JPH0144888B2 - - Google Patents

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JPH0144888B2
JPH0144888B2 JP58202179A JP20217983A JPH0144888B2 JP H0144888 B2 JPH0144888 B2 JP H0144888B2 JP 58202179 A JP58202179 A JP 58202179A JP 20217983 A JP20217983 A JP 20217983A JP H0144888 B2 JPH0144888 B2 JP H0144888B2
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JP
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engine
refrigerant
temperature
cooling
pressure
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JP58202179A
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JPS6093113A (ja
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Yoshimasa Hayashi
Takeshi Tamazawa
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0144888B2 publication Critical patent/JPH0144888B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P3/00Liquid cooling
    • F01P3/22Liquid cooling characterised by evaporation and condensation of coolant in closed cycles; characterised by the coolant reaching higher temperatures than normal atmospheric boiling-point
    • F01P3/2285Closed cycles with condenser and feed pump
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P11/00Component parts, details, or accessories not provided for in, or of interest apart from, groups F01P1/00 - F01P9/00
    • F01P11/14Indicating devices; Other safety devices
    • F01P11/18Indicating devices; Other safety devices concerning coolant pressure, coolant flow, or liquid-coolant level
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P7/00Controlling of coolant flow
    • F01P7/14Controlling of coolant flow the coolant being liquid

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明は、液相冷媒の沸騰気化に基づいてエ
ンジンを冷却する装置に関する。
(技術的背景) エンジン冷却装置として、比較的安定した冷却
性能が得られるところから、第1図に示したよう
な水冷式冷却装置が自動車用等多くのエンジンに
採用されている。
エンジン1の発生熱をウオータジヤケツト2で
吸収した冷却水はエンジン駆動のポンプ3を介し
てバイパス4またはラジエータ5へと送り出さ
れ、再びウオータジヤケツト2へと戻るという循
環をくり返してエンジン1を冷却する。
冷却水温が低いときはラジエータ5への通路を
開閉するサーモスタツトバルブ6が閉じているた
め、ウオータジヤケツト2の冷却水はバイパス4
を通つてジヤケツト2へと戻るが、冷却水温が上
昇するとこれに応動してサーモスタツトバルブ6
