JPH0141641Y2

JPH0141641Y2 -

Info

Publication number: JPH0141641Y2
Application number: JP1983049854U
Authority: JP
Priority date: 1983-04-04
Filing date: 1983-04-04
Publication date: 1989-12-08
Also published as: JPS59154445U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、左右二つ割り伝動ケースの下部に幅
狭駆動車輪が支持され、前記伝動ケースの上部に
エンジン搭載フレームが固着連設されているとと
もに、前記駆動車輪後部に接地具が配設され、か
つ、前記駆動車輪及び接地具との協働に伴なう三
点接地により機体を自立姿勢に保持するための直
杆状のスタンドが、非接地作用姿勢に切換可能に
備えられている歩行型管理機に関する。

かかる歩行型管理機は、畝間を進行しながら作
業するのに適したものであるが、前記スタンド
は、それの作用姿勢では機体横外方下方に接地し
て、前記駆動車輪及び接地具との三点接地により
機体を安定良い自立姿勢に保持できながら、非作
用姿勢では機体側方等へのはみ出しの少ない状態
で機体に格納できることが要望される。

このような要望を達成するものの一例として、
従来から知られているものに実開昭53−139903号
公報で開示されたようなものがある。このものは
伝動ケースの反対側方に設けられた車輪支持フレ
ームに揺動可能に枢支されたスタンドが、リンク
機構を介して機体の横外方下方に接地する作用姿
勢と支持フレームに沿つた上下向きの非作用接地
姿勢とに切換自在に構成されている。

そして、このものは、前記したスタンドとして
の要望をほぼ満足できるものの、その要望を達成
するための構成として部品点数の多い複雑なリン
ク機構を採用している故に、製作面、コスト面で
不利であつた。

本考案は、上記実情に鑑みて、作用姿勢では三
点接地による機体の安定自立が可能で、非作用姿
勢では機体からのはみ出し量の少ない格納が可能
なスタンドを、構造的に簡単に製作コスト面で有
利に、しかも、長さの短い安価なスタンドを伝動
ケースの変形を伴うことなく取付けられるように
することを目的とする。

上記目的を達成する為の本考案の特徴構成は、
前記エンジン搭載フレームよりも下方で伝動ケー
スのフランジ部に、スタンド枢支用のブラケツト
を取付け、そのブラケツトに、前記スタンドを、
その基端部で、車輪の回転面に対して傾斜する傾
斜軸芯周りで揺動自在に枢支して、その傾斜軸芯
周りでの揺動により先端部が機体の横外方下方に
接地する作用姿勢と機体に沿つた前後向きの非接
地作用姿勢とに切換自在に構成し、さらに、前記
ブラケツトには、そのブラケツトの前記傾斜軸芯
から下方側に離れた位置で、前記直杆状のスタン
ドの杆身部分に対向する横外側方位置に縦壁面を
設けた点にある。

このような特徴構成を有する本考案の作用効果
は次の通りである。

つまり、前記スタンドが作用姿勢においては、
スタンドの先端部が機体の横外方下方に接地し、
三点接地による機体の安定自立状態が得られ、か
つ非作用姿勢においては、機体に沿つた前後向き
姿勢にして機体からのはみ出しがない状態の格納
状態が得られるが、このような二状態の切換え
を、一つの傾斜軸芯周りの揺動のみをもつて行え
るようにしたから、既記の従来例のものが必要と
していたリンク機構といつた構造複雑な構成を省
略することができる。

従つて、構造的に非常に簡単で、コスト面でも
非常に有利でありながら、既述の要望を満足でき
るものが得られるに至つた。

そして、エンジン搭載フレームよりも下方の伝
動ケース部分に前記スタンドを取付けてあるか
ら、エンジン搭載フレームの下面に、前記スタン
ドを取付ける場合に比して、前記スタンドを短く
することが可能で、長い場合のようにスタンドの
軸径を太くして強度的に強くする必要がなく、薄
肉軽量化が図れて取扱い易く、しかも、格納状態
においては機体から大きく突出することがなくコ
ンパクトに格納し得る利点がある。

そして、エンジン搭載フレームよりも下方の伝
動ケース部分に前記スタンドを取付けるに当たつ
て、伝動ケースの横外側壁に取付けると、伝動ケ
ースの横外側壁が負荷のために凹入変形する虞れ
があり、これを避けようと伝動ケースの肉厚化を
図れば機体重量の増大化、並びに伝動ケースのコ
ストアツプにつながるが、本考案においては、伝
動ケースのフランジ部は保形強度が大であり、そ
のフランジ部に負荷を作用させても伝動ケースの
変形を回避し得る点に着目し、そのことを有効利
用して、スタンド枢支用ブラケツトを伝動ケース
のフランジ部に取付けたから、前記スタンドを伝
動ケースの変形を回避し得る状態で取付けること
ができるに至つた。

