JPH0145112B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はパーキングメータに関し、特に磁気カ
ードの挿入により駐車を許容するキヤツシユレス
パーキングメータに関するものである。

〔従来の技術〕

従来のパーキングメータは、以下に述べるよう
に、硬貨を投入することにより一定時間だけ駐車
を許可するものがある。

つまり、道路の脇に予め枠取りされた駐車スペ
ースが設定されており、この駐車スペースに隣接
する歩道上にパーキングメータが設置されてい
る。このパーキングメータを使用する際には、利
用者は駐車スペースである枠内に車を駐車し、
100円硬化を２枚、パーキングメータに投入する
ことにより、所定時間の駐車が許可され、駐車表
示灯が点灯して駐車の許容が表示される。そし
て、この所定時間が経過すると表示灯が消灯し、
再度の料金投入を促す。利用者がこの催促に従わ
ない場合の表示灯の消灯は、所定時間が経過して
違法な駐車であることを報知する役目を果たすこ
ととなる。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のパーキングメータは以上のように構成さ
れているので、利用者はパーキングメータを使用
する際には必ず100円硬貨を所有していなければ
ならず、利用者はパーキングメータの使用のたび
毎に紙幣を両替したりして100円硬貨を準備しな
ければならないという煩わしさを感じさせるとい
う第１の課題を有していた。

さらに、所定時間以上の延長駐車を行う場合に
は、さらに都度駐車した場所に出向いて再度、硬
貨を準備して投入しなければならないという第２
の課題を有しており、上記の第１の課題と併せて
利用者に煩わしさを感じさせ、利用者に対するサ
ービスの低下となつている。

また、上記従来のパーキングメータは、その内
部に投入された硬貨、すなわち現金が収納されて
おり、各パーキングメータは道路の種々な場所に
散在して設置されているため、この現金の回収に
手間を要し、パーキングメータの運用上の経費が
かかるという第３の課題を有していた。

また、パーキングメータは様々な人々が通行す
る歩道上に設置されているため、その内部に蓄え
られた現金は盗難に会い易いという第４の課題を
有していた。

（課題を解決するための手段） 本発明はこのような課題を解決するためになさ
れたもので、磁気カードリーダを備えたキヤツシ
ユレスパーキングメータにおいて、キーボード、
駐車表示灯、磁気カードリーダおよび駐車表示灯
を制御する制御部を有し、この制御部は、駐車開
始時にキーボードから入力した暗証番号と取り込
んだカードの暗証番号が一致すると、駐車時間の
計時を開始させると共に駐車表示灯を点灯させる
駐車許可手段と、駐車終了時に再度入力した暗証
番号とカードリーダ内部に保留されたカードの暗
証番号の一致を検出して駐車時間の計時を停止さ
せると共に駐車表示灯を消灯させる駐車許可停止
手段と、駐車料金を算出してカードの価値情報を
書き替える料金算出手段とを備えたものである。

〔作用〕

駐車開始時に磁気カードを磁気カードリーダに
挿入し、さらに、キーボードに暗証番号を入力す
ると、磁気カードから読み取つた暗証番号とキー
ボードから入力された暗証番号との一致が取られ
る。一致すると、制御部内の駐車許可手段によ
り、駐車時間の計時が開始されると共に駐車表示
灯が点灯される。また、挿入された磁気カード
は、駐車時間の間、保留される。そして、駐車の
終了時におけるキーボードからの暗証番号の入力
により、磁気カードから読み取つた暗証番号と入
力された暗証番号との一致が取られる。一致する
と、駐車許可停止手段により、駐車時間の計時が
停止されると共に駐車表示灯が消灯され、さら
に、料金算出手段により、計時された駐車時間に
基づいて駐車料金が算出され、磁気カードに記載
された価値情報は書き替えられる。

〔実施例〕

以下、実施例を示す図によつて本発明の詳細を
説明する。

第１図は、磁気カード１の平面図であり、樹脂
製等のカード２には磁性帯３が形成されており、
磁性帯３には、スタートコード、IDコード、発
行承認コード、暗証番号、有効期限を示すコード
および使用金額情報等が磁気的に記録されてお
り、磁気カード１の信用性および暗証番号の秘密
性等が保持されるものとなつている。

