JPH1180662A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JPH1180662A
JPH1180662A JP9241234A JP24123497A JPH1180662A JP H1180662 A JPH1180662 A JP H1180662A JP 9241234 A JP9241234 A JP 9241234A JP 24123497 A JP24123497 A JP 24123497A JP H1180662 A JPH1180662 A JP H1180662A
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JP
Japan
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component
double bond
weight
acid
resin
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JP9241234A
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Kazuo Aizu
和郎 会津
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐酸性、耐擦傷性に優れ、かつ仕上がり外
観、耐汚染性及び耐候性に優れた塗膜を形成することが
できる塗料用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ヒドロキシル基と不飽和二重結合
を有する重合性単量体及びカルボキシル基と不飽和二重
結合を有する重合性単量体を含む不飽和二重結合を有す
る重合性単量体混合物を重合して得られる重合体、
(B)末端にヒドロキシル基を有する直鎖状の飽和脂肪
族ポリエステルポリオール、(C)アミノ樹脂及び
(D)ブロックイソシアネートを含有してなる塗料用樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料用樹脂組成物
に関する。本発明は、特に自動車等において仕上がり外
観、耐酸性、耐擦傷性、耐汚染性及び耐候性等の性能に
優れた塗膜を成形するためのクリヤーコート用塗料に好
適な塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気汚染が進み、森林が枯れる等
の酸性雨による被害が深刻な社会問題となっているが、
自動車等に塗装されている塗膜においても酸性雨によっ
て塗膜がエッチングされたり、シミ、変色等が発生する
という問題がある。また、自動車等に塗装されている塗
膜は、走行中の砂やホコリ等との衝突、洗浄ブラシ等に
よる摩擦等によって擦り傷が付きやすく、外観低下の原
因の一つになっており、塗膜の耐擦傷性の向上の要求が
非常に強い。
【0003】このような問題の問題点を改良するために
いくつかの方法が提案されている(例えば、特開昭62
−32155号公報、特開平2−242867号公報、
特開平3−172368号公報、特開平7−20722
3号公報参照)。しかしながら、これらの技術では、耐
酸性、耐擦傷性で若干の改良は見られるものの、塗料用
樹脂組成物に用いられるビニル系共重合体の骨格に何ら
工夫がされていないため仕上がり外観、耐汚染性が不十
分であるという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の問題
点を解消し、耐酸性、耐擦傷性に優れ、かつ仕上がり外
観、耐汚染性及び耐候性に優れた塗膜を形成することが
できる塗料用樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は
(A)ヒドロキシル基と不飽和二重結合を有する重合性
単量体及びカルボキシル基と不飽和二重結合を有する重
合性単量体を含む不飽和二重結合を有する重合性単量体
混合物を重合して得られる重合体、(B)末端にヒドロ
キシル基を有する直鎖状の飽和脂肪族ポリエステルポリ
オール、(C)アミノ樹脂及び(D)ブロックイソシア
ネートを含有してなる塗料用樹脂組成物を提供するもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における(A)成分に使用
されるヒドロキシル基と不飽和二重結合を有する重合性
単量体としては、例えば、アクリル酸ヒドロキシアルキ
ル、メタクリル酸ヒドロキシアルキル、それらのラクト
ン変性物等が挙げられる。アクリル酸ヒドロキシアルキ
