JPS5835738Y2 - リンクプラウの角度調整ストツパ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、農用トラクター後部に接続するパケット装
置と、該パケット装置後方適所に立設され、パケット装
置内に圃場面の土砂をまくり上げるようにして収納する
プラウ装置との組み合わせから成る整地兼採土装置にお
いて、プラウ装置の接地角度を調整するための新規な構
造の角度調整具に関するものである。

農用トラクター後部の三点リンク機構を利用して昇降自
在且つ後方反転動自在にパケット装置を接続し、該パケ
ット装置のパケット本体底板後縁から所定距離離反した
後方に、側面形彎曲構造のプラウ装置をその彎曲凹面部
がパケット装置側に面する如くして組み合わせて立設し
、パケット装置の最低部より下方に突出状となったプラ
ウ装置の爪刃によって圃場面の土壌を所定深さに削り起
しながら前進することにより、削り起された土砂塊をプ
ラウ装置の彎曲凹面部に強制的に沿わせて上昇させ、プ
ラウ装置前方に位置するパケット本体内に彎曲放出する
ようにした、プラウ装置の前進する方向と同じ前方方向
に土砂をまくり上げながら整地兼採土作業を実現すると
いう画期的な装置の開発実用化に成功し、既に本願出願
人において昭和５３年特許願第１２６５９号発明として
出願済みとなっている。

この既に開発済みの整地兼採土装置において、整地兼採
土効果を高める上で重要な機能を果しているのがプラウ
装置である。

即ち、その前方に位置するパケット装置内に土砂をまく
り上げるように彎曲放出するために、全体として側面形
彎曲構造のプラウ装置に形成し、パケット装置の最低部
より更に下方に突出状に配設したプラウ爪刃によって圃
場面の土砂を削り起した上、爪刃上方に連なる彎曲凹面
部に沿わせてそれら土砂を上昇させ、この上昇過程で強
制的に付与される彎曲軌道に沿って勢いよくパケット本
体内に彎曲放出することを可能にするものであるが、こ
のプラウ装置の側面形彎曲構造における彎曲形状だけに
改良工夫を施したとしても、あらゆる性状の土壌に適応
し得るようにすることは難しく、例えば、圃場面の土壌
の硬軟によってはプラウ装置の爪刃刃先部の土壌への喰
い込み状況が変わってしまい、圃場面の整地作業や採土
作業を円滑に実施する上で支障を来してしまうことにな
りかねない。

そこで、上記のような課題に対処するために、この考案
ではプラウ装置の接地角度を土壌の性状に合わせて適宜
変更可能とするプラウ装置の角度調整具を開発完成した
ものであり、以下にその構成の詳細を添付した図面に示
すこの考案の代表的な実施例に基づき説示しようとする
ものである。

この考案のプラウ装置に三点リンク機構を介して昇降自
在且つ後方反転動自在に接続されるパケット装置ａと、
該パケット装置ａの後縁から所定距離離反した後方で、
その彎曲凹面部をパケット装置ａ側に向けて立設する側
面形彎曲構造のプラウ装置すとの間において、両者間に
介在枢着される上方と下方の接続杆の中の下方の接続杆
７，７のパケット装置ａ側の枢着部１１近傍適所と、同
所に対応するパケット装置ａの後縁部分との間に、両者
間の上下方向距離を調節することの可能な連動具を介装
設置し、この連動具の調整操作によってパケット装置ａ
に対する下方の接続杆７，７の角度を適宜変更し、その
結果、この接続杆７，７に枢着支持されるプラウ装置す
の接地角度を調整するようにするプラウ装置の角度調整
具である。

この下方の接続杆７，７のパケット装置ａ側の枢着部１
１近傍適所と、同所に対応したパケット装置ａの後縁部
分との間に介装設置される連動具は、例えば、図示した
実施例に示すとおりの具体的な構成によって実現される
。

即ち、農用トラクター後部に三点リンク機構を介して接
続されたパケット装置置ａのパケット本体の左右両側の
側板１，１に夫々接続杆７，７の一端部が枢着されると
共に、この下方に配される接続杆７，７の他端部は、プ
ラウ装置すの背面の適当な位置に設けた支承杆１２に枢
着され、上方の接続杆と相俟てプラウ装置すをパケット
装置ａの後方所定位置に立設接続している。

