JP3111464B2 - 上塗り塗装方法 - Google Patents

上塗り塗装方法

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JP3111464B2 JP02206877A JP20687790A JP3111464B2 JP 3111464 B2 JP3111464 B2 JP 3111464B2 JP 02206877 A JP02206877 A JP 02206877A JP 20687790 A JP20687790 A JP 20687790A JP 3111464 B2 JP3111464 B2 JP 3111464B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規にして有用なる上塗り塗装法に関する。
さらに詳細には、下塗り塗料が形成された被塗物上に、
水酸基含有含ふっ素ビニル系重合体と特定のイソシアネ
ート化合物とを必須の成分として含んで成る上塗り塗料
を塗装せしめることから成る、長期耐候性、耐擦傷性、
耐薬品性にすぐれる上塗り塗膜の塗装方法に関する。
[従来の技術] これまで、自動車車体などの上塗り塗装方法として
は、メラミンアルキド樹脂およびメラミンアクリル樹脂
を用いた上塗り塗料が用いられてきた。しかし、これら
の上塗り塗料を塗装して得られる塗膜は、長期間使用す
ると、光沢が低下したり、色落ちなどが発生したりす
る。
このような問題点を解消するべく、上塗り塗料として
ふっ素樹脂を用いる方法も提案されている(特開昭61−
197074号公報や特開昭63−264175号公報)。
この方法によれば、極めて長期耐候性に優れた塗膜が
得られるが、耐擦傷性が十分なものではなかった。
ここでいう耐擦傷性とは、在来の毛ばたきや自動洗車
機のブラシなどによる擦り傷耐久性のことをいい、特に
濃彩色塗膜に強く求められる。
また、近年は、大気中に放出された硫黄酸化物や窒素
酸化物に基因すると考えられる酸性雨による塗膜損傷が
問題となっており、対策が求められている。
この対策として、硬化剤をメラミン樹脂からイソシア
ネート化合物に変更することが行なわれ、それによって
耐酸雨性は大幅に改良可能であるが、耐擦傷性が低下す
る処となり、実用的なものではなかった。
[発明が解決しようとする課題] したがって、本発明の目的とする処は、上述した如き
従来技術における種々の問題点の悉くを解消して、耐候
性に極めてすぐれ、しかも、耐酸性ならびに耐擦傷性な
どにもすぐれる上塗り塗装方法を提供するにある。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者らは主として、上述した如き本発明
の目的に沿って、鋭意、検討を重ねた結果、特定の含ふ
っ素重合体と特定のイソシアネート化合物とを必須の成
分として含んでなる上塗り塗料を塗装し硬化させること
によって、耐擦傷性の極めてすぐれた、加えて、耐酸性
ならびに耐候性などにもすぐれた塗装物が得られること
を見い出して、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は、下塗り塗料の塗膜が形成された
被塗物上に、一分子中に平均して少なくとも2個の水酸
基を含有する含ふっ素ビニル系重合体(A)と、アルキ
レンジオールおよび/またはアルキレンジカルボン酸を
必須の成分として用いて得られる、数平均分子量が400
〜1,500で、かつ、一分子中の平均水酸基数が2〜4な
るポリエステルポリオール(b−1)、および/また
は、数平均分子量が400〜1,500で、かつ、一分子中の平
均水酸基数が2〜4なるポリカプロラクトンポリオール
(b−2)を、過剰の飽和炭化水素ジイソシアネート化
合物と反応させてなるイソシアネート化合物(B)とを
必須の成分とする上塗り塗料を塗装せしることから成る
塗装方法に関するものである。
以下に、本発明を詳細に説明することにする。
本発明の方法を実施するに当たって用いられる上記し
た下塗り塗料は、樹脂組成物と必要に応じて鱗片状金属
粉末および/または着色顔料を主成分とする有機溶剤
型、非水分散型、水可溶型または水分散型の塗料を総称
するものであり、勿論、溶剤、添加剤および改質剤など
の各種の添加剤成分をも含むものであってもよい。
該樹脂組成物として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂またはビニル
樹脂などの主剤と、アミノ樹脂またはポリイソシアネー
ト化合物の如き硬化剤とからなる熱硬化性ないしは常温
硬化性ものである。勿論、硬化剤を使用しない、熱可塑
性樹脂組成物も使用できるが、長期耐候性の点からは、
上掲された如き硬化性樹脂組成物の使用が望ましい。
次に、上塗り塗料について説明することにする。
ここにおいて、前記した水酸基を含有する含ふっ素ビ
ニル系重合体(A)は、一分子中に平均して2個以上の
水酸基を有するものであって、この水酸基の含有数が2
未満であると、塗膜の耐久性が低下するようになるので
好ましくない。
当該水酸基含有ふっ素ビニル系重合体(A)として
は、含ふっ素ビニル単量体(a−1)の15〜75重量%
と、水酸基含有ビニル単量体(a−2)の5〜40重量%
と、共重合可能な他の単量体(a−3)の5〜85重量%
とを共重合せしめたもの形のものが使用される。
含ふっ素ビニル単量体(a−1)の使用量が上記した
