JPH0142672B2 - - Google Patents

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JPH0142672B2
JPH0142672B2 JP57170727A JP17072782A JPH0142672B2 JP H0142672 B2 JPH0142672 B2 JP H0142672B2 JP 57170727 A JP57170727 A JP 57170727A JP 17072782 A JP17072782 A JP 17072782A JP H0142672 B2 JPH0142672 B2 JP H0142672B2
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gsh
pbr322
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dna
pbr325
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Hikari Kimura
Kosaku Murata
Toyofumi Mya
Hiroshi Kaijima
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/93Ligases (6)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/02Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link
    • C07K5/0215Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link containing natural amino acids, forming a peptide bond via their side chain functional group, e.g. epsilon-Lys, gamma-Glu

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  • Biotechnology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、グルタチオン生合成酵素の遺伝子を
エツシエリヒア・コリー(E.Coli)系ベクターに
組込んだ組換えプラスミドおよび該プラスミドに
関する。グルタチオンは、グルタミン酸、システ
イン、グリシンよりなるトリペプチドであり広汎
な肝疾患の治療薬としてまた薬試として頻用され
る重要な仕合物である。従来、かかるグルタチオ
ンは、有機合成あるいは微生物(特に酵母)菌体
から抽出する方法で製造されているが、前者は反
応工程の長さとその複雑さにおいて、また後者は
煩雑な操作と菌体内低含量のために必ずしも有利
な方法とは言えず、より効率の優れた生産方法の
開発が望まれている。かかる現状に鑑み、本発明
者らは、生化学的手法と遺伝子組換え技術を組み
合せることにより、大腸菌を形質転換してグルタ
チオン合成活性を与え、この大腸菌を培養するこ
とにより、グルタチオンを高い生産性で製造する
ことに成功した。グルタチオン(以下GSHと略
称する)は、アデノシン―5′―ミリン酸(以下
ATPと略称する)を反応に要する2種の酵素γ
―グルタミル―L―システイン合成酵素(以下
GSH―Iと略称する)とグルタチオン合成酵素
(以下GSH―と略称する)によつて触媒され、
グルタミン酸、システインおよびグリシンより生
合成される。すでに、本発明者らは遺伝子組み換
えによつて第一の酵素GSH―活性が増強され
た大腸菌を育種しこの菌株がGSH生産菌株とし
て優れていることを明らかにした(特願昭56−
120546)。本発明者らは更に本菌株の改良につい
て鋭意研究の結果、GSH生合成に関与する第二
の酵素GSH―の遺伝子(以下gsh―と略称す
る)のクローニングに成功し、GSH―活性の
増強された大腸菌株を取得した。本発明は、この
GSH―活性の増強された組換えプラスミド、
GSH―、GSH―の両酵素活性が増強された
菌換えプラスミドに関する。 以下、本発明をGSH―遺伝子のクローニン
グおよびGSH―・両酵素活性を増強する遺
伝子のクローニング、更にそれ等によるグルタチ
オンの製造法の順に説明する。なお本発明で使用
するベクターは、E.coli系のコビー数が比較的多
いベクタープラスミド、あるいはフアージ等であ
れば特に限定されるものでないが、pBR322およ
びpBR325のプラスミドを使用した場合について
説明する。 GSH―遺伝子のクローニング 本発明において、GSH―遺伝子gshをクロ
ーニングするために適用される方法は、まず宿主
大腸菌としてエツシエリヒア・コリーB(E.coliB
(ATCC23226)株を使用し、これよりアグリカル
チユラル アンド バイオロジカル ケミストリ
ー(Agric.Biol.Chem.),45(9)2131(1981)の方法
に従い変異誘導したGSH―欠損株C912の復帰
変異株RC912を得た後、通常の方法、例えばフエ
ノール法〔バイオケミカ エト バイオフイジク
アクタ(Biochim.Biophys.Acta)、72、619―
629(1963)〕によつて染色体DNAを抽出し、適当
な制限酵素、例えばHin dで染色体DNAを断
片化する。他方、染色体DNAの断片化に用いた
のと同じ制限酵素で、ベクターpBR322を切断
し、更にサイエンス(Science),196、1313―
1319(1977)の方法に準じてアルカリフオスフア
ターゼで処理する。こうして得られるpBR322処
理物を先に調製した染色体DNA処理物と混合し
た後、75℃、5分間の処理でアニーリングし、
T4DNAリガーゼで組み換え体DNAを調製する。
この過程において、使用する制限酵素の種類に制
限はない。またアルカリフオスフアターゼ処理は
必須としない。こうして調製した組み換え体
DNAの中より目的とするGSH―の遺伝子gsh
を選択するため、全組み換え体DNAを、E.