が開くため冷却水はラジエータ5へと流れ、そこ
で外気との熱交換により放熱して温度を下げてか
らウオータジヤケツト2へと戻る。
冷却水の循環径路を切り換えるサーモスタツト
バルブ6の開閉切換点は、自動車用エンジンでは
通常80〜90℃の間で設定されており、ラジエータ
5での放熱が不足してそれ以上の水温になつたと
きは補助的に冷却フアンを回して過熱を防止する
ようになつている。(昭和57年8月20日日本自動
車整備振興会連合会発行「3級自動車ガソリンエ
ンジン」p.p.59参照。) しかしながら、このような水循環による冷却装
置では、ラジエータ5での放熱量を急速に変化さ
せることが困難であるため、上述したように冷却
水の循環経路を切り換える等して水温をある範囲
内に保つ程度の機能しか期待できない。
エンジンはその熱効率上できるだけ高温化する
のが望ましいことは良く知られているが、仮に低
負荷運転域での効率を重視した温度設定をする
と、水循環冷却では先に述べた理由から高負荷域
に移行したときにこれに速やかに追従して温度を
下げることが困難であるため、ノツキング等の異
常燃焼を起こしやすくなつてしまう。
このため、一般に冷却水が安全側の比較的低い
温度を保つように冷却系を構成せざるを得ず、こ
れが低負荷域でのエンジンの熱効率を悪化させる
一因になつている。
また、要求放熱量の多い高負荷運転域では上述
したように冷却系の温度設定を安全側に採つてい
るため通常は問題ないのであるが、過給機付きの
エンジンでフルブーストに達したときのように燃
焼室の温度、圧力条件が厳しくなる高出力型のエ
ンジンではそれでも冷却能力が不足しがちである
ので、圧縮比を下げたり、あるいは第2図に示し
たように過給領域での点火時期リタードをして対
処している。(昭和55年3月日産自動車(株)発行
「サービス周報第412号」参照。)つまり、高出力
型のエンジンでは本来効率が良い筈の高負荷運転
域での燃費が冷却系の制限によつて却つて悪化す
る傾向を生じる。
なお、特公昭57−57608号や米国特許第4367699
号など、冷却水の沸騰気化潜熱を利用してエンジ
ン冷却を行うものが提案されているが、これらは
何れも冷却水が循環する冷却系回路を大気側に連
通して系内の圧力変動を避けるようにしているの
で、冷却水蒸気の逸散及び外気の吸引に伴う冷却
性能の悪化という問題があるほか、エンジン温度
を大気圧下での冷却水の沸点以下には下げられ
ず、従つて沸騰冷却とは言え冷却水温が100℃以
下の領域では単なる液相冷却と同様であり、前記
諸問題の解決は図りえない。
(発明の目的) 本発明はこのような背景の下に創案されたもの
で、エンジンウオータジヤケツトに満たした冷却
液の沸騰気化に基づいてエンジンを冷却する閉回
路状の沸騰冷却装置を構成し、エンジン運転状態
に応じてその冷却能力を応答よくかつ広い温度範
囲にわたつて制御可能にするとともに、特に高負
荷運転域では大気圧以下での減圧沸騰をさせるこ
とでエンジン温度を必要なだけ低下させて可及的
な高出力化を可能にすることを目的とする。
(発明の開示) 上記目的を達成するために本発明では、エンジ
ンウオータジヤケツトからの冷媒蒸気を上部に設
けた蒸気通路を介してコンデンサに導入し、コン
デンサで冷却液化した冷媒は下部の冷媒通路を介
してウオータジヤケツトに戻すようにして、ウオ
ータジヤケツトとコンデンサとの間で冷媒が相変
化しながら循環する閉回路を形成する。
冷媒液通路の途中には供給ポンプを介装して、
ウオータジヤケツト内の液相冷媒量が常に所定量
確保されるようにコンデンサからの液化冷媒を圧
送するとともに、コンデンサの内部は気相状態に
維持する。
大気から遮断された冷却系内の液相冷媒の沸点
は系内の圧力に略比例し、圧力はウオータジヤケ
ツトでエンジン燃焼熱をうけて沸騰した冷媒の蒸
気量とコンデンサでの液化量とのバランスで決ま
る。
コンデンサに対しては冷却フアンを設け、必要
に応じこれを駆動して強制冷却風を供給し、コン
デンサでの冷媒蒸気の凝縮液化量を制御して系内
の圧力すなわち温度を所定値に保つ。
内部が気相状態に保たれたコンデンサは、その
性質として放熱効率が著しく高く、雰囲気の熱的
条件の変化に対する応答も極めて速い。
従つて、冷却フアンの作動・不作動に応じて冷
却系内の圧力及び温度は速やかに変化する。
一方、液相冷媒を貯留して補助タンクを上記冷
却系回路に対し電磁弁等を介して連通可能に設
け、エンジン停止時等に補助タンクの冷媒を冷却
系回路内に導入して気相空間部を導入冷媒液で置
換し、外部からの有害な空気の侵入を防止するよ
うに図る。
本発明では上記構成に加えて、さらに冷却系閉