範囲に満たない場合には、塗膜の耐久性などが低下する
ようになるし、一方、上記した範囲を超える場合には、
塗装作業性が低下するようになるので、いずれも好まし
くない。
また、水酸基含有ビニル単量体(a−2)の使用量が
上記した範囲に満たない場合には、塗膜の耐溶剤性や耐
久性などが低下するようになるし、一方、上記範囲を超
える場合には、塗膜の可とう性などが低下するようにな
るので、いずれも好ましくない。
前記含ふっ素ビニル単量体(a−1)として代表的な
ものには、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、トリフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタ
フルオロプロピレンもしくは、ヘキサフルオロプロピレ
ンの如き、ふっ素含有−α−オレフィン類;あるいはト
リフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタ
フルオロエチルトリフルオロビニルエーテルもしくはヘ
プタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如
きパーフルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル
またはアルキル基の炭素数が1〜18なる(パー)フルオ
ロアルキルビニルエーテルなどの化合物があるが、就
中、ふっ化ビニル、テトラフルオロエチレン、クロロト
リフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、アル
キル基の炭素数が1〜18なる(パー)フルオロアルキル
ビニルエーテルまたはアルキル基の炭素数が1〜18なる
なるパーフルオロアルキル・トリフルオロビニルエール
の使用が望ましい。
前記水酸基含有ビニル単量体(a−2)としては、代
表的には、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−
ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプ
ロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエ
ーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、5−ヒ
ドロキシペンチルビニルエーテルもしくは6−ヒドロキ
シヘキシビニルエーテル如き水酸基を有するビニルエー
テル類;これら上掲の各種ビニルエーテルとε−カプロ
ラクトンとの付加反応生成物;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アリルエーテル、3−ヒドロキシプロピル(メタ)
アリルエーテル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリ
ルエーテル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエー
テル、3−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アリルエ
ーテル、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アリルエーテ
ルもしくは6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエー
テルの如き水酸基含有アリルエーテル;これらの上掲の
各種アリルエーテルとε−カプロラクトンとの付加反応
生成物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレートもしくはポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートの如き水酸基含有(メタ)アクリレー
ト類;またはこれら上掲の各種(メタ)アクリレートと
ε−カプロラクトンとの付加反応主成分などが挙げられ
る。
前記共重合可能な他の単量体(a−3)として特に代
表的なものののみを例示するに留めれば、メチルビニル
エーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニル
エーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチ
ルブニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−
ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテ
ル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、クロロメチル
ビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、ベンジ
ルビニルエーテルもしくはフェニルエチルビニルエーテ
ルの如き置換ないしは非置換のアルキルビニルエーテル
類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビ
ニルエーテルもしくはメチルシクロヘキシルビニルエー
テルの如きシクロアルキルビニルエーテル類;ビニル−
2,2−ジメチルプロパノエート、ビニル−2,2−ジメチル