coliBより変異誘導したGSH―活性欠損株
C1001のカルシウムイオン処理によつて(モレキ
ユラ―ジエネラルジエネテイクス(Mloec.gen.
Genet.)、124、1―10(1973))コンビテント化し
た菌体に導入する。かくして得られるDNA導入
株中より、目的の遺伝子gsh―を持つ株を選択
するためテトラメチルチウラムダイサルフアイド
(以下TMTDと略称する)80μg/mlおよびアン
ビシリン(以下Amと略称する)5μg/ml又はテ
トラサイクリン(以下Tcと略す)5μg/mlを含
む最少寒天培地〔KH2PO40.3%、K2HPO40.7%、
MgSO4・7H2O0.01%、(NH42SO40.1%、グル
コース0.5%、寒天1.5%〕(以下DM培地と略称す
る。)に塗布し、37℃で10〜40時間培養する。か
くして生じる大きなコロニーを選択することによ
つて、目的の遺伝子gshを持つ株を容易に取得
できる。この株の持つ換え体DNAをpBR322―
gshと称する。この組み換え体DNAを保持す
る菌体を、L―培地〔酵母エキス0.5%、グルコ
ース0.1%、NaCl0.5%、ペプトン1.0%(PH7.2)〕
にて対数増殖期後期まで生育させた後、150μ
g/mlとなるようクロラムフエニコール(以下
Cmと略称する)を添加して、16時間培養を続け
菌体内の組み換え体DNAの量を増大させる。こ
の菌体を集菌後、常法通り(ニユークレイツク
アシツド リサーチ(Nucleic Acid Res.)、7、
1513―1517(1979))密度勾配遠心によつて
pBR322―gshを大量に調製する。かくして得
られた、組み換え体DNA:pBR322―gshの分
子量は4.2メガダルトン(Md)であり、その構造
はpBR322のHin d部位に1.6MdのRC912株由
来の染色体DNA断片が導入されたものである
(第1図イ)。またPstでRC912の染色体DNAを
処理することによつて、第1図ロのような組換え
体も得られる。この組換え体DNA:pBR322―
gshをE.coli由来の種々の変異株、例えば
RC912、C600に導入することによつて、GSH―
活性が特異的に増強された菌株を得ることがで
きる。 GSH―、両酵素活性増強遺伝子のクローニ
ング 次に、GSH―およびGSH―の両活性を同
時に増強した菌株の造成は、以下の2通りの方法
で行なうことができる。第一の方法は、E.coli由
来の変異株にpBR322―gshとpBR322―gsh
を共存させる方法である。ここで用いられる
pBR322―gshは、特願昭56−120546、特開昭
58−20188に記載したとおり、RC912由来の染色
体DNAを制限酵素Pstで処理して取得される組
み換え体DNA:pBR322―gsh(分子量(4.7)
Mdで2.1Mdに相当するRC912染色体DNA断片
を、pBR322のPst部位に挿入した構造を有す
る(第2図参照))が用いられる。 2種の組み換え体DNAは、先述した方法でコ
ンビテント化したE.coli由来の変異株に導入され
るが、その導入の順序は問わず、場合によつて
は、pBR322―gshとpBR322―gshを混合し
て同時に導入してもよい。これらハイブリドプラ
スミド導入株の選択は前述したTMTDに対する
耐性、あるいはアンビシリン(以下Amと略称す
る)およびテトラサイクリン(以下Tcと略称す
る)に対する感受性を指標にして行なうことがで
きる。例えばE.coliBより変異誘導された株C912
(GSH―活性欠損株)にpBR322―gshの導入
された株の選択はTcを20μg/ml含むL―培地に
生育する菌として容易に行なえる。またC912株
にpBR322―gsh(第1図イのプラスミド)を
導入した株はAmを20μg/ml含むL―培地に生
育する菌として選択できる。L―培地の代りに先
述したDM培地を用いる場合には、10〜20μg/