回路内の圧力もしくは温度を検出する手段と、エ
ンジンの運転状態を検出する手段と、前記各検出
手段と協働して冷却フアンを駆動する制御回路と
を備えた制御系統を形成し、エンジン運転状態に
応じて所定のエンジン温度になるように冷却フア
ンを介してコンデンサの放熱量を制御し、特にあ
る程度以上の高速または高負荷運転域ではコンデ
ンサの放熱を促進して冷却系閉回路内の圧力を大
気圧以下の所定の圧力にまで減圧するようにし
た。
これにより、冷却液の沸点を例えば80℃に下
げ、シリンダ、燃焼室壁温度を低下させてノツキ
ング等の異常燃焼を点火時期のリタードや圧縮比
の低減などによらずに回避し、エンジン最大出力
の大幅な向上を実現した。
以下、本発明の実施例を第3図に基づいて説明
する。
(実施例) 第3図において、21はエンジン(本体)、2
2は大部分が水等の液相冷媒で満たされるウオー
タジヤケツト、23はウオータジヤケツト22か
らの冷媒蒸気を冷却液化するコンデンサ、24は
コンデンサ23からの液化冷媒を貯留するタン
ク、25はタンク24の貯留冷媒をウオータジヤ
ケツト22へと戻す供給ポンプ、26はコンデン
サ23に強制冷却風を供給する冷却フアンであ
る。なお、51はターボチヤージヤである。
ウオータジヤケツト22はエンジン21のシリ
ンダ及び燃焼室を包囲するようにシリンダブロツ
ク21a及びシリンダヘツド21bにかけて形成
され、その内部には所定量の液相冷媒が封入され
ている。ウオータジヤケツト22の上方部分は冷
媒蒸気が充満する気相空間22aになつている。
なお、多気筒エンジンでは前記気相空間22aは
各気筒部間で相互に連通される。
ウオータジヤケツト22は、その気相空間22
aに面して接続した冷媒注入管(蒸気マニホール
ド)29及び蒸気通路27を介してコンデンサ入
口部30に連通している。前記冷媒注入管29は
冷媒が循環する径路の最上部に位置し、上方に立
ち上つた注入口部29aはキヤツプ29bで密閉
される。
コンデンサ23の下部タンク24は、冷媒通路
28を介してウオータジヤケツト22に連通し、
ウオータジヤケツト22とコンデンサ23との間
で冷媒が循環する閉回路を形成する。
コンデンサ23は自動車の場合走行風が流通す
る位置に設けられ、冷却フアン26はその前面ま
たは背面側に位置してコンデンサ23に強制冷却
風を供給する。また、供給ポンプ25は冷媒通路
28の途中に位置し、後述する制御系統からの指
令に基づいてタンク24に貯つた液相冷媒をウオ
ータジヤケツト22へと圧送する。なお、冷却フ
アン26と供給ポンプ25は、共に電動式または
電磁クラツチ等を介してエンジン21により駆動
される機械式のものが適用される。
50は上記供給ポンプ25並びに冷却フアン2
6の作動を司る制御回路であり、シリンダヘツド
21bに設けられた液面センサ31と同じく温度
センサ32及びエンジン運転状態を検出するその
他の手段(図示せず)とともに制御系統を形成し
ている。
液面センサ31は、その検出部に対する冷媒液
面の位置に応じてオンオフ的に出力が変化する一
種のスイツチである。制御回路50はこの出力の
変化に基づいて、冷媒液面が液面センサ31の位
置に応じた所定値よりも低下した場合には供給ポ
ンプ25を駆動して再び所定液面レベルに達する
までタンク24の貯留冷媒をウオータジヤケツト
22に補給する。このため、ウオータジヤケツト
22には常に所定量以上の冷媒液が確保される。
なお、この冷却系内に封入される液相冷媒の量
(標準量)は、ウオータジヤケツト22に前述の
ようにして所定液面レベルにまで冷媒が確保され
た状態でコンデンサ23の内部が気相状態になる
程度に設定されている。
温度センサ32は、冷媒の温度または圧力から
エンジン温度を検出し、エンジン温度に応じた出
力を実温度信号として制御回路50に付与する。
制御回路50はこの温度センサ32からの実温
度の検出値とともにエンジン回転、スロツトル開
度、燃料供給量等を周知のセンサ類を介し検出し
てエンジンの運転状態を判別し、前記実温度との
比較に基づいてそのときの運転状態に応じた所定
のエンジン温度になるように冷却フアン26の作
動または停止を制御する。
上記構成に基づく冷却系統としての基本的な作
用について説明すると、ウオータジヤケツト22
内の液相冷媒は、エンジン燃焼熱をうけて加熱さ
れると、そのときの系内の圧力に応じた沸点に達
したところで沸騰を開始し、気化潜熱を奪つて蒸
発気化する。
このとき、冷媒はエンジン21の高温部ほど盛
んに沸騰して気化潜熱相当分の冷却を行なうこと
になるので、燃焼室やシリンダ壁はほぼ均一の温
度に保たれる。このことから、異常燃焼等の不都
