JPH0137320Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車等車両におけるステアリング
ロツク機構を備えたステアリングキ−シリンダ取
付け構造の取外し防止装置に関する。

〔従来の技術〕

自動車等車両においては、従来から一般に、盗
難防止のため、ステアリングロツク機構が備えら
れている。そして、このステアリングロツク機構
は、普通、ステアリングキ−シリンダに備えられ
ている。

ステアリングロツク機構を備えたステアリング
キ−シリンダの取付け構造は、キ−シリンダ取付
けハウジングにステアリングキ−シリンダが装着
されており、ステアリングキ−シリンダに設けら
れたセツト用ノブがキ−シリンダ取付けハウジン
グに設けられたセツト用孔に係合して位置固定が
行われて取付けられる構造となつている。そし
て、この取付け構造における、ステアリングキ−
シリンダの取外しは、逆に、セツト用ノブをセツ
ト用孔の係合から外すことによりおこなうことが
出来るようになつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、従来、キ−シリンダ取付けハウジング
に設けられるセツト用孔の位置は、運転席におい
て見える位置にあるため、容易にセツト用ノブが
セツト用孔の係合から外され、ステアリングロツ
ク機構の機能が害されることがあり、これによ
り、盗難防止機能が阻害されるという問題を生じ
ることがある。

尤も、セツト用孔が設けられる近傍位置の、ス
テアリングキ−シリンダのキ−挿入端部には、夜
間時のキ−挿入を容易とするため、キ−照明用取
付け部品が取付けられることもあるが、従来で
は、このキ−照明用取付け部品が取付けられる場
合でも、セツト用孔の位置は見えるようになつて
おり、上述したような問題が生じる。

ところで、この従来の問題を解決するために
は、セツト用ピンとセツト用孔の係合位置を隠蔽
することが有効であるが、この隠蔽のため、新た
に部品を設けて行うことは、それだけ構造が複雑
になると共に、組立て工数も増加するという不都
合がある。

而して、本考案は、セツト用孔が設けられる位
置に近傍して位置するキ−照明用取付け部品を利
用してセツト用孔の隠蔽を図ることにより、盗難
防止を従来部品を何ら増加させることなく、比較
的簡単な構成で行うことにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上述した問題点を解決するため、本考案にかか
るステアリングロツク機構を備えたステアリング
キ−シリンダ取付け構造の取外し防止装置は、上
述したこの種のステアリングロツク機構を備えた
ステアリングキ−シリンダ取付け構造において、
キ−シリンダ取付けハウジングにキ−照明用取付
け部品が、キ−シリンダ取付けハウジングに設け
られたセツト用孔を覆つて取付けられる手段をと
る。

〔作用〕

キ−シリンダ取付けハウジングに設けられるセ
ツト用孔は、キ−照明用取付け部品で覆われるた
め、セツト用孔とセツト用ピンの係合位置は外部
から確認することができず、どこでステアリング
キ−シリンダの取付けがおこなわれているのか分
からない。このため、ステアリングキ−シリンダ
が取外されてステアリングロツク機構が害される
ことがなく、有効に盗難防止を図ることができ
る。

〔考案の効果〕

本考案は、上述したように、盗難防止を図るた
め、セツト用ピンとセツト用孔の係合位置の隠蔽
を、キ−照明用取付け部品を利用して行うもので
あり、従来部品を利用して行うものであるため、
新規部品の増加がなく、そのため、取付け構造が
従来と殆ど変わりなく、また、取付け工数も増加
することがないという実用上大なる効果がある。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第４図に示すように、ステアリングキ−シリン
ダ１０は、ステアリングホイ−ル２０の下部の側
部に位置して設けられる。ステアリングキ−シリ
ンダ１０には、イグニツシヨンキ−スイツチが設
けられていると共に、ステアリングロツク機構が
備えられている。ステアリングロツク機構は、周
知のように、ステアリングキ−シリンダ１０がロ
ツク（LOCK）位置とされることにより、ステア
リングシヤフトの回転が阻止されるようになつて
いる。

第１図はステアリングキ−シリンダ１０が取付
けられる構成部品を示す。第１図において、１４
はアツパブラケツト、１６はキ−シリンダ取付け
ハウジングを示しており、キ−シリンダ取付けハ
ウジング１６はアツパブラケツト１４の側部に位
置しており、連結部位１８により一体的に連結さ
れている。なお、アツパブラケツト１４はステア
リングコラムの上部部分に配設されている。