なお、磁気カード１は、例えば１枚1000円等の
価格により販売される。

第２図は、構成を示すブロツク図であり、磁気
カード１が挿入され、磁性帯３の各種情報を読み
取ると共に、使用金額情報の書き替えを行うカー
ドリーダCRが設けてあり、かつ、プリンタ等を
用いた伝票発行部PTが設けてある一方、駐車の
開始と終了時とに暗証番号を入力するためのキー
ボードKB、および駐車許容中を表示する駐車表
示灯PL、ならびに、駐車開始からの経過時間等
を示すための数字表示器等を用いた表示部DPが
設けてあり、これらは、マイクロプロセツサおよ
びメモリ等により構成される制御部CTにより制
御されるものとなつている。

また、カードリーダCRからの出力およびキー
ボードKBからの出力は制御部CTにおいて受け
取られ、これらの出力に応じて制御部CTが動作
し、所定の制御が行われるものとなつている。

第３図は、制御部CTの制御動作を主体として
示す動作状況のフローチヤートであり、ステツプ
105、106は駐車許可手段、ステツプ109、110は駐
車許可停止手段、ステツプ111は料金算出手段で
ある。利用者が磁気カードを取り出してカードリ
ーダCRに対する磁気“カード挿入”が行われる
と、カードリーダCRからの読み取り出力に応じ、
“正規のカードか”の判断により、磁気カード１
の挿入方向および記録内容のチエツクがなされ、
これがNOであれば、“カード返却”が行われる
のに対し、これがYESであれば“カード取り込
み情報再生”がなされ、“有効カードか”により、
有効期限、暗証番号および使用金額情報等がチエ
ツクされ、これの結果がNOであれば“カード返
却”となるがYESであれば待機状態となる。

ついで、駐車開始のためキーボードKBから
“暗証番号入力”が行われると、“暗証番号一致
か”により、“カード取り込み情報再生”により
得られた暗証番号との一致がチエツクされ、これ
がYESであれば、制御部CT内のタイマーに対し
“タイマースタート”を行わせ、磁気カード１の
使用金額情報との対比により、駐車の許容される
“残時間があるか”のチエツクがなされ、これが
NOとなれば、“タイマーストツプ”および“カ
ード回収”を行う。

なお、“タイマースタート”と同時に、“駐車表
示灯点灯”および、表示部DPによる駐車を許容
する“残時間数表示”が行われるため、利用者は
これを確認のうえ、安心して所用へ出掛けること
ができる。

また、“タイマーストツプ”に応じて“駐車表
示灯消灯”が行われ、使用金額情報が残量零とな
つたことを表示する。

このほか、“暗証番号一致か”がNOであれば、
操作ミスと判断し、“誤り回数＜３”がNOとな
るまで、すなわち、３回までの操作ミスを許容す
るが、より以上の操作ミスにより“誤り回数＜
３”がNOとなれば、カード事故回数記録”がな
され、“カード事故回数＜２”のYESであれば
“カード返却”を行うのに対し、“カード事故回数
＜２”のNOでは、盗難カードの使用を考慮し、
“カード回収”を行う。

ついで、利用者が所用から戻つて来て駐車の終
了により“暗証番号入力”が行われると、上述と
同様に“暗証番号一致か”のチエツクがなされ、
これのYESに応じ、“タイマーストツプ”を行
い、これと同時に“駐車表示灯消灯”を行つたう
え、タイマーの計時時間と単位駐車料金とに応じ
て駐車料を演算する。この演算した駐車料を磁気
カード１の使用金額情報から減算の後、“カード
情報更新”により、磁気カード１の使用金額情報
を書き替え、使用された駐車料等を“プリンタ印
字”により、伝票発行部PTにおいて所定の用紙
へ記録し、控を回収する一方、使用者への発行分
を切り離してから、“カード伝票放出”により磁
気カード１と共に放出し、磁気カード１は利用者
のもとに戻る。従つて、磁気カード１はカードリ
ーダCRに挿入してから放出されるまでカードリ
ーダCR内に保留されることになる。

第４図において一点鎖線で囲つた部分は制御部
CTのブロツク図である。図において、１０は駐
車許可手段であり、駐車開始時に、キーボード
KBから入力された暗証番号と磁気カード１から
読み取つた暗証番号とが一致したとき、計時タイ
マ１２に駐車時間の計時を開始させると共に駐車
表示灯PLを点灯させるようになつている。１１
は駐車許可停止手段であり、駐車終了時に再度前
記キーボードKBから入力された暗証番号と、磁
気カードリーダCR内部に保留された磁気カード
１から読み取つた暗証番号との一致を検出したと
きに、駐車時間の計時を停止させると共に駐車表
示灯PLを消灯させるようになつている。１３は
料金清算手段であり、駐車許可手段１０と駐車許
可停止手段１１からの信号によつて計時タイマ１
２で計時された駐車時間に対応する駐車料金を算
出して磁気カード１の価値情報を書き替えるよう
になつている。