ブタノエート、ビニル−2,2−ジメチルペンタノエー
ト、ビニル−2,2−ジメチルヘキサノエート、ビニル−
2−エチル−2−メチルブタノエート、ビニル−2−エ
チル−2−メチルペンタノエート、ビニル−3−クロロ
−2,2−ジメチルプロパノエート、酪酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン
酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウ
リン酸ビニル、C9の分岐脂肪族カルボン酸ビニル、C10
の分岐脂肪族カルボン酸ビニル、C11の分岐脂肪族カル
ボン酸ビニルもしくはステアリル酸ビニルの如き脂肪族
カルボン酸ビニル;シクロヘキサンカルボン酸ビニル、
メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニ
ルもしくはp−tert−ブチル安息香酸ビニルの如き、環
状構造を有するカルボン酸のビニルエステル類;メチル
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
トもしくはシクロヘキシルアクリレートの如きアクリル
酸エステル類;メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレートもしくはベンジルメタクリレートの如きメタク
リル酸エステル類;エチレン、プロピレンもしくはブテ
ン−1の如きα−オレフィン類;塩化ビニルもしくは塩
化ビニリデンの如き、フルオロオレフィンを除く各種ハ
ロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン
もしくはビニルトルエンの如き脂肪族ビニル化合物;ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリプロポキシシラン、ビニルメチルジエトキシ
シラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、アリルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルエ
チルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニル
エーテル、メチルジメトキシシリルエチルビニルエーテ
ル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリ
エトキシシリルプロピルビニルエーテル、メチルジエト
キシシリルプロピルビニルエーテル、γ−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランも
しくはγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチル
ジメトキシシランの如き加水分解性シリル基を含有する
単量体;N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ドもしくはN−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドの如きアミノ基含有アミド系不飽和単量体;ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレートの如きジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;tert−ブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ビチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチ
ル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)
アクリレートもしくはピペリジニルエチル(メタ)アク
リレートの如きアミノ基含有単量体;または(メタ)ア
クリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸もしく
はフマル酸の如きカルボキシル基含有単量体などであ
る。
当該含ふっ素ビニル系重合体(A)それ自体の重合収
率を高めるという観点からすれば、アルキルビニルエー
テル類、シクロアルキルビニルエーテル類、水酸基含有
ビニルエーテル類およびカルボン酸ビニルエステル類の
使用が望ましいし、さらに塗装作業性、そして耐候性の
如き塗膜性能などの観点から、単量体の種類および使用
量を、適宜、決定すればよい。
当該含ふっ素ビニル系重合体(A)成分を調製するに
は、ラジカル重合開始剤を用いて、乳化重合、懸濁重
合、塊状重合または溶液重合などの公知の技術を駆使し
て重合反応を行なえばよく、かかる上記ラジカル重合開
始剤としては、アセチルパーオキサイドもしくはベンゾ
イルパーオキサイドの如きジアシルパーオキサイド類;
メチルエチルケトンパーオキサイドもしくはシクロヘキ
サノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類;
過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイドもし
くはクメンハイドロパーオキサイドの如きハイドロパー
