JPH0154273B2 - - Google Patents

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JPH0154273B2
JPH0154273B2 JP57023663A JP2366382A JPH0154273B2 JP H0154273 B2 JPH0154273 B2 JP H0154273B2 JP 57023663 A JP57023663 A JP 57023663A JP 2366382 A JP2366382 A JP 2366382A JP H0154273 B2 JPH0154273 B2 JP H0154273B2
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JP
Japan
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elevator
target value
time
group management
operating
Prior art date
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JP57023663A
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JPS58144075A (ja
Inventor
Kenichi Kurosawa
Soshiro Kuzunuki
Kotaro Hirasawa
Takashi Kaneko
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP57023663A priority Critical patent/JPS58144075A/ja
Publication of JPS58144075A publication Critical patent/JPS58144075A/ja
Publication of JPH0154273B2 publication Critical patent/JPH0154273B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、エレベータの消費電力や各種サービ
ス状態などの運転状態に対してあらかじめ設定し
た目標値の達成が容易なエレベータ群管理制御装
置に関する。 複数のエレベータが並設されているビルなどに
おいては、各エレベータを関連付けて効率的に運
行させる必要があり、そのため、コンピユータを
用い、個々のホール呼びのサービス状態を監視
し、全体的なサービス状態を考慮した群管理の概
念による制御が適用されるようになつてきた。 しかしながら、従来のエレベータ群管理制御装
置は、あらかじめ決められた制御機能及び固定化
されたパラメータにより運転制御されるようにな
つているため、時々刻々と変化するビルなどの環
境に必ずしも適応したシステムとはなつていな
い。たとえば、ビル完全時の交通量と、その後の
テナント変更や業務変更等があつた場合の交通量
とでは、ビル交通量が異なつてくる。また、一日
の交通量の中でも、出勤、昼食、退勤、平常とい
うようにビル交通量は、大幅に変化する。 このように、ビルなどの交通量は、それこそ
時々刻々と変化するものであるため、従来のエレ
ベータ群管理制御装置では、消費電力や各種サー
ビス状態などエレベータの運転状態にあらかじめ
目標値を設定しておいても、その目標値を達成す
ることが困難であつた。 そこで、これの改善のため、上記した理由によ
り時々刻々と変化するビルなどの交通量をとら
え、それにより現時点からある一定時間後の交通
量を予測し、消費電力量曲線及びエレベータの各
種サービス状態曲線などのエレベータ運転曲線を
作成する機能を与え、それにより一定時間内であ
らかじめ設定した消費電力目標値やサービス状態
目標値などの運転状態目標値を達成するのに必要
な最適運転パラメータを定めて群管理制御を行な
うようにした、いわゆる学習機能付群管理制御シ
ステムが提案されている。 しかしながら、現時点からなる一定時間後の交
通量を予測するという上記手法は、過去の交通量
に基づいて行なうものであるため、どうしても予
測誤差が生じ、そのため、上記した学習機能付群
管理制御システムにおいても、エレベータの運転
状態目標値を充分に達成することができないとい
う欠点があつた。 本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を除
き、処理効率が良く、エレベータの運転状態に対
してあらかじめ設定した目標値を充分正確に達成
することのできる信頼性の高いエレベータ群管理
制御装置を提供するにある。 この目的を達成するため、本発明は、一定時間
内で実際に達成された運転状態を計測して算出
し、それと、あらかじめ設定してある目標値との
偏差から新たな目標値を設定してエレベータの運
転を行なわせるようなフイードバツク制御機能を
学習機能付群管理システムに与えることにより、
実際に達成された運転状態があらかじめ設定して
ある目標値に収斂するようにした点を特徴とす
る。 なお、ここにいうエレベータの運転状態に対す
る目標値とは、上記した消費電力のほかに、平均
待ち時間や平均長待率、それに平均サービス完了
時間などが考えられらる。 以下、本発明によるエレベータ群管理装置を第
1図〜第24図に示す具体的な一実施例により詳
細に説明する。なお、この実施例では、まず、本
発明を実現するハードウエア構成を述べ、次に全
体ソフトウエア構成とその制御概念を述べ、最後
に上記制御概念を実現するソフトウエアをテーブ
ル構成図、フローチヤートを用いて説明する。 第1図は、本発明の一実施例の全体ハードウエ
ア構成である。 エレベータ群管理制御装置MAには、各エレベ
ータの運転制御機能を司どるマイクロコンピユー
