JPH05293937A - 被覆された熱可塑性シートおよび被覆用組成物 - Google Patents

被覆された熱可塑性シートおよび被覆用組成物

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JPH05293937A
JPH05293937A JP4124237A JP12423792A JPH05293937A JP H05293937 A JPH05293937 A JP H05293937A JP 4124237 A JP4124237 A JP 4124237A JP 12423792 A JP12423792 A JP 12423792A JP H05293937 A JPH05293937 A JP H05293937A
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JP
Japan
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weight
parts
coating composition
copolymer
fluorine
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JP4124237A
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English (en)
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Ryuichi Miura
隆一 三浦
Nobuyuki Miyazaki
信幸 宮崎
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】架橋部位を有する含フッ素共重合体、架橋部位
を有するアクリルポリオール変性塩素化ポリオレフィン
および硬化剤からなる被覆組成物により被覆する。 【効果】ポリオレフィン等の基材と被膜の密着性に優
れ、耐候性、加工性が良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被覆された熱可塑性シ
ートおよび被覆用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来被覆された熱可塑性シートには、耐
候性を向上せしめる目的で、アクリル樹脂など比較的耐
候性の優れた被覆材で保護コートしたものが多く利用さ
れている。
【0003】また、さらに耐候性を向上せしめる目的
で、フッ素樹脂よりなる被覆材で保護コートしたものが
提案されている(特開昭60−101043号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、耐候性の優れた
被覆された熱可塑性シートとしては農業用プラスチック
シートとして知られている特開昭60−101043号
に記載されたものなどがあるが、一般にTPOと呼ばれ
るポリオレフィン系熱可塑性エラストマーやEPM(エ
チレンプロピレンラバー)等の熱可塑性エラストマーの
シートへの密着性は悪く充分使用に耐え得るものではな
かった。
【0005】またこれらの問題を解決するために本発明
者らにより考案された、特願平2−412091号に記
載された活性水素をもつ架橋部位を有する含フッ素共重
合体およびそれと相溶するアクリル系共重合体とを主成
分とし、架橋剤としてさらにライン塗装の作業性に合わ
せていわゆる感温性アミン触媒を使用する塗料組成物が
優れた耐候性と接着性をもち、汚れに対する除染性に優
れ熱可塑性シートからの可塑剤の滲出を有効に防ぐ性能
をもっているために、下塗り用プライマーとして塩素化
ポリオレフィンを使用し、付着力を確保している。
【0006】しかし、加工性の更なる要望として直接塗
布可能なものが希望されている。また、架橋塗膜は充分
に耐熱性もあり緻密でもあるので5cm以上の広幅ウエ
ルダーはかかり難い等の問題を生じた。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
る。即ち、ポリオレフィン系の熱可塑性シートやEPM
に直接塗布可能で耐候性、接着性、汚れに対する除染性
に優れ、熱可塑性シートの利点であるウエルダーや熱融
着による接着を損なわない被覆された熱可塑性シートを
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するためになされたものであり、架橋部位を有する
含フッ素共重合体(A)100重量部に対し、架橋部位
を有し塩素含有量10〜30重量%のアクリルポリオー
ル変性塩素化ポリオレフィン(B)を15〜150重量
部含有し、(A)と(B)の合計100重量部当り、硬
化剤(C)を5〜60重量部を含有する被覆用組成物、
およびこの被覆用組成物により被覆された熱可塑性シー
