JPH0634744B2 - γ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリシンの製造方法 - Google Patents
γ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリシンの製造方法Info
- Publication number
- JPH0634744B2 JPH0634744B2 JP61003682A JP368286A JPH0634744B2 JP H0634744 B2 JPH0634744 B2 JP H0634744B2 JP 61003682 A JP61003682 A JP 61003682A JP 368286 A JP368286 A JP 368286A JP H0634744 B2 JPH0634744 B2 JP H0634744B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- cells
- amino
- glutamyl
- producing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/52—Genes encoding for enzymes or proenzymes
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はγ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブ
チリルグリシン(以下オフタルミン酸と記す。)の製造
方法に関するものである。さらに詳しくはγ−グルタミ
ルシステインシンセターゼ(以下GSH-Iと記す。)及び
グルタチオンシンセターゼ(以下GSH-IIと記す。)活性
を有する大腸菌を用いてL−グルタミン酸、L−α−ア
ミノ酪酸、及びグリシンよりオフタルミン酸を効率良く
酵素的に製造する方法に関する。なお、オフタルミン酸
は眼の水晶体の成分で眼薬の原料として使用できること
が示唆されている。
チリルグリシン(以下オフタルミン酸と記す。)の製造
方法に関するものである。さらに詳しくはγ−グルタミ
ルシステインシンセターゼ(以下GSH-Iと記す。)及び
グルタチオンシンセターゼ(以下GSH-IIと記す。)活性
を有する大腸菌を用いてL−グルタミン酸、L−α−ア
ミノ酪酸、及びグリシンよりオフタルミン酸を効率良く
酵素的に製造する方法に関する。なお、オフタルミン酸
は眼の水晶体の成分で眼薬の原料として使用できること
が示唆されている。
(従来の技術) オフタルミン酸の製造に関する従来の技術としては、γ
−グルタミル−α−アミノ−n−ブチリックアシド(以
下γ−GABと記す。)とグリシン、アデノシン三リン酸
(以下ATPと記す。)及び酵素活性化剤としての塩化マ
グネシウムを含有する水溶液をGSH-IIと接触させる事を
特徴とする製造法が知られている。(例えば、特開昭58
-134997) (発明が解決しようとする問題点) しかしながら上記の方法は (1)原料のγ−GABが高価であること (2)高価なATPを多量に使用すること (3)酵素の単離精製等の操作を必要とし、又単位菌体あ
たりのオフタルミン酸収量が低い 等の問題点を有していた。
−グルタミル−α−アミノ−n−ブチリックアシド(以
下γ−GABと記す。)とグリシン、アデノシン三リン酸
(以下ATPと記す。)及び酵素活性化剤としての塩化マ
グネシウムを含有する水溶液をGSH-IIと接触させる事を
特徴とする製造法が知られている。(例えば、特開昭58
-134997) (発明が解決しようとする問題点) しかしながら上記の方法は (1)原料のγ−GABが高価であること (2)高価なATPを多量に使用すること (3)酵素の単離精製等の操作を必要とし、又単位菌体あ
たりのオフタルミン酸収量が低い 等の問題点を有していた。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は上記問題点の解決のため、種々検討の結
果、L−グルタミン酸、L−α−アミノ酪酸及びグリシ
ンを同時にGSHI,GSH IIと接触させ、反応させること
により1回操作で簡便にしかも効率よくオフタルミン酸
を製造できることを見出し本発明を完成した。すなわち
本発明は、アセチルリン酸の存在下、L−グルタミン
酸、L−α−アミノ酪酸、グリシン及びアデノシン三リ
ン酸を含む水溶液にγ−グルタミルシステインシンセタ
ーゼ、グルタチオンシンセターゼ、及びアセテートキナ
ーゼ活性を有する大腸菌又はその処理物を接触させるγ