タ(以下、マイコンという)MB1と、前記した
乗客がどの階から乗りどの階で降りたかを示すビ
ル交通情報を集収する機能や前記したビル交通情
報、消費電力曲線、それにサービス状態曲線など
を作成する機能と、前記した消費電力目標値およ
びサービス目標値を入力する機能と、前記したビ
ル交通情報から実際に消費した消費電力値および
サービス状態を計測する機能と、前記した消費電
力目標値およびサービス目標値にそれぞれ前記し
た実際に消費電力値とサービス状態をフイードバ
ツクし、その偏差から新たな目標値を作成するフ
イードバツク制御機能をそれぞれを司るマイコン
MB2とがあり、これらマイコンMB1とMB2
間には、直列通信プロセツサSDAC(後述)によ
り、通信線CMCを介してデータ通信される。 マイコンMB1には、ホール呼びHCが並列入
出力回路PIAを介して接続され、また、ドアの開
閉や、カゴの加減速指令等個々のエレベータを制
御する号機制御用マイコンE1〜En(ここで、エ
レベータはn号機あるものとする)とは、前記同
様の直列通信プロセツサSDA1〜SDAnと通信線
CM1〜CMnを介して接続される。また、ケージ
重量変化の情報を直列通信プロセツサSDAo+1
SDA2nと通信線CN1〜CNnを介して接続され
る。 マイコンMB2には、ホール呼びHCが並列入
出力回路PIA2を介して接続され、目標値設定器
にセツトされた情報は、並列入出力回路PIA1を
介して接続される。また、ケージ呼び情報は、
SDA1〜SDAnと、通信線CM1〜CMnを介して
接続される。さらに、ケージ重量変化から得られ
るビル交通情報は、直列通信プロセツサSDAo+1
〜SDA2nと通信線CN1〜CNnを介して伝送さ
れる。 また、号機制御用マイコンE1〜Enには、制
御に必要なケージ呼び装置、エレベータの各種安
全リミツトスイツチやリレー、応答ランプ、カゴ
重量変化検出装置などで構成されている制御入出
力装置EIO1〜EIOnが信号線SIO1〜SIO2nを
介して接続される。 次に、第1図を用いてこの実施例の全体的説明
をする。 エレベータ運転制御用マイコンMB1は、呼び
割り当てを主とした運転制御プログラムを内蔵
し、この運転制御プログラムは、各号機制御用マ
イコンE1〜Enとホール呼びHCより、制御に必
要な情報を取り込む。さらに、運転制御プログラ
ムは、可変可能な運転制御パラメータを用いて処
理している。たとえば、このパラメータには、呼
び割当ての評価関数における待時間と長待率と消
費電力の評価値の関係を示す重み係数や、ドアの
開閉時間を決定する時間係数、ならびに、呼び割
当ての制御論理すなわち、呼び割当てのアルゴリ
ズムを選択する制御用パラメータ等がある。 これらの運転制御用パラメータ等がある。 これらの運転制御用パラメータは、マイコン
MB2により、設定器の目標値とビル交通情報デ
ータと一定時間実測したエレベータ消費電力値、
平均待時間、長待率などを用いて演算される。こ
の演算は、一定期ごとに実時間で処理され、その
時々でエレベータ群管理制御装置MAは、目標値
を実現するために最適な運転制御パラメータを出
力する。 たとえば、午前8時に、設定器に一日の平均待
時間目標値をM0秒にセツトすると、たとえば、
過去一週間の同時間帯の平均ビル交通情報から、
平均待時間曲線を予測演算し、この曲線と目標値
M0から平均待時間M0秒となる運転制御パラメー
タを演算し、これを、最適運転パラメータK0
する。その後一定時間、たとえば1時間計測した
ときの平均待時間がT1秒であつたとすると、平
均待時間の予測誤差は、(M0−T1)秒となる。
もし、このまま、目標値をM0秒のままにしてお
くと、(M0−T1)秒の誤差が生じるので、一日
の平均待時間がM0秒とはなりにくい。そこで、
もし、一日当り、エレベータの稼動時間が8時間
であるなら一日当りの平均待時間M0秒を維持す
るためには、残り7時間の間に平均待時間誤差
(M0−T1)秒をとりもどす必要がある。そこで、
新たな目標値M1をM1=M0+(M0−T1)/7に
セツトする。これは、もし、T1がM0より大きい
ならば、M1はM0より小さくなるし、逆に、T1
がM0より小さければ、M1は、M0より大きくな
る。次に2時間後に実測した平均待時間をT2
すると、新たな目標値M2は、同様にして、M2=
M1+(M1−M2)/6にセツトする。この様にし
て、一般に、K時間後の目標値をMK、K+1時
間後の実測平均待時間をTK+1とすると、K+1
時間後の目標値MK+1は、MKM=MK+(MK
TK+1)/{8−(K+1)}にセツトする。この
ように、目標値設定器に目標値を設定したあと、
一定時間間隔ごとに、サービス状態を計測し、そ
の計測値を目標値へフイードバツクすることによ
つて、その偏差から、新たな目標値を設定するフ
イードバツク制御により、ダイナミツクに変動す
るビル内交通変化に追従し、正確な目標値を達成
することができる。 次に、各マイコンの具体的なハードウエア構成
を示すが、これらのマイコンは、第2図〜第4図
に示すような簡単に構成できる。マイコンの中心
であるMPU(Micro Processing Unit)には、8
ビツト、16ビツトなどのものが用いられ、特に、
号機制御用マイコンE1〜Enには、余り処理能
力を要しないことから8ビツトMPUが適当であ
る。一方、エレベータ運転制御用マイコンMB
1、及びサービス状態曲線および、消費電力曲線
を作成する機能や、フイードバツク制御機能を司
るマイコンMB2は、複雑な処理を必要とするた
め、演算能力のすぐれた16ビツトMPUが適当で
ある。 さて、各マイコンには、第2図〜第4図に示す
ようにMPUのバス線BUSに制御プログラムおよ
びエレベータ仕様等を格納するROM(Read
Only Memory)と、制御データやワークデータ
等を格納するRAM(Randam Access Aemory)