トを提供するものである。
【0009】本発明で特に付着力改良が認められる熱可
塑性シートとしては、熱可塑性エラストマーのシート
や、ポリエチレン、ポリプロピレン等熱可塑性ポリオレ
フィン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、AB
S樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール等の熱可塑
性樹脂のシートが挙げられる。
【0010】本発明において、上記熱可塑性シート上に
被膜を形成する被覆用組成物は、架橋部位を有する含フ
ッ素共重合体(A)および(A)と相溶する、架橋部位
を有し塩素含有量10〜30重量部のアクリルポリオー
ル変性塩素化ポリオレフィン(B)を(A)の100重
量部当り15〜150重量部有し、イソシアネートアル
キルシラン化合物を(A)と(B)の合計100重量部
当り0.03〜3重量部含有または反応させてなるもの
が採用される。
【0011】ここで架橋部位を有する含フッ素共重合体
(A)としてはフルオロオレフィン単位に基づくフッ素
含有量が10重量%以上である溶剤可溶性含フッ素共重
合体が好ましく採用される。この(A)の含フッ素共重
合体はフルオロオレフィン単位に基づくフッ素含有量が
10重量%以上、好ましくは10〜70重量%、さらに
好ましくは15〜50重量%であって、未硬化の状態で
テトラヒドロフラン中30℃で測定される固有粘度
[η]が0.01〜4.0dl/gのものが用いられ
る。フッ素含有量が10重量%より少ないと目的とする
耐候性の向上効果は低下する。
【0012】また、固有粘度は上記の範囲において塗料
としての塗装性が良好となり、しかも形成される被膜の
物性も優れたものとなる。かかる含フッ素系重合体とし
ては、フルオロオレフィンおよびフルオロオレフィンと
共重合可能な共単量体として、エチレン性不飽和化合物
との共重合体が好ましく採用される。
【0013】かかるフルオロオレフィンとしてはテトラ
フルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチ
レン(CTFE)、トリフルオロエチレン、フッ化ビニ
リデン、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプ
ロピレンなどが例示される。これらのうち、特にテトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ
化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンが好ましく採
用される。また、フルオロオレフィンと共重合可能な単
量体としてのエチレン性不飽和化合物としては、オレフ
ィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、アリル
エーテル類、アリルエステル類、アクリロイル基含有の
化合物、メタアクリロイル基含有の化合物などが例示さ
れる。
【0014】これらのうち、特にフルオロオレフィン類
との共重合性に優れるオレフィン類、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類、アリルエーテル類の炭素数1〜
10程度の直鎖状、分岐状あるいは脂環状のアルキル基
を有するものが好ましい。
【0015】含フッ素共重合体(A)において、フルオ
ロオレフィンに基づく単位は30〜70モル%含有する
のが好ましく、30モル%以下であると耐候性の向上効
果は充分でなく、70モル%を超えると溶剤に対する溶
解性が低下する傾向があり、塗料としての塗布作業に支
障を生ずることがある。また、共重合体において、フル
オロオレフィンおよびエチレン性不飽和化合物は、それ
ぞれ単独であってもよいし、2種以上が併用されたもの
であってもよい。
【0016】本発明の被覆用組成物の主要構成成分にお
ける(A)の含フッ素共重合体において架橋部位を有す
るものは、他の成分、硬化剤、あるいは共重合体間で反
応して三次元網状構造を形成し、被膜の耐溶剤性、耐
酸、耐アルカリ性が向上するという好ましい結果を与え
るので架橋部位を有するものが好適に採用される。
【0017】架橋部位としては、水酸基、カルボン酸
基、酸アミド基、アミノ基、メルカプト基などの活性水
素含有基や、エポキシ基、炭素−炭素不飽和基、臭素、
ヨウ素などの活性ハロゲン基などが挙げられる。これら
のうち、活性水素含有基は通常硬化剤として使用される
イソシアネート系硬化剤、アミノプラスト系硬化剤など
との反応性に優れるという点において好ましく、特に水
酸基が好適である。
【0018】かかる架橋部位の共重合体への導入方法
は、例えばヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロ
キシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアリールビニ
ルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエステル、ヒド
ロキシアルキルビニルエステル、グリシジルビニルエー
テル、アクリル酸、メタクリル酸、アリールビニルエー
テル、ジアミノエチルビニルエーテルなどの架橋反応部
位を有する単量体を共重合せしめる、あるいは含フッ素
共重合体に酸無水物、イソシアネート、アルキル(メ
タ)アクリレートなどを反応させて付加せしめる方法な
どが採用される。
【0019】また、共重合体の一部を分解せしめる方法
として、加水分解可能なエステル基を有する単量体を共
重合せしめた後、共重合体を加水分解することにより共
重合体中にカルボン酸または水酸基を生成せしめる方法
も採用される。さらに、水酸基含有共重合体にコハク酸
などの2価カルボン酸無水物を反応させてカルボン酸基
を導入する方法も採用される。また、かかる含フッ素共
重合体(A)としては、具体的にはルミフロンF200
(旭硝子)等が例示される。
【0020】本発明の被覆用組成物において、架橋部位
を有し塩素含有量10〜30重量部のアクリルポリオー
ル変性塩素化ポリオレフィン(B)は、含フッ素共重合
体(A)と相溶するものが好適であり、ポリオレフィン
に付着力をもつ塩素化ポリオレフィンにグラフト重合に
よりアクリルポリオールを付加したものであり、塩素含
有量10〜30重量部のものが含フッ素共重合体(A)
との相溶性とポリオレフィンとの付着力を合わせもつ。
分子量は相溶性の観点から重量平均分子量で1万〜5万
が好ましく使用される。
【0021】ここで、アクリルポリオール変性塩素化ポ
リオレフィン(B)の架橋部位としては水酸基、グリシ
ジル基等が選択される。水酸基は相溶性と架橋密度の点
から樹脂として10〜100(mgKOH/g)が好ま
しい。これ未満では耐溶剤性が悪くなったり表面粘着性
が出てきてしまう。またこれを超えるとウエルダー性が
損なわれる。水酸基の他に、架橋部位としてグリジシル
基を選択する場合は酸無水物、カルボン酸、アミン、ア
ミド等で硬化させるが樹脂のエポキシ当量としては50
0〜800g/当量が好ましい。
【0022】アクリルポリオール変性塩素化ポリオレフ
ィン(B)は架橋部位を有する含フッ素共重合体(A)
の100重量部当り15〜150重量部添加するが、こ
れを超えると含フッ素共重合体(A)の有する耐候性そ
の他の長所を生かし得ないし、これ未満では塗布対象物
のポリオレフィン等への付着性が発揮できない。
【0023】アクリルポリオール変性塩素化ポリオレフ
ィン(B)として具体的にはハードレンBシリーズ(東
洋化成工業)、スーパークロン224H、214(山陽
国策パルプ)等が例示される。
【0024】(B)のアクリルポリオール変性塩素化ポ
リオレフィンは、架橋部位を有する重合体と架橋部位を
有さない重合体との混合物であってもよく、架橋部位を
有さない重合体とは、上記例示の水酸基、グリシジル
基、アミド基などを有する単量体との共重合体を含むも
のではない。架橋部位を有さないアクリルポリオール変
性塩素化ポリオレフィン系重合体の割合は、好ましくは
架橋部位を有するアクリルポリオール変性塩素化ポリオ
レフィンに対し50重量%までである。
【0025】さらに、被覆用組成物の主要構成成分であ
る(A)および(B)に対し硬化剤を配合することは勿
論可能であり、(A)の含フッ素共重合体および(B)
のポリオール変性塩素化ポリオレフィンと相溶し、それ
らを硬化せしめるものが用いられる。かかる硬化剤とし
ては、ポリイソシアネート系、例えばヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの無
黄変ジイソシアネート類ならびにその付加物、イソシア
ネート基をフェノールなどのブロック化剤でブロックし
たブロックイソシアネートなどが好適なものとして採用
し得る。
【0026】また、メラミン系、金属アルコキシド系、
尿素樹脂系、多塩基酸系、エポキシ系、シラノール系な
ど種々の硬化剤も使用可能である。ここで、含フッ素共
重合体(A)の架橋部位が水酸基である場合、ポリイソ
シアネート系、金属アルコキシド系が好適である。また
メラミン系硬化剤としては特にメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコールの
1種または2種以上により部分的にエーテル化されたメ
ラミンは好適なものとして採用される。かかる硬化剤は
架橋部位を有する共重合体あるいは重合体の三次網目構
造の形成に極めて有用な作用を与える。また、硬化剤
(C)は、(A)と(B)の合計100重量部当り5〜
60重量部の割合で配合することが好適である。
【0027】硬化剤とともに硬化を促進させる目的か
ら、触媒が併用されてもよく、かかる硬化助剤として例
