JPH0147507B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0147507B2
JPH0147507B2 JP55104424A JP10442480A JPH0147507B2 JP H0147507 B2 JPH0147507 B2 JP H0147507B2 JP 55104424 A JP55104424 A JP 55104424A JP 10442480 A JP10442480 A JP 10442480A JP H0147507 B2 JPH0147507 B2 JP H0147507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
graft
adhesive
polyolefin
maleic anhydride
modified polyolefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP55104424A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5730774A (en
Inventor
Hideki Hasegawa
Naoto Yabe
Takashi Mihoya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP10442480A priority Critical patent/JPS5730774A/ja
Publication of JPS5730774A publication Critical patent/JPS5730774A/ja
Publication of JPH0147507B2 publication Critical patent/JPH0147507B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は接着性、衛生性等に優れた接着剤に関
する。更にはポリオレフインフイルム、金属等に
短時間接着でき、しかもレトルト殺菌等の加圧加
熱工程によつて接着力低下の少ない接着剤に関す
る。 ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンな
どのポリオレフインは結晶性が高いこと及び無極
性のために他の基材との接着性がほとんどなく、
使用し難いものになつていることは周知である。
この点を改良するために、これらのポリオレフイ
ンに化学的、物理的な処理を施したり、紫外線、
電子線などのエネルギー源を利用した工夫がなさ
れている。個々の処理法について言えば、(1)硫酸
−クロム酸塩等の化学的処理は加温処理すればそ
の効果は適確であるが、湿式法であることに起因
して作業性が劣り、また酸を使用するため反応機
器に腐蝕が起こる。それ故、この方法は今日では
基礎研究として、わずかに実施されているにすぎ
ない。(2)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸あるいは
これらの酸無水物やエステル化物とポリオレフイ
ンとの共重合体をそのまま、あるいは、接着剤と
してポリオレフインと他の基材との接着剤に利用
する試みもなされている。しかしながら実際には
(イ)非常に低い接着力しか得られないが、またたと
え得られたとしても(ロ)加熱、乾燥に時間がかかつ
たり加圧しなければならず、また接着促進のため
にプライマーを使用する場合が多い。(3)コロナ放
電処理したポリオレフインフイルムは工業的には
多用されているが、この場合も接着力の向上化に
は限度が有り、実際には接着剤を併用している。
以上の如くポリオレフインそのものを変性または
改質して高い接着性のものにする方法は工業的に
未だ実施されている例は少ない。実際には、ポリ
オレフインフイルムと他の基材間で高い接着力を
必要とする場合にはポリウレタン樹脂などが接着
剤として多用されている。 しかしながら、ポリウレタン樹脂接着剤には次
のような欠点があるとされている。(1)包装材料と
なる金属もしくはプラスチツクフイルムなど基材
間の剥離強度が充分となるのに常温で約1週間、
50−60℃の加温処理をしても日単位の経時が必要
であること。(2)ポリオレフインと他の基材の接着
の場合、接着剤部分に発泡が見られ、接着強度に
バラツキが生じ、商品価値を低下させる。(3)食品
包装材用途の場合、衛生性が必ずしも完全でな
い。この様な欠点があるにもかかわらず、現在ポ
リオレフイン用接着剤としてはポリウレタン樹脂
以外に実用に耐え得るものが見あたらないのが現
状である。 前記したように従来から、ポリオレフインとエ
チレン性不飽和カルボン酸とのグラフト重合体
(変性ポリオレフイン)は知られており、ポリオ
レフインフイルム、金属等に優れた接着性を示す
ものとして考えられている。しかしながら、この
変性ポリオレフインを例えば、ポリオレフインフ