−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリ
シンの製造方法である。以下本発明の方法について詳細
に説明する。
果、L−グルタミン酸、L−α−アミノ酪酸及びグリシ
ンを同時にGSHI,GSH IIと接触させ、反応させること
により1回操作で簡便にしかも効率よくオフタルミン酸
を製造できることを見出し本発明を完成した。すなわち
本発明は、アセチルリン酸の存在下、L−グルタミン
酸、L−α−アミノ酪酸、グリシン及びアデノシン三リ
ン酸を含む水溶液にγ−グルタミルシステインシンセタ
ーゼ、グルタチオンシンセターゼ、及びアセテートキナ
ーゼ活性を有する大腸菌又はその処理物を接触させるγ
−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリ
シンの製造方法である。以下本発明の方法について詳細
に説明する。
本発明に用いられる大腸菌はGSHI活性、GSH II活性を
有するもの、及びアセチルリン酸(以下ACPと記す)と
アデノシン二リン酸(以下ADPと記す)からATPを生成し
得るアセテートキナーゼ活性を有する大腸菌であればい
ずれも使用できる。これらの酵素活性を全て具備するも
の、いずれかの酵素活性を持つものを組合せたものが使
用できる。さらにこれらの大腸菌を変異処理して得られ
る変異株や、遺伝子組換えにより各酵素活性を増強した
菌株も用いることができる。その具体例としては例えば
特開昭59-192088号記載の、遺伝子組換手法によりGSHI
ならびにGSH IIの活性を共に増強した大腸菌をあげるこ
とができる。
有するもの、及びアセチルリン酸(以下ACPと記す)と
アデノシン二リン酸(以下ADPと記す)からATPを生成し
得るアセテートキナーゼ活性を有する大腸菌であればい
ずれも使用できる。これらの酵素活性を全て具備するも
の、いずれかの酵素活性を持つものを組合せたものが使
用できる。さらにこれらの大腸菌を変異処理して得られ
る変異株や、遺伝子組換えにより各酵素活性を増強した
菌株も用いることができる。その具体例としては例えば
特開昭59-192088号記載の、遺伝子組換手法によりGSHI
ならびにGSH IIの活性を共に増強した大腸菌をあげるこ
とができる。
大腸菌の培養には特定の方法を用いることは必要とせず
通常の方法で培養すればよい。培養により得られた菌
体、その処理物はオフタルミン酸の生成反応に用いられ
る。又、菌体の無細胞抽出液を反応に使用することがで
きる。菌体そのものを使用してもよいが、そのときは基
質、とくにATPの透過性を良くするためにトルエンのよ
うな有機溶媒あるいは界面活性剤による処理が有効であ
る。菌体はその懸濁液を反応に使用することができる。
菌体又は酵素の固定化物例えば高分子の担体に包括固定
化したものを用い、繰返し、又は連続的に反応を行う方
法が効率的である。固定化菌体ないし酵素は例えば菌体
ないし酵素をポリアクリルアミドゲル、アルギン酸カル
シウム、カラギーナン等の高分子の担体に包括固定化
し、ヘキサメチレンジアミンとグルタルアルデヒドによ
って硬化処理を行うことによって得られる。菌体の場合
は、トルエンのような有機溶媒で更に処理すると高活性
で耐久性に富む固定化菌体が得られる。この固定化菌体
はガラスカラム内に充填し、固定化菌体カラムとして、
オフタルミン酸の連続生産にも用いられる。
通常の方法で培養すればよい。培養により得られた菌
体、その処理物はオフタルミン酸の生成反応に用いられ
る。又、菌体の無細胞抽出液を反応に使用することがで
きる。菌体そのものを使用してもよいが、そのときは基
質、とくにATPの透過性を良くするためにトルエンのよ
うな有機溶媒あるいは界面活性剤による処理が有効であ
る。菌体はその懸濁液を反応に使用することができる。
菌体又は酵素の固定化物例えば高分子の担体に包括固定
化したものを用い、繰返し、又は連続的に反応を行う方
法が効率的である。固定化菌体ないし酵素は例えば菌体
ないし酵素をポリアクリルアミドゲル、アルギン酸カル
シウム、カラギーナン等の高分子の担体に包括固定化
し、ヘキサメチレンジアミンとグルタルアルデヒドによ
って硬化処理を行うことによって得られる。菌体の場合
は、トルエンのような有機溶媒で更に処理すると高活性
で耐久性に富む固定化菌体が得られる。この固定化菌体
はガラスカラム内に充填し、固定化菌体カラムとして、
オフタルミン酸の連続生産にも用いられる。
オフタルミン酸生成反応は菌体あるいは菌体処理物を5
〜200mMのL−グルタミン酸、5〜50mMのL−α−
アミノ酪酸、5〜50mMのグリシン、1〜5mMのマグネ
シウムイオン、0.5〜10mMのATP、及び5〜80mMのAC
Pを含む反応液で20〜40℃、反応pH6〜9で数時間
