり、漸次、実用化さ
れつつある。
ところが、このようなふっ素樹脂も、15〜20年と言わ
れるほどの抜群の耐候性を有しているが、大気中におけ
る耐汚染性が難点であり、その普及に歯止めを掛けてき
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、上述の如き従来の技術に従う限りにおい
ては、長期耐候性と耐汚染性とを兼備した上塗り塗料を
求めることは、不可能であった。
そのために、本発明者らは、こうした長期耐候性と耐
汚染性とを兼備するような上塗り塗料を求めて、鋭意、
研究を開始した。
したがって、本発明の目的とする処は、上述した如き
従来技術における種々の問題点を悉く解消し、長期に及
ぶ耐候性に極めて優れ、しかも、耐汚染性にも秀でた上
塗り塗料を用いるという斬新な塗装方法を提供すること
にある。
これこそ、発明が解決しようとする課題である。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは主として、上述した如き発明が
解決しようとする課題に沿って、鋭意、検討を重ねた結
果、特定の含ふっ素重合体と特定の硬化剤とを必須の成
分として含んで成る上塗り塗料を塗装し硬化させること
によって、耐候性の極めてすぐれた、加えて、耐汚染性
にもすぐれた塗装物が得られることを見い出して、本発
明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は下塗り塗料の塗膜が形成された被
塗物上に、含フッ素ビニル系重合体(A)と、硬化剤
(B)とを必須の成分として含有する上塗り塗料を、塗
装せしめる上塗り塗装方法において、該含フッ素ビニル
系重合体(A)が、含フッ素ビニル単量体(a−1)
と、水酸基含有ビニル単量体(a−2)と、酸基含有ビ
ニル単量体(a−3)と、該ビニル単量体(a−1)、
(a−2)及び(a−3)と共重合可能な他のビニル単
量体(a−4)とを共重合させて得られることを特徴と
する上塗り塗装方法であり、前記した含フッ素ビニル系
重合体(A)が、酸価1〜20KOHmg/g、数平均分子量が1
0,000を越え200,000以下で、かつ数平均分子量と水酸基
価との積が100,000〜2,400,000なる範囲内に入るもので
あり、前記した硬化剤(B)が、イソシアネート化合物
及び/又はアミノ樹脂である上塗り塗装方法を提供しよ
うとするものである。
ここにおいて、まず、上記した下塗り塗料とは、バイ
ンダー用樹脂組成物(ビヒクル成分)と、必要に応じ
て、鱗片状金属粉末および/または着色顔料とを主成分
とする有機溶剤型、非水分散型、水可溶型ないしは水分
散型の各種の塗料を総称するものであり、さらには、溶
剤、添加剤および改質剤を含むものであっても差し支え
ないことは、勿論である。
該樹脂組成物として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂またはビニル
樹脂の如き主剤と、アミノ樹脂やポリアミド樹脂または
ポリイソシアネート化合物などの如き硬化剤とから成
る、熱硬化性または常温硬化性のものである。
勿論、硬化剤を使用しない形の、熱可塑性樹脂組成物
も使用できるが、長期耐候性などの面からは、いずれか
の硬化性樹脂組成物の使用が望ましい。
次に、前記した上塗り塗料について説明するが、本発
明において、分子中に水酸基および酸基を有する含ふっ
素ビニル系重合体(A)を、酸価が1〜20KOHmg/gで、
数平均分子量が10,000を越え200,000以下、かつ、数平
均分子量と水酸基価との積が100,000〜2,400,000なる範
囲内に入るように管理することが肝要である。
すなわち、酸価がこの範囲に満たない場合には、塗料
の顔料分散性とか、塗膜の硬化性、耐汚染性および耐溶
剤性とかが低下するようになるし、一方、この範囲を超
えるような場合には、塗料の安定性や塗膜の耐水性など
が低下するようになるので、いずれの場合も好ましくな
い。
さらに、数平均分子量ならびに、この数平均分子量と
水酸基価との積が、上述した範囲にみ満たない場合に
は、塗膜の耐久性、耐汚染性ならびに耐溶剤性などが低
下するようになるし、一方、上述の範囲を超えるような
場合には、塗装作業性や塗膜の平滑性などが低下するよ
うになるので、いずれの場合も好ましくない。
当該含ふっ素ビニル系重合体(A)、特に水酸基・酸
基含有含ふっ素ビニル系重合体(A)としては、たとえ
ば、含ふっ素ビニル単量体(a−1)の15〜75重量%
と、水酸基含有ビニル単量体(a−2)の5〜40重量%
と、酸基含有ビニル単量体(a−3)の0.05〜10重量%
を必須の単量体成分とし、かかる三必須単量体成分と共
重合可能な他の単量体(a−4)の5〜85重量%とを共
重合させて得られるものが、特に代表的なものである。
含ふっ素ビニル単量体(a−1)の使用量が上記した
範囲に満たない場合には、塗膜の耐久性などが低下する
ようになるし、一方、上記した範囲を超える場合には、
塗装作業性が低下するようになるので、いずれも好まし
くない。
また、水酸基含有ビニル単量体(a−2)の使用量が
上記した範囲に満たない場合には、塗膜の耐汚染性およ