イルムと金属箔との接着に使用したとすると、常
態での接着力は優れていても、レトルト殺菌等の
加圧加熱工程を施した後の接着力は必ずしも十分
ではない。また0.1〜0.5秒間程度の短時間接着処
理した場合、十分な接着力が得られない。 先に、未反応のエチレン性不飽和カルボン酸を
実質的に完全に除去してなる変性ポリオレフイン
では、上記の様な問題が解決し得ることを見出し
て特許出願したが、変性ポリオレフイン単独の接
着剤では変性ポリオレフインの製造工程、接着剤
としての価格面で必ずしも優位な接着剤と言い難
い。 本発明は以上のような問題点に対処する接着剤
である。すなわち、無水マレイン酸グラフト変性
ポリオレフイン、未変性ポリオレフインおよび上
記グラフト変性ポリオレフインに対してアルミニ
ウム化合物を0.01〜1重量%配合してなる接着剤
であつて、上記グラフト変性ポリオレフインは、
有機溶剤中に溶解したポリオレフインに重合開始
剤の存在下で無水マレイン酸をグラフト反応さ
せ、ついで反応溶液からグラフト変性ポリオレフ
イン粒子を析出させ、該グラフト変性ポリオレフ
イン粒子を有機溶剤にて洗浄することにより、未
反応の無水マレイン酸および低重合度の無水マレ
イン酸ポリマーを実質的に完全に除去してなるグ
ラフト変性ポリオレフインであることを特徴とす
る上記接着剤である。 なお、変性ポリオレフインと未変性ポリオレフ
インとを混合することについては従来から知られ
ている。しかしながら、変性ポリオレフインとし
て十分に洗浄していないため、良好な接着力が得
られないか、もしくは常態においては優れていて
も、加圧、加熱工程後の接着力や短時間処理での
接着力では良好と言い難いものであつた。 本発明はポリオレフインに無水マレイン酸をグ
ラフト重合させ有機溶剤による抽出等により洗浄
した変性ポリオレフインおよび上記変性ポリオレ
フインに対してアルミニウム化合物を0.01〜10重
量%配合した接着剤がアルミニウム、ブリキ、鉄
などの金属やポリエチレン、ポリプロピレンなど
のポリオレフインフイルム、ナイロンフイルム、
ポリエステルフイルム、エポキシ−尿素樹脂等の
プラスチツクスやガラスなどに極く短時間で強力
な接着力を示すこと、更に当該接着剤が各種溶出
液に対する溶出物が少なく、衛生性のよいもので
あること等を確認して本発明を達成したものであ
る。以下本発明を詳細に説明する。 本発明におけるポリオレフインとは具体的には
例えば次のようなものを言う。エチレン、プロピ
レン、ブテンなどで代表されるα−オレフインの
重合体、共重合体であつて比較的低分子量のもの
から高分子量のポリマーまで含まれ、構造的には
無定形のものから結晶性の高いものまで含む。ポ
リエチレンを例にとれば高圧法によつて製造され
る分岐の多い低密度ポリエチレン、エチレンと酢
酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステルなどの共重合体、低圧法によつて製造され
る高密度ポリエチレン又はエチレンと他のオレフ
インとの共重合体および中圧法による高密度ポリ
エチレン又はエチレンと他のオレフインとの共重
合体などを使用することができる。ポリプロピレ
ンについて言えば、立体規則性を有するアイソタ
クチツクおよびシンジオタクチツクポリプロピレ
ンなど高結晶性のものや、アタクチツクポリプロ
ピレンなどの低結晶性のものも使用することがで
きる。ポリブテンについてもタクテイシチーの違
いによる結晶性の高いものから非結晶性のものま
で利用することができる。またエチレンとプロピ
レン、エチレンとブテン1などの共重合体も用い
られ、この場合ランダム共重合体、ブロツク共重
合体何れの重合形式によつて合成されるものであ
つてもよい。更にはこれら2元共重合体にジシク
ロペンタジエンなどの第3成分を加えた3元共重
合体の利用も可能であり、実際にはその用途によ
つて使用の可否を決めることができる。 本発明において無水マレイン酸は、ポリオレフ
イン100重量部に対して1〜200重量部用いてグラ
フト重合させることができる。得られた変性ポリ
オレフインは0.1〜10重量%無水マレイン酸がグ
ラフト重合したものである。0.1重量%未満の変
性では本発明の接着剤を、例えば食用油、酢酸な
どを封入した耐レトルト性接着剤などに使用する
と、レトルト試験後基材との接着に関する効果が
認め難く、逆に10重量%を超える変性はグラフト
変性ポリオレフインの製造が困難であるばかりで
なく、たとえ得られたとしても耐レトルト性接着
剤等への使用が難しい。更には塗装性の低下が大
きくなる。好ましくは1〜6重量%グラフト重合
させる。1重量%未満のグラフト率でも本発明の
変性ポリオレフインを、例えば食用油、酢酸等を
封入して耐レトルト性接着剤として使用すると、
レトルト後の接着強度は十分な値を示すが、経時
促進試験における接着強度は次第に低下する。と
ころが1重量%以上6重量%以下のグラフト率の
もので同様な試験を行うと、接着強度の低下はほ