mlのTMTDに耐性の菌として選択することが可
能である。またpBR322―gsh、pBR322―gsh
の両方を導入した株は、Amを20μg/mlおよ
びTcを20μg/ml含むL―培地に生育する菌とし
て容易に選択できる。 かくして同一菌体内に2種の組換え体DNA:
pBR322―gshとpBR322―gshを合わせ持ち、
GSH―およびGSH―活性が同時に増強され
た菌体を得ることができる。 GSH―とGSH―の両活性を高める第2の
方法は、GSH―とGSH―の両遺伝子を同一
のベクターに連結して、E.coli由来の株に導入す
る方法である。その方法としては、先ずrBR322
―gshをPstで処理して遊離するRC912由来の
DNA断片を単離する。この断片の単離には、
pBR322―gshのPst処理物をアガロースゲル
電気泳動にかけて分離後、ゲルより抽出すること
によつて容易に行なえる(メソツドインエンテイ
モロジー(Methods in Enzymology)、68、176
―182(1979)参照)。単離されたDNA断片をPst
で処理したpBR322―gsh第1図イのプラス
ミドと混合する。この混合物をT4DNAリガーゼ
で処理後カルシウム処理でコンビテント化したE.
coliB由来の株、例えばC912株に導入する。目的
とするgshとgshの遺伝子を含む組み換え体
DNA、(これをpBR322―gsh;と称する)
を保持する菌株の選択は、形質転換操作後の
C912株をTMTD10μg/mlを含むDM―寒天培地
に生育可能な菌株として容易に行なえる。(第3
図参照)。かくしてベクターpBR322上に、GSH
―、GSH―の両遺伝子gshとgshを持つ
組み換え体DNA:pBR322―gsh、が得ら
れ、この組み換え体DNAをE.coli由来の株に導
入することにより、GSH―、GSH―活性を
同時に増強せしめた菌株を取得できる。GSH―
とGSH―活性を同時に増強するもう一つの
方法としては、ベクターpBR322の代りに
pBR325を使うこともできる。pBR325上にGSH
―、GSH―の2つの遺伝子gshとgshを
組み込む方法は、基本的には上述したpBR322の
場合と同じである。その手順は第4図に示すよう
に、pBR322―gshよりPst処理でgshを含
むDNA断片を取り出す。また同様にpBR322―
gshをHin d処理してgshを含むDNA断片
をとり出す。この2種のDNA断片を、pBR325
のPst部位およびHin d部位に挿入し、
pBR325上にgshとgshをもつ組み換え体
DNA:pBR325―gsh、を調製する。この場
合pBR325はCm耐性の遺伝子を持つているので、
形質転換株の選択が非常に容易となる。pBR325
―gsh;をE.coli由来の種々の菌株に導入す
ることによつてGSH―とGSH―の活性が同
時に増強された、菌株を得ることができる。 グルタチオンの製造法 かくして得られるGSH―とGSH―および
GSH―の活性が増強された大腸菌を用いる
GSHの生産は、以下のように行なうことができ
る。GSH―あるいはGSH―とGSH―の両
活性が増強された菌株を、炭素源、窒素源、無機
塩などを含む栄養培地、あるいは最少培地(DM
培地など)に接種し振盪培養する。炭素源として
は、グルコース、フラクトース、グリセロール、
シユークロースなど、また窒素源としては、塩化
アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム(尿素)などの無機態窒素の他、酵母エキ
ス、ペプトン、肉エキスなどの有機態窒素を使用
できる。また微量金属元素として、塩化マグネシ
ウム、塩化マンガンなどの添加も効果的である。
用いる炭素源の濃度は、0.1〜5%、好適には0.5
%、窒素源の濃度は0.05〜5%、好適には0.5%、
また微量金属元素は、0.005%程度添加するのが
好ましい。培養温度は20〜40℃、好適には37℃、