び耐溶剤性や耐久性などが低下するようになるし、一
方、上記範囲を超える場合には、塗膜の可とう性などが
低下するようになるので、いずれも好ましくない。
また、酸基含有ビニル単量体(a−3)の使用量は、
酸価が1〜20KOHmg/gなる範囲内に入るような量であ
り、この範囲に満たない場合には、塗料の顔料分散性が
低下するし、塗膜の硬化性ならびに耐汚染性および耐溶
剤性も低下する。一方、上記範囲を超える場合には、塗
料の安定性や塗膜の耐水性などが劣ってくるので、いず
れも好ましくない。
前記した含ふっ素ビニル単量体(a−1)として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、ふっ化ビニ
ル、ふっ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロ
モトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレンも
しくは、ヘキサフルオロプロピレンの如き、ふっ素含有
α−オレフィン類;あるいはトリフルオロメチルトリフ
ルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフル
オロビニルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルト
リフルオロビニルエーテルの如きパーフルオロアルキル
・パーフルオロビニルエーテル、または(パー)フルオ
ロアルキルビニルエーテル(ただし、アルキル基の炭素
数は1〜18なる範囲内であるものとする。)などの化合
物があるが、就中、ふっ化ビニル、テトラフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン、アルキル基の炭素数が1〜18なる(パー)フ
ルオロアルキルビニルエーテルまたはアルキル基の炭素
数が1〜18なるパーフルオロアルキル・トリフルオロビ
ニルエーテルの使用が望ましい。
前記した水酸基含有ビニル単量体(a−2)として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、2−ヒド
ロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピル
ビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテ
ル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロ
キシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロピルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビ
ニルエーテル、もしくは6−ヒドロキシヘキシルビニル
エーテル如き水酸基を有するビニルエーテル類;また
は、これら上掲の各種ビニルエーテルとε−カプロラク
トンとの付加反応生成物;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アリルエーテル、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アリ
ルエーテル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエ
ーテル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテ
ル、3−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アリルエー
テル、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アリルエーテル
もしくは6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテ
ルの如き水酸基含有アリルエーテル;または、これらの
上掲の各種アリルエーテルとε−カプロラクトンとの付
加反応生成物;あるいは、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレートもしくはポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレートの如き水酸基含有
(メタ)アクリレート類;または、これら上掲の各種
(メタ)アクリレートとε−カプロラクトンの付加反応
生成物などである。
前記した酸基含有ビニル単量体(a−3)として特に
代表的なもののみを例示するにとどめれば、モノブチル
フマレートやモノブチルマレートなどのような不飽和ジ
カルボン酸のモノアルキルエステル類;モノビニルアジ
ペートやモノビニルフタレートなどのような脂肪族・脂
環式ないしは芳香族二塩基酸のモノビニルエステル類;
およびクロトン酸よりなる群から選ばれる少くとも1種
の化合物などである。
就中、モノエチルマレートまたはモノブチルマレート
の如き、アルキル基の炭素数が1〜18なる不飽和ジカル
ボン酸のモノアルキルエステル類をはじめ、モノビニル