えばイソシアネート系硬化剤にジブチルチンラウレート
(DBTDL)が、またメラミン系硬化剤にパラトルエ
ンスルホン酸系などの触媒が含フッ素共重合体(A)1
00重量部に対し0.001〜2重量部の割合で用いら
れる。
【0028】本発明の被覆用組成物における主要構成成
分のそれぞれの割合は、(A)の含フッ素共重合体10
0重量部に対し、(B)のアクリルポリオール変性塩素
化ポリオレフィン15〜150重量部であるのが好適で
ある。含フッ素共重合体が少ないと、フッ素含有量が減
少し、目的とする耐候性の向上効果が達成されず、一方
アクリルポリオール変性塩素化ポリオレフィンが少ない
と、基材への接着性が低下する。含フッ素共重合体およ
びアクリルポリオール変性塩素化ポリオレフィンそれぞ
れは上記の割合の範囲内において1種に限定されること
なく2種以上を併用してもよいことは勿論である。
【0029】本発明における被覆用組成物は、さらに、
有機酸、無機酸、アミン類および酸とアミン類の中和物
から選ばれる少なくとも1種を含有する。
【0030】また、本発明において更に密着性を高める
ため、被覆用組成物にイソシアネートアルキルシラン化
合物(D)を配合することが好ましい。また、かかるイ
ソシアネートアルキルシラン化合物(D)は、(A)の
含フッ素共重合体または(B)のアクリルポリオール変
性塩素化ポリオレフィンと反応されていてもよい。
【0031】イソシアネートアルキルシラン化合物とし
ては、次の式(ただし、R1 、R2はアルキル基、nは
2〜8の整数、aは1、2または3、bは0.1または
2、cは1、2または3であり、a+b+c=4であ
る。)で表される化合物が好適に使用される。
【0032】Si(OR1 )a (R2 )b [(CH2 )
n NCO]cなかでも、cが1、nが2〜4の整数、a
が2または3の化合物が好適で、特にR1 がメチル基ま
たはエチル基のものが好ましい。かかるイソシアネート
アルキルシラン化合物は、KBM−9007、KBM−
9207、KBE−9007、KBE−9207(いず
れも信越化学工業)等の商品名で市販されている。
【0033】イソシアネートアルキルシラン化合物
(D)が密着性向上をもたらす作用は明確ではないが、
イソシアネート基が含フッ素共重合体(A)またはアク
リルポリオール変性塩素化ポリオレフィン(B)の架橋
部位と反応して、シラノール基が導入されるためと推測
される。
【0034】また、かかるイソシアネートアルキルシラ
ン化合物(D)は、(A)と(B)の合計100重量部
当り0.03〜3重量部の割合で使用することが好まし
い。少量すぎては密着性の改良効果が充分に得られず、
多量すぎると硬化反応が遅くなり表面に粘着性の残る期
間に汚れ等が付着することがあり、好ましくない。
【0035】被覆用組成物には、上記構成成分の他に、
含フッ素共重合体およびアクリルポリオール変性塩素化
ポリオレフィンの合計量に対し0.5〜20重量%の紫
外線吸収剤が含まれることによって耐候性をさらに向上
させることが可能である。
【0036】かかる紫外線吸収剤としては、従来公知な
いし周知の2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オ
クトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(1−
メチル−2−ヒドロキシ)エトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロ
キシ)プロポキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン
系あるいは2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ールなどのベンゾトリアゾール系のものが単独または併
用して用いられる。
【0037】さらに、かかる被覆用組成物にはフルオロ
アルキル基を有するアクリル系重合体(E)を添加し、
プラスチックシートの撥水性などを向上せしめてもよ
い。かかるフルオロアルキル基を有するアクリル系重合
体(E)としては、前記含フッ素共重合体(A)または
アクリルポリオール変性塩素化ポリオレフィン(B)と
同様の架橋部位を有するものを採用すると、撥水性など
が長期にわたって保持されるため好ましい。また、かか
るフルオロアルキル基を有するアクリル系重合体(E)
の添加量は、含フッ素共重合体(A)およびアクリルポ
リオール変性塩素化ポリオレフィン(B)の合計100
重量部当り0.1〜30重量部程度の範囲で採用するこ
とが好ましい。
【0038】その他、特性の向上を目的として、被覆用
組成物には、例えば消泡剤、帯電防止剤、顔料、分散安
定剤、粘度調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤などの
添加剤を配合することもできる。顔料の配合は被膜の隠