とんど認められない。一般にはグラフト率を大き
くすると、MI値が大きくなることは避けられず、
この結果特に、押出機等による塗装性は著しく低
下する。これを防ぐためには、塗装性の優れた未
変性ポリオレフインを混合させて塗装性の向上を
図ることができる。 この意味から、未変性ポリオレフインを混合し
ても接着力の低下が少ないことは工業的に極めて
重要である。 本発明の接着剤をレトルト殺菌用容器等に用い
る場合には、レトルト殺菌後の接着力にも優れて
いるアルミニウム化合物を配合することが好まし
い。 アルミニウム化合物としては、水酸化アルミニ
ウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウムなど
の他にアルミニウムトリイソプロポキサイドなど
のアルミニウムの無機および有機化合物が好まし
く、本発明の目的の1つである短時間接着の目的
を効果的に達成するためには水酸化アルミニウム
の使用が最も好ましい。 アルミニウム化合物はグラフト変性ポリオレフ
イン100重量部に対して0.01〜10重量部配合され
る。この範囲の使用で高い接着力を示す。0.01重
量部未満の使用では高い接着力を得ることはむず
かしく、逆に10重量部を超える添加は接着強度の
向上は認められないばかりか、溶融塗工する場合
発泡してしまつて基材に均一に塗布できなくなる
などの問題が生じるので不適切である。 なお、アルミニウム化合物はグラフト変性ポリ
オレフイン混合分散させている場合のほか、金属
イオンが配位して塩を形成したり、金属イオン架
橋を形成している場合も含み得る。 本発明に係わるグラフト変性ポリオレフインの
製造は溶媒法にて行う。この方法は樹脂の着色な
どを避ける必要がある場合に有利である。溶媒と
してはトルエン、キシレン、ソルベツソ(エツソ
社)などの芳香族炭化水素を使用することができ
る。例えばキシレンにポリオレフインと無水マレ
イン酸を所定量添加混合し、ベンゾイルパーオキ
サイド(BPO)などの重合開始剤存在下ポリオ
レフインと無水マレイン酸を加熱混合する。130
−134℃で30分間〜3時間加熱した後、反応溶液
を冷却する等によりグラフト変性ポリオレフイン
を粒子状態で析出させ、該グラフト変性ポリオレ
フイン粒子を有機溶剤で洗浄し、グラフト重合未
反応の無水マレイン酸等を除去する。こうして得
られたグラフト変性ポリオレフインにアルミニウ
ム化合物を添加混合し、更に15−60分間加熱して
変性ポリオレフインとすることが好ましい。この
場合もアルミニウム化合物をあらかじめ少量のメ
タノール、アセトン、水などで溶解、膨潤させて
おき、樹脂溶液に均一に混合する方法をとること
が望ましい。 本発明に係わる無水マレイン酸グラフト変性ポ
リオレフインは未反応の無水マレイン酸およびも
しくは低重合度の無水マレイン酸反応物を実質的
に完全に除去したものを用いる。洗浄等による除
去により衛生性は勿論、接着性を顕著に向上させ
ることができたものである。除去方法としては溶
液状態で反応させたグラフト変性ポリオレフイン
の反応溶液を冷却することでグラフト変性ポリオ
レフインを微細な粒子を溶液中に析出させ、つい
でこの粒子を単離し有機溶剤による洗浄を行う。
洗浄のための溶剤としてはアセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン系有機溶剤が好ましいが、そ
の他の有機溶剤を使用することもできる。また減
圧等の方法を用いることもできる。洗浄はグラフ
ト重合未反応の無水マレイン酸等が液体クロマト
グラフイー(GPC)等により実質上検出されな
くなるまで十分に除去しておく。なお、低重合度
の反応物とは無水マレイン酸の単独反応物の他、
ポリオレフインと無水マレイン酸の反応物で、有
機溶剤による洗浄で溶解除去されるものも含む。 本発明の接着剤は、キシレン、ソルベツソ(エ
ツソ社)などの芳香族炭化水素に溶解もしくは分
散させて使用する方法、水に分散させて使用する
方法、エクストルーダーを使用してそのまま基材
にコーテイングする方法、あらかじめフイルムを
作成し基材に積層もしくは基材間にはさみこむ方
法、粉体にして塗装する方法、何れの方法によつ
ても使用することができる。 本発明の接着剤により積層される基材としては
アルミニウム、ブリキ、クロムメツキ鋼板等の金
属、これらの金属上にエポキシフエノール樹脂、
エポキシ−尿素樹脂、ポリアミド樹脂等を塗装し
た基材、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエス
テル等の合成樹脂フイルムが挙げられる。本発明
の接着剤により得られた積層体を用いる包装材の
構成例としてはアルミニウム(外層)/接着剤/
ポリプロピレン(内層)、アルミニウム(外
層)/接着剤/ポリエチレン(内層)、ポリアミ
ド(外層)/接着剤/ポリプロピレン(内層)、
ポリアミド(外層)/接着剤/ポリエチレン(内
層)、ポリエステル(外層)/接着剤/ポリプロ