アジペートまたはモノビニルフタレートの如き、脂肪族
ないしは芳香族二塩基酸のモノビニルエステル類および
クロトン酸である。
前記した共重合可能な他の単量体(a−4)として特
に代表的なもののみを例示するにとどめれば、メチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビ
ニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチ
ルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブ
チルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n
−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテ
ル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、クロロメチル
ビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、ベンジ
ルビニルエーテルもしくはフェニルエチルビニルエーテ
ルの如きアルキルビニルエーテルないしは置換アルキル
ビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シ
クロヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキ
シルビニルエーテルの如きシクロアルキルビニルエーテ
ル類;ビニル−2,2−ジメチルプロパノエート、ビニル
−2,2−ジメチルブタノエート、ビニル−2,2−ジメチル
ペンタノエート、ビニル−2,2−ジメチルヘキサノエー
ト、ビニル−2−エチル−2−メチルブタノエート、ビ
ニル−2−エチル−2−メチルペンタノエート、ビニル
−3−クロロ−2,2−ジメチルプロパノエート、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、C9なる脂肪族カルボン酸ビ
ニル、C10なる分岐脂肪族カルボン酸ビニル、C11なる分
岐脂肪族カルボン酸ビニルもしくはステアリン酸ビニル
の如き脂肪族カルボン酸ビニル;シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニル、メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、
安息香酸ビニルもしくはp−t−ブチル安息香酸ビニル
の如き、環状構造を有するカルボン酸のビニルエステル
類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレートもしくはシクロヘキシルアクリレートの如
きアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレートもしくはベンジルメタクリレートの
如きメタクリル酸エステル類;エチレン、プロピレンも
しくはブテン−1の如きα−オレフィン類;塩化ビニル
もしくは塩化ビニリデンの如き、フルオロオレフィンを
除く各種ハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチ
ルスチレンもしくはビニルトルエンの如き芳香族ビニル
化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルメチル
ジエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、アリルトリメトキシシラン、トリメトキシ
シリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチ
ルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルエチルビニ
ルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテ
ル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテル、メチ
ルジエトキシシリルプロピルビニルエーテル、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシ
シランもしくはγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルメチルジメトキシシランの如き加水分解性シリル基含
有単量体;N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドの如きアミノ基含有アミド系不飽和単量体;ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレートの如きジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;t−ブチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、t−ビチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メ