オキサイド類;ジ−tert−ブチルパーオキサイドもしく
はジクミルパーオキサイドの如きジアルキルパーオキサ
イド類;tert−ブチルパーオキシアセテートもしくはter
t−ブチルパーオキシピバレートの如きアルキルパーオ
キシエステル類;アゾビスイソブチロニトリルもしくは
アゾビスイソバレロニトリルの如きアゾ系化合物類;ま
たは過硫酸カリウムもしくは過硫酸アンモニウムの如き
過硫酸塩類などが代表的なものである。
重合反応の方法としては、前記した如き公知の各種の
方法があるが、そのうちでも、塊状重合や溶液重合によ
るのが望ましく、さらには、得られる共重合体をそのま
ま形態で、たとえば、溶液型塗料用の樹脂組成物として
使用できる点からすれば、溶液重合方法によるのが特に
望ましい。
溶液重合法により当該含ふっ素ビニル系重合体を調製
するにさいして用いられる溶剤の代表的なものとして
は、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンの如き芳香族
炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサンもしくはn−オ
クタンの如き脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シク
ロヘキサン、メチルシクロヘキサンもしくはエチルシク
ロヘキサンの如き脂環族炭化水素類;ミネラルスピリッ
トの如き混合炭化水素類;メタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノー
ル、イソペンタノール、n−ヘキサノール、n−オクタ
ノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルもしくはプロピレングリコールモノエチルエーテ
ルの如きアルコール類;ジメトキシエタン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテルもしく
はジ−n−ブチルエーテルの如きエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
イソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサ
ノンもしくはイソホロンの如きケトン類;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、
酢酸イソブチル、酢酸アミル、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテートもしくはエチレングリコールモ
ノブチルエーテルアセテートの如きエステル類;または
クロロホルム、メチレンクロライド、四塩化炭素、トリ
クロルエタンもしくはテトラクロルエタンの如き塩素化
炭化水素類などをはじめ、さらには、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドま
たはエチレンカーボネートなども挙げられる。かかる有
機溶剤類は単独で用いてもよいし、2種以上の混合物と
しても使用することができる。
前掲された各単量体成分から当該含ふっ素ビニル系重
合体(A)を、溶液重合法により調製するには、全単量
体、重合開始剤および溶剤を反応器に一括仕込みして重
合させるとか、含ふっ素ビニル単量体類および溶剤を仕
込んだ反応器に、この含ふっ素ビニル単量体類以外の単
量体および重合開始剤を、それぞれ、連続的に、あるい
は分割により添加して重合させるとか、さらには、溶剤
のみを仕込んだ反応器に、全単量体および重合開始剤
を、それぞれ、連続的に、あるいは分割により添加して
重合させるなどの方法を適用することができる。
以上においては、溶剤可溶型の含ふっ素ビニル系重合
体を中心に記述してきたが、勿論、当該重合体として
は、溶剤に分散させた、いわゆる非水ディスパージョン
の形でもよいし、あるいは、部分的にゲル化した粒子を
含むものでもよい。
次いで、本発明の上塗り塗料の必須構成成分のもう一
つの成分であるイソシアネート化合物(B)について説
明する。
当該イソシアネート化合物(B)の構成成分(必須原
料成分)たる飽和炭化水素ジイソシアネート化合物とし
て代表的なものには、1,4−テトラメチレンジイソシア
ネートもしくは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート
の如き炭素数が2〜8なるアルキレンジイソシアネート
類;1,3−ないしは1,4−ジイソシアネートシクロヘキサ
ンもしくは1,3−ないしは1,4−ビス(イソシアネートメ
チル)−シクロヘキサンの如き炭素数が6〜8なるシク
ロアルキレンジイソシアネート類;または2,2,4−ない
しは2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソプロピリデン−ビス(4−シクロヘキシルイソ
シアネート)もしくは3−イソシアネートメチル−3,5,
5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートのの如き
炭素数が9以上なるジイソシアネート化合物およびそれ
らの混合物などが挙げられる。
本発明の当該イソシアネート化合物(B)の構成成分
の一として使用するジオールは、ポリエステルポリオー
ル(b−1)および/またはポリカプロラクトンポリオ