ルとしては、例えばアルキル基の炭素数が1〜6のアク
リル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル等が挙げられる。メタクリル酸ヒドロキシア
ルキルとしては、例えばアルキル基の炭素数が1〜6の
メタリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシプロピル等が挙げられる。また、前記アクリル
酸ヒドロキシアルキル及びメタクリル酸ヒドロキシアル
キルのラクトン変性物の具体例としては、ラクトン変性
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ラクトン変性メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。これらの
ヒドロキシル基と不飽和二重結合を有する重合性単量体
の中で、耐候性の点からメタクリル酸2−ヒドロキシエ
チルが好ましい。前記成分は、単独で又は2種類以上組
み合わせて使用される。ヒドロキシル基と不飽和二重結
合を有する重合性単量体の不飽和二重結合を含む重合性
単量体混合物中の配合割合は1〜45重量%であること
が好ましい。
【0007】本発明における(A)成分に使用されるカ
ルボキシル基と不飽和二重結合を有する重合性単量体と
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸等が挙げられる。カルボキシル基は酸無水
物基として存在していてもよく、例えば、無水マレイン
酸等も使用可能である。前記成分は、単独で又は2種類
以上組み合わせて使用される。カルボキシル基と不飽和
二重結合を有する重合性単量体の不飽和二重結合を含む
重合性単量体混合物中の配合割合は0.5〜5重量%で
あることが好ましい。
【0008】(A)成分の不飽和二重結合を有する重合
性単量体配合物には、必須成分としてのヒドロキシル基
と不飽和二重結合を有する重合性単量体及びカルボキシ
ル基と不飽和二重結合を有する重合性単量体の他に、こ
れら以外の不飽和二重結合を有する重合性単量体を含有
させることができる。ヒドロキシル基と不飽和二重結合
を有する重合性単量体及びカルボキシル基と不飽和二重
結合を有する重合性単量体以外の不飽和二重結合を有す
る重合性単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラ
ウリル等のアルキル基の炭素数が1〜20のアクリル酸
アルキルエステル;アクリル酸シクロヘキシル等のシク
ロアルキル基の炭素数が3〜20のアクリル酸シクロア
ルキルエステル;アクリル酸トリシクロデシル、アクリ
ル酸トリシクロデシロキシエチル、アクリル酸トリシク
ロデシロキシプロピル等のトリシクロアルキル基の炭素
数が5〜20のアクリル酸トリシクロアルキルエステ
ル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸
t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ラウリル等のアルキル基の炭素数が1〜20のメ
タクリル酸アルキルエステル;メタクリル酸シクロヘキ
シル等のシクロアルキル基の炭素数が3〜20のメタク
リル酸シクロアルキルエステル;メタクリル酸トリシク
ロデシル、メタクリル酸トリシクロデシロキシエチル、
メタクリル酸トリシクロデシロキシプロピル等のトリシ
クロアルキル基の炭素数が5〜20のメタクリル酸トリ
シクロアルキルエステル;アクリル酸アミノメチル、ア
クリル酸N−メチルアミノメチル、アミノ酸N,N−ジ
メチルアミノエチル等のアルキル基の炭素数が1〜20
のアクリル酸アミノアルキルエステル;メタクリル酸ア
ミノメチル、メタクリル酸N−メチルアミノメチル、メ
タクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアルキル
基の炭素数が1〜20のメタクリル酸アミノアルキルエ
ステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレ
ン、t−ブチルスチレン等のスチレン系単量体;塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、酢酸イソプロペニ
ル、メタクリル酸グリシシジル、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリルアミド、アクリルアミド等のビニル誘導
体;マレイン酸ジメチルエステル、マレイン酸ジエチル
エステル、フタル酸ジメチルエステル、フタル酸ジエチ
