JPH0113770Y2 - - Google Patents

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JPH0113770Y2
JPH0113770Y2 JP1983177757U JP17775783U JPH0113770Y2 JP H0113770 Y2 JPH0113770 Y2 JP H0113770Y2 JP 1983177757 U JP1983177757 U JP 1983177757U JP 17775783 U JP17775783 U JP 17775783U JP H0113770 Y2 JPH0113770 Y2 JP H0113770Y2
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【考案の詳細な説明】 (技術分野) この考案は、液相冷媒の沸騰気化に基づいてエ
ンジンを冷却する沸騰冷却装置を備えた車両のオ
イルクーラに関する。
(技術的背景) エンジンウオータジヤケツトとラジエータとの
間で冷却水を循環させる水冷冷却装置は、ラジエ
ータの能率及び寸法上の制限並びに水の熱容量の
関係上、要求放熱量を満足させるためには大量の
冷却水を循環させる必要があり、このためにウオ
ータポンプが大きな駆動損失になつており、また
エンジン運転状態に応じて冷却水を適温に可変制
御するのは困難であつた。
一方、特公昭57−57608号や米国特許4367699号
により、水の気化潜熱を利用して小量の冷却水循
環量でエンジン冷却を行なえるようにした冷却装
置が提案されている。これらは、ウオータジヤケ
ツトに貯留した冷却水をエンジン発生熱で沸騰さ
せ、発生蒸気を放熱器で液化してウオータジヤケ
ツトに戻すというサイクルで冷却を行なうように
したものであるが、いずれも冷却水蒸気が流通す
る径路を大気に連通して圧力変動を避ける構造を
とつているため、冷却水が消耗しやすい等のメン
テナンス上の問題のほか、エンジン温度の大気圧
下での冷却水の沸点に固定化されるので要求放熱
量の変動巾が大きい自動車用エンジン等には適用
し難いという問題点があつた。
これに対して本出願人は、特願昭58−145467号
(特開昭60−36712号公報)などにより、閉ループ
状の冷却回路内に液相冷媒を封入し、その圧力を
変化させることにより沸点を制御してエンジン運
転状態に応じた効率の良い冷却を行なえるように
した沸騰冷却装置を提案している。
これを第1図により説明すると、図において2
1はエンジン(本体)、22は大部分が水等の液
相冷媒で満たされるウオータジヤケツト、23は
ウオータジヤケツト22からの冷媒蒸気を冷却液
化するコンデンサ、24はコンデンサ23からの
液化冷媒を貯留するタンク、25はタンク24の
貯留冷媒をウオータジヤケツト22へと戻す供給
ポンプ、26はコンデンサ23に強制冷却風を供
給する冷却フアンである。
ウオータジヤケツト22はエンジン21のシリ
ンダ及び燃焼室を包囲するようにシリンダブロツ
ク21a及びシリンダヘツド21bにかけて形成
され、その内部には所定量の液相冷媒が封入され
ている。ウオータジヤケツト22の上方部分は冷
媒蒸気が充満する気相空間22aになつている。
なお、多気筒エンジンでは前記気相空間22aは
各気筒部間で相互に連通される。
ウオータジヤケツト22は、その気相空間22
aに面して接続した冷媒注入管(蒸気マニホール
ド)29及び蒸気通路27を介してコンデンサ入
口部30に連通している。前記冷媒注入管29は
冷媒が循環する径路の最上部に位置し、上方に立
ち上つた注入口部29aはキヤツプ29bで密閉
される。
コンデンサ23の下部タンク24は、冷媒通路
28を介してウオータジヤケツト22に連通し、
ウオータジヤケツト22とコンデンサ23との間
で冷媒が循環する閉回路を形成する。
コンデンサ23は自動車の場合走行風が流通す
る位置に設けられ、冷却フアン26はその前面ま
たは背面側に位置してコンデンサ23に強制冷却
風を供給する。また、供給ポンプ25は冷媒通路
28の途中に位置し、後述する制御系統からの指
令に基づいてタンク24に貯つた液相冷媒をウオ
ータジヤケツト22へと圧送する。なお、冷却フ