および、並列入出力回路PIA(Peripheral
Interface Adapter)、他のマイコンと直列通信
を行う専用プロセツサSDA(Serial Data
Adapter、例えば、日立製作所製HD43370)が接
続される。 なお、各マイコンMB1,MB2,E1〜Enに
おいて、RAM、ROMは、その制御プログラム
のサイズ等により、複数個の素子で構成されるの
が通例である。 第3図において、設定器は、目標値用ボリーム
VRと、このVRのアナログ出力電圧をデジタル
値に変換するA/D変換器により構成され、この
出力PMは、PIAよりRAMに取り込まれる。 第4図において、エレベータ制御データとして
は、たとえば、ケージ呼びボタンCBや、安全リ
ミツトスイツチSWL、リレーの接点SWRy、かご
重量WeightなどがPIAよりRAMに取り込まれ
る。またホールでの乗客の乗降を計測するため
に、ケージの重量変化がA/D変換器を介して
PIAよりRAMに取り込まれる。一方、MPUより
演算されたデータは、PIAより、応答ランプ
Lampや、リレーRy等の制御出力素子に出力され
る。ここで、第2図〜第4図に用いられたマイコ
ン間の直列通信用プロセツサSDAのハード構成
は、第5図に示すように主として送信用バツフア
TXB、受信用バツフアRXB、データのパラレル/
シリアル変換を行うP/Sとその逆変換を行う
S/P、ならびにそれらのタイミング等を制御す
るコントローラCNTにより構成される。上記送
信バツフアTXB、受信バツフアRXBは、マイコン
より自由にアクセス可能でのデータの書き込み、
読み出しができる。一方、SDAは、コントロー
ラCNTより、送信バツフアTXBの内容をP/S
を介して他のSDAの受信バツフアRXBに自動送
信する機能を有している。したがつて、マイコン
は、送受信処理を一切行う必要がないため、他の
処理に専念できる。なお、このSDAに関する詳
細な構成及び動作説明は、特開昭56−37972号公
報に説明されている。 次に、本発明の一実施例であるソフトウエア構
成を述べるが、まず第6図により、ソフトウエア
の全体構成から説明する。 第6図に示すように、ソフトウエアは、大別し
て運転制御系ソフトウエアとフイードバツク制御
系ソフトウエアより成り、前者は、第1図のマイ
コンMB1により、後者は、マイコンMB2によ
り処理される。 運転制御系ソフトウエアは、呼びの割当て処理
や、エレベータの分散待機処理等エレベータ群管
理制御を直接的に指令し制御する運転制御ブログ
ラムより成る。このプログラムの入力情報とし
て、号機制御プログラム(第1図マイコンE1〜
Enに内蔵)から送信されてきたエレベータの位
置、方向、ゲージ呼び等のエレベータ制御データ
テーブル、エレベータの管理台数等のエレベータ
仕様テーブルと、フイードバツク制御系ソフトウ
エアで演算し、出力された最適運転パラメータ等
を入力データとしている。 一方、フイードバツク制御系ソフトウエアは、
下記の処理プログラムより構成される。 (1) データ収集プログラム…ホール呼び、エレベ
ータ制御データテーブルの内容をオンラインで
一定周期毎にサンプリングし、データ収集する
プログラムで、特に行先階交通量と一定時間内
における個々の乗客の待時間とエレベータの消
費電力値を主に収集する。 (2) シミユレーシヨン用データ演算プログラム…
データ収集プログラムにより収集されたオンラ
インのサンプリングデータテーブルの内容と過
去の時間帯の上記テーブルの内容とを加味して
シミユレーシヨン用データを演算するプログラ
ムである。 (3) シミユレーシヨンによる各種曲線演算プログ
ラム…上記シミユレーシヨン用データテーブル
とエレベータ仕様テーブルを入力し、所定の複
数のパラメータ毎にシミユレーシヨンを実施し
て各種曲線データテーブルを演算出力する。こ
のときの各種曲線データテーブルとしては、た
とえば待時間曲線テーブル、消費電力曲線テー
ブル等がある。 (4) 最適運転制御パラメータ演算プログラム…目
標値設定器にセツトされた目標値テーブルと上
記プログラムによつて求められた各種曲線テー
ブルを入力として、目標値と各種曲線の交点を
求めるプログラムで、ビルの環境条件に適した
最適運転パラメータを出力するプログラムであ
る。 (5) フイードバツク制御プログラム…目標値と、
前記データ収集プログラムによつて得られる一
定時間内の乗客平均待時間、長待率、消費電力
値を入力とし、目標値と実際の数値の偏差を演
算し、新たな目標値を出力するプログラムであ
る。 なお、上記フイードバツク制御プログラムの出
力である新たな目標値は、前記最適運転制御演算
プログラムに再度入力され、その出力結果として
新たな最適運転パラメータが決定される。 このように、フイードバツク制御プログラム
は、実際の運転結果を評価し、その結果でエレベ
ータを運転制御するため、学習機能の一つと言え
る。 以上、本発明の一実施例のソフトウエア全体構
成を説明したが、次にシミユレーシヨンによる最
適運転パラメータの演算方法について説明する。 最近の呼び割当て方法として、個々のホール呼
びのサービス状況(待時間)を監視し、全体の呼
びのサービスも加味して、発生したホール呼びを
エレベータに割当てるホール呼び割当て方法が用
いられている。この方法では、呼び割当ての評価
関数に良く待時間が用いられている。たとえば、
発生したホール呼びの前方階の割当て済ホール呼
びの最も長い待時間を評価値とする方法、前方の
割当て済みホール呼びの待時間の2乗総和を評価
値とする方法、発生ホール呼びの待時間を評価値
とする方法等が考案されている。しかし、これら
の評価値には、エレベータ相互間の位置関係が含
まれていないため、このまゝでは、いわゆるダン
ゴ運転となり、性能向上が期待できなくなる。 そこで、ダンゴ運転を防止するため、この実施
例では、第7図に示すような停止呼び評価関数の