ルエステル等の不飽和二塩基酸のジアルキルエステル等
が挙げられる。
【0009】前記重合性単量体の中では、塗膜の仕上が
り外観、耐候性等の塗膜特性に優れる点から、アクリル
酸アルキルエステル、アクリル酸シクロアルキルエステ
ル、アクリル酸トリシクロアルキルエステル、メタクリ
ル酸アルキルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエ
ステル、メタクリル酸トリシクロアルキルエステルから
選ばれる少なくとも1種以上の重合性単量体を使用する
ことが好ましい。
【0010】これらの重合性単量体の使用量は不飽和二
重結合を含む重合性単量体配合物中50〜95重量%と
することが好ましい。
【0011】(B)成分の末端にヒドロキシル基を有す
る直鎖状の飽和脂肪族ポリエステルポリオールとして
は、例えば、脂肪族又は脂環式の多塩基酸成分を脂肪族
又は脂環式の多価アルコール成分の縮合反応から得られ
るポリエステルポリオール等が挙げられる。前記多塩基
酸成分としては、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカン二酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、
メチルヘキサヒドロフタル酸及びそれらの無水物等が挙
げられる。また、前記多価アルコール成分としては、例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、シクロヘキサンジメタノ
ール等が挙げられる。
【0012】脂肪族又は脂環式の多塩基酸成分と脂肪族
又は脂環式の多価アルコール成分を縮合反応させる際の
両者の配合割合は、得られるポリエステルポリオールが
末端にヒドロキシル基を有する限り、特に制限されるも
のではない。
【0013】前記の末端にヒドロキシル基を有するポリ
エステルポリオールの中では、得られる塗膜の耐酸性、
耐擦傷性及び耐汚染性に優れる点から脂環構造を含む脂
肪族ポリエステルポリオールが好ましく、分岐構造及び
芳香環構造を有しないものがさらに好ましい。
【0014】また、得られる塗料用樹脂組成物が良好な
塗膜特性を与える点から、末端にヒドロキシル基を有す
るポリエステルポリオールが数平均分子量は100〜5
00とすることが好ましく、150〜400とすること
がより好ましく、150〜350とすることがさらに好
ましい。
【0015】(C)成分のアミノ樹脂としては、例え
ば、アミノ化合物とアルデヒドを付加縮合させて得られ
る化合物、これらの化合物と低級アルコールを反応させ
て得られるエーテル化アミノ樹脂等が挙げられる。アミ
ノ化合物としては、例えばベンゾグアナミン、尿素、メ
ラミン等が挙げられる。アルデヒドとしては、例えば、
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えばメタノール、ブタノー
ル、イソブタノール等が挙げられる。
【0016】アミノ樹脂の具体例としては、例えば、メ
ラミン樹脂、n−ブチルエーテル化メラミン樹脂、イソ
ブチルエーテル化メラミン樹脂、メチルエーテル化メラ
ミン樹脂等が挙げられる。前記アミノ樹脂の中では、硬
化性、耐擦傷性の点からn−ブチルエーテル化メラミン
樹脂又はイソブチルエーテル化メラミン樹脂を使用する
ことが好ましい。前記アミノ樹脂は、単独又は2種以上
組み合わせて使用される。
【0017】(D)成分のブロックイソシアネートとし
ては、ポリイソシアネート化合物とイソシアネートブロ
ック剤との付加反応生成物が用いられる。このポリイソ
シアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジ
イソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ビス
(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等
のポリイソシアネート化合物ならびにこれらのアダクト
体、ビューレット体及びイソシアヌレート体が挙げられ
る。イソシアネートブロック剤としては、例えば、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、クロロフェノール
及びエチルフェノール等のフェノール系ブロック剤、ε
−カプロラクタム、δ−パレロラクタム、γ−ブチロラ
クタム及びβ−プロピオラクタム等のラクタム系ブロッ
ク剤、アセト酢酸エチル及びアセチルアセトンなどの活