タ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)アクリ
レートもしくはピペリジニルエチル(メタ)アクリレー
トの如きアミノ基含有単量体;または、クロトン酸メチ
ル、クロトン酸エチル、クロトンン酸プロピル、クロト
ン酸ブチルもしくはクロトン酸シクロヘキシルの如き各
種のクロトン酸エステル類などである。
当該含ふっ素ビニル系重合体(A)それ自体の重合収
率を高めるという観点からすれば、アルキルビニルエー
テル類、シクロアルキルビニルエーテル類、水酸基含有
ビニルエーテル類およびカルボン酸ビニルエステル類の
使用が望ましいし、さらに塗装作業性、そして耐候性の
如き塗膜性能などの観点から、単量体の種類および使用
量を適宜決定すればよいが、酸価が1〜20KOHmg/gで、
数平均分子量が10,000を越え200,000以下で、かつ、数
平均分子量と水酸基価との積が100,000〜2,400,000なる
範囲内に入るように管理されることが必要なことは、言
うまでもない。
当該含ふっ素ビニル系重合体(A)成分を調製するに
は、ラジカル重合開始剤を用いて、乳化重合、懸濁重
合、塊状重合または溶液重合などの、公知の技術を駆使
して重合反応を行なえばよく、かかる上記ラジカル重合
開始剤としては、アセチルパーオキサイドもしくはベン
ゾイルパーオキサイドの如きジアシルパーオキサイド
類;メチルエチルケトンパーオキサイドもしくはシクロ
ヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド
類;過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイドも
しくはクメンハイドロパーオキサイドの如きハイドロパ
ーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイドもしく
はジクミルパーオキサイドの如きジアルキルパーオキサ
イド類;t−ブチルパーオキシアセテートもしくはt−ブ
チルパーオキシピバレートの如きアルキルパーオキシエ
ステル類;アゾビスイソブチロニトリルもしくはアゾビ
スイソバレロニトリルの如きアゾ系化合物類;または過
硫酸カリウムもしくは過硫酸アンモニウムの如き過硫酸
塩類などが特に代表的なものである。
重合反応方法としては、前記した如き公知の各種の方
法があるが、そのうちでも、塊状重合や溶液重合による
のが望ましく、さらには、得られる共重合体をそのまま
の形態で、たとえば、溶液型塗料用の樹脂組成物として
使用できる点からすれば、溶液重合方法によるのが特に
望ましい。
溶液重合法により当該含ふっ素ビニル系重合体を調製
するにさいして用いられる溶剤の代表的なものとして
は、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンの如き芳香族
炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサンもしくはn−オ
クタンの如き脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シク
ロヘキサン、メチルシクロヘキサンもしくはエチルシク
ロヘキサンの如き脂環族炭化水素類;ミネラルスピリッ
トの如き混合炭化水素類;メタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、
イソペンタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノー
ル、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル
もしくはプロピレングリコールモノエチルエーテルの如
きアルコール類;ジメトキシエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテルもしくはジ−
n−ブチルエーテルの如きエーテル類;アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチ
ルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンもし
くはイソホロンの如きケトン類;酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プ
ロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソ
ブチル、酢酸アミル、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエー
テルアセテートもしくはエチレングリコールモノブチル
エーテルアセテートの如きエステル類;またはクロロホ
ルム、メチレンクロライド、四塩化炭素、トリクロルエ
タンもしくはテトラクロルエタンの如き塩素化炭化水素