蔽性という効果を有する。
【0039】本発明の被覆用組成物は前述の如き、含フ
ッ素共重合体(A)およびアクリルポリオール変性塩素
化ポリオレフィン(B)などの主要構成成分さらに必要
に応じ硬化剤、紫外線吸収剤、フルオロアルキル基を有
するアクリル系重合体(E)その他の添加剤を有機溶媒
に溶解せしめることによって得られるが、用いられる溶
媒は例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
類、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エチ
ルセロソルブの如きグリコールエーテル類、さらに市販
の各種シンナール類など、種々の一般有機溶媒である。
被膜形成成分の濃度としては1〜60重量%、好ましく
は5〜50重量%に調製されてなるのが被膜を形成する
作業性において好適である。
【0040】被覆用組成物の調製に際しては、例えばボ
ールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、ジェット
ミル、三本ロール、ニーダーなどの通常の塗料化に用い
られる種々の機器を用いることによって行なわれ、特に
限定されない。この際に、前記例示の如き添加剤を添加
することができる。
【0041】本発明において、熱可塑性樹脂シートに被
覆用組成物の被膜を形成する方法は、成形体上に被覆用
組成物をハケ塗り、スプレー吹付け、フローコータなど
により塗布する、あるいは被覆用組成物中にシートを浸
漬することによって塗布し、溶媒を揮散させるに充分な
乾燥を行い、次に加熱あるいは室温で放置せしめて被膜
とする。この際の加熱処理は、成形体の変形しない温度
以下とし、例えば60℃にて10分間の処理で充分であ
る。
【0042】形成される被膜の厚さは2〜100μmに
おいて充分な効果が認められる。被膜の厚さの調製は、
被覆用組成物の成分濃度と塗布条件によって決定される
が、多層被膜に形成されても何ら問題ない。成形体の形
状も何ら限定されない。
【0043】
【実施例】
[実施例1〜9、比較例1〜4]表1に示す組成よりな
る被覆用組成物No.1〜13を調製した。熱可塑性ポ
リプロピレンシートの表面に塗料No.1〜13をグラ
ビアコータにより形成される被膜の膜厚が15μmにな
るように調整して塗布し、80℃にて3分間加熱し、性
能試験までの養生期間を7日間として試験片を作成し
た。
【0044】このようにした試験片について、次の評価
試験を行った結果を表2に示す。 密着性:被膜の密着性をASTM−3359の方法に従
い、初期、温水浸漬後(60℃×30日)、サン
シャインウェザーオーメーター1000時間処理後のそ
れぞれで測定し残ったマス目数で評価する。 耐候性:サンシャインウェザーオーメーター1000時
間処理前後において、カラー測定機(スガ試験機社製、
SM−3)で測定し、その黄変劣化を処理前後の差(Δ
Y.I)として求める。
【0045】相溶性:相溶(透明)を◎、相溶(一部濁
り)を○、不相溶を×とした。 貯蔵安定性:組成物を容器に入れて封をして室温で1ケ
月間放置し、良好を○、不良を×とした。 ウエルダー性:40MHz、2KW、7秒でウエルダー
加工したときの接着性で、良好を○、ほぼ良好(実用範
囲)を△、接着せずを×とした。
【0046】
【表1】
【0047】表1中、含フッ素共重合体のF−Aは、T
FE/ω−ヒドロキシブチルビニルエーテル/n−ブチ
ルビニルエーテル=48.1/12.5/39.4(重
量%)の割合であり、[η]=0.15dl/gである
共重合体、F−Bは、CTFE/HBVE/シクロヘキ
シルビニルエーテル/エチルビニルエーテル=56.4
/5.7/12.4/25.5(重量%)の割合であ
り、[η]=0.21dl/gである共重合体、
【0048】また、アクリルポリオール変性塩素化ポリ
オレフィン(東洋化成工業)のM−1は、ハードレンB
−2038[不揮発分35重量%、塩素含量16重量
%、水酸基価38mgKOH/g樹脂、エポキシ当量7
00g樹脂/当量]、M−2は、ハードレンB−200
0[不揮発分35重量%、塩素含量14重量%、水酸基
価109mgKOH/g樹脂、エポキシ当量680g樹
脂/当量]、M−3は、ハードレンB−4000[不揮
発分40重量%、塩素含量25重量%、水酸基価14m
gKOH/g樹脂、エポキシ当量680g樹脂/当
量]、M−4は、ハードレンB−13[不揮発分30重
量%、塩素含量16重量%、水酸基価14mgKOH/
g樹脂、エポキシ当量680g樹脂/当量]、なお、比
較例用のM−5は水酸基のないハードレン15L[不揮
発分30重量%、塩素含量31重量%]を示す。
【0049】フルオロアルキル基含有アクリル重合体は
CH2 =CHCOOCH2 CH2 (CF2 )10F/is