ピレン(内層)、ポリエステル(外層)/接着
剤/ポリエチレン(内層)、アルミニウム(外
層)/接着剤/ポリアミド(内層)、TFS板(外
層)/接着剤/ポリアミド(内層)、ブリキ(外
層)/接着剤/ポリプロピレン懸濁物塗装(内
層)である。複数の基材を用いた包装材におい
て、本発明を阻害しない範囲でポリウレタン樹脂
等の接着剤を使用することも可能である。なお、
アルミニウム等の金属層にはプラスチツク層を設
け、もしくは設けられていてもよい。 本発明の接着剤を使用した積層体としてはプラ
スチツクフイルム、アルミニウム箔を用いた軟質
包装材および金属板等を用いた硬質包装材いずれ
にも適用できるが、本発明の接着剤は一般包装材
として利用するよりも高い接着強度の物性が要求
されるレトルト用軟質包装材が好ましく、本発明
により軟質包装材に対しても実用上非常に優れた
包装材が得られる。 次に実施例に基づき本発明を説明する。例中
「部」とあるのは重量部を示す。 実施例 1 撹拌棒、窒素導入管、温度計を備えた4つ口フ
ラスコ中にキシレン490部、メチルイソブチルケ
トン29部、三井石油化学社製ポリプロピレンJ−
700(以下PPと略す)(MI値13)100部、無水マレ
イン酸(以下MAHと略す)100部を加え、130℃
まで、窒素ガス雰囲気中で撹拌しながら加熱す
る。PPが十分に溶解した後、ベンゾイルパーオ
キサイド(以下BPOと略す)1.5部をキシレン73
部に溶解したものを1時間で滴下し、滴下終了
後、さらに1時間反応を続けた後、放冷する。得
られた樹脂に対し毎回6倍重量のアセトンで5回
洗浄して、十分に未反応MAHおよび低重合度
MAH反応物を除き、樹脂Aとする。 実施例 2 実施例1のBPOを3部とし、他は実施例1と
同様にして得られた樹脂を樹脂Bとする。 実施例 3 実施例1のBPOを10部とし、他は実施例1と
同様にして、得られた樹脂を樹脂Cとする。この
ときBPOはキシレン中に完全には溶解せず一部
分散するが、そのまま滴下する。 実施例 4 実施例1のMAHを50部とし、他は実施例1と
同様にして、得られた樹脂を樹脂Dとする。 実施例 5 実施例4のBPOを3部とし、他は実施例4と
同様にして得られた樹脂を樹脂Eとする。 実施例 6 実施例4のBPOを10部として、他は実施例4
と同様にして、得られた樹脂を樹脂Fとする。こ
の時BPOはキシレン中に完全には溶解せず一部
分散するが、そのまま滴下する。 実施例 7 実施例1のMAHを20部とし、他は実施例1と
同様にして得られた樹脂を樹脂Gとする。 実施例 8 実施例1のMAHを4部とし、さらにBPOを
0.3部として、他は実施例1と同様にして、得ら
れた樹脂を樹脂Hとする。 以下8種類のPPに対するMAHのグラフト率
を滴定によつて、測定したのが表−1である。表
中%表示は重量%を示す。
【表】 グラフト率の測定 三角フラスコ中にキシレン80gと試料の変性
PP0.4〜0.6g正確に秤量して入れ、加熱する。キ
シレンが十分に沸騰し、変性PPが完全に溶解し
た後、フエノールフタレイン溶液を1〜2滴落と
し、KOHの0.1Nアルコール溶液で熱時に滴定す
る。滴定の終点は、判定しにくいが、30秒間フエ
ノールフタレインの赤変色が消えなくなつた時を
終点とする。 以上の方法によつてMAHの酸価を測定すると
約570となることから、PPへのMAHのグラフト
率を次の様にして求める。 グラフト率(重量%)=試料の酸価/570×100 実施例 9 撹拌棒、窒素導入管、温度計を備えた4つ口フ
ラスコ中にキシレン380部、メチルイソブチルケ
トン20部、三井石油化学社製ポリエチレンハイゼ
ツクス2200J(以下PEと略す)、(MI値0.6)40部、
MAH10部を加え、120℃まで、窒素ガス雰囲気
中で撹拌しながら加熱する。PEが十分に溶解し
た後、BPO0.5部をキシレン30部に溶解したもの
を0.5時間で滴下し、滴下終了後、さらに2時間
反応を続けた後、放冷する。得られた樹脂に対し
毎回30倍容量のアセトンで5回洗浄して、十分に
未反応MAHおよび低重合度MAH反応物を除き、
樹脂Iとする。グラフト率を測定したところ1.4
重量%であつた。 実施例 10 樹脂A〜Hを各10部、PP2.5部、水酸化アルミ
ニウム各0.1部、キシレン各60部を3角フラスコ
に取り、撹拌しながら十分に加熱溶解後、No.30バ
ーコーターを用いて、15μ厚のアルミニウム箔/
ポリエステル積層体のアルミニウム面に塗装し、
180℃のオーブン中で10秒加熱乾燥する。さらに
接着剤塗装面上に70μコロナ放電処理PPフイルム
を重ね合わせた後、180℃の熱ロール上を40m/
分の速度で通過させた。該包装材のPPフイル
ム/アルミニウム箔の初期接着強度および該包装
材で袋を作成しA社製中華合わせ調味料を内容物
として125℃、10分間のレトルト試験直後の接着
強度および66℃で保存試験後の接着強度を測定し
た結果を表−2に示す。接着強度測定は引張速度