概念を用いる方法が適用されている(日本国特開
昭52−47249号、特開昭52−126845号)。すなわ
ち、発生ホール呼びの隣接する階床から着目エレ
ベータの割当て済ホール呼びやケージ呼びを考慮
して停止呼び評価関数TCを得、このTCと前記待
時間の評価値とを加味して新しい評価関数φとす
るものである。これを式で表わすと、待時間の評
価値をT、待時間評価値Tと停止呼び評価値TC
との重み係数をαとするとき、 φ=T−αTC ………(1) TC=ΣβS ………(2) となる。こゝで、βは発生ホール呼び隣接階の停
止呼び(サービスする呼びを称す)に対する重み
係数でたとえば0〜20となる。またSは、停止確
率を示し、サービスすべき呼びがあれば1.0とな
り、予測呼びがあれば、適当な値(0S1)
となる。なお、第7図では予測呼びを無視した値
を示している。 (1)式の評価関数を用いることによつて、発生ホ
ール呼びの隣接停止呼びが考慮されエレベータの
ダンゴ運転が防止される。 従つて、第7図の場合における停止呼び評価値
TCは、発生呼び階iの前後2階床を考慮して、 TC=ΣβS=5×1.0+10×0+
20×1.0+10×1.0+5×0=35(秒) となる。この結果、待時間評価Tが各エレベータ
で同一であると仮定するとTCの大きいエレベー
タが最適と判断され、発生ホール呼びをそのエレ
ベータに割当てることになる。 さて、(1)式において、待時間評価値Tと停止呼
び評価値TCとの重み係数αに着目すると、この
αは、ダンゴ運転防止に最も効果のある値が存在
し、その時ビル全体の待時間(平均待時間)は最
小となり得る。 一方、上記αを大きくして行くと、停止呼びを
多く持つエレベータが優先的に選択されるため、
ある特定のエレベータに負荷が集中し、平均待時
間は増加して行くことが理解できる。逆に言え
ば、他のエレベータは負荷が軽くなるため、エレ
ベータ全体の停止回数(起動回数)が減少し、消
費電力は少くなつて行く。 以上の関係を表わしたものが以下に示す第1表
及び第8図で、ビル階床が13階床、エレベータ台
数が6台、エレベータ速度150m/minの条件で、
シミユレーシヨンした例である。こゝでは、重み
係数αを運転制御パラメータと称し、α=0、
1、2、3、4の5ケースのシミユレーシヨンを
行つている。
【表】 第8図に示すように、運転制御パラメータαを
変化させることにより、平均待時間曲線fTと消費
電力曲線fPが得られる。これらの曲線より、平均
待時間の最小点が存在すること、またαを大きく
して行くと消費電力は減少し、それにつれて平均
待時間が増加して行くことなどが容易に理解でき
る。 以上のシミユレーシヨンは行先交通量がある時
点のときの結果であつたが、前記したように、行
先交通量は時々刻々と変化している。たとえば、
平常時の行先交通量と退勤時のそれとは全くパタ
ーンが異なる。すなわち、平常時は上昇、下降方
向とも適当に交通量があるが、退勤時では下降方
向の交通量がほとんどとなる。また、ピルのテナ
ント等が変更となると、従来の行先パターンと異
つてくる。したがつて、各々の行先交通量につい
て前記と同様にシミユレーシヨンすると、第9図
のような平均待時間曲線fTA,fTBが求まる。第9
図より、平均待時間の最小点はa,b点となり、
αは曲線fTAでαA=2.0、曲線fTBでαB=1.0となり、
行先交通量毎に運転制御パラメータαを変化させ
た方が、平均待時間を短縮するためには良策であ
ることが理解できる。 このことは、呼び割当ての評価関数のアルゴリ
ズムにも関連してくる。すなわち、(1)式の評価式
の待時間の評価アルゴリズムによつても、平均待
時間曲線が異なつてくる。したがつて、平均待時
間短縮のためには与えられた行先交通量に対し、
最も適当な運転制御パラメータαと適当な評価ア
ルゴリズムが存在し得る。 次に省エネルギー運転の考え方を第10図によ
り説明する。今、シミユレーシヨンにより、平均
待時間曲線fTと、消費電力曲線fPが与えられたも
のとし、かつ、省エネルギー(以下省エネと称
す)目標値PMが10%と設定されたものとする。
省エネ目標値が0%では、運転制御パラメータα
は通常平均待時間最小点aの点のα1(=2.0)で運
転されるため、消費電力はb点で示される。した
がつて、b点の消費電力の10%減の設定では、曲
線fP上のc点の消費電力となる。このため、その
ときの運転制御パラメータαはα2(=3.5)として
求まる。すなわち、逆に言えば、運転制御パラメ
ータαを3.5に設定しておけば、10%の省エネと
なるよう制御が可能であることを示している。な
お、第10図において、省エネ目標値を大きく設
定すると、平均待時間がそれに伴い増加するた
め、上限待時間TLMT(たとえば25秒)で目標値に
制限を加えることも肝要である。 以上、シミユレーシヨンにより、平均待時間や
消費電力等の各種曲線を演算しているため、目標
値が与えられると、最適な運転パラメータが得ら
れることを説明した。 しかしながら、上記各種曲線は、予測した先行
階交通量を基にしてシミユレーシヨン手段により
作成した曲線であるため、行先階交通量の予測精
度が悪ければ、目標値を実現することはできな
い。このために、フイードバツク制御機能は、非
常に重要なものとなる。次に、本発明のポイント
であるフイードバツク制御について第11図を用
いて説明する。 第11図は、データ収集から最適運転制御パラ
メータによる実際の制御までの演算制御タイミン
グ例で、時刻8:00〜12:00間の例である。演算
及び実際の制御は、1時間間隔で行われるものと
し、目標値をM0にセツトしたものとする。 時間8:00〜9:00の1時間の行先階交通量
をオンラインで計測し、このオンライン計測デ
ータと過去の時間10:00〜11:00の時間帯別行先
交通量(過去の同一曜日の平均等の行先行通量)
を記憶装置(RAM等)より読み出す。前記、
