JPH0144696Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はチヤイルドロツク機構のレバー、ロツ
キングレバー等に応用できる操作レバーを有する
ドアロツク装置に関するものである。

近年走行時に子供の不注意ないたずらによるド
ア開放を防止するため、安全装置としてサイドド
アロツクにチヤイルドロツク機構を採用している
車両が増えている。しかしそのロツク機構は複雑
な構造であり、コスト高となる欠点があつた。

本考案は操作レバーを１つの部品で構成して部
品点数を低減し、従来の欠点を除去してなるドア
ロツク装置を得ることを目的とするものである。

以上の目的を達成するための本考案は、レリー
ズピンを円滑に係合、非係合位置に作動させるよ
うに円弧状長孔を形成した操作レバーにおいて、
回転軸、、板バネ及び操作部を一体的に形成して
なり、該板バネは応力の低減を図るため前記回転
軸に対して円弧状に配設し、部品そのものを小形
化しながらスパン長さを得ると同時に、円弧状板
バネにより応力の分散を図るようにした構成とな
つている。

従つて本考案は操作レバーをドアロツクベース
に嵌込むだけでその機能を果すことができるの
で、大巾な組付け工数の低減を図ることができ、
同時に操作部分まで含めて樹脂で一体化するた
め、質感よく操作することが可能である。また組
付け状態においては、全ての部分に応力がかかつ
ていないため、クリープの影響を受けることな
く、長期にわたつてその機能を発揮することがで
きる等の効果を奏するものである。

以下本考案の実施例を図面について説明するに
当り、先ず第１図及び第２図の従来のドアロツク
装置について説明する。なお、第１図は正面図、
第２図は同側面図である。図において１はボデ
イ、２はインナーベース、３はリフトレバー、４
はアウターレバーで、該リフトレバー３はアウタ
ーレバー４に対して相対回転可能に、かつアウタ
ーレバー４に連動されるように配設されている。

またアウターレバー４に形成された長孔４ａ内
に収容されて該長孔４ａ内をスライドし得るピン
５が、軸６を中心に回転可能で、かつスプリング
７により節度を保たれているロツキングレバー８
にリンク９を介して連結されている。チヤイルド
レバー１０は、軸１１を中心に回転可能に配設さ
れ、かつ該チヤイルドレバー１０にはピン１２を
円滑に係合、非係合位置に作動させるように円弧
状長孔１０ａが形成され、かつ該チヤイルドレバ
ー１０はトーシヨンバネ１３によりその節度を保
たれている。

さてドア閉時状態から図示しないインサイドハ
ンドルにより第１インナーレバー１４を軸１５を
中心に第２図で反時計方向に回転させると、第２
インナーレバー１６も反時計方向へ回転し、アウ
ターレバー４に回転力を伝達する。従つてアウタ
ーレバー４は第１図において軸１７を中心に反時
計方向へ回転し、その長孔４ａ内に収容されたピ
ン５を介してリフトレバー３反時計方向へ回転さ
せる。従つてリフトレバー３とピン１８を介して
連結されている図示しないポールが、軸１７中心
に回転し、その爪と図示しないラツチとの係合が
外れ、ラツチも同方向に回転し、ドアは開放され
る。

次にドアを施錠する場合には、解錠状態から図
示しないインナーロツクボタンにより、ロツキン
グレバー８を第２図において軸６を中心に反時計
方向へ回転させると、ロツキングレバー８に連結
されているリンク９は、第１図で上方へ持上げら
れるので、リンク９の先端に連結されているピン
５はリフトレバー３と非係合となり、アウターレ
バー４又は第１インナーレバー１４を操作しても
ドアは開放しない。

次にチヤイルドロツク作用を述べると、チヤイ
ルドレバー１０がアンロツク位置にある状態から
該レバー１０を軸１１を中心に反時計方向へ回転
させると、その長孔１０ａに接しているピン１２
は、第２インナーレバー１６の長孔１６ａに沿つ
て移動し、第１インナーレバー１４を操作して
も、該レバー１４とピン１２は非係合になつてい
るので、第２インナーレバー１６は回転せずドア
は開放しない。