合を生じない限界温度の近くにまで燃焼室全体の
温度を高めることが可能になる。
上記沸騰冷却作用の結果発生した冷媒蒸気は蒸
気通路27を介してウオータジヤケツト22の気
相空間22aからコンデンサ23へと流れ、コン
デンサ23での外気との熱交換により冷却されて
凝集液化し、遂次タンク24に貯留される。
この場合、既述したようにコンデンサ23の内
部は気相になつており、高温の冷媒蒸気がコンデ
ンサ23を構成する金属面との間の良好な熱伝達
状態の下に温度差の大きい外気で冷やされること
になるため、液相で放熱する場合よりも大幅に放
熱効率が高められる。因みに、このことからコン
デンサ23並びに冷却フアン26は従来よりも著
しく小型のものを使用できる。
コンデンサ23で液化しタンク24に貯留され
た冷媒は、ウオータジヤケツト22での冷媒液面
レベルの低下に伴う供給ポンプ25の作動により
再びウオータジヤケツト22へと戻されるのであ
り、以上の繰り返しにより沸騰冷却が続けられ
る。
本発明の特徴は、このような沸騰冷却装置にお
いてさらに冷却系回路内の圧力を大気圧以下に減
圧して冷媒の沸点を大幅に低下させ、単位時間あ
たりの発熱量が増加する高速または高負荷運転域
にあつても必要なだけエンジン温度を下げられる
ようにした点にある。
先に述べたように、本発明では冷媒が循環する
系路を外部と遮断して閉回路にしてあるので、コ
ンデンサ23での冷媒蒸気の液化を促進すれば系
内の圧力は大気圧以下に低下し、冷媒の沸点つま
りエンジン温度も下降する。
このような制御を行うためには、系内の温度ま
たは圧力を検出する手段とエンジン運転状態を検
出する手段とを設け、所定の高速または高負荷域
で系内の圧力が大気圧以下の所定圧力またはこれ
に対応した温度になるように冷却フアン26を駆
動する回路を制御回路50として形成する。
具体的には、エンジン回転、吸入空気量、燃料
供給量、車速等を周知のセンサ類(図示せず)か
ら検出してエンジン運転域を判定する一方、温度
センサ32からの信号に基づいて、前記運転域毎
に設定した温度目標値よりも実温度が高いとき
は、冷却フアン26を駆動して系内圧を下げ、目
標値よりも実温度が低いときは冷却フアン26を
停止して系内圧が上昇するようにフイードバツク
制御する。エンジンの負荷または回転速度が高く
なるほど温度目標値を下げるようにすることは言
うまでもない。
このようにして、冷媒の温度を高速または高負
荷では低く、低速低負荷では高く保つ。
温度目標値(T0とする)とエンジン運転域と
の関係は、基本的には上述の通りであるが、冷媒
として水を使用する自動車用ガソリンエンジンの
場合、例えば第7図に示した低速低負荷域(市街
地走行域)ではT0=107℃程度、それ以外の高速
または高負荷域ではT0=80℃程度に採るように
する。
勿論、T0と運転領域との関係をさらに多段階
的に設定し、あるいはT0を負荷・回転比例的に
連続可変設定することも可能であるが、何れにせ
よ熱的負荷が大きくなる運転域では冷却系内の圧
力を大気圧以下に減圧して冷媒の沸点を下げるよ
うにする。
なお、上記温度目標値T0=80℃は、第8図に
示したように圧力としては0.5ataにあたるが、こ
れは一例であつて、コンデンサ23の放熱を促進
すればさらに圧力及び温度が下降するのであり、
エンジンの発生熱量に応じて必要なだけ温度を下
げることが可能である。
もつとも、上述のようにして冷却水温度を80℃
に制御した場合、沸騰冷却では冷却面と冷媒との
間の熱伝達が極めて活発になるので、従来の水循
環冷却(第1図)における水温が65〜70℃のとき
と同程度の冷却能力が得られる。従つて実質的に
はそれほど冷却水温度を下げなくても充分な冷却
が行なえる。
水循環冷却でも水温を65℃程度にすることは可
能であるが、その場合外気との温度差が小さくな
ることもあつてラジエータとして非現実的に大き
なものが必要になり、しかも既に述べたように速
やかに水温を変化させることは困難である。
これに対して本発明では、上述したようにして
水温を容易に下げられ、しかもコンデンサ23の
放熱効率が高いので、冷却フアン26を介しての
冷却風の供給状態に応じて迅速に温度制御でき
る。
高速または高負荷運転時に燃焼室温度を抑える
ことにより、ピストンの焼付きや異常燃焼が発生
しにくくなるほか、吸気充填効率が高められるの
で充分にエンジン出力を引き出すことが可能にな
る。特に、実施例のようにターボチヤージヤ51
を備えたエンジンでは、過給時の燃焼条件が緩和
されるので点火時期リタードを従来(第2図)の
2分の1以下にでき、従つて効率の低下を招くこ
となく高出力が得られる。