ール(b−2)であり、ここでいうポリエステルポリオ
ール(b−1)としては、アルキレンジオールおよび/
またはアルキレンジカルボン酸を必須の原料成分とし、
数平均分子量が400〜1,500なる範囲内のものを使用す
る。
すなわち、上塗り塗膜が充分な耐擦傷性を有するため
には、400以上の数平均分子量を必要とするし、一方、
1,500を超える場合には、主剤たる含ふっ素ビニル系共
重合体(A)との相溶性が低下する処となるために好ま
しくない。
他方、このポリエステルポリオールの一分子中におけ
る平均水酸基数としては、2〜4なる範囲内であること
が必須である。さらに好ましくは、2〜3.5なる範囲内
である。
すなわち、かかる平均水酸基数が2未満である場合に
は、主剤たる前記含ふっ素系共重合体(A)との組合せ
において、架橋塗膜を得ることができなくなる傾向があ
るし、一方、平均水酸基数が4を超える場合には、耐擦
傷性を損じる傾向であるので、いずれも好ましくない。
前記ポリカプロラクトンポリオール(b−2)として
は、たとえば、2〜4価のアルコールを開始剤として、
触媒の存在下に、ε−カプロラクトンを開環重合して得
ることができる。
このようなポリカプロラクトンポリオール(b−2)
は、数平均分子量が400〜1,500なる範囲内で、一分子中
の平均水酸基数が2〜4なる範囲内のものであり、好ま
しくは2〜3.5なる範囲のものである。
すなわち、かかる平均水酸基数が2未満である場合
に、主剤たる前記含ふっ素ビニル系共重合体(A)との
組合せにおいて、架橋塗膜を得ることができなくなる傾
向があり、一方、平均水酸基数が4を超える場合には、
耐擦傷性を損じる傾向があるので、いずれも好ましくな
い。
本発明において使用される当該イソシアネート化合物
(B)を調製するには、前述したポリエステルポリオー
ル(b−1)および/またはポリカプロラクトンポリオ
ール(b−2)を、過剰の飽和炭化水素ジイソシアネー
ト化合物中でウレタン化反応せしめ反応を終了したの
ち、未反応の形で残存している飽和炭化水素ジイソシア
ネート化合物を減圧蒸留などの方法により除去せしめて
得ることができる。
かくして、本発明の方法において用いられるイソシア
ネート化合物(B)が得られる。
さらに、当該イソシアネート化合物(B)には、上記
の方法によって得られるポリイソシアネートに、通常、
ブロック化剤として知られている、次に示されるような
化合物を反応せしめることにより得られる、ブロックイ
ソシアネート化合物も含まれる。
かかるブロック剤のうちでも特に代表的なもののみを
挙げるに止めれば、メチルエチルケトンオキシムもしく
はメチルイソブチルケトンオキシムの如きオキシム化合
物;δ−カプロラクタムの如きラクタム化合物、アセト
アニリドもしくはオクチル酸アニリドの如きアミド化合
物;またはイソプロピルアルコールもしくはn−ブチル
アルコールの如きアルコールなどの、いわゆる活性水素
原子を有する各種の化合物、さらには、アセチルアセト
ンやアセト酢酸エチルなどの、互変異性などにより活性
水素原子を生成する化合物もまた、ブロック剤の例とし
て挙げることができる。
本発明において用いられる上塗り塗料には、必要に応
じて、イソシアネート化合物(B)以外のイソシアネー
ト化合物を使用することができる。こうしたイソシアネ
ート化合物(B)以外のイソシアネート化合物として特
に代表的なもののみを例示するに留めれば、ヘキサメチ
レンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート類;
キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソ
シアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;また
はトリレンジイソシアネートもしくは4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネー
ト類などの有機ジイソシアネート、あるいは、これらの
有機ジイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリ
エステル樹脂(ポリエステルポリオール)または水など
との付加物、さらには、上掲された如き有機ジイソシア
ネート同志の重合体(イソシアヌレート型ポリイソシア
ネート化合物をも含む。)やイソシアネート・ビウレッ
ト体などであり、他方、ブロックイソシアネート化合物
の代表例としては、上掲した如き各種のイソシアネート
化合物を公知慣用のブロック化剤でブロック化せしめて
得られるものなとが挙げられる。
かくして得られる上塗り塗料の必須構成成分たる、そ
れぞれ、水酸基を含有する含ふっ素ビニル系重合体
(A)とイソシアネート化合物(B)とを用いて目的と
する上塗り塗料を調製するには、常法に従って、これら
の両成分を単に混合すればよい。
これらのイソシアネート化合物(B)と含ふっ素ビニ
ル系重合体(A)との配合比率としては、NCO/OH=0.5
〜2.0(当量比)の範囲が、塗膜諸性能の面から好まし
い。
すなわち、水酸基の1当量に対してNCO基が0.5当量未
満では充分な塗膜性能が得られないし、水酸基の1当量
に対してNCO基が2.0当量を超えると塗膜が脆くなり易
く、しかも、着色し易くなるので、いずれも好ましくな
い。
なお、本発明の含ふっ素系ビニル系重合体(A)とイ
ソシアネート化合物(B)とを用いて上塗り塗料を調製