接触させることによって行える。反応液の好ましい実施
態様の例はL−グルタミン酸約80mM、L−α−アミノ
酪酸約20mM、グリシン約20mM、マグネシウムイオン
約2.5mM、ATP約1mM、ACP約60mMである。反応温度は
35〜40℃pHは中性付近がより好ましい。
〜200mMのL−グルタミン酸、5〜50mMのL−α−
アミノ酪酸、5〜50mMのグリシン、1〜5mMのマグネ
シウムイオン、0.5〜10mMのATP、及び5〜80mMのAC
Pを含む反応液で20〜40℃、反応pH6〜9で数時間
接触させることによって行える。反応液の好ましい実施
態様の例はL−グルタミン酸約80mM、L−α−アミノ
酪酸約20mM、グリシン約20mM、マグネシウムイオン
約2.5mM、ATP約1mM、ACP約60mMである。反応温度は
35〜40℃pHは中性付近がより好ましい。
なおL−α−アミノ酪酸のかわりにD,L−α−アミノ酪
酸を使用しても良いがその場合の添加濃度は10〜10
0mM(好適には40mM)が適当である。又原料は追補添
加しても良く、特にACPの追補添加は良い結果が得られ
る。ATP再生系に必要な酢酸キナーゼについては大腸菌
自体、強い酢酸キナーゼ活性を有しているので別途添加
する必要はない。
酸を使用しても良いがその場合の添加濃度は10〜10
0mM(好適には40mM)が適当である。又原料は追補添
加しても良く、特にACPの追補添加は良い結果が得られ
る。ATP再生系に必要な酢酸キナーゼについては大腸菌
自体、強い酢酸キナーゼ活性を有しているので別途添加
する必要はない。
固定化菌体を充てんしたカラムで連続的にオフタルミン
酸を生産する場合はカラムを20°〜40℃(好適には
37℃)に保温し、上記原料液を空間速度(S、V)0.
1〜2.0(好適には0.5)で通塔することによって目的が
達せられる。
酸を生産する場合はカラムを20°〜40℃(好適には
37℃)に保温し、上記原料液を空間速度(S、V)0.
1〜2.0(好適には0.5)で通塔することによって目的が
達せられる。
以上の反応により生成されたオフタルミン酸を反応液中
より採取する方法はイオン交換樹脂を用いる等の通常の
方法で行なうことができる。
より採取する方法はイオン交換樹脂を用いる等の通常の
方法で行なうことができる。
(実施例) 以下実施例をもって本発明を具体的に説明するが本発明
はこれに限定されるものではない。
はこれに限定されるものではない。
実施例1 1.微生物の培養 1当りペプトン10g、酵母エキス10g、肉エキス
5g、グルコース10g、MgSO4・7H2O1g、KH2PO45g
を含みpH7.0に調節した培地500mlを5の三角フラ
スコに入れ、加熱滅菌した。これに予めブイヨン培地に
て前培養したエッシエリヒア・コリATCC11303を接種
し、30℃にて30時間振トウ培養した。一方30容
ジャファーメンターに上記と同じ組成の培地10を入
れ殺菌後、上記フラスコの培養液を入れた。これを好気
条件下で30℃で30時間培養を行った。この様にして
得られた培養液を6,000rpmで遠心分離し、湿重量360
gの菌体を得た。
5g、グルコース10g、MgSO4・7H2O1g、KH2PO45g
を含みpH7.0に調節した培地500mlを5の三角フラ
スコに入れ、加熱滅菌した。これに予めブイヨン培地に
て前培養したエッシエリヒア・コリATCC11303を接種
し、30℃にて30時間振トウ培養した。一方30容
ジャファーメンターに上記と同じ組成の培地10を入
れ殺菌後、上記フラスコの培養液を入れた。これを好気
条件下で30℃で30時間培養を行った。この様にして
得られた培養液を6,000rpmで遠心分離し、湿重量360
gの菌体を得た。
2.トルエン処理菌体の調製 得られた菌体240gを生理食塩水で洗浄後、pH7.0の
5mMトリス塩酸溶液に0.5mMとなる様にシステインを加
えた緩衝液600mlに懸濁する。この懸濁液にトルエン
を78ml添加し、30℃で激しく撹拌する。1時間撹拌
後遠心分離によりトルエン処理菌体200gを得た。
5mMトリス塩酸溶液に0.5mMとなる様にシステインを加
えた緩衝液600mlに懸濁する。この懸濁液にトルエン
を78ml添加し、30℃で激しく撹拌する。1時間撹拌
後遠心分離によりトルエン処理菌体200gを得た。
3.オフタルミン酸生成反応 第一表に示す組成の反応液100mlを200ml容ビーカ
ーに入れ37℃に保ちつつマグネチックスターラーで1
00rpmにて撹拌し、10時間反応を行う。その結果2.1
mM(0.6mg/ml)のオフタルミン酸が生成した。なお、反応
液にACPを添加しなかった場合、オフタルミン酸の生成