100mm/min、90゜剥離によつて行なつた。 なお、A社製中華合わせ調味料はカレー、ミー
トソース、各種調味料等のレトルト食品の中で厳
しいレトルト条件となる醤油、大豆油、ミソ、清
酒、にんにく、しようが等を含むものである。 実施例 11 実施例10のPP2.5部の代わりに昭和油化株式会
社製ポリプロピレン、シヨウアロマーFG−531
(MI値9.0)を各7.5部とし、他は実施例10と全く
同様の試験を行なつた。結果を表−3に示す。
【表】
【表】 参考例 実施例2の方法で合成された樹脂のアセトン洗
浄と接着強度の関係を表−4に示す。アセトン洗
浄は変性PPの仕込みPP100部に対してアセトン
600部を用いて30分間、デスパーを用いて撹拌分
散を行なつた後、濾過したものを洗浄回数1回と
する。接着強度は、実施例10と同様にして測定を
行なう。
【表】 表4からも洗浄を十分に行なうことが接着強度
を得る為には不可欠であることが判る。 なお、1回および3回洗浄した上記樹脂を用い
てA社製中華合わせ調味料を内容物として125℃
10分間のレトルト試験直後の接着強度および66℃
での保存試験後の接着強度の測定を行なつた所、
表−4とほぼ同様の結果を得た。 なお、未変性ポリオレフインを混合しなかつた
ものにつき実験したところ、MAHのグラフト率
が大きくなるに従い、塗装性は低下し、グラフト
率が1.3%(重量)を超えたものはほとんど塗装
は不可能であつた。 次に実施例10により、本発明の接着剤を使用し
て作製した包装材についてその衛生性を調べた。
その結果は表−5のとおりである。なお、表−5
の各種試験はそれぞれ2回行いその平均の測定値
を示す。
【表】
【表】 上記結果に見られるように本発明の接着剤はウ
レタン系接着剤に比べて衛生性に優れていること
が確認され、この種の特長を生かした用途にも適
している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無水マレイン酸グラフト変性ポリオレフイ
    ン、未変性ポリオレフインおよび上記グラフト変
    性ポリオレフインに対してアルミニウム化合物を
    0.01〜1重量%配合してなる接着剤であつて、上
    記グラフト変性ポリオレフインは、有機溶剤中に
    溶解したポリオレフインに重合開始剤の存在下で
    無水マレイン酸をグラフト反応させ、ついで反応
    溶液からグラフト変性ポリオレフイン粒子を析出
    させ、該グラフト変性ポリオレフイン粒子を有機
    溶剤にて洗浄することにより、未反応の無水マレ
    イン酸および低重合度の無水マレイン酸ポリマー
    を実質的に完全に除去してなるグラフト変性ポリ
    オレフインであることを特徴とする上記接着剤。 2 ポリオレフインに無水マレイン酸を1〜6重
    量%グラフト重合させたグラフト変性ポリオレフ
    インを用いる特許請求の範囲第1項記載の接着
    剤。
JP10442480A 1980-07-31 1980-07-31 Adhesive Granted JPS5730774A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10442480A JPS5730774A (en) 1980-07-31 1980-07-31 Adhesive

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10442480A JPS5730774A (en) 1980-07-31 1980-07-31 Adhesive

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30404888A Division JPH0258586A (ja) 1988-12-02 1988-12-02 接着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5730774A JPS5730774A (en) 1982-02-19
JPH0147507B2 true JPH0147507B2 (ja) 1989-10-13

Family

ID=14380303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10442480A Granted JPS5730774A (en) 1980-07-31 1980-07-31 Adhesive

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5730774A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62233241A (ja) * 1986-04-02 1987-10-13 東洋製罐株式会社 加圧加熱殺菌用容器の積層蓋材
JP2002003805A (ja) * 2000-06-22 2002-01-09 Toyo Mooton Kk ポリオレフィン系接着剤組成物
