JPH0135122Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 畝を立てると、畝の側壁が畝溝内にくずれ落ち
るおそれがある。特にいちごは畝の上に植え、果
実は畝の側壁に垂下して成熟させるので、畝の側
壁がくずれぬようにつき固める必要がある。

本考案は耕耘刃を回動して左右に耕土を掘上げ
て畝を立てると同時に、耕耘刃と連動する畝つき
板により畝の側壁をつき固める園芸用作業機であ
る。

（従来の技術） 従来はロータリ耕耘刃により左右に耕土を盛り
上げると共にその後方に連結する平面Ｖ字形の溝
さらい機により耕土を左右に掻き分け盛り上げた
畝の側壁を成型しているが、側壁がくずれ易い。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は畝の側壁の高さに応じ、畝の肩部をも
つき固めて畝の側壁のくずれるのを防止し、しか
もつき固めたときに生ずる機体に及ぼす衝撃を完
全に受け止めて機体の動揺を防ぐことを目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） 耕土を左右に盛り上げるロータリ耕耘刃２の背
面に逆台形の正面板１をのぞませる。左右の畝つ
き板３の下端を正面板１の背面に垂設する台板５
に揺動自在に軸着４する。

そして畝つき板３には上部を水平に屈折する調
節板３ａを伸縮自在に連結すると共に畝つき板３
の前縁に直角に接続する防土板６を正面板１の背
面に重合する。

しかして動力により昇降する作動杆１１の下端
を昇降板７に連結し、昇降板７の上下に対設する
左右１対づつのローラ９を台板５の左右に取付け
た案内レール１０にそれぞれ係合させると共に昇
降板７の両端をリンク８により畝つき板３の裏面
に連結する。

（作用） 本考案においては、耕耘刃２を回転させて畝溝
を掘りつつ、左右に耕土を盛り上げて畝を立て
る。

しかして耕耘刃２の背面にのぞむ逆台形の正面
板１は畝溝内を前進し、作動杆１１は昇降板７を
案内レール１０に沿つて昇降させる。従つて正面
板１の左右の畝つき板３はリンク８により支軸４
を支点に左右に揺動して畝の側面、即ち畝溝の側
面をつき固める。

そして畝溝の深さ即ち畝の高さに応じて調節板
３ａを伸縮させ、畝の肩部をもつき固める。

畝つき板３および調節板３ａの受ける衝撃は上
下に対設する左右のローラ９が受け止めて互いに
相殺する。

（実施例） 図面に示す実施例について説明すると、１はロ
ータリ耕耘刃２の背面にのぞむ逆台形の正面板
で、その左右には畝つき板３の下端を揺動自在に
軸着する。４はその支軸で、主体Ａに垂設する台
板５に植設する。６は正面板１の背面に重合する
防土板で、畝つき板３の前縁に直角に接続する。

７は昇降板で、その両端をリンク８により左右
の畝つき板３の裏面に連結すると共に、その上下
に対設する左右１対づつのローラ９を台板５の左
右に取付けた案内レール１０にそれぞれ係合させ
る。

１１は下端をユニバーサルジヨイント１２を介
して昇降板７の正面に連結する作動杆で、耕耘刃
２の取付軸に動力を伝える伝動軸の外端に設けた
回動杆１３に作動杆１１の上端を軸着する。

１４は正面板１の上辺中央に形成する切欠で、
背面に向け折曲げた舌片１５を第４図に示すよう
に台板５の上端の折曲片と共に、主体Ａの先端の
ヒツチ金具１６に止螺子により連結する。

作動杆１１は切欠１４の舌片１５に隣接する部
分より上方に延長させて回動杆１３に軸着し、動
力により昇降する。

１７は耕耘刃２の上方左右にのぞむ彎曲する案
内翼で、耕耘刃２により舞い上つた耕土を案内翼
１７により左右に誘導して畝を立てる。

主体ＡにはエンヂンＥを搭載し、ハンドルＨに
より主体Ａを操縦しつつ１対の駆動輪Ｗにより前
進する。そして前方に左右１対の支持輪１８を有
す。

１９は支持輪１８を支点２０を中心に昇降させ
る把手付螺杆、３ａは畝の高さに応じて伸縮する
畝つき板３の調節板で、上部を水平に屈折する。

また畝つき板３は畝の側壁の形状に応じ内側に
凸曲してもよい。

このようにするとかまぼこ形の畝をつき固める
ことができる。

（考案の効果） 本考案によるときは、ロータリ耕耘刃２が溝を
掘り左右に畝を立てつつ進行すると、作動杆１１
が昇降して左右の畝つき板３により畝の側壁を、
また上部を水平に屈折する調節板３ａにより畝の
肩部をそれぞれつき固めるので、くずれぬ畝を形
成でき、しかも畝の高さに応じて調節板３ａを伸
縮するので、肩部を充分につき固めたくずれるお
それのない高低自在の畝を得ることができる。そ
して耕耘刃２により後方にはね飛ばした耕土を逆
台形の正面板１により遮き止めて畝溝を整形する
と共に、畝つき板３の前縁に直角に接続する防土
板６が正面板１の背面に重合して耕耘刃２がはね
飛ばした耕土の進入を防ぐばかりでなく、上下に
備える左右１対づつのローラ９が案内レール１０
をへだてて互に対立するので、左右の畝つき板３
は軽動力で円滑に駆動するのみならず、左右の畝
つき板３が畝の側壁および肩部をたたいた時に受
ける衝撃を上下の対設する左右のローラ９により
相殺するので、機体Ａは動揺しない、という効果
を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の全体側面図、第２図は
要部の斜面図、第３図は畝つき板の作用を示す縦
正面図、第４図は畝つき板の揺動機構を示す縦断
側面図。 １は正面板、２はロータリ耕耘刃、３は畝つき
板、３ａは調節板、４は支軸、５は台板、６は防
土板、７は昇降板、８はリンク、９はローラ、１
０はレール、１１は作動杆、１２はユニバーサル
ジヨイント、１３は回動杆。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ロータリ耕耘刃２の背面にのぞむ逆台形の正面
   板１の左右に、畝つき板３の下端を主体Ａに垂設
   する台板５に揺動自在に軸着し、 畝つき板３には上部を水平に屈折する調節板３
   ａを伸縮自在に連結すると共に畝つき板の前縁に
   直角に接続する防土板６を正面板１の背面に重合
   し、 しかして動力により昇降する作動杆１１の下端
   を昇降板７に連結し、昇降板７の上下に対設する
   左右１対づつのローラ９を台板５の左右に取付け
   た案内レール１０にそれぞれ係合させると共に昇
   降板７の両端をリンク８により畝つき板３の裏面
   に連結して成る溝掘整形機。