JP2805826B2 - 床 材 - Google Patents

床 材

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、床材に関する。
[従来の技術] 従来床材には、耐候性を向上せしめる目的で、アクリ
ル樹脂など比較的耐候性の優れた被覆材で保護コートし
たものが多く利用されている。
[発明の解決しようとする課題] 従来、耐候性の優れた床材として知られているもの
は、保護コートとシートとの密着性が悪く、充分使用に
耐えうるものではなかった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解消する、すなわ
ち、耐候性に優れかつ保護コートの密着性の優れた床材
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、熱可塑性樹脂シート上に、架橋部位を有す
る含フッ素共重合体(a)および(a)と相溶するアク
リル系重合体(b)を主成分とする塗料の被膜を形成し
てなる床材を提供する。
本発明の床材の基材としての熱可塑性樹脂としては、
塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂
などが例示される。なかでも、塩化ビニル樹脂、特に軟
質塩化ビニル樹脂が最も一般的に用いられる。
かかる塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニルの単独重
合体のほかに、塩化ビニルと酢酸ビニル、エチレン、プ
ロピレン、(メタ)アクリル酸エステル[アクリル酸エ
ステルとメタクリル酸エステルとを総称する、以下同
様]などの単量体の1種以上の40重量%以下、好ましく
は30重量%以下の量との共重合体、およびこれら単独重
合体または共重合体に対して相溶性のある重合体、例え
ば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体などがブレンドされていてもよい。
また、塩化ビニル樹脂には適当量の可塑剤が配合さ
れ、軟質塩化ビニル樹脂として使用されることが多い。
可塑剤の配合量としては、塩化ビニル樹脂100重量部当
たり、30〜70重量部程の範囲が好ましく採用される。ま
た、可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオ
クチル、アジピン酸ジイソデシル、リン酸トリクレジ
ル、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などが例示
される。また、塩化ビニル樹脂には、滑剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤などの通常
の添加物が添加されていてもよい。
さらに、塩化ビニル樹脂には防曇を目的として界面活
性剤が添加されていてもよい。界面活性剤としてノニオ
ン系界面活性剤が好ましく採用される。
本発明において、上記熱可塑性樹脂シート上に被膜を
形成する塗料としては、架橋部位を有する含フッ素共重
合体(a)および(a)と相溶するアクリル系重合体
(b)を主成分とするものが採用される。
ここで、架橋部位を有する含フッ素共重合体(a)と
しては、フルオロオレフィン単位に基づくフッ素含有量
が10重量%以上である溶剤可溶性含フッ素共重合体が好
ましく採用される。
上記の(a)の含フッ素共重合体はフルオロオレフィ
ン単位に基づくフッ素含有量が10重量%以上、好ましく
は10〜70重量%、さらに好ましくは15〜50重量%であっ
て、未硬化の状態でテトラヒドロフラン(THF)中で測
定される固有粘度が0.01〜4.0d1/gのものが用いられ
る。
フッ素含有量が10重量%より少ないと目的とする耐候
性の向上効果は低下する。また、固有粘度は上記の範囲
において塗料としての塗装性が良好となり、しかも形成
される被膜の物性の優れたものとなる。
かかる含フッ素共重合体としては、フルオロオレフィ
ンおよびフルオロオレフィンと共重合可能な共単量体と
して、エチレン性不飽和化合物との共重合体が好ましく
採用される。
かかるフルオロオレフィンとしてはテトラフルオロエ
チレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエ
チレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、ペンタフルオロプロピレンなどが例示される。これ
らのうち、特にテトラフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプ
ロピレンが好ましく採用される。
また、フルオロオレフィンと共重合可能な単量体とし
てのエチレン性不飽和化合物としては、オレフィン類、
ビニルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエーテル
類、アリルエステル類、(メタ)アクリロイル基含有の
化合物などが例示される。
これらのうち、特にフルオロオレフィン類との共重合
性に優れるオレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエ
ステル類、アリルエーテル類の炭素数1〜10程度の直鎖
状、分岐状または脂環状のアルキル基を有するものが好
ましい。