以上は従来のチヤイルドロツク機構付ドアロツ
ク装置の１例の説明であつたが、第３図は同機構
におけるチヤイルドレバー部の組付け部品の分解
斜視図である。第３図に示す如く従来は、チヤイ
ルドレバー１０をトーシヨンスプリング１３を用
い、ベースプレート１９へピン１１を用いてカシ
メ付けることにより組付け、適切な節度をもつて
その位置に静止し、インサイドハンドルからのス
トロークを伝達及び離脱させる構造となつてい
た。従つて多くの組付け工数を要し、複雑な構造
で、コスト高となる欠点があつた。

第４図〜第６図は本考案の実施例を示すドアロ
ツク装置を示し、１は１はボデイ、、３はリフト
レバー、４はアウターレバー、４ａは長孔、５は
ピン、６は軸、７はスプリング、８はロツキング
レバー、９はリンク、１２はピン、１４は第１イ
ンナーレバー、１５は軸、１６は第２インナーレ
バー、１７は軸、１８はピン、１９はベースプレ
ートであり、これらは第１図、第２図と同じであ
るが、チヤイルドレバー２０は第７図及び第８図
に示す如く、第２図とは構造を異にする。

チヤイルドレバー２０は樹脂製であり、回転枢
軸ピン２１及び節度を与える円弧状板バネ２２、
操作部２３が一体成形により形成されている。枢
軸ピン２１は先端はクリツプ部に形成され、ベー
スプレート１９の孔２４に押し込むことにより回
動自在で、かつ先端が開いて抜け出さなくなる。

板バネ２２は両端がレバー本体に固着されてピ
ン２１と同心の円弧状に形成されると共に、波形
２５状に形成されており、ベースプレート１９に
面する側に突起２６が形成されている。この突起
２６はベースプレート１９に設けられた凹部２７
に係合し、その回動位置が固定されるようになつ
ている。凹部２７は２個設けられ、夫々の凹部２
７と突起２６の係合により、チヤイルドロツク機
構のロツク、アンロツク位置を規制している。

２８はベースプレート１９の切欠き２９に係合
するように折曲げられたチヤイルドレバー２０と
一体のストツパで、該切欠き２９の夫々両側部３
０，３１に当ると、突起２６が２個の凹部２７の
夫々に係合する状態であり、過度の荷重がチヤイ
ルドレバー２０にかかつた時のストツパとしての
機能を有するが、通常は突起２６と凹部２７の係
合で、十分ロツク、アンロツク位置の規制ができ
る。なお、以上はチヤイルドロツク機構について
説明したが、本考案は該機構のみに限定されるも
のではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドアロツク装置の正面図、第２
図は同側面図、第３図は第２図におけるチヤイル
ドレバー部の組付け部品の分解斜視図、第４図は
本考案の実施例を示すドアロツク装置の正面図、
第５図は同側面図、第６図は第５図のＡ〜Ａ断面
図、第７図は第５図におけるチヤイルドレバー部
を裏側からみた分解斜視図、第８図は第７図のチ
ヤイルドレバーの反対側面の側面図、第９図は第
８図の板バネ部の断面図である。 図の主要部分の説明、１２……ピン（レリーズ
ピン）、１９……ベースプレート、２０……チヤ
イルドレバー（操作レバー）、２０ａ……長孔、
２１……回転枢軸ピン（回転軸）、２２……円弧
状板バネ、２３……操作部、２６……突起、２７
……凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レリーズピンを円滑に係合、非係合位置に作動
   させるように円弧状長孔を形成した操作レバーに
   おいて、該操作レバーは回転軸、板バネ及び操作
   部が一体成形により形成されており、該板バネは
   前記回転軸に対して円弧状に形成され、かつ該板
   バネ面にベースプレートの凹部に係合し、ロツ
   ク、アンロツク位置を規制する突起を設けたこと
   を特徴とするドアロツク装置。