また培養PHは6〜8、好適には7が好ましい。か
くして培養終了液より菌体を集めて、一度0.85%
の生理的食塩水で洗浄後、水懸濁液として、これ
を100℃の沸とう水中で1〜10分、好適には1分
処理することにより大腸菌菌体内のGSHを抽出
できる。また、上記培養後の菌体を集菌した後、
該菌体を以下に述べるような処理をし、これをグ
ルタミン酸、システイン、グリシン、マグネシウ
ムイオン、ATPと好ましくは適当なATP再生系
存在下に反応せしめることにより、GSHを製造
することができる。このような菌体処理物として
は、菌体の有機溶媒処理物、界面活性剤処理物、
菌体の音波破砕物、音波処理後に遠心で得られる
無細胞抽出液あるいは、適当な担体に固定した菌
体、あるいは酵素が挙げられる。この場合、利用
できる有機溶媒としては、アセトン、トルエン、
エーテルなど、界面活性剤としては、トリトン×
100、ドデシル硫酸、セチルトリメチルアンモニ
ウムブロミドなどが利用される。また、菌体、あ
るいは酵素の固定化にはポリアクリルアミドゲ
ル、カラギーナンゲル、アルギン酸ゲル、光硬化
樹脂などの他DEAE―セルロース、DEAE―セフ
アデツクス等も担体として用いることができる。
またかかる反応に利用されるATP再生系として
は、大腸菌のもつアセテートキナーゼ反応、カル
バメートキナーゼ反応、あるいは微生物の解糖系
が好適である。GSH生成反応は酵素含有物を10
〜100mMのグルタミン酸(好適には80mM)、5
〜40mAのシステイン(好適には20mM)、5〜
50mMのグリシン(好適には20mM)、1〜
30mMのマグネシウムイオン(好適には10mM)、
1〜20mMのATP(好適には10mM)を含む反応
液で、20℃〜40℃(好適には37℃)、また反応PH
は6〜9(好適には7.5)で数時間接触させること
によつて行える。本反応系において、アセテート
キナーゼ反応をATP再生系として用いる場合に
は、アセチルリン酸5〜40mM(好適には20mM)
を添加すればよい。大腸菌は強いアセテートキナ
ーゼ活性をもつているので、アセテートキナーゼ
源を添加する必要はない。 上記の様にして、抽出あるいは反応液中に生成
したGSHは、通常のイオン交換樹脂のカラムで
容易に単離される。まず抽出液あるいは反応液の
PHを硫酸で3.0に合わせた後、これをカチオン交
換樹脂、例えばダイアイオンPK―228H+に導通
し、0.5Mの水酸化アンモニウムで溶出する、溶
出液のPHを硫酸で4.5に合わせた後、アニオン交
換樹脂、例えばデオライトA2(CH3COO-型)に
導通する。吸着したGSHを0.5M硫酸で溶出後、
エタノールを50%になるように添加することによ
つて結晶GSHを単離取得できる。 以下実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。なお、pBR322―gsh、pBR322―gshお
よびpBR322―gshの両方、pBR322―gsh;
およびpBR325―gsh、の各々をRC912に
移入した株は、工業技術院微生物工業技術研究所
に各々受託番号微工究菌寄第6731号(FERM P
―6731)<微工研究条寄第336号>、同第6732号
(FERM P―6732)(および)同第6733号
(FERM P―6733)および同第6734号(FERM
P―6734)<微工研条寄第337号>として寄託され
た。 実施例 1 (pBR322―gshの調整およびそれを保持す
る菌株) エツシエリヒア・コリーB(E.coliB
(ATCC23226))より変異誘導された変異株
RC912をL―培地で対数増殖期まで生育させた後
集菌し、生理的食塩水(0.85%)で1回洗浄す
る。かくして得られる菌体1g(湿重量)よりフ
エノール法〔Biochim、Biophys、Acta、72、
619―629(1963)〕で染色体DNAを抽出し、約1.6