JP5710421B2 (ja) * 2010-08-23 2015-04-30 三井化学株式会社 樹脂液およびその用途

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5230546A (en) * 1975-08-29 1977-03-08 Liljendahl S A J Quick fastening button
JPS547453A (en) * 1977-06-20 1979-01-20 Chemplex Co Adhesive blend of graft copolymer and polyolefin
JPS5457543A (en) * 1977-10-15 1979-05-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Hot-melt adhesive composition for metal and polyolefin
JPS5487783A (en) * 1977-12-26 1979-07-12 Mitsui Petrochem Ind Ltd Improvement of interlaminar adhesivity

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5230546A (en) * 1975-08-29 1977-03-08 Liljendahl S A J Quick fastening button
JPS547453A (en) * 1977-06-20 1979-01-20 Chemplex Co Adhesive blend of graft copolymer and polyolefin
JPS5457543A (en) * 1977-10-15 1979-05-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Hot-melt adhesive composition for metal and polyolefin
JPS5487783A (en) * 1977-12-26 1979-07-12 Mitsui Petrochem Ind Ltd Improvement of interlaminar adhesivity

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5730774A (en) 1982-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4308084A (en) Process for preparing retort-proof metal layer laminates for packaging foodstuffs using aluminum hydroxide-modified copolymers as adhesives
US4389438A (en) Process for preparing laminates
CA2557421C (en) Modified polyolefin resin
EP1254936B1 (en) Method for preparing a laminate
JP6353464B2 (ja) 変性ポリオレフィン系樹脂、組成物、接着剤、プライマー、バインダー及び積層体
EP1153949A1 (en) Resin composition
CN106536581B (zh) 用于聚酯薄膜对聚苯乙烯、聚酯或者pvc封合的、直接粘附无卤素的快干型热封粘结剂
JPH0413747A (ja) 樹脂組成物
JPH0346513B2 (ja)
JPH0147507B2 (ja)
JPS60225B2 (ja) 積層体の製造方法
JP7377804B2 (ja) 変性ポリオレフィン樹脂およびその製造方法
JP7297736B2 (ja) 変性ポリオレフィン樹脂及びその用途
JP2539720B2 (ja) バインダ―樹脂組成物及びその製法
JP2773915B2 (ja) 缶内面用水性被覆組成物
JP7362028B2 (ja) 変性ポリオレフィン樹脂
JPH0277479A (ja) 変性ポリオレフィン系接着性樹脂組成物、およびそれを用いたポリエチレン−ポリプロピレン複合フィルム
JPS6228197B2 (ja)
JPH0742380B2 (ja) 塗料用組成物
JPS58118240A (ja) 食品包装用ラミネ−ト物
JPH0360872B2 (ja)
JP3468896B2 (ja) 変性ポリオレフィン溶液又は分散液の安定化法
JPS61108608A (ja) 塩素化変性ポリオレフィンの製法
JPH0362190B2 (ja)
WO2023182275A1 (ja) 非水ディスパージョン組成物、接着剤組成物、ヒートシールラッカー、及びコーティング組成物