類などをはじめ、さらには、N−メチルピロリドン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはエチ
レンカーボネートなどである。
かかる有機溶剤類は単独使用でもよいし、2種以上の
併用でもよい。
前掲された各種の単量体成分から当該含ふっ素ビニル
系重合体(A)を、溶液重合法により調製するには、全
単量体、重合開始剤および溶剤を反応器に一括仕込みし
て重合させるとか、含ふっ素ビニル単量体類および溶剤
を仕込んだ反応器に、この含ふっ素ビニル単量体類以外
の単量体および重合開始剤を、それぞれ、連続的に、あ
るいは分割により添加して重合させるとか、さらには、
溶剤のみを仕込んだ反応器に、全単量体および重合開始
剤を、それぞれ、連続的に、あるいは分割により添加し
て重合させるなどの方法を適用することができる。
以上においては、溶剤可溶型の含ふっ素ビニル系重合
体を中心に記述したが、勿論、当該重合体としては、溶
剤に分散させた、いわゆる非水ディスパージョンの形で
もよいし、あるいは、部分的にゲル化した粒子を含むも
のでもよい。
次いで、本発明の上塗り塗装方法を実施するに当たっ
て用いられる前記上塗り塗料の必須構成成分のもう一方
である硬化剤(B)について説明するが、当該硬化剤
(B)としては、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化合
物またはブロック化ポリイソシアネート化合物の如き、
水酸基と反応性のある化合物が特に代表的なものであ
る。
まず、アミノ樹脂として特に代表的なもののみを例示
するにとどめれば、メラミン、尿素、アセトグアナミ
ン、ベンゾグアナミン、ステログアナミンまたはスピロ
グアナミンの如きアミノ基含有化合物と、ホルムアルデ
ヒド、パラホルムアルデヒド、アセチルアルデヒドまた
はグリオキザールの如きアルデヒド系化合物とを、常法
をにより、反応させて得られる縮合生成物、あるいはこ
れらの各縮合生成物を一価アルコール類でエーテル化せ
しめて得られる、いわゆる変成物などであるが、こうし
た代表的なもののほかにも、塗料用として用いられてい
るものであれば、いずれも適用することができる。
また、ポリイソシアネート化合物として特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートもしく
はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂
肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、
メチルシクロヘキサン−2,4−ないしは−2,6−ジイソシ
アネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソ
シアネート)もしくは1,3−ジ(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサンの如き脂環式ジイソシアネート;あ
るいはこれらの各ジイソシアネート類と多価アルコール
もしくは低分子量の水酸基含有重合体などとの付加物
(アダクト体)、上掲した如きジイソシアネート類と
水、ビュレット化剤との反応物(ビュレット体)、さら
には上掲した如きジイソシアネート類の三量体(イソシ
アヌレート)などである。
さらに、ブロック化ポリイソシアネート化合物として
は、以上に掲げられた各ポリイソシアネート類をメチル
ケトンオキシムやカプロラクタムなどの如き、公知慣用
のブロック化剤でブロック化せしめたものなどが、特に
代表的なものである。
かかるブロック化剤のうちでも特に代表的なもののみ
を挙げるに止めれば、メチルエチルケトンオキシムもし
くはメチルイソブチルけトンオキシムの如きオキシム化
合物;ε−カプロラクタムの如きラクタム化合物、アセ
トアニリドまたはオクチル酸アニリドの如きアミド化合
物;あるいはイソプロピルアルコールもしくはn−ブチ
ルアルコールの如きアルコールなどの、いわゆる活性水
素原子を有する各種の化合物;さらには、アセチルアセ
トンやアセト酢酸エチルなどの、互変異性などにより活
性水素原子を生成する化合物もまた、ブロック化剤の例
として挙げることができる。
かくして得られる、上塗り塗料の必須構成成分たる、
とりわけ、酸価が1〜20KOHmg/gで、数平均分子量が10,
000を越え200,000以下で、かつ、数平均分子量と水酸基
価との積が100,000〜2,400,000なる範囲内に入るように
管理された含ふっ素ビニル系重合体(A)と、硬化剤
(B)とを用いて、目的とする上塗り塗料を調製するに
は、常法に従って、これらの両成分を単に混合すればよ
い。
これらのうち、アミノ樹脂と含ふっ素ビニル系重合体
(A)との配合比率としては、含ふっ素ビニル系重合体
(A)の100重量部に対して、アミノ樹脂の5〜100重量
部となるような範囲内が適切である。アミノ樹脂の使用
量が5重量部未満である場合には、どうしても、塗膜の
架橋不足という事態に陥り易く、ひいては、耐候性、耐
汚染性ならびに耐溶剤性などが低下することになるし、
一方、100重量部を超える場合には、機械的物性が低下
するようになるので、好ましくない。