mgのDNAを得た。この染色体DNA1μgをHin
dで37℃、30分間処理して断片化し、別にHin
dで2時間処理後、Ullrichらの方法(Science
196、1313―1319(1977)でアルカリフオスフアタ
ーゼ処理した1μgのベクタープラスミドpBR322
と混合し、T4DNAリガーゼで10℃16時間処理
し、組み換え体DNAを調製する。目的の組み換
え体DNA:pBR322―gshを選択するため得ら
れた全組み換え体をE.coliBより変異誘導された
GSH―欠損株C1001コンビテントな菌体に導入
し、pBR322―gshをもつ菌株を選択するため、
TMTD80μg/mlを含むDM培地に塗布する。37
℃で40時間培養後、生じた大きなコロニーを釣菌
することによつてGSH―の遺伝子gshを持つ
組み換え体DNA:pBR322―gshを含む菌株を
得た。該菌体よりpBR322―gshを密度勾配遠
心により大量調製した。得られた組み換え体
DNAの制限構造は第1図イの通りであつた。 分子量は4.2MdでベクターpBR322のHin d
部位に1.6MdのRC912由来のDNA断片が組み込
まれている。本実施例においてHin dの代り
にPstを用いることによつて同様な組み換え体
DNAを得ることができる(第1図ロ)。この場合
の組み換え体DNAの分子量は8.0MdでpBR322の
Pst部位にRC912由来の5.4Mdに相当するDNA
断片が組み込まれている。かくして得られた
pBR322―gsh(第1図イ)をE.coliB由来の
種々の変異株に導入した。変異株への導入は、先
述のカルシウム処理法〔Moiec.gen.Genet.,124、
1―10(1973)〕によつて菌体をコンビテント化し
て行ない、形質転換株の選択は20μg/mlのアン
ビシリンを含むL―培地、又は10μg/ml〜80μ
g/mlのTMTDを含むDM培地で、各薬剤の耐
性株として行なうことが出来る。かくして得られ
る形質転換株のもつGSH―およびGSH―活
性を表1に示した。なお、各酵素活性は、DM培
地で対数増殖期の菌体より調製した菌体抽出液を
用いて行なつた。また酵素活性はジヤーナル オ
ブ ジエネラル マイクロバイオロジー(J.Gen.
Microbiol)128、1047〜1052(1982)に記載の測
定法に従つた。
【表】 実施例 2 実施例1の表1記載の菌株を500mlのDM培地
に接種し、37℃で3時間振盪培養する。かくして
得られる対数増殖期の菌体を集め、0.85%の生理
的食塩水で1回洗浄する。この菌体を再度水に懸
濁し50mg/mlの溶液とする。この懸濁液0.5mlを
100℃で1分間加熱し、菌体中のグルタチオンを
抽出する。かくして得られたグルタチオン量は表
2に示す通りであつた。
【表】
【表】 定量法:アナリテイカル バイオケミストリ
ー(Anal.Biochem.)27、502−522(1969)
実施例 3 (pBR322―gshおよびpBR322―gshを合
せ持つ菌株) 実施例1の表1記載の菌株C912/pBR322―
gsh、C1001/pBR322―gshおよびRC912/
pBR322―gshを各々カルシウムイオン処理で
コンビテント化した後、組み換え体DNA:
pBR322―gshを導し、同一菌株中にpBR322―
gshとpBR322―gshの両者を保持する形質転
換株を造成した。これら形質転換株のGSH―、
GSH―活性および菌体内グルタチオン含量は
表3に示す通りであつた。
【表】 実施例 4 (pBR322―、の調製およびそれを保持す
る菌株) pBR322―gsh50μgをPstで処理した後、
アガロースゲル電気泳動によつて生じたDNA断
片を分離する。小断片を含むゲルを切り出し、こ
れを透析チユーブに入れて再び電気泳動にかけ、
ゲル中に存在するDNA断片をゲル外へ出す。か
くして約5μgのgshを含むDNA断片を得た。 次に、pBR322―gsh1μgをPstで処理した