量は0.3mMであった。生成したオフタルミン酸の量はア
ミノ酸アナライザーで定量を行った。
ーに入れ37℃に保ちつつマグネチックスターラーで1
00rpmにて撹拌し、10時間反応を行う。その結果2.1
mM(0.6mg/ml)のオフタルミン酸が生成した。なお、反応
液にACPを添加しなかった場合、オフタルミン酸の生成
量は0.3mMであった。生成したオフタルミン酸の量はア
ミノ酸アナライザーで定量を行った。
実施例2 実施例1と同じ組成の培地に加熱滅菌後20mg/となる
様にクロラムフェニコールを添加した培地でエシェリヒ
ア・コリ微工研菌寄第6734号を実施例1と同様に培
養して、湿重量300gの菌体を得た。得られた菌体2
40gを実施例1と同様に処理してトルエン処理菌体2
00gを得た。得られたトルエン処理菌体を用いて実施
例1と同様第一表に示した反応組成の反応液1で10
時間反応を行った結果16mM(4.6g/)のオフタルミン酸
が生成した。
様にクロラムフェニコールを添加した培地でエシェリヒ
ア・コリ微工研菌寄第6734号を実施例1と同様に培
養して、湿重量300gの菌体を得た。得られた菌体2
40gを実施例1と同様に処理してトルエン処理菌体2
00gを得た。得られたトルエン処理菌体を用いて実施
例1と同様第一表に示した反応組成の反応液1で10
時間反応を行った結果16mM(4.6g/)のオフタルミン酸
が生成した。
得られた反応液1を塩酸でpH1.5に調整した後、セパ
ビーズSP207(三菱化成工業製)1を充填したカラム
に通塔しオフタルミン酸を吸着させ水洗後10%メタノ
ールで溶出することでオフタルミン酸を単離し、その溶
離液を濃縮後結晶化し、3gのオフタルミン酸の結晶を
得た。又得られた結晶を加水分解してグルタミン酸、α
−アミノ酪酸、グリシンが生ずることをアミノ酸アナラ
イザーにて確認した。
ビーズSP207(三菱化成工業製)1を充填したカラム
に通塔しオフタルミン酸を吸着させ水洗後10%メタノ
ールで溶出することでオフタルミン酸を単離し、その溶
離液を濃縮後結晶化し、3gのオフタルミン酸の結晶を
得た。又得られた結晶を加水分解してグルタミン酸、α
−アミノ酪酸、グリシンが生ずることをアミノ酸アナラ
イザーにて確認した。
実施例3 実施例2で得たエッシエリヒア・コリ微工研菌寄第6734
号の湿菌体20gを生理食塩水で洗浄後生理食塩水20
mlに懸濁し、40℃に保つ。あらかじめ1.24gのκ−カ
ラギーナンを60mlの生理食塩水に溶解し、40℃に保
ったκ−カラギーナン溶液に上記菌体懸濁液を添加混合
する。この混合液を0.3M塩化カリウム水溶液中に滴下
して球状の固定化菌体を得る。この固定化菌体を2%の
塩化カリウム、0.08Mのヘキサメチレンジアミン及び1
%のグルタルアルデヒドを含む0.33Mのリン酸カリウム
緩衝液(pH7.0)400mlに移し、5℃で1時間ゆるや
かに撹拌して硬化処理を行う。硬化処理を行った固定化
菌体を生理食塩水で洗浄後0.5mMのシステインを含む5m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)に入れて25℃で1時間
撹拌する。この後トルエン処理を行った固定化菌体80
gを生理食塩水で洗浄後ジャケット付のカラム(φ2.7c
m×14cm)に充てんする。この固定化菌体を充てんし
たカラムを、ジャケットに温水を通して37℃に保ち第
1表に示した組成の原料液(但し、トルエン処理菌体を
除く)を毎時40mlの流速で通塔させる。この操作を1
0日間連続して行い、通過液中に生成してくるオフタル
ミン酸を実施例1と同様の方法で単離結晶化する。その
結果10日間の連続生産で合計24.5gの結晶を得た。又
取得した結晶の同定は実施例1と同様の方法で行なっ
た。
号の湿菌体20gを生理食塩水で洗浄後生理食塩水20
mlに懸濁し、40℃に保つ。あらかじめ1.24gのκ−カ
ラギーナンを60mlの生理食塩水に溶解し、40℃に保
ったκ−カラギーナン溶液に上記菌体懸濁液を添加混合
する。この混合液を0.3M塩化カリウム水溶液中に滴下
して球状の固定化菌体を得る。この固定化菌体を2%の
塩化カリウム、0.08Mのヘキサメチレンジアミン及び1
%のグルタルアルデヒドを含む0.33Mのリン酸カリウム
緩衝液(pH7.0)400mlに移し、5℃で1時間ゆるや
かに撹拌して硬化処理を行う。硬化処理を行った固定化
菌体を生理食塩水で洗浄後0.5mMのシステインを含む5m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)に入れて25℃で1時間
撹拌する。この後トルエン処理を行った固定化菌体80
gを生理食塩水で洗浄後ジャケット付のカラム(φ2.7c