付け加えることにすると、前述した含ふっビニル重合
体(A)とアミノ樹脂とを用いて上塗り塗料を調製する
にさいしては、公知慣用の硬化触媒を使用することがで
きる。
一方、イソシアネート化合物と含ふっ素ビニル系重合
体(A)との配合比率としては、OH/NCO=0.5〜2.0(当
量比)なる範囲内が、塗膜の性能の面からも好ましい。
すなわち、水酸基の1当量に対してNCO基が0.5未満の
当量となるような場合には、充分な塗膜性能のものが得
られ難くなるし、水酸基の1当量に対してNCO基が2.0当
量を超えるようになると、塗膜が脆くなり易く、しか
も、着色し易くなるので、いずれの場合も好ましくな
い。
なお、前述した含ふっ素ビニル系重合体(A)とイソ
シアネート化合物とを用いて、上塗り塗料の調製するに
さいしては、必要に応じて、公知慣用の硬化触媒を使用
することができる。
硬化触媒として特に代表的なものには、ジブチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル酸錫
もしくはナフテン酸コバルトの如き各種有機金属化合
物、または1,4−ジアザビシクロ−(2.2.2)−オクタン
もしくは1,8−ジアザビシクロ−(5.4.0)−ウンデセン
−7の如き各種のアミン化合物がある。
また、含ふっ素ビニル系重合体(A)と硬化剤(B)
とのほかにも、必要に応じて、着色顔料および/または
金属粉末を使用することができる。
そのうち、金属粉末は、いわゆる光輝剤の範疇に属す
るものの一つで、代表的には、鱗片状の金属の粉末であ
る。
さらに必要に応じて、各種樹脂類や溶剤類をはじめ、
流動調整剤、色分れ防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤またはシランカップリング剤などの公知慣
用の各種添加剤を加えることができるのは、無論のこと
である。
上記各種樹脂類の代表的なものには、ニトロセルロー
スもしくはセルロースアセテートブチレートの如き繊維
素系樹脂をはじめ、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹
脂、ケトン樹脂、石油樹脂、アクリル系重合体、オイル
フリーアルキド樹脂、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂
などがあり、特にアクリル樹脂は相溶性の点から適して
いる。
前記溶剤類としては、前記した含ふっ素ビニル系重合
体(A)を調製するにさいして用いられるものと同じ、
前掲した各種の溶剤、およびそれらの混合物が使用され
る。
本発明方法の実施における塗装は、前記した下塗り塗
料および上塗り塗料を用いて、従来と同様の方法で行な
われる。
すなわち、表面処理あるいは、必要に応じ、予め、プ
ライマーやサーフェーサーなどを施した被塗物上に、下
塗り塗料を所望の粘度に調整し、被塗物上に乾燥膜厚が
5〜40μmになるように塗装する。
次いで、上塗り塗料を所定の粘度に調整し、乾燥膜厚
が30〜100μmになるように塗装する。
これらの下塗り塗料および上塗り塗料を塗装する方法
としては、いずれの塗料の場合にも、刷毛塗り、ローラ
ーコート、ロールコーター、エアースプレー、エアレス
スプレーまたは、静電塗装などのような、通常の方法に
よればよい。
なお、本発明において上塗り塗料は、下塗り塗料が未
硬化の状態にある間に塗装してもよいし、硬化された状
態で塗装してもよい。
塗装後は、常温下で3日間、あるいは60〜300℃なる
温度で数秒〜60分間程度、乾燥することにより硬化塗膜
とすることができる。
ただし、ブロック化イソシアネート化合物を用いる場
合には、140℃以上の温度で乾燥し、アミノ樹脂を用い
る場合には、約100℃以上の温度で乾燥する。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例、応用例および比較応
用例により、一層、具体的に説明するが、以下におい
て、部および%は特に断りのない限り、すべて重量基準
であるものとする。
参考例 1〔含ふっ素ビニル系重合体(A)の調製例〕 窒素で充分に置換された2リットルのステンレス製オ
ートクレーブに、エチルビニルエーテルの200部、「ベ
オバ9」(シェル社製の、C9なる分岐状脂肪族カルボン
酸のビニルエステル)の190部、4−ヒドロキシブチル
ビニルエーテルの100部、クロトン酸の10部、酢酸−n
−ブチルの430部、アゾビスイソバレロニトリル(ABN
V)の15部、t−ブチルパーオキシオクトエート(TBP
O)の10部および1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンの
3部を仕込んだ。
次いで、液化採取したクロロトリフルオロエチレンの
500部を圧入し、攪拌しながら60℃で15時間反応させ
て、不揮発分(NV)が67%になった処で、室温まで冷却
してキシレンの328部を加え、NVが55%なる目的共重合
体の溶液を得た。以下、これをA−1と略記する。
得られた共重合体(A−1)の固形分水酸基価と数平
均分子量の値は、共に、第1表に示す。
以後も、得られる共重合体の固形分平均水酸基価と数