するにさいしては、必要に応じて、公知慣用の硬化触媒
を使用することができる。
硬化触媒として特に代表的なものには、ジブチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル酸錫
もしくはナフテン酸コバルトの如き各種有機金属化合
物;または1,4−ジアザビシクロ−(2.2.2)−オクタン
もしくは1,8−ジアザビシクロ−(5.4.0)−ウンデセン
−7の如き各種アミン化合物などがある。
また、必要に応じて、着色顔料および/または金属粉
末を使用することができる。
さらに必要に応じて、各種樹脂類や溶剤類などをはじ
め、流動調整剤、色分れ防止剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、光安定剤またはシランカップリング剤などの公知
慣用の各種添加剤を加えることができるのは、無論のこ
とである。
上記樹脂類の代表的なものには、ニトロセルロースも
しくはセルロースアセテートブチレートの如き繊維素系
樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ケトン樹
脂、石油樹脂、アクリル系重合体、オイルフリーアルキ
ド樹脂、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂などがあり、
特にアクリル樹脂のい使用は、相溶性の点から、好適で
ある。
上記溶剤類としては、前記した含ふっ素ビニル系重合
体(A)を調製するさいに用いられるものと同様の、前
掲した各種の溶剤、およびそれらの混合物が使用され
る。
本発明方法を実施するに当たっての塗装は、前述した
下塗り塗料および上塗り塗料を用いて、従来と同様の方
法で、つまり、常法に従って行なわれる。
すなわち、表面処理が施された、あるいは、必要に応
じて、予め、プライマーやサーフェーサーなどが施され
た被塗物上に、所望の粘度に調整された下塗り塗料を、
乾燥膜厚が5〜40μmとなるように塗装する。
次いで、上塗り塗料を所望の粘度に調整し、乾燥膜厚
が5〜60μmとなるように塗装する。
本発明の下塗り塗料、そして上塗り塗料の双方を塗装
する方法としては、ロールコーター、エアースプレー、
エアレススプレーまたは静電塗装などの通常の方法によ
ればよい。
なお、本発明において用いられる上塗り塗料は、下塗
り塗料が未硬化の状態で塗装してもよいし、硬化の状態
で塗装してもよい。塗装後は、常温下において3日間、
あるいは60〜300℃なる温度で数秒〜60分間程度乾燥す
ることによって硬化塗膜となすことができる。ただし、
ブロック化イソシアネート化合物を用いる場合には、14
0℃以上の温度で乾燥するのがよい。
[実施例] 次に、本発明を参考例、実施例、応用例および比較応
用例により、一層、具体的に説明するが、以下におい
て、部および%は特に断りのない限り、すべて重量基準
であるものとする。
参考例 1〔含ふっ素ビニル系重合体(A)の調製例〕 窒素で充分に置換された2リットルのステンレス製オ
ートクレーブに、p−tert−ブチル安息香酸ビニルの39
0部、「ベオバ9」(オランダ国シェル社製の、C9なる
分岐状脂肪族カルボン酸のビニルエステル)の100部、
4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの110部、酢酸−
n−ブチルの430部、アゾビスイソバレロニトリル(ABN
V)の15部、tert−ブチルパーオキシオクトエート(TBP
O)の10部および1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンの
3部を仕込んだ。
次いで、液化採取したクロロトリフルエチレンの400
部を圧入し、攪拌しながら60℃で15時間反応させて、不
揮発分(NV)が67%になった処で室温まで冷却して、キ
シレンの318部を加え、NVが55%なる目的共重合体の溶
液を得た。以下、これをA−1と略記する。
参考例 2(同上) 単量体の組成を、 「ベオバ9」 150部 4−ヒドロキシブチルビニル 200〃 エーテル エチルビニルエーテル 150〃 クロロトリフルオロエチレン 500〃 に変更した以外は、参考例1と同様にして、NVが68%に
なった処で室温まで冷却して、キシレンの60部を加え、
NVが55%なる目的共重合体の溶液を得た。以下、これを
A−2と略記する。
参考例 3(同上) 単量体の組成を、 シクロヘキシルビニルエーテル 160部 エチルビニルエーテル 200〃 4−ヒドロキシブチルビニル 150〃 エーテル クロロトリフルオロエチレン 490〃 に変更した以外は、参考例1と同様にして、NVが68%に
なった処で室温まで冷却して、キシレンの346部を加
え、NVが55%なる目的共重合体の溶液を得た。以下、こ
れをA−3と略記する。
参考例 4〔イソシアネート化合物(B)の調製例〕 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および空冷管を備え
た5リットルのガラス製四ツ口フラスコに、1,3−ブタ
ンジオールの808.5g(計算上の仕込量は738.5gである
が、クッキング中の飛散量を見込んでの70.0gの増量と
なっている。)、ネオペンチルグリコールの600.0g、1,
6−ヘキサンジオールの600.0gおよびアジピン酸の2,06