m×14cm)に充てんする。この固定化菌体を充てんし
たカラムを、ジャケットに温水を通して37℃に保ち第
1表に示した組成の原料液(但し、トルエン処理菌体を
除く)を毎時40mlの流速で通塔させる。この操作を1
0日間連続して行い、通過液中に生成してくるオフタル
ミン酸を実施例1と同様の方法で単離結晶化する。その
結果10日間の連続生産で合計24.5gの結晶を得た。又
取得した結晶の同定は実施例1と同様の方法で行なっ
た。
(作用・効果) 本発明においてL−グルタミン酸、L−α−アミノ酪酸
とグリシンにGSHIとGSH IIの2酵素活性物質を同時に
作用させるが、このときGSHIはL−グルタミン酸とL
−α−アミノ酪酸を結合し、GSH IIはその結合物にグリ
シンを結合しオフタルミン酸を与える。これらの反応は
同一系内で併行して行われ互いに反応を阻害せずかえっ
て全体として反応の進行が促進される。工程が少い分高
収率が達成される。アセテートキナーゼによるATP再生
系を利用することによって、安価なACPを供給するだけ
で、これと、ATPが反応に消費されたときに生じるADPと
の反応によりATPを再生でき反応に順次利用される。従
って高価なATPをエネルギー源として多量に添加し消費
することなくオフタルミン酸が酵素的に合成される。菌
体又は菌体固定化物を反応に用いるとき菌体のトルエン
など有機溶媒又は界面活性剤による処理は細胞膜の基質
に対する透過性を改良する。菌体固定化物を充填したカ
ラムを利用した場合オフタルミン酸の数十日間の連続生
産が可能であり、菌体取扱い回数が少くて済み工程が単
純である点工業的に有利である。
とグリシンにGSHIとGSH IIの2酵素活性物質を同時に
作用させるが、このときGSHIはL−グルタミン酸とL
−α−アミノ酪酸を結合し、GSH IIはその結合物にグリ
シンを結合しオフタルミン酸を与える。これらの反応は
同一系内で併行して行われ互いに反応を阻害せずかえっ
て全体として反応の進行が促進される。工程が少い分高
収率が達成される。アセテートキナーゼによるATP再生
系を利用することによって、安価なACPを供給するだけ
で、これと、ATPが反応に消費されたときに生じるADPと
の反応によりATPを再生でき反応に順次利用される。従
って高価なATPをエネルギー源として多量に添加し消費
することなくオフタルミン酸が酵素的に合成される。菌
体又は菌体固定化物を反応に用いるとき菌体のトルエン
など有機溶媒又は界面活性剤による処理は細胞膜の基質
に対する透過性を改良する。菌体固定化物を充填したカ
ラムを利用した場合オフタルミン酸の数十日間の連続生
産が可能であり、菌体取扱い回数が少くて済み工程が単
純である点工業的に有利である。
Claims (3)
- 【請求項1】アセチルリン酸の存在下、L−グルタミン
酸、L−α−アミノ酪酸、グリシン及び主原料L−α−
アミノ酪酸に対し0.01〜0.2倍モルのアデノシン
三リン酸を含む水溶液にγ−グルタミルシステインシン
セターゼ、グルタチオンシンセターゼ及びアセテートキ
ナーゼ活性を有するエッシェリヒア属のバクテリア又は
その処理物を接触させるγ−L−グルタミル−L−α−
アミノ−n−ブチリルグリシンの製造方法。 - 【請求項2】エッシェリヒア属のバクテリアが遺伝子組
み換えによりγ−グルタミルシステインシンセターゼな
らびにグルタチオンシンセターゼを増大させたエッシェ
リヒア属のバクテリアである特許請求の範囲第1項のγ
−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリ
シンの製造方法。 - 【請求項3】エッシェリヒア属のバクテリア処理物がエ
ッシェリヒア属のバクテリアの無細胞抽出液、有機溶媒
あるいは界面活性剤処理した細胞の懸濁液、固定化され
た菌体又は酵素のいずれかである特許請求の範囲第1項
のγ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリル
グリシンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61003682A JPH0634744B2 (ja) | 1986-01-13 | 1986-01-13 | γ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリシンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61003682A JPH0634744B2 (ja) | 1986-01-13 | 1986-01-13 | γ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリシンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62163698A JPS62163698A (ja) | 1987-07-20 |