平均分子量は、同表に示すことにする。
参考例 2(同上) 単量体の組成を、 「ベオバ9」 130部 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル 150〃 エチルビニルエーテル 100〃 p−t−ブチル安息香酸ビニル 100〃 および クロトン酸 20〃 のように変更し、クロロトリフルオロエチレンの500部
の代わりに、同量のテトラフルオロエチレンを用いるよ
うに変更し、かつ、ラジカル重合開始剤を ABNV 10部 および TBTO 10〃 のように変更した以外は、参考例1と同様にして、NVが
68%になった処で、室温まで冷却してキシレンの360部
を加え、NVが55%なる目的共重合体の溶液を得た。以
下、これをA−2と略記する。
参考例 3(対照用含ふっ素ビニル系重合体の調製例) 単量体組成を、 「ベオバ9」 200部 エチルビニルエーテル 200〃 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル 100〃 および クロロトリフルオロエチレン 500〃 のように変更した以外は、参考例1と同様にして、NVが
65%になった処で、室温まで冷却してキシレンの335部
を加え、NVが55%なる目的共重合体の溶液を得た。以
下、これをA′−1と略記する。
参考例 4(同上) 単量体組成を、 「ベオバ9」 240部 エチルビニルエーテル 200〃 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル 30〃 クロトン酸 30〃 および クロロトリフルオロエチレン 500部 のように変更し、かつ、ラジカル重合開始剤を ABNV 17部 および TBPO 15〃 のように変更した以外は、参考例1と同様にして、NVが
67%になった処で、室温まで冷却してキシレンの330部
を加え、NVが55%なる目的共重合体の溶液を得た。以
下、これをA′−2と略記する。
参考例 5(同上) 「ベオバ9」 160部 エチルビニルエーテル 120〃 4−ヒドロキシブチルビニルエーテル 200〃 および モノブチルマレート 30〃 のように変更すると同時に、クロロトリフルオロエチレ
ンの500部をヘキサフルオロプロピレンの490部を用いる
ように変更し、かつ、ラジカル重合開始剤を ABNV 20部 および TBPO 20〃 のように変更した以外は、参考例1と同様にして、NVが
68%になった処で、室温まで冷却してキシレンの337部
を加え、NVが55%なる目的共重合体の溶液を得た。以
下、これをA′−3と略記する。
それぞれの共重合体溶液についての性状値を、まとめ
て、第1表に示す。
参考例 6(下塗り塗料の調製例) 下記の如き比率になるように、通常の塗料製造法で配
合したものを、フォードカップNo.4で13〜14秒となるよ
うに、希釈溶剤にて粘度を調整して下塗り塗料とした。
「アクリディック47−712」 160部 〔大日本インキ化学工業(株)製の水酸基含有アクリ
ル樹脂;不揮発分=50%〕 「スーパーベッカミンL−117−60」 33部 〔同上社製のメラミン樹脂;不揮発分=60%〕 「アルペースト1860YL」 23部 〔東洋アルミ(株)製のアルミニウムペースト;不揮
発分65%〕 「ファーストゲンブルーNK」 2部 218部 かくして得られた塗料をエアースプレーにてアルミニ
ウム板に塗装し、30分以上セッテングしてから、130℃
で20分間の加熱乾燥を行なって、20μmの膜厚を有する
パネルを得た。以下、得られたパネルをP−1と略記す
る。
参考例 7(同上) 下記の如き比率になるように、通常の塗料製造法で配
合したものを、フォードカップNo.4で11〜12秒となるよ
うに、希釈溶剤にて粘度を調整して下塗り塗料とした。
「アクリディック47−567」 100部 〔大日本インキ化学工業(株)製の水酸基含有アクリ
ル樹脂;不揮発分50%〕 「バーノックDN−950」 18部 (同上社製のポリイソシアネート化合物;不揮発分=
75%) 「タイペークCR−93」 60部 〔石原産業(株)製の酸化チタン〕 178部 かくして得られた塗料をエアースプレーにてアルミニ
ウム板に塗装し、25℃で10日間のあいだ乾燥して、35μ
mの膜厚を有するパネルを得た。以下、得られたパネル
をP−2と略記する。
参考例 8(同上) 下記の如き比率になるように、通常の塗料製造法で配
合したものを、フォードカップNo.4で13〜14秒となるよ
うに、希釈溶剤にて粘度を調整して下塗り塗料とした。
「ラッカマイドN−153−IM−60」 58部 「タイペークR−820」 38部 〔石原産業(株)製の酸化チタン〕 「エピクロン1050−70X」 68部 〔大日本インキ化学工業(株)製のエポキシ樹脂;不
揮発分=75%〕 164部 かくして得られた塗料をエアースプレーにてアルミニ
ウム板に塗装し、25℃で10日間乾燥して、35μmの膜厚
を有するパネルを得た。以下、得られたパネルをP−3
と略記する。
実施例1〜3ならびに比較例1〜3 第2表に示されるような配合組成によって配合し、常
法に従って、混練し分散せしめることにより、透明およ