さらに、前記スタンドの取付用のブラケツトに
は、前記傾斜軸芯から離れた位置でスタンドの杆
身部分に対向する横外側方位置に縦壁面を設けて
あるから、長期の使用のうちにスタンドの枢支部
にガタが生じたとしても、そのスタンドの一定以
上のガタ付きを前記縦壁面との接当で制限するこ
とができるから、スタンドの枢支部とブラケツト
の縦壁面との協働でスタンドのガタ付きの進行を
制限して、耐久性を高めることができる効果があ
る。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、車体横巾方向中央箇所に
位置させて車体前後方向一箇所に設ける幅狭駆動
車輪１を、左右二つ割型の板金製伝動ケース２に
支持すると共に、その伝動ケース２の上端部に接
続したミツシヨンケース３から車体前方に向けて
原動部搭載フレーム４を延設し、そのフレーム４
上に搭載したエンジン５と前記ミツシヨンケース
３とを伝動ベルト６を介して接続し、さらに、前
記ミツシヨンケース３の上部から後方に向けて操
縦ハンドル７を延出して、一輪歩行型管理機を構
成してある。そして、接地具の一例としてのロー
タリ耕転装置８の駆動用伝動ケース８Ａを、ミツ
シヨンケース３に着脱自在に接続し、もつて、耕
転作業を行なわせるように構成してある。

前記車輪１及び、それの後方に位置する前記ロ
ータリ耕転装置８との共働により機体を支持する
ための直杆状スタンド９の上端部を、機体横外側
方に張り出す接地作用位置と機体後方に向けて突
出する姿勢で機体側に引退させた格納位置とに切
換揺動自在に枢支させて、機体を安定的に接地支
持させることができるようにしてある。

前記スタンド９を枢支させるに、スタンド枢支
用ブラケツト１０を、伝動ケース２のフランジ部
２Ａにおける車体前方側で、且つ、原動部搭載フ
レーム４よりも下端側部分に、フランジ部２Ａに
対する締付用ボルト１１によつて取付けてある。
そして、スタンド枢支用ブラケツト１０を構成す
るに、第２図及び第３図に示すように、板材を屈
曲させて、フランジ部接続用板状部１０ａ、スタ
ンド９を格納位置で係入保持する切欠部１２付板
状部１０ｂ、車輪１の回転面に対して軸心Ｘを横
外側方ほど上方に位置するように傾斜させた枢支
ピン１３の取付用板状部１０ｃ、スタンド９の接
地作用位置側への揺動範囲を規制するストツパー
形成用板状部１０ｄ、前記軸芯Ｘから下方側に離
れた位置で、前記スタンド９杆身部分に対向する
横外側方位置に設けられる縦壁面を形成する横側
板状部１０ｅを備える状態に形成し、さらに、ス
タンド９が格納位置側へ揺動させると格納位置側
へ付勢し、且つ、スタンド９が接地作用位置側へ
揺動されると接地作用位置側へ付勢すべく、スタ
ンド９の揺動に伴つて付勢方向が切換わる引張ス
プリング１４を、スタンド９とブラケツト１０の
間に介装してある。

本考案を実施するに、スタンド枢支用ブラケツ
ト１０の具体構成、及び、そのブラケツト１０に
対するスタンド枢支構造は各種変更でき、又、ブ
ラケツト１０をフランジ部２Ａに取付ける手段
も、溶接により取付ける等、各種変更できる。

又、本案は、伝動ケース２が、鋳造製のものに
も適用できる。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歩行型管理機の実施例を示
し、第１図はロータリ耕転装置の連結状態を示す
側面図、第２図はスタンドの接地作用状態を示す
正面図、第３図はスタンドの枢支構造を示す斜視
図である。１……駆動車輪、２……伝動ケース、２Ａ……
フランジ部、４……エンジン搭載フレーム、５…
…エンジン、８……接地具、９……スタンド、１
０……スタンド枢支用ブラケツト、１０ｅ……縦
壁面、Ｘ……傾斜軸芯。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１左右二つ割り伝動ケース２の下部に幅狭駆動
車輪１が支持され、前記伝動ケース２の上部に
エンジン５搭載フレーム４が固着連設されてい
るとともに、前記駆動車輪１後部に接地具８が
配設され、かつ、前記駆動車輪１及び接地具８
との協働に伴なう三点接地により機体を自立姿
勢に保持するための直杆状のスタンド９が、非
接地作用姿勢に切換可能に備えられている歩行
型管理機において、前記エンジン搭載フレーム
４よりも下方で伝動ケース２のフランジ部２Ａ
に、スタンド枢支用のブラケツト１０を取付
け、そのブラケツト１０に、前記スタンド９
を、その基端部で、車輪１の回転面に対して傾
斜する傾斜軸芯Ｘ周りで揺動自在に枢支して、
その傾斜軸芯Ｘ周りでの揺動により先端部が機
体の横外方下方に接地する作用姿勢と機体に沿
つた前後向きの非接地作用姿勢とに切換自在に
構成し、さらに、前記ブラケツト１０には、そ
のブラケツト１０の前記傾斜軸芯Ｘから下方側
に離れた位置で、前記直杆状のスタンド９の杆
身部分に対向する横外側方位置に縦壁面１０ｅ
を設けてある歩行型管理機。２前記スタンド枢支用ブラケツト１０を、前記
フランジ部２Ａに対する締付用ボルト１１によ
つて取付けてある実用新案登録請求の範囲第１
項に記載の歩行型管理機。