性メチレン系ブロック剤、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、アミルアルコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルエーテ
ル、グリコール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセ
トンアルコール、乳酸メチル及び乳酸エチル等のアルコ
ール系ブロック剤、ホルムアルデヒドキシム、アセトア
ルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、
ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシム等の
オキシム系ブロック剤、ブチルメルカプタン、ヘキシル
メルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオフェノー
ル、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール等の
メルカプタン系ブロック剤、酢酸アミド、ベンズアミド
等の酸アミド系ブロック剤、コハク酸イミド及びマレイ
ン酸イミド等のイミド系ブロック剤、キシリジン、アニ
リン、ブチルアミン、ジブチルアミン等のアミン系ブロ
ック剤、イミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイ
ミダゾール系ブロック剤、メチレンイミン及びプロピレ
ンイミン等のイミン系ブロック剤等が挙げられる。前記
ブロックイソシアネートは、単独又は2種類以上を組み
合わせて使用される。
【0018】本発明の塗料用樹脂組成物において、
(A)成分と(B)成分からなる樹脂混合物のヒドロキ
シル基価は40〜200であることが好ましい。ヒドロ
キシル基が40未満では、反応性が低下し、架橋点が少
なくなり、得られる塗膜の耐擦傷、耐溶剤性、耐候性が
不十分となる傾向があり、200を超えると得られる塗
膜の耐水性が低下する傾向がある。また、(A)成分と
(B)成分からなる樹脂混合物の酸価は3〜40である
ことが好ましい。酸価が3未満では、反応性が低下し、
得られる塗膜の耐溶剤性、硬度が低下しやすくなる傾向
があり、40を超えると(D)成分のブロック剤の解離
速度が低下し、得られる塗膜の耐酸性、耐擦傷性が不十
分となる傾向がある。
【0019】(A)成分と(B)成分からなる樹脂混合
物の重量平均分子量は4,000〜100,000ある
ことが好ましい。重量平均分子量が4,000未満では
得られる塗膜の耐久性が不十分となる傾向があり、10
0,000を超えると得られる塗料の希釈に必要な有機
溶剤量が多くなるため塗料の固形が低くなり、また、得
られる塗膜の仕上がり外観が劣る傾向がある。ここで、
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー法による標準ポリスチレン換算値である。
【0020】(A)成分と(B)成分からなる樹脂混合
物のガラス転移温度は−20〜60℃であることが好ま
しい。ガラス転移温度が−20℃未満では得られる塗膜
の硬度が不十分となる傾向があり、60℃を超えると得
られる塗膜が硬くなり耐擦傷性が不十分となり、また、
クラックが発生しやすくなる傾向がある。
【0021】(A)成分と(B)成分の混合比は、重量
比で(A)/(B)=95/5〜80/20となるよう
に配合されるのが好ましい。この重量比で(B)成分が
20重量%を超えると得られる塗膜の硬化が低下する傾
向にあり、(B)成分が5重量%未満では、耐酸性、耐
汚染性、耐擦傷性及び仕上がり外観が低下する傾向にあ
る。この重量比は、重量比で(A)/(B)=93/7
〜85/15であるのが、塗膜特性のバランスに優れる
のでより好ましい。
【0022】(C)成分の配合量は(A)、(B)、
(C)及び(D)成分の総量に対し、5〜30重量%で
あることが好ましい。(C)成分の配合量が5重量%未
満では、反応点が少なくなり、得られる塗膜の耐溶剤性
が不十分となる傾向があり、(C)成分が30重量%を
超えると、得られる塗膜の耐酸性が低下する傾向があ
る。この配合量は10〜25重量%であることが、塗膜
特性のバランスに優れるのでより好ましい。
【0023】(D)成分の配合量は(A)、(B)、
(C)及び(D)成分の総量に対し、5〜30重量%で
あることが好ましい。(D)成分の配合量が5重量%未
満では、反応点が少なくなり、得られる塗膜の耐酸性、
耐擦傷性、耐溶剤性が不十分となる傾向があり、(D)
成分が30重量%を超えると、得られる塗膜が黄変しや