び白色の塗料を得た。
次いで、同表に示される如き硬化剤を混合し、さら
に、トルエン/キシレン/酢酸ブチル/セロソルブアセ
テート=30/30/30/10(重量比)なる混合溶剤で、スプ
レー可能な粘度まで希釈してから、参考例6〜8で得ら
れた、下塗りを施したアルミニウムのパネル上に、それ
ぞれの塗料をエアースプレー塗装せしめた。
乾燥条件は、実施例1、2およびび比較例1の場合に
は、25℃において3日間とし、実施例3および比較例2
の場合には、150℃で20分間とし、比較例3のばあいに
は、160℃で20分間として、50〜60μmなる乾燥膜厚が
形成されたパネルを得た。
しかるのち、それぞれのパネルについて大阪府高石市
高砂1−3に所在の、大日本インキ化学工業(株)の堺
工場敷地内に設置されている屋外暴露場において、南面
45゜の暴露架台に取り付け、1年間に亘って、耐候性な
らびに耐汚染性の試験を行なった。それらの結果につい
ては、まとめて、同表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の上塗り塗膜を形成せしめるという塗装方法
は、もともと耐候性に優れるし、さらに懸案であった大
気中における耐汚染性にも極めて優れたものであり、建
築物や橋梁などの大きな構築物や小さなものに至るまで
長期に亘って美観を保ちうるため、極めて斬新にして有
用なる塗装方法を提供することができる。
本発明の上塗り塗膜を形成せしめるという塗装方法
は、もともと耐候性に優れるし、さらに懸案であった大
気中における耐汚染性にも極めて優れたものであり、建
築物や橋梁等の大きな構築物や小さなものに至るまで長
期に亘って美観を保ちうるため、極めて斬新にして有用
なる塗装方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−200145(JP,A) 特開 平1−249866(JP,A) 特開 平1−306478(JP,A) 特開 平2−60968(JP,A) 特開 平3−212411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 127/12 B05D 7/24 302 C09D 161/20 C09D 175/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下塗り塗料の塗膜が形成された被塗物上
    に、含フッ素ビニル系重合体(A)と、硬化剤(B)と
    を必須の成分として含有する上塗り塗料を、塗装せしめ
    る上塗り塗装方法において、該含フッ素ビニル系重合体
    (A)が、含フッ素ビニル単量体(a−1)と、水酸基
    含有ビニル単量体(a−2)と、酸基含有ビニル単量体
    (a−3)と、該ビニル単量体(a−1)、(a−2)
    及び(a−3)と共重合可能な他のビニル単量体(a−
    4)とを共重合させて得られることを特徴とする上塗り
    塗装方法。
  2. 【請求項2】前記した含フッ素ビニル系重合体(A)
    が、酸価1〜20KOHmg/g、数平均分子量が10,000を越え2
    00,000以下で、かつ数平均分子量と水酸基価との積が1
    0,000〜2,400,000なる範囲内に入るものである請求項1
    記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】前記した硬化剤(B)が、イソシアネート
    化合物及び/又はアミノ樹脂である請求項1又は2記載
    の塗装方法。
  4. 【請求項4】前記した含フッ素ビニル系重合体(A)
    が、、含フッ素ビニル単量体(a−1)の15〜75重量%
    と、水酸基含有ビニル単量体(a−2)の5〜40重量%
    と、酸基含有ビニル単量体(a−3)の0.05〜10重量%
    と、該ビニル単量体(a−1)、(a−2)及び(a−
    3)と共重合可能な他のビニル単量体(a−4)の5〜
    58重量%とを共重合させる請求項1記載の塗装方法。
  5. 【請求項5】前記した含フッ素ビニル単量体(a−1)
    が、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
    レン、ヘキサフルオロプロピレン、ふっ化ビニル、ふっ
    化ビニリデン、アルキル基の炭素数が1〜18なる(パ
    ー)フルオロアルキルビニルエーテル、およびアルキル
    基の炭素数が1〜18なる(パー)フルオロアルキルトリ
    フルオロビニルエーテルよりなる群から選ばれる少なく
    とも1種のものである請求項1〜4のいずれか1項記載
    の塗装方法。
  6. 【請求項6】前記した共重合可能な他のビニル単量体
    (a−4)が、アルキルビニルエーテル、シクロアルキ
    ルビニルエーテルおよびカルボン酸ビニルエステルより
    なる群から選ばれる少なくとも1種のものである請求項
    1〜5のいずれか1項記載の塗装方法。
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