因みに、低速低負荷時に燃焼室を高温化するこ
とにより、冷却損失や摩擦損失が減少するので燃
費が向上するうえ、ターボチヤージヤー付エンジ
ンではさらに高温の排気でタービンが駆動される
ことになるので、加速時の過給圧の立ち上りが速
くなつて加速応答性が改善されるという利点をも
生じる。
一方、このような閉回路状の沸騰冷却装置で
は、エンジン停止時には系内が必ず負圧化する。
そこでこの負圧化対策として、外部に設けた補助
タンク41の液相冷媒で気相空間22aを置き換
えるようにしてある。
補助タンク41には少なくとも気相空間22a
と同程度の容量の液相冷媒が貯留され、その内部
は通気機能を有するキヤツプ41aを介して大気
圧が導入される。
この補助タンク41は、途中に電磁弁34を介
装した補助通路37を介してウオータジヤケツト
22に連通する。
エンジン停止後に電磁弁34を開くと、温度低
下に伴う圧力の減少に基づいて補助タンク41の
貯留冷媒が系内へと導入され、やがて系内の空間
部分は大部分が液相冷媒で置換されることにな
る。
これにより、エンジン停止時に冷却系内に有害
な空気が侵入するのを確実に防止できる。
なお、上記状態からエンジンを始動すると、燃
焼熱をうけて沸騰気化した冷媒蒸気の圧力で系内
の液相冷媒は補助通路37及び補助タンク41へ
と押し戻される。ウオータジヤケツト22の冷媒
液量は供給ポンプ25の補給作動により所定値に
維持されるので、見かけ上はコンデンサ23の液
量のみが減少してその液面レベルが低下してい
く。やがてコンデンサ23の内部が気相になる
と、タンク24の液面レベルからこれを検知した
液面センサ39からの信号に基づいて電磁弁34
が閉じ、以後は既述した沸騰冷却を行う。
さらに、この実施例では、もし系内に空気が侵
入した場合にはこれを排除するために、補助タン
ク41と冷媒液通路28とを第2の補助通路36
を介して連通可能とし、空気侵入時には三方電磁
弁33を介して供給ポンプ25の吸込側を下部タ
ンク24側から補助通路36へと切り換えるとと
もに供給ポンプ25を駆動して補助タンク41の
冷媒をウオータジヤケツト22へと圧送する。こ
のとき、冷却系回路の最頂部を補助タンク41の
内部(大気圧)に連通する通路38の電磁弁35
を開いて、侵入空気を排出する。
このエア抜き作動は、冷却系回路の最頂部にあ
たる冷媒注入管29に液面センサ40を設け、冷
機時の冷媒液面を検出して行なう。つまり、冷機
時には先に述べたようにして系内が液相冷媒で満
たされるわけであるが、もし系内に空気が侵入し
ていれば、その分だけ冷媒の導入量が減少して空
間が残り、言い換えれば液面センサ40のレベル
に達する前に冷媒の導入が終了する。従つて、例
えば冷機始動直後に液面センサ40を介して空気
の侵入を検出できるわけである。
そして、上記供給ポンプ25の作動によつて冷
媒液面レベルが液面センサ40の位置に達したと
ころで通路36,38を閉じてエア抜きを終了す
る。
ところで、エンジン21の高負荷時などでの減
圧沸騰時に冷却系内の負圧化による系内への空気
侵入防止を徹底化するため、特に気密性が要求さ
れるシリンダブロツク21aとシリンダヘツド2
1bとの接合部には、例えば第4図に示したよう
にジヤケツト外壁部60の端面部分に対応したシ
リンダヘツド21bの底面に燃焼室を包囲するよ
うに環状溝61を形成してOリング状の弾性体シ
ール材62を収装するとともに、シリンダボア6
3とシリンダヘツド21bとの間には第5図また
は第6図に示したような金属製の薄板状ガスケツ
ト64を挾持してシールを図る。
このようにすると、ガスケツト64の厚みでシ
ール材62の圧縮量を適正に保てるため、系内が
負圧化した時の外気の侵入を効果的に抑えられ
る。
この結果、走行中にコンデンサ23に外気が吸
引されて放熱効率が低下し実質的に減圧沸騰が不
可能あるいは不充分になる等の問題を回避でき
る。
なお、本発明によれば上述したようにしてエン
ジン運転状態に応じて速やかにエンジン温度が変
化し、燃費が重要視される市街地走行域では高
温、出力が重視される高速または高負荷域では低
温という対応関係がある。
運転者がこのような対応関係を認識できれば、
その意図に沿つたエンジンコントロールが可能に
なる。
このためには、例えば第9図に示したような温
度表示装置70を自動車の計器盤に設ける。
温度表示装置70には、温度センサ32(第3
図)等を介してエンジン温度に応じた量だけ振れ
る指針71を設け、盤面72に記した「HOT」、
「COLD」、「FUEL ECONOMY」、「HIGH
POWER」等の文字及び目盛73と指針71の指
示位置とからエンジン温度状況を認識できるよう