2つの行先交通量より、時間10:00〜11:00の行
先交通量を予測演算する。この予測行先階交通量
をともに、シミユレーシヨンを実行しシミユレー
シヨンによつて得られた各種曲線と目標値M0
最適運転パラメータ演算プログラムに入力し、最
適運転パラメーを決定する。上記処理を時間9:
00〜10:00間に行う。そしてによつて得られ
た最適運転パラメータにより、実際に時間10:00
〜11:00の間に運転を行う。同時に、消費電力
値、ホール呼び継続時間等を計測する(この計測
値をT1とおく)。で得られた計測値T1を目標
値M0にフイードバツクし、偏差(M0−T1)か
ら、次の1時間(11:00〜12:00)の新たな目標
値M1を、 M1=M0+(M0−T1)/L とフイードバツク制御する。ここで、Lは残りの
エレベータ稼動時間でもよいし、ある定数でもか
まわない。 以上より、フイードバツク制御を具体的に説明
したが、この手法は、行先階交通量の予測という
予測誤差がある場合には、非常に有効な手法であ
る。 次に、本発明の一実施例で用いられるテーブル
構成を第12図、第13図により説明する。第1
2図は運転制御系ソフトウエアのテーブル構成
で、大別して、エレベータ制御テーブル、ホール
呼びテーブル、エレベータ仕様テーブルのブロツ
クで構成される。各ブロツク内のテーブルは下記
に述べる運転制御プログラムを説明するとき、そ
の都度述べる。 第13図は、フイードバツク制御系ソフトウエ
アのテーブル構成で、最適運転制御パラメータ、
各種曲線データテーブル、目標値テーブル、サン
プリングデータテーブル、シユミレーシヨン用デ
ータテーブル、およびエレベータ仕様テーブル
(第12図と同様のため図示せず)のブロツクで
構成される。 次に、本発明のソフトウエアの一実施例を述べ
る。 最初に運転制御系のプログラムを説明し、次に
フイードバツク制御系のプログラムを説明する。
なお、以下に説明するプログラムは、プログラム
を複数のタスクに分割し、効率良い制御を行うシ
ステムプログラム、すなわちオペレーテイングシ
ステム(DS)のもとに管理されるものとする。
したがつて、プログラムの起動はシステムタイマ
ーからの起動や、他のプログラムからの起動が自
由にできる。 さて、第14図〜第17図に運転制御プログラ
ムのフローを示す。運転制御プログラムの中で特
に重要なエレベータ到着予測時間テーブル演算プ
ログラムと呼び割当てプログラムの2つについて
説明する。 第14図は、待時間評価値演算の基礎データと
なるべき、エレベータの任意の階までの到着予測
時間を演算するプログラムのフローである。この
プログラムはたとえば1秒毎に周期起動され、エ
レベータの現在位置より任意の階までの到着予測
時間を全階床について、かつ全エレベータについ
て演算する。 第14図において、ステツプE10とE90は、全
てのエレベータ台数についてループ処理すること
を示す。まず、ステツプE20で、ワーク用の時間
テーブルTに初期値をセツトし、その内容を第1
2図の到着予測時間テーブルにセツトする。初期
値としては、ドアの開閉状態からあと何秒で出発
できるかの時間や、エレベータ休止時等における
起動までの所要時間などが考えられる。 次に、階床を1つ集め(ステツプE30)、階床
がエレベータ位置と同一となつたかどうか比較す
る(ステツプE40)、もし、同一となれば、1台
のエレベータの到着予測時間テーブルが演算でき
たことになり、ステツプE90へジヤンプし、他の
エレベータについても同様の処理をくりかえす。
一方、ステツプE40において、“NO”であれば、
時間テーブルTに1階床走行時間Trを加算する
(ステツプE50)。そして、この時間テーブルTを
到着予測時間テーブルにセツトする(ステツプ
E60)。次に、ケージ呼びあるいは割当てホール
呼び、すなわち、着目エレベータがサービスすべ
き呼びがあるかどうかを判定し、もしあれば、エ
レベータが停止するため、1回停止時間Tsを時
間テーブルに加算する(ステツプE80)。次にス
テツプE30へジヤンプし、全ての階床について、
上記処理をくり返す。 なお、ステツプE50とステツプE80における1
階床走行時間Trと1回停止時間Tsは、フイード
バツク制御系のソフトウエアより最適運転制御パ
ラメータの1つとして、与えられる。 第15図は、呼び割当てプログラムのフロー
で、このプログラムはホール呼び発生時に起動さ
れる。本プログラムでは、呼び割当てのアルゴリ
ズムは2つ有り、1つはステツプA60に示すよう
に長待ち呼び最小化呼び割当てアルゴリズム(第
16図で後述)であり、もう一方は、ステツプ
A70に示すように到着予測時間最小呼び割当てア
ルゴリズム(第17図で後述)である。これらの
アルゴリズムの選択は第13図に示す最適運転制
御パラメータの中のアルゴリズム選択パラメータ
Asにより切換えられる。 第15図にもどり、まずステツプA10で発生ホ
ール呼びを外部よりよみこむ。そして、ステツプ
A20とA100、それにステツプA30とA90とで以下
の処理をループ演算する。すなわち、発生ホール
呼びがあれば、いずれかの呼び割当てアルゴリズ
ムで演算し、この呼びを選択された最適エレベー
タに割当てる(ステツプA80)。 第16図は、長持ち呼び最小化呼び割当てアル
ゴリズムの処理フローである。どのエレベータが
最適かを判定するため、ステツプA60−1とA60
−6によりエレベータ台数で処理がループする。
ループ内の処理は、まずステツプA60−2で、発
生ホール呼びを含む前方階の割当てホール呼びの
最大予測待時間Tmaxを演算する。なお、予測待
時間とはホール呼びが発生してから現在までの経
過時間を示すホール呼び経過時間(第12図参
照)と到着予測時間(第12図参照)を加算した
ものである。 次のステツプA60−3では、第7図で前述した
ように発生ホール呼びを含む前後所定階床の停止
呼びから停止呼び評価値Tcを演算し、この評価