この回路の動作は先に説明した第３図に示すフ
ローテヤートの動作と同様であるから説明を省略
する。

なお、所定の用紙としては、複写可能な感圧紙
等が使用される。

したがつて、磁気カード１の使用金額情報が零
となるまで駐車が許容されるため、硬貨の追加投
入等を行う必要性が排除されると共に、パーキン
グメータ内に硬貨を収納しないため、回収の手間
が省略されるうえ、盗難のおそれが排除される。

ただし、１回の駐車時間に制約のある場合は、
許容駐車時間の経過にしたがつて駐車表示灯PL
を点滅させ、利用者に対して警告を与えるものと
しても良い。また、駐車センサを設けたうえ、磁
気カード１を未挿入のままの駐車に対してはブザ
ー等を鳴動させ、警告を発するものとしても良
く、また、オンラインアダプタ等を付加し、中央
装置との間を通信回線により接続してパーキング
メータの使用状況、カード回収状況、故障の発生
等を通報するものとすれば、集中管理が容易化さ
れる等種々の変形が自在である。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、駐車開始時に暗
証番号が一致すると駐車時間の計時を開始させる
と共に駐車表示灯を点灯させ、駐車終了時に暗証
番号の一致を検出して駐車時間の計時を停止させ
ると共に駐車表示灯を消灯させ、駐車料金を算出
してカードの価値情報を書き替えるようにしたこ
とにより、カードの使用は本人だけに限定され、
カードを粉失したとしても他人に悪用されること
はなくなるという効果を有する。

また、駐車中に磁気カードリーダにカードを保
留させるようにしたことにより、利用者が駐車中
にカードを粉失してしまうということは無くなる
という効果も有する。

さらに、上述した構成から成る本発明により、
駐車料金はプリペイド等された磁気カードにより
支払われるようになる。このため、駐車の際にわ
ざわざ100円硬貨を用意する必要は無くなり、ま
た、駐車を延長する際に必要となる駐車料金の追
加徴収は容易となるという効果を有し、しかも、
散在するパーキングメータに蓄えられた硬貨を回
収する手間は排除されると共に、盗難のおそれも
無くなるという効果も有し、パーキングメータと
して顕著な効果を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示し、第１図は磁気カー
ドの平面図、第２図は構成を示すブロツク図、第
３図は動作状況を示すフローチヤート、第４図は
制御部の詳細を示すブロツク図である。 １……磁気カード、２……カード、３……磁性
帯、CR……カードリーダ、PT……伝票発行部、
KB……キーボーード、PL……駐車表示灯、DP
……表示部、CT……制御部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 駐車料金に対応した金銭的価値情報が記録さ
   れた磁気カードを取り込んで記録された情報を読
   み取り、駐車時間に応じた駐車料金に基づいて前
   記磁気カードの価値情報を書き替えて返却する磁
   気カードリーダを備えたキヤツシユレスパーキン
   グメータにおいて、 暗証番号を入力するキーボードと、駐車の許容
   を表示する駐車表示灯と、前記磁気カードリーダ
   およびキーボードの出力を取り込んで前記カード
   リーダおよび駐車表示灯を制御する制御部とを有
   し、 この制御部は、 駐車開始時に、前記キーボードから入力された
   暗証番号と前記磁気カードから読み取つた暗証番
   号とが一致したときに駐車時間の計時を開始させ
   ると共に前記駐車表示灯を点灯させる駐車許可手
   段と、 駐車終了時に、再度前記キーボードから入力さ
   れた暗証番号と前記磁気カードリーダ内部に保留
   された前記磁気カードから読み取つた暗証番号と
   の一致を検出したときに駐車時間の計時を停止さ
   せると共に前記駐車表示灯を消灯させる駐車許可
   停止手段と、 前記２つの手段によつて計時された駐車時間に
   対応する駐車料金を算出して前記磁気カードの価
   値情報を書き替える料金算出手段と、 を備えたことを特徴とするキヤツシユレスパーキ
   ングメータ。