にする。
文字または目盛73をLCDやLEDのような表
示素子で形成し、指針71の指示位置に対応する
素子が発光あるいは点滅するようにすればさらに
好ましい。また指針71を設ける替りにデジタル
表示で温度を直読できるようにしても良いが、そ
の場合は温度に応じて表示文字色を変化させるな
どして経済運転域と高出力運転域とを判別しうる
ように図る。
第10図に示したように通常の水温計75はH
(=HOT)とC(=COLD)の表示の間で指針7
6が振れるのみで、実質的には暖機が終了したか
否か、あるいはオーバヒートしていないかどうか
を確認しうる程度にすぎなかつたが、上記表示装
置70によればエンジン温度が明確に示されるの
で、例えば指針71が常に「FUEL
ECONOMY」の温度領域を示すような運転を心
がけることにより有効に燃費節約の目的を果たせ
る。
(発明の効果) 以上を要するに本発明によれば、エンジンウオ
ータジヤケツトとコンデンサとの間に形成した冷
却系閉回路内に水等の液相冷媒を封入し、ウオー
タジヤケツトで燃焼熱をうけて沸騰気化した冷媒
をコンデンサで冷却液化して再びウオータジヤケ
ツトに戻す冷却サイクルにより効率の高い冷却性
能を確保し、コンデンサに供給する冷却風量に基
づいて冷却系内の圧力を増減することによりエン
ジン温度を可変制御するように図り、特にエンジ
ン高速または高負荷時には系内圧力を大気圧以下
に減圧して冷媒の沸点を大幅に低下させて沸騰を
促すことにより大量の燃焼時発生熱を吸収冷却し
うるようにしたので、燃焼室温度を確実に所望の
温度に制御することができ、従つてピストン溶損
や異常燃焼の発生を回避し、あるいは点火時期リ
タードを減らして、容易にエンジンの効率向上及
び出力増強を達成できるという効果を生じる。
一方、冷却系の閉回路化に起因してのエンジン
停止中の系内負圧化に対しては、補助タンクから
の冷媒で液置換することにより対処し、系内への
空気の侵入を防いで冷却性能の低下を回避でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来例の概略図である。第2図はター
ボ過給エンジンの吸気管圧力と点火時期進角の関
係を表す進角特性図である。第3図は本発明の一
実施例の概略図である。第4図はシリンダヘツド
とシリンダブロツクとの接合部の詳細を示す断面
図、第5図、第6図はそれぞれガスケツトの一例
の断面図である。第7図は実施例の温度制御特性
を説明するための自動車の性能曲線図である。第
8図は水の沸点と圧力との関係を表す特性図であ
る。第9図は実施例に適合する温度表示装置の一
例の正面図、第10図は一般的な水温計の正面図
である。 21……エンジン(本体)、22……ウオータ
ジヤケツト、22a……気相空間、23……コン
デンサ、24……タンク、25……供給ポンプ、
26……冷却フアン、27……蒸気通路、28…
…冷媒液通路、31,39,40……液面セン
サ、32……温度センサ、33,34,35……
電磁弁、36,37……補助通路、41……補助
タンク、50……制御回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大部分を液相冷媒で満たしたエンジンウオー
    タジヤケツトと内部を気相状に保つたコンデンサ
    とを、上部の冷媒蒸気を流す蒸気通路とコンデン
    サからの液化冷媒を供給ポンプを介して戻す冷媒
    通路とで連通して冷媒が循環する閉回路を形成
    し、コンデンサに強制冷却風を供給する冷却フア
    ンを設けるとともに、液相冷媒を貯留した補助タ
    ンクを弁手段を介して前記閉回路に接続し、さら
    に冷却系閉回路内の圧力もしくは温度を検出する
    手段と、エンジンの運転状態を検出する手段と、
    前記各検出手段と協働して所定の高速または高負
    荷運転域にて冷却フアンを駆動し閉回路内を大気
    圧以下に減圧する制御回路とを備えたエンジンの
    沸騰冷却装置。 2 制御回路は予め設定したエンジン運転域毎に
    段階的または連続的に冷却系閉回路内の圧力及び
    温度を制御するように回路構成したことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載のエンジンの沸
    騰冷却装置。
JP58202179A 1983-10-28 1983-10-28 エンジンの沸騰冷却装置 Granted JPS6093113A (ja)

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