値と前述の最大予測待時間Tmaxとで(1)式の評価
関数φを演算する(ステツプA60−4)。そして、
この評価関数φの中で最小のエレベータを選択す
る(ステツプA60−5)。以上の処理をすべての
エレベータについて実行すると、ステツプA60−
5の演算により、最適な評価値のエレベータが選
択されていることになる。 もう一方の呼び割当てアルゴリズムとして、第
17図に到着予測時間最小呼び割当てアルゴリズ
ムのフローを示す。第17図は第16図のフロー
とほゞ同一であるが、ステツプA70−2の処理の
み異なる。 このアルゴリズムでは、発生ホール呼びまでの
到着予測時間の最小の評価値のエレベータを選択
するため、第12図のテーブルから発生ホール呼
び階iの到着予測時間Tiをロードしている。 以上、運転制御プログラムの主なプログラムで
ある到着予測時間テーブルの演算プログラムと呼
び割当てプログラムの処理フローを説明したが、
この他、運転制御プログラムには、混雑階への複
数台のエレベータをサービスする複数台サービス
処理プログラム、交通需要が閑数時のときエレベ
ータをあらかじめ決められた階へ待機させる分散
待機処理プログラム等があるが、これらの説明は
省略する。 次に、フイードバツク制御系ソフトウエアのプ
ログラムを第18図〜第23図を用いて説明す
る。 第18図はデータ収集プログラムのフローで、
このプログラムは一定周期毎(たとえば1秒)に
起動され、かつ、一定時間(たとえば第11図に
示すように10分間)データを収集すると、第13
図のサンプリングデータテーブルに格納する。デ
ータ収集項目には種々あるが、2の実施例のプロ
グラムでは、特に行先交通量Cij、エレベータの
1階床走行時間Tr、1回停止時間Tsの3項目の
データを収集している。 まず、ステツプSA−10、SA−20で行先交通量
Cijを収集する。このために、i階の乗客を行先
階j毎に分配する必要があるが、これは、i階で
の乗りこみ乗客数(かご重量検出装置等により検
出)と次の停止階へ止まるまでの間に生じたケー
ジ呼びにより行先階jが判るので適当に乗客を分
配することが出来る。第19図はこのようにして
データ収集した行先交通量Cijの例(ビル階床8
階の場合)である。こゝで行先交通量Cijの総和
(ΣCij)はその時間内に生じた乗客数と等しくな
ることは言うまでもない。 次に、ステツプSA30とSA40は、1階床走行時
間のデータを収集するためのフローで、エレベー
タの走行階床数と走行時間を収集し、サンプリン
グタイム終了後、走行時間を走行階床数で除算す
れば1階床の走行時間が演算できる。また、同様
に、ステツプSA50とSA60でも、エレベータの停
止回数とドア開中時間(停止時間)をデータ収集
して、1回停止時間が演算できる。 ステツプSA10〜SA60で収集したデータは、サ
ンプリングタイム終了となると前述の演算を行
い、かつ第13図のサンプリングデータテーブル
のオンライン計測テーブルおよび時間帯別テーブ
ルに各々格納される。なお、オンライン計のデー
タテーブルは〓oew、T〓oew、Tsoewのように項目
名にnewの添字を付加し、時間帯別テーブルには
pld、T〓pld、Tspldのようにoldの添字を付加して
表記している。 第20図はシユミレーシヨン用データ演算プロ
グラムのフローで、このプログラムは周期起動
(第11図のタイミングから10分間毎起動)され
る。シユミレーシヨン用データは、オンライン計
測したデータと過去のデータとを適当な結合変数
γを加味して予測演算している。 たとえば、行先交通量ではステツプSB20に示
すように、 〓pre=γ〓oew+(1−γ)〓pld………(3) を演算される。したがつて、結合変数γが大きい
ほどオンライン計測の行先交通量のデータの重み
が大きくなる。なお、予測データにはPreの添字
を付加している。 上記と同様に、1階床走行時間および1回停止
時間の予測データTrpre、Tspreも演算される(ス
テツプSB30)。また、このTrpre、Tspreのデータ
は第13図に示す最適運転制御パラメータのTr
Tsのテーブルにセツトされる(ステツプSB40)。 そして、このプログラムで演算された予測デー
タをもとにシミユレーシヨンを実行するため、第
21図のシミユレーシヨンによる各種曲線演算プ
ログラム(タスク)を起動する(ステツプ
SB50)。 第21図はシミユレーシヨンによる各種曲線演
算プログラムのフローで、このプログラムは第2
0図のステツプSB50より起動される。 シミユレーシヨンのパラメータとして、呼び割
当てのアルゴリズムを選択するためのアルゴリズ
ムパラメータAs、および、(1)式で前述したよう
な重み係数である制御パラメータαがあり、それ
ぞれのパラメータケースについてシミユレーシヨ
ンを実行する。 まず、先行交通量等のシミユレーシヨン用デー
タをセツトし(ステツプSC10)、またはアルゴリ
ズムパラメータをセツトする(ステツプSC30)。
アルゴリズムパラメータはAsであり、As=1で
長持ち呼び最小化呼び割当てアルゴリズムが選択
され、As=2で到着予測時間最小呼び割当てア
ルゴリズムが選択されるようになつている。次
に、ステツプSC30で制御パラメータαをセツト
し、シミユレーシヨンを実行する(ステツプ
SC40)。なお、制御パラメータαは、たとえば、
第1表、第8図に示すように、0、1、2、3、
4の5ケースとなる。 そして、各ケース毎にシミユレーシヨンされた
その結果はパラメータ毎に記憶される(ステツプ
SC60)。 なお、シミユレーシヨン結果の記憶は第1表に
示したように、平均待時間と消費電力の2つとし
ているが、他の評価項目を記憶して、曲線テーブ
ルを作成しても良い。 上記全ケースについてシミユレーシヨンを終了
すると、第23図に示す最適運動制御パラメータ
演算プログラム(タスク)を起動し(ステツプ
