JPS6041058Y2 - 田植機の植付け装置昇降機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、本機に対して植付は装置を駆動昇降させる機
構を備えた田植機に関する。

植付は装置の全昇降範囲のうち、植付は深さ調節用の下
方範囲においては、植付は深さ調節用の昇降に拘わらず
、植付は装置の対本機姿勢を一定又はほぼ一定に維持し
て、植付は姿勢の乱れや傾斜苗のせ台での苗送出し作用
の不良等のない植付は作動を確保する上で、植付は装置
を平行昇降させることが望まれ、かつ、その上方範囲に
おいては、植付は装置の傾斜苗のせ台を水平に近い姿勢
にさせてこの苗のせ台への苗補給等を便利化する上で、
植付は装置を、その苗のせ台の姿勢が上方はど漸次、水
平姿勢に近づくように回動昇降させることが望まれる。

このため、従来では植付は装置を平行回連リンク機構を
介して本機に支持連結させ、この平行回連リンク機構を
駆動するためのシリンダ（油圧シリンダ等）を設ける一
方、平行回連リンク機構全体又は植付は装置を、本機又
は平行回連リンク機構に対して上下揺動可能に構威し、
かつ、平行回連リンク機構全体又は植付は装置を上下揺
動駆動するためのシリンダを別に設ける必要があった。

本考案は、この従来の昇降機構を簡略化するものであっ
て、平行四速リンク機構に対する簡単な構造追加によっ
て、植付は装置を前述のように昇降できながらも、駆動
用シリンダが一つで済んで全体を経済性有利に構成でき
るようにすることを目的とする。

先ず、本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、図
中１は、エンジン２を搭載しであるフレーム３にミッシ
ョンケース４を連結し、このミッションケース４の前部
に左右一対の操向車輪５を軸架するとともに、前記ミッ
ションケース４の後部は、左右一対の非操向車輪６への
伝動機構を内装しである車輪支持ケース７を装着し、か
つ前後車輪５，６間の上部には、前記操向車輪５に対す
る操従ハンドル８と運転席９とを配設しである本機であ
る。

１０は、左右横方向に往復移動自在な前傾姿勢の苗のせ
台１１、植付は爪１２、これらの機構を内装しである植
付ケース１３ならびに、植付は面を整地する接地フロー
） １４からなる植付は装置である。

１５は、前記植付は装置１０を本機１に対して、植付は
深さ調節範囲内では対地姿勢一定又はほぼ一定のままで
昇降させ、かつ、その昇降範囲以上の高さ領域において
苗のせ台１１の対地傾斜角が上方に至るほど漸次中なる
ように昇降させる駆動昇降機構であり、これは次の如く
構威されている。

つまり、本機１側の固定フレーム１７に回転のみ自在に
支承された第１支軸１８からこれと一体回転する状態で
後方に延出したトップリンク１６Ａと、前記第１支軸１
８に対して揺動自在な一対のアーム１９．１９と、この
アーム１９．１９の下端部にその前端部を枢支連結し、
前記トップリンク１６Ａに対してほぼ平行な一対のロア
ーリンク１６Ｂ、１６Ｂと、前記トップリンク１６Ａの
後端部と前記ロアーリンク１６Ｂ、１６Ｂの後端部とを
枢支連結する後部縦リンク１６Ｃとしての取付は部材と
から成る平行四速リンク機構１６を、前記アーム１９．
１９とロアーリンク１６Ｂ、１６Ｂとの枢支連結部２０
の本体１側固定部への接当作用とこのリンク機構１６に
枢支連結された前記植付は装置１０の重量による付勢作
用とにより前記枢支連結部２０が第１支軸１８周りの特
定位置に保持される状態で設けるとともに、前記第１支
軸１８から固定延出して前記トップリンク１６Ａと連動
連結された昇降用アーム２１の遊端部と本機１側固定部
との間に前記リンク機構１６を駆動するための油圧シリ
ンダ２２を介在させて、リンク機構１６の駆動平行揺動
運動により植付は装置１０を平行昇降すべく構威しであ
る。

更に、この駆動昇降機構１５は、前記ロアーリンク１６
Ｂと前記昇降用アーム２１との間に、植付は装置１０の
全昇降領域のうち、下方の植付は深さ調節用領域におい
ては、前記リンク機構１６の平行揺動運動を許容し、か
つ、それよりも上方の領域においては、前記ロアーリン
ク１６Ｂから揺動自在に延出したテンションロッド２４
を前記昇降用アーム２１に穿設した長孔２３に挿通し、
この先端に装着した部材２５に前記昇降用アーム２１を
接当係止させてリンク機構１６の平行揺動運動を阻止す
るとともにアーム１９を第１支軸１８周りに揺動させる
ことにより、リンク機構１６の前記平行揺動運動を阻止
しながらリンク機構１６全体と植付は装置１０を第１支
軸１８周りに回動昇降させ、もって、下方領域において
は、リンク機構１６の平行揺動運動により、植付は装置
１０の対本機姿勢を一定に保持しながら昇降し、かつ、
上方領域においては、リンク機構１６全体の回動により
、植付は装置１０の苗のせ台１１の対地傾斜角度が上方
に至るほど漸次中になるように植付は装置１０を本機１
に対して駆動昇降すべく構威しである。

尚、前記駆動昇降機構１５は、接当係止する部材２５を
テンションロッド２４に螺合装着するナツトにして、こ
の接当係止部材２５のロッド長手方向での位置変更によ
り、接当係止部材２５に昇降用アーム２１が接当すると
きのリンク機構１６の相対変形状態を変更調節可能に構
威しである。