含フッ素共重合体(a)において、フルオロオレフィ
ンに基づく単位は30〜70モル%含有するのが好ましく、
30モル%未満であると耐候性の向上効果は充分でなく、
70モル%超であると溶剤に対する溶解性が低下する傾向
があり、塗料としての塗布作業に支障を生ずることがあ
る。また、共重合体において、フルオロオレフィンおよ
びエチレン性不飽和化合物は、それぞれ単独であっても
よいし、2種以上が併用されたものであってもよい。
本発明の塗料の主要構成成分における(a)の含フッ
素共重合体において架橋部位を有するものは、他の成
分、硬化剤、または共重合体間で反応して三次元網状構
造を形成し、被膜の耐溶剤性、耐酸、耐アルカリ性が向
上するという好ましい結果を与えるので架橋部位を有す
るものが好適に採用される。
架橋部位としては、水酸基、カルボン酸基、酸アミド
基、アミノ基、メルカプト基などの活性水素含有基や、
エポキシ基、炭素−炭素不飽和基、臭素、ヨウ素などの
活性ハロゲンなどが挙げられる。これらのうち、活性水
素含有基は通常硬化剤として使用されるイソシアネート
系硬化剤、アミノプラスト系硬化剤などとの反応性に優
れるという点において好ましく、特に水酸基が好適であ
る。
かかる架橋部位の共重合体への導入方法は、例えばヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキル
アリールエーテル、ビドロキシアリールビニルエーテ
ル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、グリシジルビ
ニルエーテル、(メタ)アクリル酸、アリールビニルエ
ーテル、ジアミノエチルビニルエーテルなどの架橋反応
部位を有する単量体を共重合せしめる、または含フッ素
共重合体に酸無水物、イソシアネート、アルキル(メ
タ)アクリレートなどを反応させて付加せしめる方法な
どが採用される。
また、共重合体の一部を分解せしめる方法として、加
水分解可能なエステル基を有する単量体を共重合せしめ
た後、共重合体を加水分解することにより共重合体中に
カルボン酸または水酸基を生成せしめる方法も採用され
る。さらに、水酸基含有共重合体にコハク酸などの二価
カルボン酸無水物を反応させてカルボン酸基を導入する
方法も採用される。
本発明の塗料の主要構成成分である前記含フッ素共重
合体(a)と相溶するアクリル系重合体(b)は、(メ
タ)アクリル酸の炭素数1〜12のアルコールエステルで
あって、分子量500〜80,000のアクリル系重合体であ
る。
かかるアクリル系重合体を構成するための単量体とし
ては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチルメタクリレート、
tert−ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロ
ニトリルなどが例示される。
また、好ましくは、これら単量体の2種以上よりなる
共重合体、または上記例示以外のアクリル酸のアルコー
ルエステル、スチレン、マイレン酸、ビニルエステル類
(酢酸ビニルなど)、ビニルシランなどとの共重合体が
使用される。さらに好ましくは、アクリル系重合体にお
いて、架橋部位を有する重合体は含フッ素共重合体の架
橋部位との反応によって架橋され、塗料の被膜は三次元
網状構造となり、優れた特性を示す。
ここで、(b)のアクリル系重合体において架橋部位
としては、水酸基、グリシジル基、アミド基、シラノー
ル基などであるのが好適である。
例えば水酸基の導入は、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシピロピルアクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレートなど、またグリシジル基
の導入はグリシジル(メタ)アクリレート、(β−メチ
ル)グリシジル(メタ)アクリレートなど、さらにアミ
ド基の導入は、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジア
セトン(メタ)アクリルアミドなと、またシラノール基
の導入はビニルシランなどの単量体と前記のアクリル系
重合体または共重合体を与える共重合体とを共重合させ
ることによって行なわれる。
また、シラノール基は、水酸化含有アクリル系重合体
にイソシアネートシランまたはシラン系カップリング剤
などを付加する方法でも導入できる。
ここで、(b)のアクリル系重合体は、架橋部位を有
する重合体と架橋部位を有さない重合体との混合物であ
ってもよく、架橋部位を有さない重合体とは、上記例示
の水酸基、グリシジル基、アミド基などを有する単量体
の共重合体を含むものではない。架橋部位を有さないア
クリル性重合体の割合は、好ましくは架橋部位を有する
アクリル系重合体に対し50重量%までである。
さらに、塗料の主要構成成分である(a)および
(b)に対し硬化剤を配合することは可能であり、
(a)の含フッ素共重合体および(b)のアクリル系重
合体と相溶し、それらを硬化せしめるものが用いられ
る。
かかる硬化剤としては、ポリイソシアネート系、例え
ばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネートなどの無黄変ジイソシアネート類ならびにそ
の付加物、イソシアネート基をフェノールなどのブロッ