アン26と供給ポンプ25は、共に電動式であ
る。
50は上記供給ポンプ25並びに冷却フアン2
6の作動を司る制御回路であり、シリンダヘツド
21bに設けられた液面センサ31と同じく温度
センサ32及びエンジン運転状態を検出するその
他の手段(図示せず)とともに制御系統を形成し
ている。
液面センサ31は、その検出部に対する冷媒液
面の位置に応じてオンオフ的に出力が変化する一
種のスイツチである。制御回路50はこの出力の
変化に基づいて、冷媒液面が液面センサ31の位
置に応じた所定値よりも低下した場合には供給ポ
ンプ25を駆動して再び所定液面レベルに達する
までタンク24の貯留冷媒をウオータジヤケツト
22に補給する。このため、ウオータジヤケツト
22には常に所定量以上の冷媒液が確保される。
なお、この冷却系内に封入される液相冷媒の量
(標準量)は、ウオータジヤケツト22に前述の
ようにして所定液面レベルにまで冷媒が確保され
た状態でコンデンサ23の内部が気相状態になる
程度に設定されている。
温度センサ32は、冷媒の温度または圧力から
エンジン温度を検出し、エンジン温度に応じた出
力を実温度信号として制御回路50に付与する。
制御回路50はこの温度センサ32からの実温
度の検出値とともにエンジン回転、スロツトル開
度、燃料供給量等を周知のセンサ類を介し検出し
てエンジンの運転状態を判別し、前記実温度との
比較に基づいてそのときの運転状態に応じた所定
のエンジン温度になるように冷却フアン26の作
動または停止を制御する。
エンジン運転状態と制御温度値との関係は、こ
れをエンジンの仕様や目的、用途に応じて自由に
設定できることは言うまでもないが、一般に自動
車用エンジンでは市街地走行時のように負荷また
は回転速度が低い運転域では比較的高温に保ち、
高速高負荷域では温度が低下するように図る。
上記構成に基づく冷却系統としての基本的な作
用について説明すると、ウオータジヤケツト22
内の液相冷媒は、エンジン燃焼熱をうけて加熱さ
れると、そのときの系内の圧力に応じた沸点に達
したところで沸騰を開始し、気化潜熱を奪つて蒸
発気化する。
このとき、冷媒はエンジン21の高温部ほど盛
んに沸騰して気化潜熱相当分の冷却を行なうこと
になるので、燃焼室やシリンダ壁はほぼ均一の温
度に保たれる。このことから、異常燃焼等の不都
合を生じない限界温度の近くにまで燃焼室全体の
温度を高めることが可能になる。
上記沸騰冷却作用の結果発生した冷媒蒸気は蒸
気通路27を介してウオータジヤケツト22の気
相空間22aからコンデンサ23へと流れ、コン
デンサ23での外気との熱交換により冷却されて
凝集液化し、逐次タンク24に貯留される。
この場合、既述したようにコンデンサ23の内
部は気相になつており、高温の冷媒蒸気がコンデ
ンサ23を構成する金属面との間の良好な熱伝達
状態の下に温度差の大きい外気で冷やされること
になるため、液相で放熱する場合よりも大幅に放
熱効率が高められる。因みに、このことからコン
デンサ23並びに冷却フアン26は従来よりも著
しく小型のものを使用できる。
コンデンサ23で液化しタンク24に貯留され
た冷媒は、ウオータジヤケツト22での冷媒液面
レベルの低下に伴う供給ポンプ25の作動により
再びウオータジヤケツト22へと戻されるのであ
り、以上の繰り返しにより沸騰冷却が続けられ
る。
一方、このような閉回路状の沸騰冷却装置で
は、エンジン停止時には系内が必ず負圧化する。
そこでこの負圧化対策として、外部に設けた補助
タンク41の液相冷媒で気相空間22aを置き換
えるようにしてある。
補助タンク41には少なくとも気相空間22a
と同程度の容量の液相冷媒が貯留され、その内部
は通気機能を有するキヤツプ41aを介して大気
圧が導入される。
この補助タンク41は、途中に電磁弁34を介
装した補助通路37を介してウオータジヤケツト
22に連通する。
エンジン停止後に電磁弁34を開くと、温度低
下に伴う圧力の減少に基づいて補助タンク41の
貯留冷媒が系内へと導入され、やがて系内の空間
部分は大部分が液相冷媒で置換されることにな
る。
これにより、エンジン停止時に冷却系内に有害
な空気が侵入するのを確実に防止できる。
なお、上記状態からエンジンを始動すると、燃