キ−シリンダ取付けハウジング１６には、第３
図に示すステアリングキ−シリンダ１０が装着さ
れる。ステアリングキ−シリンダ１０にはセツト
用ノブ１２が設けられている。一方、キ−シリン
ダ取付けハウジング１６にはセツト用孔２２が設
けられている。そして、ステアリングキ−シリン
ダ１０をキ−シリンダ取付けハウジング１６に装
着するとき、セツト用孔２２にセツト用ノブを係
合させることにより、ステアリングキ−シリンダ
１０はキ−シリンダ取付けハウジング１６に位置
固定して取付けられる。通常、ステアリングキ−
シリンダ１０の装着は、ステアリングキ−シリン
ダ１０の位置をアクセサリ（ACC）位置にして
行う。なお、セツト用ノブ１２は内部に設けられ
たばね手段により外部に突出して構成されている
ため、押圧することにより縮小状態となり、取付
け取外しができるようになつている。

第２図はキ−シリンダ取付けハウジング１６に
キ−照明用取付け部品３０が取付けられた状態を
示す。キ−照明用取付け部品３０はキ−シリンダ
取付けハウジング１６の端面に取付けられてお
り、キ−シリンダ取付けハウジング１６に設けら
れたセツト用孔２２を覆つて取付けられている。
このため、キ−照明用取付け部品３０が取付けら
れた状態においては、セツト用孔２２とセツト用
ピン１２の係合位置はキ−照明用取付け部品３０
で覆われて隠蔽されるため、セツト用孔２２とセ
ツト用ピン１２の係合位置は、どこにあるか外部
からは分からない。なお、第２図(b)において、３
２はビスであり、キ−照明用取付け部品３０をキ
−シリンダ取付けハウジング１６に取付けて固定
するためのものである。

このように、セツト用孔２２とセツト用ピン１
２の係合位置は隠蔽されることから、ステアリン
グキ−シリンダ１０の取外しは困難となり、その
結果、ステアリングロツク機構の機能が害される
ことがなく、有効に盗難防止を図ることができ
る。

また、ステアリングキ−シリンダ１６の取外し
を行うときには、先ず、キ−照明用取付け部品３
０を取り外さなければならなく、そのため、この
キ−照明用取付け部品３０を取付けているビス３
２の取り外しを専用工具により行うようになつて
いるときには、普通には、キ−照明用取付け部品
３０を取り外すことができないため、より一層確
実に盗難防止を図ることができる。

また、セツト用孔２２とセツト用ピン１２の係
合位置は、既存部品のキ−照明用取付け部品３０
を利用して行うものであり、新規部品を追加して
行うものでないため、取付け構造および取付け工
数は、殆ど従来と変わりなく、比較的簡単な構成
となつている。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の一実施例を示
し、第１図はステアリングキ−シリンダが取付け
られる構成部品を示す平面図、第２図はキ−シリ
ンダ取付けハウジングにキ−照明用取付け部品が
取付けられた状態を示し、そのａ図は斜視図、ｂ
図は側面図、第３図はステアリングキ−シリンダ
を示す正面図、第４図はステアリングキ−シリン
ダの設置位置を示す配置図である。 符号の説明、１０……ステアリングキ−シリン
ダ、１２……セツト用ノブ、１６……キ−シリン
ダ取付けハウジング、２２……セツト用孔、３０
……キ−照明用取付け部品。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ステアリングロツク機構を備えたステアリング
   キ−シリンダがキ−シリンダ取付けハウジングに
   装着され、ステアリングキ−シリンダに設けられ
   たセツト用ノブがキ−シリンダ取付けハウジング
   に設けられたセツト用孔に係合することによりス
   テアリングキ−シリンダがキ−シリンダ取付けハ
   ウジングに位置固定して取付けられるステアリン
   グロツク機構を備えたステアリングキ−シリンダ
   取付け構造において、 前記キ−シリンダ取付けハウジングにキ−照明
   用取付け部品が、キ−シリンダ取付けハウジング
   に設けられたセツト用孔を覆つて取付けられてい
   ることを特徴とするステアリングロツク機構を備
   えたステアリングキ−シリンダ取付け構造の取外
   し防止装置。