この下方の接続杆７，７のパケット装置ａ側の枢着部１
１の近傍適所に対応するパケット装置牛後縁の両側板１
，１上に、アングル型のガイド板２を溶着し、該ガイド
板２の立ち上り部に形成した円弧形の長孔３の中にナツ
ト４と一体とした後記の軸杆６を摺動自在に嵌合し、ガ
イド板２に対して軸杆６が連動する如くしてこの連動具
は基本的に形成される。

ナツト４は、第３図図示の状態で説明すれば、左端側に
おいてボルト５を螺合すると共に、中央部においては軸
杆６を取着一体化している。

一方、上記ナツト４に一体化された軸杆６の端部は、接
続杆７に形成された挿通孔に嵌入され、座金８とナツト
９により接続杆７から抜は止めされて一体化される。

この際、ナツト４の軸杆６と連結杆７、座金８との各接
触部分には僅かながらクノアランスが設けられていなけ
ればならない。

また、ナツト４に螺合されたボルト５の下端には丸板１
０が溶着され、ボルト５の回動操作によりパケット装置
ａの後縁所定個所に支持されたまま回動するようになさ
れている。

上記のような連動具によるプラウ装置の角度調整具によ
って、下方の連結杆７，７のパケット装置ａ側の枢着部
１１近傍適所と、同所に対応するパケット装置ａの後縁
部分の上下距離を調節する。

実施例では、この上下距離の調節をボルト５の回動操作
によって実施する。

即ち、ボルト５を右廻りに回すと、ボルト５の下端が丸
板１０を介してパケット装置置ａに支持されているため
、必然的にナツト４が上昇せざるを得す、当然ナツト４
に一体化された軸杆６が長孔３に沿って上昇し、結果と
して、下方の接続杆７，７が、夫々パケット装置ａ側の
枢着部１１によって枢着位置決めされていることから、
この上昇操作により枢着部１１を中心点として接続杆７
，７のプラウ装置す枢着側端部を上昇移動させ、プラウ
装置すの爪刃刃先部の接地角度がきつくなる。

他方、ボルト５を左回旋させればその逆で爪刃刃先部の
接地角度が緩くなる。

なお、この上下距離の調節は実施例に示す連動具の構成
に限定されるもので゛ないことは当然で゛ある。

こうして連動具の操作によりプラウ装置すの爪刃刃先部
の接地角度を適宜調整すれば硬い圃場面にも喰い込み易
くなり、例え跳ね返されても、例えば実施例によるもの
の場合には、軸杆６が長孔３の上端を上限としてそれ以
上の跳ね返りを防止するため、いつまでたっても爪刃刃
先部が圃場面から逃げ続けてしまって土中に喰い込まな
いといった事態を上手く回避することができるものであ
る。

叙上のとおり、この考案のプラウ装置の角度調整具は、
従前までの整地兼採土装置の主要部分を全く変更するこ
となく簡単に採用可能なものである上、その果す役割は
極めて重大なものであり、高く評価されなければならな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案を代表する１実施例を示すもので、第
１図は、装着状況を示す側面図、第２図は、要部の拡大
側面図、第３図は、前記第２図中Ａ−Ａ矢印個所の部分
断面図である。 １・・・・・・パケット装置ａのパケット本体側板、２
・・・・・・連動具、３・・・・・・長孔、４・・・・
・・ナツト、５・・・・・・ボルト、６・・・・・・軸
杆、７・・・・・・下方の接続杆、８・・・・・・座金
、９・・・・・・ナツト、１１・・・・・・枢着部、１
２・・・・・・支承杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 農用トラクター後部に三点リンク機構を介して昇降自在
   且つ後方反転動自在に接続されるパケット装置と、該パ
   ケット装置の後縁から所定距離離反した後方に配され、
   彎曲凹面部をパケット装置側に向けて立設する側面形彎
   曲構造のプラウ装置との組み合わせから戊る整地兼採土
   装置において、パケット装置とプラウ装置との間に介在
   枢着される上方と下方の接続杆の中の下方の接続杆のパ
   ケット装置側枢着部近傍適所と、同所に対応するパケッ
   ト装置後縁との間に、両者間の上下方向距離調節用の連
   動具を介装し、該連動具によりパケット装置に対する下
   方の接続杆の角度を適宜変更してプラウ装置の接地角度
   を調整するプラウ装置の角度調整具。