o−ブチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/
2−ヒドロキエチルメタクリレート=20/60/10
/10重量比の共重合体。
【0050】イソシアネート硬化剤は、デュラネートE
405−80T(旭化成工業)。紫外線吸収剤は、バイ
オソーブ130(共同薬品)。溶剤は、キシレン。イソ
シアネートアルキルシラン化合物は、KBM−9007
(信越化学工業)。
【0051】
【表2】
【0052】[実施例10]実施例1において、乾燥条
件を室温で3分、性能試験までの養生条件を室温で7日
とする他は同様にして行ったところ、ほぼ実施例1と同
様の効果が得られた。
【0053】
【発明の効果】本発明の被覆された熱可塑性シートは、
特定の被覆用組成物を用いるため、付着性が困難である
といわれる基材にもプライマーなしで塗布することがで
き、被膜が良好な密着性を保持して形成されているため
に、耐候性にきわめて優れたものであり、ブロッキング
を起こし難しいため、工業的生産が容易である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】イソシアネートアルキルシラン化合物とし
ては、次の式(ただし、R1 、R2はアルキル基、nは
2〜8の整数、aは1、2または3、bは0.1または
2、cは1、2または3であり、a+b+c=4であ
る。)で表される化合物が好適に使用される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】 Si(OR1a (R2b [(CH2n NCO]c なかでも、cが1、nが2〜4の整数、aが2または3
の化合物が好適で、特にR1 がメチル基またはエチル基
のものが好ましい。かかるイソシアネートアルキルシラ
ン化合物は、KBM−9007、KBM−9207、K
BE−9007、KBE−9207(いずれも信越化学
工業)等の商品名で市販されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】フルオロアルキル基含有アクリル重合体は
CH2 =CHCOOCH2 CH2 (CF210F/is
o−ブチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/
2−ヒドロキエチルメタクリレート=20/60/10
/10重量比の共重合体。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 7/04 CES M C09D 123/28 PFA 7107−4J 127/12 PFG 9166−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋部位を有する含フッ素共重合体(A)
    100重量部に対し、架橋部位を有し塩素含有量10〜
    30重量%のアクリルポリオール変性塩素化ポリオレフ
    ィン(B)を15〜150重量部含有し、(A)と
    (B)の合計100重量部当り硬化剤(C)を5〜60
    重量部を含有する被覆用組成物により被覆された熱可塑
    性シート。
  2. 【請求項2】被覆用組成物が、(A)と(B)の合計1
    00重量部当り、イソシアネートアルキルシラン化合物
    (D)を0.03〜3重量部含有する請求項1の熱可塑
    性シート。
  3. 【請求項3】架橋部位を有する含フッ素共重合体(A)
    100重量部に対し、架橋部位を有し塩素含有量が10
    〜30重量%のアクリルポリオール変性塩素化ポリオレ
    フィン(B)を15〜150重量部含有し、(A)と
    (B)の合計100重量部当り硬化剤(C)を5〜60
    重量部含有する被覆用組成物。
  4. 【請求項4】(A)と(B)の合計100重量部当り、
    イソシアネートアルキルシラン化合物(D)を0.03
    〜3重量部含有する請求項3の被覆用組成物。
JP4124237A 1992-04-17 1992-04-17 被覆された熱可塑性シートおよび被覆用組成物 Withdrawn JPH05293937A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006121163A1 (ja) * 2005-05-12 2006-11-16 Olympus Medical Systems Corp. 内視鏡可撓管
JP2017154131A (ja) * 2016-02-26 2017-09-07 国立大学法人神戸大学 機能性ポリオレフィンの製造方法
JP2020093413A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 国立大学法人神戸大学 機能性ポリオレフィン

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