JPH0634744B2 true JPH0634744B2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=11564171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61003682A Expired - Lifetime JPH0634744B2 (ja) | 1986-01-13 | 1986-01-13 | γ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリシンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0634744B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016042846A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 国立大学法人名古屋大学 | オフタルミン酸の製造法 |
JP2019014663A (ja) * | 2017-07-04 | 2019-01-31 | 天津科技大学 | ペプチドの合成方法 |
CN117887788A (zh) * | 2017-09-29 | 2024-04-16 | 三菱化学株式会社 | 烟酰胺单核苷酸的制造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59192088A (ja) * | 1982-09-29 | 1984-10-31 | Hikari Kimura | 遺伝子組換えで造成されるプラスミド |
-
1986
- 1986-01-13 JP JP61003682A patent/JPH0634744B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62163698A (ja) | 1987-07-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH084515B2 (ja) | 有機化合物の製造方法 | |
JPS6214274B2 (ja) | ||
JPH0411194B2 (ja) | ||
EP0107400B1 (en) | Hybrid plasmid and process for producing glutathione using said plasmid | |
JPH0634744B2 (ja) | γ−L−グルタミル−L−α−アミノ−n−ブチリルグリシンの製造方法 | |
Chibata et al. | Immobilized cells: Historical background | |
CN112779236A (zh) | 一种反式丁烯酸转氨酶工程菌及其高密度发酵方法和应用 | |
RU2174558C1 (ru) | Способ получения l-аспарагиновой кислоты | |
JP2004041146A (ja) | ホモグルタチオンの製造方法 | |
JPS58201992A (ja) | 微生物によるβ−置換プロピオン酸またはそのアミドの製造法 | |
JPH0998779A (ja) | トレハロース合成酵素、その製法及びそれを用いたトレハロースの製造法 | |
JP3521493B2 (ja) | 微生物によるナフトールの製造法 | |
JPH0591895A (ja) | D−セリンの製造法 | |
JPS6258708B2 (ja) | ||
Chibata et al. | Immobilized cells | |
JPH043196B2 (ja) | ||
JP2548553B2 (ja) | グルタミナ−ゼの製造法 | |
JP2830029B2 (ja) | フマラーゼ活性の除去方法 | |
JP3757598B2 (ja) | L−リボースの製造方法 | |
JPH0438398B2 (ja) | ||
JPH03266994A (ja) | L‐チロシンの製造方法 | |
JPS5963190A (ja) | 固定化微生物によるイタコン酸の製造法 | |
JPH0789948B2 (ja) | 2▲’▼−デオキシシチジンの製造方法 | |
JPS6243679B2 (ja) | ||
JPH0424992B2 (ja) |