ク化剤でブロックしたブロックイソシアネートなどが好
適なものとして採用しうる。また、メラミン系、金属ア
ルコキシド系、尿素樹脂系、多塩基酸系、エポキシ系、
シラノール系など種々の硬化剤も使用できる。
ここで、含フッ素共重合体(a)の架橋部位が水酸基
である場合、ポリイソシアネート系、金属アルコキシド
系が好適である。またメラミン系硬化剤としては特にメ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど
の低級アルコールの1種または2種以上により部分的に
エーテル化されたメラミンは好適なものとして採用され
る。かかる硬化剤は架橋部位を有する共重合体または重
合体の三次元網目構造の形成にきわめて有用な作用を与
える。
硬化剤とともに硬化を促進させる目的から、触媒が併
用されてもよく、かかる硬化助剤として例えばイソシア
ネート系硬化剤にジブチルチンジラウレートが、またメ
ラミン系硬化剤にパラトルエンスルホン酸系などの触媒
が含フッ素共重合体100重量部に対し0.001〜2重量部の
割合で用いられる。
本発明の塗料における主要構成成分のそれぞれの割合
は、(a)の含フッ素共重合体30〜90重量%、(b)の
アクリル系重合体10〜70重量%であるのが好適である。
含フッ素共重合体が少ないと、フッ素有含量が減少し、
目的とする耐候性の向上効果が達成されず、一方アクリ
ル系重合体が少ないと、基材への接着性が低下する。
含フッ素共重合体およびアクリル系重合体それぞれは
上記の割合の範囲内において1種に限定されることなく
2種以上を併用してもよい。
硬化剤は含フッ素共重合体とアクリル系重合体の合計
量に対し0〜20重量%の割合で用いられる。
塗料には、主要構成成分の他に、含フッ素共重合体お
よびアクリル系重合体の合計量に対し0.5〜20%の紫外
線吸収剤が含まれることによって耐候性をさらに向上さ
せることができる。
紫外線吸収剤としては、従来公知ないし周知の2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−(1−メチル−2−ヒド
ロキシ)エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシ
ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、または2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−
tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベン
ゾトリアゾール系のものが単独または併用して用いられ
る。
さらに、かかる塗料にはフロオロアルキル基を有する
アクリル系重合体(c)を添加し、シートの溌水性など
を向上せしめてもよい。かかるフルオロアルキル基を有
するアクリル系重合体(c)としては、前記含フッ素共
重合体(a)またはアクリル系重合体(b)と同様の架
橋部位を有するものを採用すると、撥水性などが長期に
わたって保持されるため好ましい。
また、かかるフルオロアルキル基を有するアクリル系
重合体(c)の添加量は、含フッ素共重合体(a)およ
びアクリル系重合体(b)の合計100重量部当たり0.1〜
30重量部程度の範囲で採用することが好ましい。
その他、特性の向上を目的として、塗料には、例えば
消泡剤、帯電防止剤、顔料、分散安定剤、粘度調節剤、
レベリング剤、ゲル化防止剤などの添加剤を配合するこ
ともできる。顔料の配合は被膜の陰蔽性という効果を有
する。また、必要な折曲げ密着性などを得る目的でプラ
イマーを使用することもできる。
本発明の塗料は前記のような、含フッ素共重合体
(a)およびアクリル系重合体(b)などの主要構成成
分、さらに必要に応じ硬化剤、紫外線吸収剤、フルオロ
アルキル基を有するアクリル系重合体(c)その他の添
加剤を有機溶媒に溶解せしめることによって得られる。
用いられる溶媒としては例えばトルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類、プロパノール、ブタノールなど
のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンな
どのケトン類、エチルセロソルブのようなグリコールエ
ーテル類、さらに市販の各種シンナー類など、種々の一
般有機溶剤である。塗料成分の濃度としては1〜60重量
%、好ましくは5〜50重量%に調整されてなるのが、被
膜を形成する作業性において好適である。
塗料の調製に際しては、例えばボールミル、ペイント
シェーカー、サンドミル、ジェットミル、三本ロール、
ニーダーなどの通常の塗料化に用いられる種々の機器を
用いることによって行なわれ、特に限定されない。この
際に、前記例示のような添加剤を添加できる。
本発明において、熱可塑性樹脂シートに塗料の被膜を
形成する方法は、成形体上に塗料をハケ塗り、スプレー
吹付、フローコーターなどにより塗布する、または塗料
中にシートを浸漬することによって塗布し、溶媒を揮散
させるに充分な乾燥を行ない、次に加熱または室温で放
置せしめて被膜とする。この際の加熱処理は成形体の変
形しない温度以下とし、例えば60℃にて10分間の処理で
充分である。
形成される塗料被膜の厚さは2〜100μmにおいて充
分なる効果が認められる。被膜の厚さの調整は、塗料の
