JPH0157257B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般家庭で使用される電気こんろ等
の電熱器具に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来のこの種の電気こんろ等の電熱器具は、第
１図および第２図に示すように、例えば電気こん
ろの場合は、渦巻形のこんろヒータ１と、このこ
んろヒータ１の中央部に配設されたセンサー保持
筒２と、このセンサー保持筒２で支えられ、かつ
内部に調理用鍋３の温度を検知するセンサー４を
設けたセンサーカバー５と、前記こんろヒータ１
を支持し、かつ放射方向に伸びた複数個のヒータ
支持金具６，７，８とを備えているが、前記セン
サー保持筒２を保持する場合、前記こんろヒータ
１を支持するヒータ支持金具７，８の一部分でセ
ンサー保持筒２を保持するようにしていたため、
こんろヒータ１の熱がヒータ支持金具７，８を介
して短絡的にセンサー４に伝わることになり、そ
の結果、センサー４は調理用鍋３の底部の温度を
正確に検知することができなくなつて温度制御に
狂いが生じるという問題点を有していた。

発明の目的 本発明は上記従来の問題点に鑑み、ヒータの熱
が短絡的にセンサーに伝わることがなく、正確な
温度制御が行なえる電気こんろ等の電熱器具を提
供することを目的とする。

発明の構成 上記目的を達成するために本発明は、渦巻形の
ヒータと、このヒータの中央部に配設されたセン
サー保持筒と、このセンサー保持筒で支えられ、
かつ内部に調理用鍋の温度を検知するセンサーを
設けたセンサーカバーと、前記ヒータを支持し、
かつ放射方向に伸びた複数個のヒータ支持金具と
を備え、前記ヒータ支持金具とは別個に、ヒータ
支持金具の下方に位置してセンサー保持金具を設
け、このセンサー保持金具は多角形部で前記セン
サー保持筒を挾持して保持するとともに、その端
部を前記ヒータ支持金具に固定し、さらにこのセ
ンサー保持金具の多角形部より突出した金具支持
体の端部をヒータ支持金具に係止したもので、こ
の構成によれば、こんろヒータの熱が短絡的にセ
ンサーに伝わることはなくなるため、センサーが
ヒータの熱影響を受けることはなくなり、その結
果、センサーは調理用鍋の底部の温度を常に正確
に検出することができるものである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例を第３図〜第５図にも
とづいて説明する。

図において、１１は渦巻形のこんろヒータで、
このこんろヒータ１１はその上面が調理用鍋１２
の底部と多く接触するように平面をなす逆三角形
状に構成されており、かつその下面に中心方向に
伸びるヒータ支持金具１３を配設し、そしてこの
ヒータ支持金具１３に設けた突起１４，１５でか
しめつけることにより、前記こんろヒータ１１は
支持される。１６，１７は前記ヒータ支持金具１
３の両側に一端部がそれぞれ固着された別個のヒ
ータ支持金具で、これらのヒータ支持金具１６，
１７は前記ヒータ支持金具１３に対して左右対称
に設けられてこんろヒータ１１の外周をほぼ等間
隔に支え、かつこれらのヒータ支持金具１６，１
７の他端はそれぞれこんろヒータ１１の外周方向
に伸びており、こんろヒータ１１の下面を支えて
いる。

１８は前記こんろヒータ１１の中央部に配設さ
れたセンサー保持筒、１９はセンサー保持筒１８
で支えられるセンサーカバーで、このセンサーカ
バー１９の内部には前記調理用鍋１２の底部の温
度を検知するサーミスタよりなるセンサー２０を
設け、かつこのセンサーカバー１９はスプリング
２１により常時上方、すなわち、センサー保持筒
１８の上端より離反する方向に付勢されている。
２２は中央部に多角形部２３を有するセンサー保
持金具で、このセンサー保持金具２２は前記多角
形部２３でセンサー保持筒１８を挟持して保持
し、かつ両端部は前記別個のヒータ支持金具１
６，１７の方に伸び、そしてこのヒータ支持金具
１６，１７に固着されている。２４は前記センサ
ー保持金具２２の多角形部２３の先端近くに一端
が固定された金具支持体で、このセンサー保持金
具２４の他端には第４図に示すようにＵ字状のか
ぎ部２５を設け、このかぎ部２５を前記ヒータ支
持金具１３の下方に設けた溝部２６に引掛けて、
こんろヒータ１１に対するセンサーカバー１９の
相対的位置の保持を強固なものにしている。