SC80)、このプログラムは終了する。 ステツプSC40のシミユレーシヨン実行プログ
ラムの具体的フローは第22図に示される。シミ
ユレーシヨンプログラムは、エレベータそのもの
の動作プログラム、たとえば、走行動作、ドア開
閉動作プログラム等と、これらのエレベータを効
率良く管理する管理機能プログラム、たとえば、
呼び割当て機能、エレベータの分散待機機能プロ
グラム等に大別される。シミユレーシヨン結果が
精度良く求まるかどうかは、このシミユレーシヨ
ンプログラムの構成に左右され、出きるだけエレ
ベータシステムと等価となるようにプログラムを
構成せねばならない。 まて、第22図において、まずシミユレーシヨ
ンのための初期値をセツトし(ステツプSC40−
1)、以下、所定シミユレーシヨン時間(たとえ
ば、1時間相当分)だけループ処理される(ステ
ツプSC40−2〜SC40−15)。次に乗客発生処理
が行われる(ステツプ40−2)。この乗客発生は、
第13図の予測行先交通量〓preのデータをもと
に演算される。上記乗客発生処理により、乗客が
発生すると、ステツプSC40−3〜SC40−5によ
り、発生ホール呼びを検出して、呼び割当て処理
が行われる。この呼び割当て処理は、第15図で
前述した運転制御プログラムの中の呼び割当てプ
ログラムと同様な方法で処理される。 呼び割当て処理が終了すると、ケージの動作の
シミユレーシヨンに処理が移行する。まず、エレ
ベータの走行処理を行い(ステツプSC40−6)、
ついでエレベータの位置が停止位置になつたかど
うか判定し、停止位置であれば、ステツプ40−8
〜SC40−13の処理が実行される。 エレベータの位置が停止位置であれば、ケージ
呼びや割当てホール呼び等のサービス呼びが有る
かどうか判定し(ステツプSC40−8)、それがあ
ればサービス呼びのリセツトおよび乗客の乗り降
り処理が実行される(ステツプSC40−9)。そし
て、シミユレーシヨン結果の評価のために、エレ
ベータの停止回数の収集(停止回数は消費電力に
ほぼ比例しているため、このデータを収集する)
および待時間の収集を行う(ステツプSC40−10、
SC40−11)。次にドアの開閉処理(ステツプ
SC40−12)を行つてエレベータ毎の処理は終了
する。なお、ステツプSC40−8において、サー
ビス呼びが無ければ、エレベータの分散待機処理
が行われる(ステツプSC40−13)。 上記の処理を所定シミユレーシヨン時間につい
て行うと、シミユレーシヨン結果の評価データで
ある平均待時間、消費電力をステツプ40−16にて
演算しこのプログラムは終了する。 第23図は最適運転制御パラメータの演算プロ
グラムのフローで、このプログラムは第21図の
ステツプ80より起動される。 本プログラムは、第21図で演算された待時間
曲線データと消費電力曲線データならびに省エネ
目標値とにより、エレベータ群管理運転に最適な
運転制御パラメータを学習演算するものである。 まず、省エネ目標値PMを入力する(ステツプ
SD10)。そして、シミユレーシヨンにより得られ
た曲線データテーブルの内容をもとに、所定補間
法を適用して第10図に示すような待時間曲線
fT、消費電力曲線fPを演算する。こゝで、所定補
間法とは、たとえば、周辺のデータ3個により2
次曲線近似するような周知の方法を指す。 曲線fT、fPが上記処理で演算されたので、この
曲線fTを用いて、最小点の運転制御パラメータα1
と最小の待時間fT(α1)を演算する(ステツプ
SD30)。 次に、ステツプSD10で入力された省エネ目標
値PMが0かどうか判定され、もし、0であれば、
ステツプSD80にジヤンプし、このα1を最適運転
制御パラメータαの候補とする。一方、省エネ目
標値PMが0でなければ、消費電力曲線fPを用い
て、 fP(α2)=fP(α1)×(1−PM) ………(4) となる運転制御パラメータα2を演算する(ステツ
プSD50)。このα2は、省エネ目標値PMたとえば
10%を満足するような運転制御パラメータを与え
るものである。 次に、ステツプSD60とSD70により、待時
間の上限チエツクを行う。すなわち、上記でもと
めたα2の点の待時間fT(α2)が所定値TLMT(上限
値)以内かどうか判定し、もしオーバーしていれ
ば、サービス性が悪くなるため、待時間上限値
TLMTを与える運転制御パラメータα2を求める。 以上で、α1あるいは、α2が求まつたが、他のア
ルゴリズムのシユミレーシヨンにより求めた曲線
fT,fPについても同様に演算し、これらの中で最
も良い、つまり、待時間最小となるアルゴリズム
Asと運転制御パラメータαを選択する(ステツ
プSD80、SD90)。 以上で、エレベータシステムに対し、最適な運
転パラメータが求まつた。 次に、上記最適運転パラメータを、エレベータ
運転制御プログラムに渡し、実際に、エレベータ
運転を開始する。一定時間後、データ収集プログ
ラムによつて、サンプリングされたデータテーブ
ルと目標値テーブルを入力とするフイードバツク
制御プログラムに処理が移行する。 そこで、以下、フイードバツク制御プログラム
を説明する。 目標値テーブルを入力し(SE10)、次に、デー
タテーブルを入力する(SE20)。目標値テーブル
から目標値M0を読み出し、データテーブルから
対応する実際のデータ(例えば、平均待時間、消
費電力値など)も読み出す(SE30)。次に、目標
値M0に実測値T1をフイードバツクし、その偏差
(M0−T1)を使つて、新たな目標値M1=M0
(M0−T1)/Lを演算する。ここでLは、エレ
ベータ稼動の残り時間、または、ある定数とする
(SE40)。 以上で、新たな目標値M1が求まつた。このM1
は、M0を消費電力目標値とした場合、実測した
消費電力値T1が、M0よりも大くなつたときには
M1は、M0よりもさらに小さな値にセツトされ
る。また逆に、T1がM0よりも小さくなつたとき