焼熱をうけて沸騰気化した冷媒蒸気の圧力で系内
の液相冷媒は補助通路37及び補助タンク41へ
と押し戻される。ウオータジヤケツト22の冷媒
液量は供給ポンプ25の補給作動により所定値に
維持されるので、見かけ上はコンデンサ23の液
量のみが減少してその液面レベルが低下してい
く。やがてコンデンサ23の内部が気相になる
と、タンク24の液面レベルからこれを検知した
液面センサ39からの信号に基づいて電磁弁34
が閉じ、以後は既述した沸騰冷却を行う。
以上のように、この沸騰冷却装置はエンジンの
運転状態に応じて速やかに放熱量を制御でき、従
つてエンジンを常に最適な温度条件で運転できる
ので燃費の向上や出力の増強に大きく貢献し、さ
らに放熱効率に悪影響を及ぼす冷却系内への空気
の侵入については、冷媒の液置換により自己管理
的にこれを防止しているので、極めて実用性が高
いという特徴がある。
ところで、エンジンの潤滑装置は、各摺動部や
回転部にエンジンオイルを供給し、エンジンオイ
ルの働きにより各部の摩擦抵抗を減らし、エンジ
ンの機能を十分に発揮させるためのものである。
この場合、摩擦抵抗として消費されるエネルギ
は熱エネルギに変化して油温を上昇させる。油温
の上昇により粘度が低下すると、潤滑個所では油
膜切れを生じたり、また油の劣化を招く。
このため、油温を所定の範囲内に制御すること
は各装置の所期の性能を満足させるうえに重要で
ある。
そこで、エンジンオイルについては、第2図の
ように、チユーブアンドコルゲートフイン型の熱
交換器60をオイルクーラ(空冷式)として用
い、油温の上昇を防止するものがある。
しかし、構造が複雑でコスト高となつており、
その割には冷却性能に優れているとはいえない。
また、エンジンの出力を車輪に伝達する動力伝
達系路に自動変速機を介装した車両では、自動変
速機油(以下ATFと称す)の油温の上昇を防止
するため、第3図のように、ラジエータ61のロ
アタンク62内にATFを循環させる冷却チユー
ブ63を設け、ラジエータ61にオイルクーラを
兼用させたものがある。
この場合、高温のATFは強制循環される冷媒
との間に熱交換を行なうが、冷却媒体が相変化を
伴わない液冷式であるため、熱伝達率がもともと
小さく、安定した冷却性能を発揮させるのがきわ
めて困難であつた。
例えば、冷却チユーブ入口64でのATFの油
温を約150℃、ATFの流量を1/分としても、
冷却チユーブ出口65での油温の低下は最大20℃
程度しか期待できないのである。
(考案の目的) 本考案は、エンジンの沸騰冷却に使用される冷
媒の沸騰気化潜熱を利用してエンジンオイルや
ATF等の潤滑油を冷却することにより、安定し
た冷却性能の得られるオイルクーラを提供するこ
とを目的とする。
(考案の構成並びに作用) 本考案は、エンジンの沸騰冷却装置を備える車
両を前提とする。
すなわち、エンジンの沸騰冷却装置は、大部分
を液相冷媒で満たしたエンジンウオータジヤケツ
トと、内部を気相状に保つたコンデンサと、前記
ウオータジヤケツト上部に充満する冷媒蒸気をコ
ンデンサ上部の入口部に流す蒸気通路と、コンデ
ンサ下部に位置してコンデンサで液化した冷媒を
貯留するタンクと、この下部タンク内の貯留冷媒
を供給ポンプを介して前記ウオータジヤケツトに
戻す冷媒通路とからなる閉回路と、前記コンデン
サに強制冷却風を供給する冷却フアンと、液相冷
媒を貯留した補助タンクと、この補助タンクと前
記閉回路を弁手段を介して連通する通路と、前記
下部タンクの液面レベルを一定に保つ手段とから
構成される。
以上の前提となる車両に、本考案では、前記下
部タンクと同じ高さに位置してエンジンオイルや
自動変速機油等の潤滑油を冷却する熱交換器と、
前記下部タンク内の貯留冷媒の一部を熱交換器に
導く通路と、前記潤滑油との熱交換により発生す
る冷媒蒸気を前記コンデンサ上部に戻す通路とを
設ける。
ここに、冷媒の過冷却度(後述する)を小さく
でき、かつ熱交換器の冷媒液面レベルが最適な位
置に保たれることから冷媒蒸気の発生と離脱がス
ムーズに行なわれ、これにて冷却性能が十分に発
揮される。
実施例 以下図示実施例に基づいて説明する。
第4図は本考案の第1実施例の概略図で、自動
変速機を備える車両に適用されたものである。