成分濃度と塗布条件によって決定されるが、多層被膜に
形成されても何ら問題ない。成形体の形状も何ら限定さ
れない。
[実施例] 実施例1〜11、比較例1〜3 第1表に示す、含フッ素共重合体(a)、アクリル系
重合体(b)、フルオロアルキル基を有するアクリル系
重合体(c)、溶剤(d)としてのキシレン、イソシア
ネート系硬化剤(e)、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
(f)よりなる組成(数値:重量部)の塗料1〜13を調
製した。
第1表中、用いた含フッ素共重合体(a)、アクリル
系重合体(b)は次のとおりである。
F−A:TFE(テトラフルオロエチレン)/HBVE(ω−ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル)/n−BVE(n−ブチル
ビニルエーテル)=48.1/12.5/39.4(重量%)の割合の
共重合体であり、THF中30℃で測定される固有粘度
([η]という)が0.15d1/gである共重合体(以下、同
様)。
F−B:CTFE(クロロトリフルオロエチレン)/HBVE/CHVE
(シクロヘキシルビニルエーテル)/EVE(エチルビニル
エーテル)=56.4/5.7/12.4/25.5、[η]=0.21d1/g。
F−C:HFP(ヘキサフルオロプロピレン)/HBVE/n−BVE
=66.7/8.0/25.3、[η]=0.08d1/g。
F−D:TFE/CH3COOCH=CH2/CH2=CHCH2OCH2CH2OH=53.7/
23.1/23.2、[η]=0.18d1/g。
F−E:CTFE/EVE/HBVE/ベオバ9(シェル化学社製の炭素
数9の分岐状のアルキル基を有するビニルエーテル)=
39.4/17.2/9.5/33.9、[η]=0.40d1/g。
F−F:TFE/EVE/HBVE/CH2=CHOCH2CF2CF2H=57.0/22.4/1
0.8/9.8、[η]=0.10d1/g。
M−1:イソブチルメタクリレート/n−ブチルアクリレー
ト/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=7/2/1(モル
比)の割合で共重合した共重合体(以下、同様。) M−2:メチルアクリレート/n−ブチルアクリレート/グ
リシジルアクリレート=8/1/1。
M−3:n−ブチルメタクリレート/イソブチルメタクリ
レート/アクリロニトリル/2−ヒドロキシエチルメタク
リレート=1/7/1/1。
M−4:メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート
=5/5。
また、フルオロアルキル基を有するアクリル系重合体
(c)は、CH2=CHCOOCH2CH2(CF210F/ブチルアクリ
レート/n−イソブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート=20/60/10/10重量%の共重合体で
あり、イソシアネート硬化剤(e)は、コロネートEH
(日本ポリウレタン社製)であり、ベンゾフェノン系紫
外線吸収剤(f)は、バイオソーブ130(共同薬品製)
である。
床材の表面に塗料1〜13をフローコーターにより形成
される被膜の膜厚が15μmになるように調整して塗布
し、室温にて乾燥後60℃にて10分間加熱することによっ
て硬化被膜を形成した。
このようにして被膜を形成したシートについて、次の
評価試験を行なった結果を第2表に示した。
接触角:水およびn−ヘキサデカン(表ではC16と略
記)の接触角(単位:゜)を測定する。
密着性:被膜の密着性をASTM−3359の方法に従い、初
期、温水浸漬後(60℃×30日)、サンシャインウェ
ザーメータ1000時間処理後のそれぞれで測定し残ったマ
ス目数で評価する。
耐候性:サンシャインウェザーメータ1000時間処理前後
においてカラー測定機(スガ試験機社製SM−3)で測定
し、その黄変劣化を処理前後の差(ΔE)として求め
る。
実施例12 実施例1において、乾燥条件を120℃、1分間とする
と他は同様にして行なったところ、ほぼ実施例1と同様
の効果が得られた。
[発明の効果] 本発明の床材は、特定の塗料の被膜が良好な密着性を
保持して、形成されているために、耐候性、防汚性にき
わめて優れたものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06N 7/04 E04F 15/16 A B32B 27/30 D B32B 27/30 A C08J 7/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂シート上に、架橋部位を有す
    る含フッ素共重合体(a)および(a)と相溶するアク
    リル系重合体(b)を主成分とする塗料の被膜を形成し
    てなる床材。
  2. 【請求項2】アクリル系重合体(b)が架橋部位を有す
    る請求項1の床材。
  3. 【請求項3】塗料がさらにフルオロアルキル基を有する
    アクリル系重合体(c)を含む請求項1または2の床
    材。
  4. 【請求項4】塗料がさらに硬化剤を含む請求項1、2ま
    たは3の床材。
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