には、M1は、M0よりも大きな値にセツトされる
ので、結局、M0になるように制御が掛ることに
なる。 フイードバツク制御プログラムにより求められ
た新たな目標値M1は、最適運転制御パラメータ
演算プログラムにおいて使用される。 以上、本発明の一実施例を詳細に説明した。以
下に本発明の一実施例の効果を述べる。 フイードバツク制御は、行先階交通量の予測誤
差による目標値と実測値の偏差を出来るだけ小さ
くしようとする制御なので、精度良く目標値を達
成することができる。このことは、省エネルギー
運転を実現するには、非常に重要なことである。
なぜならば、省エネルギー運転を行うと、平均待
時間、長待率ともに増大し、乗客にとつて不快な
環境を作り出すことになる。しかしながら、フイ
ードバツク制御によれば、精度良く目標値を達成
することが出来るため、上記実施例によれば、乗
客が不快感を持たない範囲内で、最大の省エネル
ギー効果を生み出すことができる。 また、上記実施例においては、複数のマイコン
MB1,MB2を用いて制御動作を分担している
から、マイコンの負荷が少くなり、充分な処理を
行なうことができる。 以上説明したように、本発明によれば、あらか
じめ設定したエレベータの消費電力目標値や平均
待時間目標値、長待率目標値それにサービス完了
時間目標値などエレベータの各種の運転状態につ
いてあらかじめ設定した目標値を充分に精度良く
達成できるので、従来技術の欠点を除き、エレベ
ータの群管理制御をきめ細かく行なつて、必要な
サービス状態を保ちながら消費電力を充分に少く
し、運転コストの低減を図ることの可能なエレベ
ータ群管理制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるエレベータ群管理制御装
置におけるハードウエアの全体構成の一実施例を
示すブロツク図、第2図、第3図、第4図それに
第5図はハードウエアの部分的構成の一実施例を
示すブロツク図、第6図はソフトウエアの全体構
成の一実施例を示すブロツク図、第7図、第8
図、第9図それに第10図は本発明の一実施例に
よる制御概念を示す説明図、第11図は同じくそ
のタイムチヤート、第12図及び第13図はテー
ブル構成の一実施例を示す説明図、第14図、第
15図、第16図、第17図それに第18図は本
発明の一実施例の動作を説明するフローチヤー
ト、第19図はデータ収集した行先交通量の一例
を示す説明図、第20図、第21図、第22図、
第23図それに第24図は本発明の一実施例の動
作を説明するフローチヤートである。 MA……エレベータ群管理制御装置、MB1…
…エレベータ運転制御用マイコン、MB2……フ
イードバツク制御用マイコン、E1,E2〜En
……号機制御用マイコン、SDA……マイコン間
での直列通信専用プロセツサ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多階床間に就役する複数のエレベータと、エ
    レベータ・ケージを呼び寄せるため各階乗場に設
    置されたホール呼び手段と、行先階を指示するた
    め各エレベータ・ケージ内に設置されたケージ呼
    び手段と、ケージ重量変化を検出するため各エレ
    ベータ・ケージに設置した重量検出手段と、上記
    各手段から一定時間内に得たそれぞれの情報から
    エレベータの乗客の各階床間での移動状態を表わ
    すビル内交通情報を算出する計測手段と、上記ビ
    ル内交通情報に基づいてエレベータの運転状態と
    運転パラメータの関係を表わす運転曲線を作成す
    る手段とを備え、上記運転パラメータによつて各
    エレベータの運転制御を行なう方式のエレベータ
    装置において、所定の一定時間ごとの上記エレベ
    ータの運転状態を計測する手段と、該計測手段に
    よる計測値をあらかじめ設定されているエレベー
    タの運転状態に対する目標値と比較して新たな目
    標値を与える手段と、この新たな目標値に基づい
    て上記運転曲線から新たな運転パラメータを算出
    する手段とを設け、所定の一定時間ごとに順次新
    たな目標値によるエレベータの運転を行なわせる
    ことにより上記あらかじめ設定されている目標値
    に収斂した運転状態となるようなフイードバツク
    機能が与えられるように構成したことを特徴とす
    るエレベータ群管理制御装置。 2 特許請求の範囲第1項記載のエレベータ群管
    理制御装置において、上記運転曲線がエレベータ
    の消費電力量と運転パラメータとの関係を表わす
    ものであり、エレベータの消費電力量があらかじ
    め設定されている目標値に収斂するようなフイー
    ドバツク機能を与えるように構成したことを特徴
    とするエレベータ群管理制御装置。 3 特許請求の範囲第1項に記載のエレベータ群
    管理制御装置において、上記運転曲線がエレベー
    タの待ち時間、長待率およびサービス完了時間の
    うちの少くとも一つと運転パラメータとの関係を
    表わすものであり、これらエレベータの待ち時
    間、長待率およびサービス完了時間のうちの少く
    とも一つがあらかじめ設定されている目標値に収
    斂するようなフイードバツク機能を与えるように
    構成したことを特徴とするエレベータ群管理制御
    装置。 4 特許請求の範囲第1項記載のエレベータ群管
    理制御装置において、上記エレベータ装置に少く
    とも2個以上のコンピユータを設け、上記各手段
    に必要な機能を与えるための処理がこれら少くと
    も2個以上のコンピユータに分散して行なわれる
    ように構成したことを特徴とするエレベータ群管
    理制御装置。
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