1.5gを仕込んで、常法により、原料の揮散をできるだけ
抑えながら220℃に昇温し、同温度で8時間反応せしめ
て、酸価が3.8で、かつ、水酸基価が162.0なる、流動性
を有する一分子中の平均水酸基数(官能度)が2なるポ
リエステルポリオールの3,410gを得た。
この水酸基から計算される中間体ポリエステルポリオ
ールの数平均分子量は690であった。
次いで、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および廃気
口を付した5リットルのガラス性四ツ口フラスコに、こ
の中間体ポリエステルポリオールの1,000gおよびヘキサ
メチレンジイソシアネートの2,700gを、窒素ガス雰囲気
中、90〜100℃に7時間加熱して、ウレタン化反応を完
結したが、この場合におけるNCO/OH(当量比)は11.0で
ある。
しかるのち、反応混合物を室温に冷却してから、その
うちの1,000gを薄膜蒸発器により、0.3〜0.5torrなる減
圧下に、150℃で蒸留して、未反応のヘキサメチレンジ
イソシアネートを除去せしめ、蒸留残留分として、水飴
状で流動性を有する、透明なイソシアネート化合物を得
た。
ここに、薄膜蒸留によって得られた二官能性のイソシ
アネート化合物のイソシアネート基含有率は6.8%であ
った。以下、これを化合物(B−1)と略記する。
参考例 5(同上) 1,3−ブタンジオールが18.6%、1,4−ブタンジオール
の10.0%、1,6−ヘキサンジオールの15.0%、トリメチ
ロールプロパンの6.0%およびアジピン酸の50.4%より
なる原料組成百分率比のものに変更した以外は、実施例
4と同様にして、酸価が4.3で、かつ、水酸基価が215.1
なる、流動性を有する、一分子中の平均水酸基数(官能
度)が2.3なるポリエステルポリオールを得た。水酸基
価からの計算数平均分子量は600であった。
次いで、このポリエステルポリオールとヘキサメチレ
ンジイソシアネートとのNCO/OH(当量比)が10.2となる
ように変更した以外は、参考例4と同様にして、透明な
水飴状のイソシアネート化合物を得たが、このもののイ
ソシアネート基含有率は8.5%であった。
しかるのち、攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および
排気口を備えた500mlのガラス製四ツ口フラスコに、こ
のポリイソシアネートの200g、メチルエチルケトンオキ
シムの39g、キシレンの40gおよびセロソルブアセートの
39gを仕込み、さらにウレタン化触媒として、ジブチル
錫ジアセテートの2.4gを加えて、70℃に昇温して同温度
に3.5時間保持した処で、未反応イソシアネート分の存
在していないことを、化学分析により確認して反応を終
了させた。
かくして得られた目的ブロックイソシアネート化合物
は、粘稠な液状物であって、NVが75.2%で、かつ、有効
なイソシアネート基含有率は5.3%であった。以下、こ
れを化合物(B−2)と略記する。
参考例 6(同上) 「ポリライト OD−X−2155」〔大日本インキ化学工
業(株)製のポリカプロラクトンポリオール;数平均分
子量=1,000、一分子中の平均水酸基数=2.0〕と、ヘキ
サメチレンジイソシアネートとのNCO/OH(当量比)が1
1.9となるように変更した以外は、参考例4と同様にし
て、透明な水飴状のイソシアネート化合物を得た。この
ものは、有効なイソシアネート基含有率が6.2%であっ
た。以下、これを化合物(B−3)と略記する。
参考例 7(同上) 「パンデックス P−905−B」〔大日本インキ化学
工業(株)製のポリカプロラクトンポリオール;数平均
分子量=480、一分子中の平均水酸基数=3.0〕とヘキサ
メチレンジイソシアネートとのNCO/OH(当量比)が10.5
となるように変更した以外は、参考例4と同様にして、
水飴状のイソシアネート化合物を得た。このものは、有
効なイソシアネート基含有率が8.4%であった。以下、
これを化合物(B−4)と略記する。
参考例 8(下塗り塗料の調製例) 下記の如き比率になるように、通常の塗料製造法で配
合したものを、希釈用剤にてフォードカップNo.4で11〜
12秒となるように粘度を調整して下塗り塗料とした。
「ベッコライト 57−1045」 72部 〔大日本インキ化学工業(株)社製 の水酸基含有ポリエステル樹脂; 不揮発分=70%〕 「スーパーベンカミン L11 42部 7−60」 (同上社製のn−ブチル化メラミン樹 脂;不揮発分=60%) 「CAB−381−0.5」 25部 (米国イーストマンコダック社製の セルロースアセテートブチレート) 「EPOLEN N−10」 15部 (同上社製のワックス) 「アルペースト 1860YL」 23部 〔東洋アルミ(株)製アルミニウム ペースト;不揮発分=65%〕 177部 以下、この下塗り塗料をBC−1と略記する。
参考例 9(同上) 下記の如き比率になるように、通常の塗料製造法で配
合したものを、希釈用溶剤にてフォードカップNo.4で13
〜14秒となるように粘度を調整して下塗り塗料とした。
「アクリディック 47−712」 160部 〔大日本インキ化学工業(株)製の 水酸基含有アクリル樹脂;不揮発 分=50%〕 「スーパーベッカミン L−11 33部 7−60」 「アルペースト 1860YL」 23部 「ファーストゲンブル−NK」 2部 〔大日本インキ化学工業(株)製の シアニンブルー〕 218部 以下、この下塗り塗料をBC−2と略記する。