すくなり仕上がり外観が低下する傾向がある。この配合
量は10〜25重量%であることが、塗膜特性のバラン
スに優れるのでより好ましい。
【0024】本発明において、前記重合性単量体混合物
を重合させる方法としては、通常のラジカル重合方法を
利用することができ、特にその方法が制限されるもので
はない。
【0025】前記ラジカル重合方法において、有機溶剤
としては、例えば、芳香族系溶剤、ケトン系溶剤、エス
テル系溶剤、塩素系溶剤等を使用することができる。芳
香族系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等が
挙げられ、ケトン系溶剤としては、例えば、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、エス
テル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソブチル等が挙げられ、塩素系溶剤として
は、例えば、四塩化炭素等が挙げられる。
【0026】また、前記ラジカル重合法において、重合
開始剤としては、例えば、有機過酸化物、アゾビス系化
合物等を使用することができる。有機過酸化物として
は、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド、ジブチルパーオキサイド等が挙げられ、ア
ゾビス系化合物としては、例えば、2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等が挙げ
られる。
【0027】重合に際して、前記各重合性単量体は、予
め混合物とした上で反応系に添加してもよいし、別に反
応系に添加してもよく、また、この混合物を分割して反
応系に添加してもよい。
【0028】本発明の塗料用樹脂組成物は、前記(A)
〜(D)成分を上記のような配合割合で配合し、通常の
塗料の混合手段を用いて常法により混合することにより
製造することができる。また、前記(A)〜(D)の必
須成分以外に、本発明の目的を損わない範囲で必要に応
じてアクリル系重合体、ポリエステル系重合体、ウレタ
ン系重合体、非水分散型アクリル系重合体、架橋重合体
粒子等の重合体、無機顔料、有機顔料、セルロース等を
含有するものであってもよい。無機顔料としては、例え
ば、チタン白、カーボンブラック等が挙げられ、有機顔
料としては、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料等が挙
げられ、セルロースとしては、例えば、セルロースブチ
レートアセテート、ニトロセルロース等が挙げられる。
これらの無機顔料、有機顔料、セルロース等を含有させ
る方法としては、例えば、通常の顔料分散方法を利用す
ることができる。
【0029】また、本発明の樹脂組成物は、必要に応じ
て各添加剤、例えば、アルミペースト、可塑剤、分散
剤、顔料沈降防止剤、塗面調整剤、レオロジーコントロ
ール剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、硬
化触媒等を含んでいてもよい。
【0030】本発明の塗料用樹脂組成物は有機溶剤で希
釈することができる。この有機溶剤としては、芳香族系
溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶
剤などの慣用の塗料用溶剤が挙げられ、本発明の塗料用
樹脂組成物を溶解、分散できる溶剤であるれば何ら制約
を受けるものではない。
【0031】本発明の塗料用樹脂組成物は、通常の塗装
方法に従って塗装に供することができる。塗装に際して
は、例えば、エアスプレー塗装機、エアレススプレー塗
装機、静電塗装機、ロールコーター塗装機、浸漬、ハケ
等を用いて塗装することができる。
【0032】本発明の塗料用樹脂組成物は、例えばポリ
ウレタン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等のプラ
スチック基材、鉄、鋼、アルミニウム、亜鉛及びこれの
合金、リン酸鉄処理、リン酸亜鉛処理、クロメート処理
等による表面金属基材等の表面にそのまま直接塗装する
こともできるが、下塗りを施した後に塗装してもよい。
【0033】本発明の塗料用樹脂組成物は、基材に塗布
後、80〜180℃で10〜100分間加熱乾燥しても
よい。加熱することで乾燥時間を短縮することができ
る。加熱乾燥条件は、基材の変形温度等を考慮して適宜
選択される。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下の記載において、部及び%は、それぞれ重量部及び重
量%を示す。