２６は、前記植付は装置１０を本機１に対して、両者１
０，１の左右相対揺動を許容するためのローリング中心
が機体横巾中央で、かつ、前記フロート１４の接地面近
傍に位置する状態で懸架する正面視において逆台形のリ
ンク機構であり、これは、前記平行四速リンク機構１６
を構成するトップリンク１６Ａとロアーリンク１６Ｂと
の後端部同志を繋ぐ背面視はぼコの字状の取付は部材１
６Ｃの左右両側に、平面視はぼコの字状のブラケット２
６Ａを夫々固着し、この左右のブラケツト２６Ａと植付
は装置１０の植付はケース１３との間に亘って、一対の
リンク２６Ｂを、それらの延長線が中央接地フロート１
４の横巾中央位置で、かつ、接地面近傍部で全文する状
態で枢支連結している。

以上要するに、本考案による田植機の植付は装置昇降機
構は、官記したものにおいて、本機１に回転のみ自在に
枢支連結されたトップリンク１６Ａと、前記トップリン
ク１６Ａの前端部に揺動のみ自在に枢支連結されたアー
ム１９と、前記アーム１９の下端部に枢支連結して前記
トップリンク１６Ａに対して平行又はほぼ平行姿勢でそ
れと同一方向に延出したロアーリンク１６Ｂと、前記ト
ップリンク１６Ａの後端部と前記ロアーリンク１６Ｂの
後端部とを枢支連結する後部ＫＷ ’）ンク１６Ｃとか
ら成る平行回連リンク機構１６を介して植付は装置１０
を前記本機１に対して昇降自在に連設するとともに、前
記トップリンク１６Ａ又はその連動部材２１と本機１側
固定部との間に前記平行回連リンク機構１６を駆動する
ためのシリンダ２２を介在させ、かつ、前記トップリン
ク１６Ａとロアーリンク１６Ｂとアーム１９と後部縦リ
ンク１６Ｃとのうちのいずれか二つのリンク１６Ａ、１
６Ｂ又はその連動部材２１にわたって、前記植付は装置
１０の全昇降範囲のうち、下方範囲においては前記平行
回連リンク機構１６の平行揺動運動を許容し、それより
も上方範囲においては、前記いずれか二つのリンク１６
Ａ、１６Ｂ又はその連動部材２１を互いに接当係止させ
て前記平行回連リンク機構１６の平行揺動運動を阻止す
る部材２５を設けであることを特徴とする。

即ち、シリンダ２２により駆動される平行回連リンク機
構の平行揺動運動を下方の昇降範囲のみにおいて行なわ
せ、引き続きシリンダ２２を介して駆動される上方範囲
においては、平行回連リンク機構の変形を不能にして、
その平行揺動運動を阻止しながら平行回連リンク機構全
体を本機に対して上下に回動させることができるから、
一つの駆動用シリンダを用いるだけで、下方範囲におい
ては、植付は装置を平行昇降させ、かつ、上方範囲にお
いては、植付は装置を、その苗のせ台の姿勢が上方に至
るほど漸次、水平近くなるように回動昇降させることが
できる。

従って、平行回連リンク機構を構成するリンク部材のう
ちいずれか二つのリンク部材又は連動部材にわたって、
植付は装置の全昇降範囲のうち、上方範囲において、前
記いずれか二つのリンク部材を互いに接当係止させて平
行回連リンク機構の平行揺動運動を阻止する部材を設け
るだけの簡単な構造改良によって、一つの駆動用シリン
ダを用いるだけの経済的な構成をもって、植付は装置を
、下方範囲においては平行昇降させ、かつ、上方範囲に
おいては回動昇降させ得るに至った。

殊に、平行揺動運動を阻止する部材が作用する位置を変
更可能に構成するときは、この運動変換位置の変更によ
り、下方範囲の上限（又は上方範囲の下限）を作業条件
に応じて変更できて便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の植付は装置昇降機構の実施
例を示し、第１図は乗用田植機の全体側面図、第２図は
要部の拡大一部切欠側面図、第３図は要部の背面図であ
る。 １・・・・・・本機、１０・・・・・・植付は装置、１
１・・・・・・苗のせ台、１５・・・・・・駆動昇降機
構、１６・・・・・・平行回連リンク機構、１６ Ａ、
１６ Ｂ−−−−−−リンク、２２・・・・・・油
圧シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本機１に回転のみ自在に枢支連結されたトップリンク１
   ６Ａと、前記トップリンク１６Ａの前端部に揺動のみ自
   在に枢支連結されたアーム１９と、前記アーム１９の下
   端部に枢支連結して前記トップリンク１６Ａに対して平
   行又はほぼ平行姿勢でそれと同一方向に延出したロアー
   リング１６Ｂと、前記トップリンク１６Ａの後端部と前
   記ロアーリング１６Ｂの後端部とを枢支連結する後部縦
   リンク１６Ｇとから成る平行回連リンク機構１６を介し
   て植付は装置１０を前記本機１に対して昇降自在に連設
   するとともに、前記トップリンク１６Ａ又はその連動部
   材２１と本機１側固定部との間に前記平行回連リンク機
   構１６を駆動するためのシリンダ２２を介在させ、かつ
   、前記トップリンク１６Ａとロアーリング１６Ｂとアー
   ム１９と後部縦リンク１６Ｇとのうちのいずれか二つの
   リンク１６Ａ、１６Ｂ又はその連動部材２１にわたって
   、前記植付は装置１０の全昇降範囲のうち、下方範囲に
   おいては前記平行回連リンク機構１６の平行揺動運動を
   許容味それよりも上方範囲においては、前記いずれか二
   つのリンク１６Ａ、１６Ｂ又はその連動部材２１を互い
   に接当係止させて前記平行回連リンク機構１６の平行揺
   動運動を阻止する部材２５を設けである田植機の植付は
   装置昇降機構。