後、上記調製したgshを含むDNA断片1μgを
加え、T4DNAリガーゼで処理する。かくして
pBR322上に、gshとgshの両遺伝子を合せ持
つ組み換え体DNA:pBR322―gsh、が得ら
れる。このpBR322―gsh、をE.coliB由来の
菌株にカルシウム処理で題入する。形質転換株
は、20μg/mlのTMTDを含むDM培地上に生育
する大コロニーを釣菌することによつて容易に選
択できる。かくして得られる形質転換株のもつ
GSH―、GSH―活性およびGSH含量は下表
の通りであつた。
【表】
【表】 実施例 5 (pBR325―gsh・の調製およびそれを保
持する菌株) pBR322―gsh50μgをPstで処理し、実施
例4と同様にgshを含むDNA断片4μgを取得
した。他方ベクターpBR325をPstで処理し、
この1μgにgshを含むDNA断片1μgを加えて
T4DNAリガーゼで処理する。目的とする組み換
えDNA:pBR325―gshを取得するためリガー
ゼ処理物でC912株を形質転換し、pBR325―gsh
を保持する菌株を20μg/mlのTMTDと5μ
g/mlのテトラサイクリンを含むDM培地上に生
育するコロニーとして取得した。次いでこの菌株
より密度勾配遠心でpBR325―gshを大量調製
する。この組み換え体DNA:pBR325―gshに
gshを組み込ませるため、まずpBR322―gsh
(50μg)をHin dで処理し実施例4同様に、
その断片を電気泳動で分離し、gshを含む
DNA断片約7μgを得た。このDNA断片1μgを
Hin dで処理したpBR325―gsh1μgと混合
し、T4DNAリガーゼで処理する。かくして、
pBR325上にgshとgshの両遺伝子を合せ持つ
組み換え体DNA:pBR325―gsh・をin
vitroで合成できる。これをE.coliB由来の種々の
株にカルシウム処理法で導入する。形質転換株の
選択は、80μg/mlのTMTDと2μg/mlのクロ
ランフエニコールを含むDM培地上で大コロニー
を釣菌することによつて行なうことができる。か
くして造成したpBR325―gsh・を含む菌株
のもつGSH―、GSH―活性およびGSH含量
は下表の通りであつた。
【表】 実施例 6 実施例2表2記載の株RC912/pBR322―gsh
、実施例3表3記載の株RC912/pBR322―
gsh、gsh、実施例4表4記載の株RC912/
rBR322―gsh・、および実施例5表5記載
の株RC912/pBR325―gsh・を実施例2と
同様に、DM培地にて培養する。対数増殖期の菌
体を集菌後、0.85%の生理的食塩水で1回洗浄
後、5mMトリス塩酸緩衝液(PH7.5)に懸濁し、
90KHzで5分間破砕し、破砕物を15.000r.p.m30分
遠心する。かくして得られる菌体抽出液を
20mML―グルタミン酸、20mML―システイン、
20mMグリシン、10mM塩化マグネシウム、
10mMATP、10mMアセチルリン酸、50mMトリ
ス―塩酸緩衝液(PH7.0)を含む反応液中で37℃、
2時間インキユベートする。かくして反応液中に
生成したグルタチオンは下表の通りであつた。
【表】 実施例 7 実施例5の表5に記載の株RC912/pBR325―
gsh・をペプトン1.0%、酵母エキス1.0%、
肉エキス0.5%、グルコース1.0%、硫酸マグネシ
ウム・7水和物0.01%、リン酸1カリウム0.5%、
クロラムフエニコール20μg/mlを含む培地(PH
7.0)1000mlに接種し、30℃で20時間通気振とう
培養する。菌体を集菌後、生理食塩水で一度洗浄
した後、生菌体28g(湿重量)を30%塩化カリウ
ム溶液15mlに懸濁し、これに33.5%アクリルアミ
ドモノマー13ml、20%N,N′―メチレンビスア
クリルアミド2ml、5.0%β―ジメチルアミノプ