【0035】製造例1〜12 冷却器、温度計、滴下ロート、窒素ガス吹き込み管及び
撹拌機を備えた四つ口フラスコに合計が250重量部に
なるようにキシレンを仕込み、130℃に加熱した。そ
の後、表1に示す成分からなる重合性単量体混合物50
0部と2,2′−アゾビスイソブチロニトリル10重量
部を均一に溶解した混合物を調製し、同温度で保温しな
がら3時間で滴下し、その後同温度で1時間保温した。
さらに、キシレン25重量部に2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.5重量部を均一に溶解した混合物を
溶解し、同温度で保温しながら前記四つ口フラスコに3
0分かけて滴下し、その後同温度で2時間保温した。そ
して、前記四つ口フラスコを放置して室温まで冷却し、
反応物の加熱残分が60重量%になるようにキシレンを
添加し、樹脂組成物(R−1)〜(R−12)を得た。
【0036】実施例1〜9及び比較例1〜3 前記製造例1〜12で得られた樹脂組成物(R−1)〜
(R−12)を用い、表3、表4に示される配合割合で
他の成分を配合し、常法に従って各成分を混合、分散さ
せ、クリヤー塗料を得た。シンナー(キシレン/ソルベ
ッソ100=30/70の重量比で混合した溶液)で、
フォードカップ♯4で16〜20秒/20℃になるよう
に希釈してクリヤー塗料とし、リン酸亜鉛化成処理を施
した厚さ0.8mm鋼板にメタリックベース塗料を乾燥
塗膜の膜厚が15〜20μmとなるようにスプレー塗装
した後、ウエットオンウエットで実施例1〜9及び比較
例1〜3のクリヤー塗料を乾燥塗膜の膜厚が30〜35
μmとなるようにそれぞれスプレー塗装し、次いで、セ
ッティング後、120℃×30分及び140℃×30分
の2種類の加熱条件で焼付乾燥させ、塗膜板を得た。
【0037】(メタリックベース塗料の製造)前記メタ
リックベース塗料は次の配合からなるものである。アク
リル樹脂(日立化成工業(株)製、ヒタロイド2586
E、50重量%品)140重量部、メラミン樹脂(日立
化成工業(株)製、メラン221、60重量%品)50
重量部、アルミペースト(東洋アルミ(株)製、アルペ
ースト7640N、65重量%品)15重量部、シンナ
ー(酢酸エチル/トルエン/ソルベッソ100=40/
30/30の重量比で混合した溶液)180重量部。
【0038】
【表1】 1)ダイセル化学工業(株)製、ラクトン変性・メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル 2)KING INDUSTRIES製、商品名 FL
EXOREZ 188、数平均分子量約190、脂環式
構造を有し、分岐構造及び芳香環構造を含まない直鎖状
の飽和脂肪族ポリエステルポリオール(下記構造)
【0039】
【化1】 (nは1以上の整数)
【0040】
【表2】 3)メラン220(n−ブチルエーテル化メラミン、日
立化成工業(株)製、70重量%品) 4)コロネート2513(日本ポリウレタン工業(株)
製、非黄変型ブロックイソシアネート化合物、ヘキサメ
チレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、加熱残
分80重量%品) 5)VESTANT B−1358A(ヒュルスジャパ
ン(株)製、非黄変型ブロックイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、加熱残分
63重量%品)
【0041】
【表3】 [評価]得られた塗膜板について、下記方法に従い、仕
上がり外観、初期密着性、鉛筆硬度、耐水性、耐酸性、
耐汚染性、耐擦傷性並びに耐候性を調べ、評価結果を表
3に示した。 (仕上がり外観) 外観:表面状態の異状(ツヤボケ、チヂミ、ワレ、ハガ
レ、ニゴリ)の有無を目視で調べた。
【0042】光沢:60℃鏡面反射率(%)を測定し、
光沢度を求めた。 (初期密着性)JIS K−5400のゴバン目試験方
法に従った。塗膜上にナイフで1mm間隔で縦横各10
本の線を引いて100個のゴバン目を作製、その上にセ
ロファンテープを接着させ、テープを剥がし、塗膜上に
残存するゴバン目の数を測定し、下記基準で評価した。 100:密着性が良好 51〜99:密着性がやや劣る 50以下:密着性が著しく劣る (鉛筆硬度)三菱ユニ(三菱鉛筆(株)製品)を用い
て、塗膜が傷付き始める時点の鉛筆の硬度で評価した。 (耐水性)塗膜板を40℃の温水に240時間浸漬させ
た後、塗膜の外観を目視しで評価した。また、前記初期
密着性の評価方法に従って密着性を評価した。外観評価