図中、70はケース71内にコイル状に加工し
た冷却チユーブ72を設けた蛇管式の熱交換器
で、この冷却チユーブ72は自動変速機80の
ATFを循環する回路81の一部を構成する。
また、熱交換器70は下部タンク24と同じ高
さに設置され、そのケース71内には、下部タン
ク24からの貯留冷媒の一部が冷媒通路74を介
して導かれる。
ここに、下部タンク24では制御回路50の働
きにより、その液面レベルが液面センサ39を取
り付けた位置に保たれるので、熱交換器70に導
かれた貯留冷媒の液面レベルも下部タンク24と
同じ高さに保持されることになるが、この場合
に、熱交換器70内の液面レベルが冷却チユーブ
72のすぐ上部にくるように冷却チユーブ72を
固定している。
熱交換器70では、ATFが高温になるとこの
高温のATFとの熱交換により蒸気となつた冷媒
がケース71上方の気相空間73に充満するの
で、この冷媒蒸気は上方に立ち上がる蒸気通路7
5を介してコンデンサ上部の蒸気通路27に戻さ
れる。
したがつて、エンジンを沸騰冷却する閉回路
に、新たにATFを沸騰冷却する閉回路が並列接
続されたことになる。このため、熱交換器70の
温度制御は、独立の制御系統を形成しなくとも、
エンジン温度を制御する制御回路50により附随
的に行なわれる。
その他の部分は第1図と同一なので、同一部分
には同一符号を付して説明を省略する。
沸騰冷却式の熱交換器70では、冷媒蒸気の発
生および離脱がスムーズに行えることが冷却性能
上重要であり、そのためには熱交換器70に導入
される冷媒の過冷却度を小さくすることと熱交換
器70内での冷媒液面レベルを伝熱面の最上端近
辺位置(最適位置)に保つことがポイントとな
る。
ここで、過冷却度とは、冷媒の沸騰温度と実際
の液相冷媒温度との差で定義される値(たとえば
冷媒を水、系内の圧力を1気圧とすると、沸騰温
度は100℃であるから、実際の水温が80℃であれ
ば過冷却度は20℃ということになる)をいい、過
冷却度が小さい冷媒であるほど冷却効果が大き
い。なぜなら、沸騰冷却は冷媒の相変化を最大限
に利用する点に要点があるため、液相冷媒が沸騰
温度に近いほど、直ぐに気化して大きな冷却性能
が発揮されるのに対し、過冷却度が大きいと、沸
騰するまでに時間がかかり、そのあいだは気化す
ることができないので、沸騰冷却のメリツトを十
分に活かせなくなるからである。
こうした過冷却度でみると、下部タンク24に
貯留する冷媒は、冷媒蒸気が凝縮した直後のもの
であるため、その温度はそのときの系内の圧力に
応じた沸騰温度に近い(過冷却度が小さい)の
で、この沸騰温度に近い液相冷媒が冷媒通路74
を介して熱交換器70に導入されると、冷却チユ
ーブ72を循環するATFが冷えている場合は、
この沸騰温度に近い液相冷媒により速やかに予熱
されるほか、自動変速機80の作動により冷却チ
ユーブ72を循環するATFが高温になると、こ
の沸騰温度に近い液相冷媒が直ぐに沸騰を開始し
てATFを効率良く冷却する。つまり、冷媒蒸気
の発生がスムーズに行なわれる。
また、熱交換器70内の冷媒液面レベルは伝熱
面の最上端近辺にあるときに最も性能が発揮され
る。ここに、下部タンク24では液面レベルが液
面センサ39の取り付けられた一定位置に保持さ
れることから、熱交換器70が下部タンク24と
同じ高さに配置されると、熱交換器70でも同じ
高さの液面レベルとなり、かつその液面レベルが
冷却チユーブ72のすぐ上部にくるようにされて
いるので、熱交換器70内の冷媒液面レベルが最
適位置に保たれ、これにて冷媒蒸気の離脱が容易
に行なわれる。
この結果、相変化を伴う伝達率は通常の水循環
による熱伝達率にくらべ、約2.7倍から数10倍に
達する。
例えば、冷却チユーブ入口76でのATFの油
温が150℃、そのときの液相冷媒の沸点が100℃で
あるとすると、冷却チユーブ出口77でのATF
の油温は100℃近くまで低下させることができる。
この場合、熱伝達率を通常の水循環によるものに
換算すると、最低でも50℃×2.7=135℃の温度差
に相当するのである。
このように、沸騰冷却によると、冷却性能は格
段に向上するので、ATFを熱交換器70を経由
して循環させることによりATFの温度制御は常