上記構成において、こんろヒータ１１はヒータ
支持金具１３に設けた突起１４，１５でかしめつ
けられているため、このヒータ支持金具１３の温
度は別個のヒータ支持金具１６，１７の温度に比
べて極めて高くなるもので、したがつて上記した
ように、金具支持体２４の他端をヒータ支持金具
１３に引掛けて係止することにより、こんろヒー
タ１１の熱が伝導熱となつて、ヒータ支持金具１
３からセンサー保持金具２４，２２を介してセン
サー２０に伝わるということも極めて少なくする
ことができるものである。また前記センサー保持
金具２２の中央部における多角形部２３はセンサ
ー保持筒１８に線接触した形となつているため、
このセンサー保持金具２２からセンサー保持筒１
８への熱電導もほとんどなくすることができるも
のである。そしてまた前記別個のヒータ支持金具
１６，１７はこんろヒータ１１を単に載置してい
るだけであるため、このヒータ支持金具１６，１
７の温度は低く、したがつてこのヒータ支持金具
１６，１７に前記センサー保持金具２２を固着し
ても、こんろヒータ１１の熱による影響はきわめ
て少ないものである。

また前記センサー保持金具２２、金具支持体２
４は第４図に示すように、中央部の多角形部２３
と端部との中間部を下方に下げてほぼコ字状をな
すように構成し、そして前記中間部にはそれぞれ
複数個の穴２７を設けて、熱伝導断面積を減少さ
せるとともに、穴２７を利用した放熱面積の増大
を図つている。

上記した構成とすることにより、こんろヒータ
１１の熱は、ヒータ支持金具１３，１６，１７、
金具支持体２４からセンサー保持金具２２には伝
わりにくくなり、その結果、センサー２０がこん
ろヒータ１１の熱影響を受けて勝手な温度上昇を
起こすようなことはないため、センサー２０は調
理用鍋２の底部の温度を正確に検出することがで
きるものである。また前記ヒータ支持金具１３，
１６，１７に対し、センサー保持金具２２、金具
支持体２４もほぼ一体化された形となつているた
め、こんろヒータ１１に対するセンサーカバー１
９の位置もきつちりと決まり、したがつて検出精
度を高く保つことができるとともに、こんろヒー
タ１１を動かした場合、センサーカバー１９も一
体となつて動くため、こんろヒータ１１を掃除す
る場合でも容易に行なえる。

なお、上記一実施例においては電気こんろにつ
いて説明したが、電子レンジにも適用できること
は言うまでもない。

発明の効果 以上のように本発明によれば、ヒータを支持
し、かつ放射方向に伸びた複数個のヒータ支持金
具とは別個に、ヒータ支持金具の下方に位置して
センサー保持金具を設け、このセンサー保持金具
は多角形部でヒータの中央部に配設されたセンサ
ー保持筒を挟持して保持するとともに、その多角
形部に連結した金具支持体の端部を前記ヒータ支
持金具に係止するようにしているため、ヒータの
熱が従来のように短絡的にセンサーに伝わること
はなくなり、その結果、センサーがヒータの熱影
響を受けることはなくなるため、センサーは調理
用鍋の底部の温度を常に正確に検出することがで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気こんろの上面図、第２図は
同こんろの側面図、第３図は本発明の一実施例を
示す電気こんろの上面図、第４図は同こんろの側
面図、第５図は同こんろのセンサー部分を断面で
示した側面図である。 １１……ヒータ、１２……調理用鍋、１３，１
６，１７……ヒータ支持金具、１８……センサー
保持筒、１９……センサーカバー、２０……セン
サー、２２……センサー保持金具、２３……多角
形部、２４……金具支持体、２７……穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 渦巻形のヒータと、このヒータの中央部に配
   設されたセンサー保持筒と、このセンサー保持筒
   で支えられ、かつ内部に調理用鍋の温度を検知す
   るセンサーを設けたセンサーカバーと、前記ヒー
   タを支持し、かつ放射方向に伸びた複数個のヒー
   タ支持金具とを備え、前記ヒータ支持金具とは別
   個にヒータ支持金具の下方に位置して、センサー
   保持金具を設け、このセンサー保持金具は多角形
   部で前記センサー保持筒を挾持して保持するとと
   もに、その端部を前記ヒータ支持金具に固定し、
   さらにこのセンサー保持金具の多角形部より突出
   した金具支持体の端部をヒータ支持金具に係止し
   てなる電気こんろ等の電熱器具。 ２ センサー保持金具および金具支持体は、複数
   個の穴を有してなる特許請求の範囲第１項記載の
   電気こんろ等の電熱器具。