(目視) ○:異状なし △:僅かにブリスタ有り ×:ブリスタ有り (密着性) 100:密着性が良好 51〜99:密着性がやや劣る 50以下:密着性が著しく劣る (耐擦傷性)クレンザーを水で練り、塗面に置く。そし
てその上を500gの荷重をかけ、10往復摩擦し、次
の基準に基づき評価した。 ◎:初期光沢と比較して全く変化なし ○:初期光沢と比較してわずかにツヤびけを生じる △:初期光沢と比較してツヤびけを生じる ×:初期光沢と比較して著しくツヤびけを生じる (耐酸性)10%硫酸水0.5ccを塗面に滴下し、塗
膜板を80℃に加熱し、30分放置して自然冷却させた
後、水洗を行い塗膜表面を次の基準に基づき評価した。 ◎:全く痕跡なし ○:わずかに痕跡有り △:痕跡有り ×:塗膜溶解 (耐汚染性)塗膜板を屋外に1年間曝露した後、塗膜板
表面をスポンジで軽く水洗する。この曝露後の塗膜板と
曝露前の塗膜板の汚れ度合いを次の基準で評価した。 ◎:曝露前の塗膜板と差がない ○:曝露前の塗膜板とわずかに差がある △:塗膜にシミが見られる ×:著しくシミ、変色が見られる (耐候性)サンシャインウェザオメーター(スガ試験機
(株)製、WEL−SUN−HCH型)を用い、結果を
2000時間後の塗膜表面の光沢保持率(%)で示し
た。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る塗料樹脂組成物は、ヒドロ
キシル基及びカルボキシル基を有する共重合体及び末端
にヒドロキシル基を有する直鎖状の飽和脂肪族ポリエス
テルを含有し、さらに硬化剤としてアミノ樹脂及びブロ
ックイソシアネートを特定量組み合わせて使用している
ので耐酸性、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性及び仕上がり
外観に優れた塗膜を形成することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ヒドロキシル基と不飽和二重結合
    を有する重合性単量体及びカルボキシル基と不飽和二重
    結合を有する重合性単量体を含む不飽和二重結合を有す
    る重合性単量体混合物を重合して得られる重合体、
    (B)末端にヒドロキシル基を有する直鎖状の飽和脂肪
    族ポリエステルポリオール、(C)アミノ樹脂及び
    (D)ブロックイソシアネートを含有してなる塗料用樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分の末端にヒドロキシル基を有
    する直鎖状の飽和脂肪族ポリエステルポリオールが、脂
    環構造を有し、分岐構造及び芳香環構造を含まないもの
    である請求項1記載の塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分と(B)成分からなる樹脂混
    合物がヒドロキシル基価が40〜200、酸価が3〜4
    0、重量平均分子量が4,000〜100,000及び
    ガラス転移温度が−20〜60℃の樹脂混合物である請
    求項1又は2記載の塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分と(B)成分の混合比が、重
    量比(A)/(B)で95/5〜80/20である請求
    項1、2又は3記載の塗料用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (C)成分を5〜30重量%及び(D)
    成分を5〜30重量%含有する請求項1、2、3又は4
    記載の塗料用樹脂組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006016430A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Asahi Kasei Chemicals Corp 塗料組成物
US7851035B2 (en) 2004-04-26 2010-12-14 Koa Glass Co., Ltd. Multicolor glass vessel
CN110982395A (zh) * 2019-12-27 2020-04-10 佛山市儒林化工有限公司 一种可丁涂料
KR20230006113A (ko) * 2021-07-02 2023-01-10 한국화학연구원 자동차용 저온 경화 일액형 클리어코트 조성물, 이를 이용한 멀티코트 코팅 방법 및 멀티코트 코팅층

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