参考例 10(同上) 下記の如き比率になるように、通造の塗料製造法で配
合したものを、希釈用溶剤にてフォードカップNo.4で11
〜12秒となるように粘度を調整して下塗り塗料とした。
「アクリディック 47−567」 100部 〔大日本インキ化学工業(株)製の 水酸基含有アクリル樹脂;不揮発 分=50%〕 「バーノック DN−950 18部 (同上社製のポリイソシアネート化 合物;不揮発分=75%) 「タイペーク CR−93」 60部 〔石原産業(株)製の酸化チタン〕 178部 以下、BC−4と略記する。
参考例 11〜14(上塗り塗料の調製例) 参考例 1〜3で得られた含ふっ素ビニル系重合体と
参考例4〜8で得られたイソシアネート化合物とを用い
て、第1表に示されるような配合組成に従って、各種の
上塗り塗料を調製し、キシレン/「ソルベッソ 100」
(米国エクソン社製の石油系溶剤)/酢酸−n−ブチル
/セロソルブアセテート=40/20/20/20(重量混合比)
なる混合溶剤にて、フォードカップNo.4で23秒となるよ
うに希釈した。
参考例 15〜17(対照用の上塗り塗料の調製例) 第1表に示される形の、それぞれ、従来型の含ふっ素
樹脂系上塗り塗料およびアクリル樹脂系上塗り塗料も、
同様にして、調製して対照用塗料となした。
実施例 1〜4および比較例 1〜3 軟鋼板にカチオン電着塗膜とポリエステルメラミン系
サーフェーサーとを施した上に、第2表に示されるよう
な、それぞれの下塗り塗料を、エアースプレーにて、乾
燥膜厚が20μmとなるように塗装した。
次いで、5分間セッテングしたのち、上塗り塗料をエ
アースプレーにて、乾燥膜厚が35μmとなるように塗り
重ねた。20分間のあいだ室温に放置したのち、150℃で3
0分間焼付け乾燥させた。
かくして得られた各硬化塗膜を試験片として用いて、
塗膜性能の試験を行なった。それらの結果は同表に示
す。
[発明の効果] 以上のように、本発明の方法に従えば、長期に及ぶと
いう極めてすぐれた耐候性を有するし、しかも、耐酸性
ならびに耐擦傷性などにもすぐれた上塗り塗料を用いる
という斬新な塗装方法を提供しうるのは勿論のこと、特
定の含ふっ素重合体と特定のイソシアネート化合物とを
必須の成分として含んでなる上塗り塗料を塗装し、硬化
させることによって、耐擦傷性の極めてすぐれた、加え
て、とりわけ、耐酸性を旨とする耐薬品性や耐候性など
にもすぐれた塗装物が得られるという、極めて斬新にし
て有用なる塗装方法をも提供することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−144179(JP,A) 特開 平2−97582(JP,A) 特開 昭58−133874(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下塗り塗料の塗膜が形成された被塗物上
    に、一分子中に平均して少なくとも2個の水酸基を含有
    する含ふっ素ビニル系重合体(A)と、アルキレンジオ
    ールおよび/またはアルキレンジカルボン酸を必須の成
    分として用いて得られる、数平均分子量が400〜1,500
    で、かつ、一分子中の平均水酸基数が2〜4なるポリエ
    ステルポリオール(b−1)、および/または、数平均
    分子量が400〜1,500で、かつ、一分子中の平均水酸基数
    が2〜4なるポリカプロラクトンポリオール(b−2)
    を、過剰の飽和炭化水素ジイソシアネート化合物と反応
    させてなるイソシアネート化合物(B)とを必須の成分
    とする上塗り塗料を塗装せしめることから成る塗装方
    法。
  2. 【請求項2】前記した含ふっ素ビニル系重合体(A)
    が、含ふっ素ビニル単量体(a−1)の15〜75重量%
    と、水酸基含有ビニル単量体(a−2)の5〜40重量%
    と、共重合可能な他の単量体(a−3)の5〜85重量%
    とを共重合せしめて得られるものである、請求項1に記
    載の塗装方法。
  3. 【請求項3】前記した含ふっ素ビニル系重合体(A)
    が、含ふっ素ビニル単量体(a−1)として、テトラフ
    ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサ
    フルオロプロピレン、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデ
    ン、アルキル基の炭素数が1〜18なる(パー)フルオロ
    アルキルビニルエーテルおよびアルキル基の炭素数が1
    〜18なる(パー)フルオロアルキルトリフルオロビニル
    エーテルよりなる群かる選ばれる少なくとも1種を用い
    て得られるものである、請求項1または2に記載の塗装
    方法。
  4. 【請求項4】前記した含ふっ素ビニル系重合体(A)
    が、共重合体可能な他の単量体(a−3)として、アル
    キルビニルエーテル、シクロアルキルビニルエーテルお
    よびカルボン酸ビニルエステルよりなる群から選ばれる
    少なくとも1種を用いて得られるものである、請求項
    1、2または3に記載の塗装方法。
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