ロピオニトリル5mlおよび6.5%過硫酸カリウム
6mlを加え、20℃でゲルが生成されるまで放置す
る。ついでこの固定化した菌を1辺2mmの立方体
に成型し、生理食塩水にて洗浄することにより固
定化エツシエリヒア・コリーRC912/pBR325―
gsh・80gを得る。プラスミドを含有しない
RC912株についても同様の方法で固定化菌体を調
製した。 調製した固定化菌体2.5gを80mML―グルタミ
ン酸、20mML―システイン、20mMグリシン、
25mM塩化マグネシウム、20mMATP、20mMア
セチルリン酸、25mMリン酸カリウム緩衝液(PH
7.0)を含む反応液5ml中で37℃で振とう反応さ
せ、経時的に生成したグルタチオンを定量した結
果、下表の通りであつた(転換率はL―システイ
ンからの転換率を示す)。
【表】 実施例 8 実施例5の表5に記載の株RC912/pBR325―
gsh・及びRC912株を実施例7と同じ培地で
培養する。菌体を集菌後湿重量10g、生理食塩水
で一度洗浄した後、生理食塩水10mlに懸濁し、37
℃に加温する。これに3.1%のカラギーナン水溶
液(37℃)20mlを加えて混合し、この混合液を2
%塩化カリウム水溶液中にノズルから滴下させ直
径約3mmの球状ゲルを調整する。この固定化菌体
2.5gを実施例7と同じ反応液5ml中で37℃にて
振とう反応させ、経時的に生成したグルタチオン
を定量した結果、表8の如くであつた(転換率は
L―システインからの転換率を示す。)。又4時間
反応後固定化菌体を別し、同じ反応液で繰返し
反応した場合の反応4時間目のグルタチオン生成
量を定量した結果を表9に示す。なお反応液中の
ATPおよびアセチルリン酸の濃度を種々変化さ
せてもほぼ同様の結果が得られた。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図―組み換え体DNApBR322―gshの環
状制限地図 (図中の数値はメガダルトン) :RC912の染色体DNA断片 :pBR322 P:PstE:Eco R B:
BamH S:Sal M:Mlu H:
Hin d Pv:Pvu 第2図―組み換え体DNA pBR322―gshの環
状制限地図 :RC912の染色体DNA断片 :pBR322 (記号は第1図に同じ) 第3図―組み換え体DNA pBR322―gsh・
の調製と環状制限地図 :RC912の染色体DNA断片(gsh) : 同 上
(gsh) :pBR322 (記号は第1図に同じ) 第4図―組み換え体DNApBR325―gsh・の
調製と環状制限地図 :RC912の染色体DNA断片(gsh) : 同 上
(gsh) :pBR322 :pBR325 (記号は第1図に同じ)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大腸菌の染色体DNAをHindで処理して得
    られる下記(i)で示される制限酵素地図を有する
    1.6Mdの遺伝子断片に含まれるグルタチオン合成
    酵素の遺伝子(gsh) 及び大腸菌の染色体DNAをPstで処理して得ら
    れる下記(ii)で示される制限酵素地図を有する
    2.1Mdの遺伝子断片に含まれるγ―グルタミル―
    L―システイン合成酵素の遺伝子(gsh) の両遺伝子またはgshの遺伝子のみをエツシエ
    リヒア・コリー(E.Coli)系ベクターに組込んだ
    大腸菌にて複製できる組換えプラスミド。 2 プラスミドがpBR322―gshである特許請
    求の範囲第1項記載の組換えプラスミド。 3 プラスミドがpBR322―gsh・である特
    許請求の範囲第1項記載の組換えプラスミド。 4 プラスミドがpBR325―gsh・である特
    許請求の範囲第1項記載の組換えプラスミド。
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