に安定して良好に行なわれ、ATFは高速高負荷
状態のような過酷な運転状態においても、自動変
速機の所期の性能を満足させることができる。
第5図は、本考案の第2実施例の要部拡大斜視
図で、エンジンオイルを潤滑する装置に適用され
たものである。
この場合には、オイルポンプの下流のオイルの
循環回路83の途中に冷却チユーブ72が介装さ
れ、高温のエンジンオイルの循環によりエンジン
オイルは沸騰気化する冷媒との間で熱交換を行な
う。
したがつて、消防車のように、走行風の得られ
ない停車状態で、エンジンをフル回転させる場合
や熱負荷の大きな車両の場合にあつても沸騰冷却
によりきわめて有効にエンジンオイルの過度の油
温上昇が回避され、摺動各部の焼付や油の劣化を
防止できる。
なお、第4図、第5図で、ATFやエンジンオ
イルの循環される冷却チユーブ72を、下部タン
ク24内に設けると、コンデンサ23が同時に潤
滑油のオイルクーラとして機能することになり、
この場合には、上記効果に加えて、さらにコスト
ダウンを図ることができる。
(考案の効果) 以上のように、本考案によれば、コンデンサで
液化した冷媒を一定液面レベルで貯留する下部タ
ンクと同じ高さにエンジンオイルや自動変速機油
等の潤滑油を冷却する熱交換器を位置させ、前記
下部タンク内の貯留冷媒の一部をこの熱交換器に
導く通路と、前記潤滑油との熱交換により発生す
る冷媒蒸気を前記コンデンサ上部に戻す通路とを
設けたので、冷媒蒸気の発生と離脱がスムーズに
行なわれることになり、したがつてオイルクーラ
としての冷却特性を常に安定して発揮させること
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はエンジンの沸騰冷却装置の概略図であ
る。第2図、第3図は従来例のエンジンオイルの
熱交換器、ATFの熱交換器をそれぞれ示す正面
図である。第4図は本考案の第1実施例の概略
図、第5図は本考案の第2実施例の要部拡大斜視
図である。 21……エンジン(本体)、22……ウオータ
ジヤケツト、22a……気相空間、23……コン
デンサ、24……タンク、25……供給ポンプ、
26……冷却フアン、27……蒸気通路、28…
…冷媒通路、31……液面センサ、32……温度
センサ、34……電磁弁、37……補助通路、4
1……補助タンク、50……制御回路、70……
熱交換器、72……冷却チユーブ、74……冷媒
通路、75……蒸気通路、80……自動変速機、
81,83……循環回路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 大部分を液相冷媒で満たしたエンジンウオータ
    ジヤケツトと、内部を気相状に保つたコンデンサ
    と、前記ウオータジヤケツト上部に充満する冷媒
    蒸気をコンデンサ上部の入口部に流す蒸気通路
    と、コンデンサ下部に位置してコンデンサで液化
    した冷媒を貯留するタンクと、この下部タンク内
    の貯留冷媒を供給ポンプを介して前記ウオータジ
    ヤケツトに戻す冷媒通路とからなる閉回路と、前
    記コンデンサに強制冷却風を供給する冷却フアン
    と、液相冷媒を貯留した補助タンクと、この補助
    タンクと前記閉回路を弁手段を介して連通する通
    路と、前記下部タンクに貯留される冷媒の液面レ
    ベルを一定に保つ手段とから構成される沸騰冷却
    装置を備える車両において、前記下部タンクと同
    じ高さに位置してエンジンオイルや自動変速機油
    等の潤滑油を冷却する熱交換器と、前記下部タン
    ク内の貯留冷媒の一部を熱交換器に導く通路と、
    前記潤滑油との熱交換により発生する冷媒蒸気を
    前記コンデンサ上部に戻す通路とを設けたことを
    特徴とする車両のオイルクーラ。
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JPS58214612A (ja) * 1982-06-08 1983-12-13 Nagatoshi Suzuki 内燃機関の潤滑油冷却装置

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