JPH0132482Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は耕耘装置の後部に連結した畦立板にて
畦立を行う場合に、土壌中に肥料とする有機質材
を多量に含ませる必要がある場合（例えばイチゴ
の栽培畑）は、畦立板の左右両成形板で畦面を押
圧摺接して行くのみでは有機質材により土壌が膨
軟となり堅固な畦が立て難い。特に70cm位の高い
畦を立てるとイチゴの植付け及び収穫も腰を曲げ
ずに作業が出来るから非常に作業がし易くなる。
しかるに70cm位の高さに畦を立てるときは畦の高
さが高いから畦に盛られた土の量が多いため、そ
の重量が多くなり畦の肩の土がくずれ易い。これ
らの不都合を解消するため、畦立板の左右の成形
板の後縁部に蝶番にて左右へ回動自在に叩き板を
夫々連結し、該叩き板の揺動で畦を叩き固め、畦
立板に固定されるように係設した原動機と一体と
なるように直結した減速機を搭載し、該減速機の
動力取出軸に係設したクランクピンに、上端部を
連接せるクランクロツドの下端部は、上記原動機
台の後端より下方へ垂設した案内杆に上下方向へ
のみの滑動自在に摺接するガイドローラに内嵌し
たローラ軸に外嵌せしめ、更に該ローラ軸には、
左右の叩き板に夫々固設した連結金に、回動自在
に外端を遊嵌した連結杆の夫々の内端を回動自在
に外嵌せしめ、クランクロツドのクランク運動に
よりガイドローラが上下することにより、叩き板
を左右に振り動かして開閉し畦面を叩くようにし
たことを特徴とする原動機を搭載した畦面叩き板
付畦立板に係わる考案である。

実施の態様を図面について説明すると、１は耕
耘部２を有する耕耘装置で、フレーム３に支持さ
れて歩行用トラクタ（図示していない）等の後方
に装着されている。４は畦立板の前面板で５，
５′は前面板４の左右両縁にてやや後開きに連な
り、下縁から上方へ外広がりに形成している成形
板である。６は前面板４の中央縦方向に固着した
支持杆で、取付杆７を介してフレーム３に固設さ
れている。８は支持杆６側と取付杆７側とに螺入
しているターンバツクルで、前面板４の犂き込み
角度を調節する。９は前面板４の犂き込み深さを
調節する尾輪で支持腕１０に回転自在に軸支さ
れ、高さ位置調節自在に支持杆６の下端に係設さ
れている。１１は蝶番で成形板５，５′の左右の
後縁部に上下２組づつを設け、蝶番１１の内の蝶
番１１′は叩き板１２，１２′の前縁部の側に固着
し、蝶番１１″は成形板５，５′の後縁部側に固着
し、左右夫々軸棒１３にて叩き板１２，１２′が
左右へ開閉自在に成形板５，５′の後縁部に連結
される。１４は原動機。１４′は原動機１４と一
体となるように直結された減速機で、１５は減速
機１４′より突出された動力取出軸。１６は動力
取出軸１５に嵌着したクランク。１７はクランク
ピン。１８はクランクロツドで、上端にはクラン
クピン１７に回動自在に外嵌する輪環１９を固着
している。２０は断面形の案内杆で、支持杆６
の後側に固着した支持桁２０′の上端に水平に固
設された原動機台２０″の後端に上下方向に向け
て固設する。又原動機台２０″には、原動機と一
体に直結した減速機を搭載して固定する。２１は
案内杆２０の内面を上下方向へ滑動自在に摺接す
るガイドローラで、２２はガイドローラ２１に内
嵌係止せられたローラ軸で、案内杆２０に削設し
た長孔２３に挿通して上下に運動可能とする。ク
ランクロツド１８の下端はローラ軸２２に回動自
在に外嵌している輪環２４を固着している。２５
は左右の叩き板１２，１２′に固設した連結金で、
夫々連結杆２６，２７の外端に固着した輪環２
８，２９を該連結金２５に回動自在に遊嵌し、内
端はローラ軸２２に回動自在に外嵌係止する。Ａ
は進行方向、Ｂはクランク１６の回転を示す。
ａ，a′は畦の断面を示す。

次に作用について説明すると、歩行用トラクタ
（図示していない。）等の後方に装着した耕耘装置
１の耕耘部２で耕耘しながら前面板４と成形板
５，５′により耕土を押し分けて畦を立てながら
進むと共に、原動機１４を始動すると該原動機と
一体となるように直結した減速機の動力取出軸１
５に嵌着したクランク１６が回転し、クランクピ
ン１７に外嵌する輪環１９が回転運動をする。ク
ランクロツド１８は、ガイドローラ２１を上下方
向への往復運動をさせるので、ローラ軸２２に内
端を回動自在に外嵌し、外端を左右夫々に叩き板
１２，１２′の連結金２５に、輪環２８，２９を
介して回動自在に遊嵌している連結杆２６，２７
は、輪環２４が上下の方向に運動し、従つて、ロ
ーラ軸２２は上下運動を繰り返えすことになり、
ローラ軸２２に内端を回動自在に係止された連結
杆２６，２７はその内端部が上下運動することに
より、輪環２８，２９は叩き板１２，１２′の一
定位置に支承されているから、左右の方向へ往復
運動を繰り返えすことになり、第２図に二点鎖線
で示すような運動を輪環２８，２９がするように
なり、従つて、叩き板１２，１２′も第２図に二
点鎖線で示すような左右方向への開閉運動をして
畦側面を叩く作用をする。なお、本考案の畦立板
は車輪ロータを装備したテイラーにも装着して同
様に使用することが出来る。

本考案は上記の構造と作用により、耕耘機の動
力取出し軸に関係なく、畦立板に直接原動機を搭
載し、該原動機に一体となるように直結した減速
機の動力取出軸に取付けたクランクより係接され
て叩き板が左右方向に揺動するようになつている
から、どのテイラー、耕耘機にも簡単に装着して
直ちに作業にかかることが出来る。従つて第１図
に示すように、耕耘装置と併用することが出来る
ため、数度作業を繰り返えすことにより、70cm位
の高さの畦立てを行いながら、畦側面を叩きかた
めることが出来る。従つて、高い畦を立てても畦
がくづれることのないしつかりした畦を立てるこ
とが出来る卓抜した効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を具備した構造を示す側面図、
第２図は本考案の要部と作用を示す後面図。 １……耕耘装置、３……フレーム、４……前面
板、５，５′……成形板、６……支持杆、１１，
１１′……蝶番、１２，１２′……叩き板、１４…
…原動機、１４′……減速機、１５……動力取出
軸、１７……クランクピン、１８……クランクロ
ツド、２０……案内杆、２０″……原動機台、２
１……ガイドローラ、２２……ローラ軸、２５…
…連結金、２６……連結杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 耕耘装置の後部に連結して畦立を行う畦立板に
   於いて、該畦立板の前面板の左右両縁に夫々成形
   板を後方に向けて設けるとともに成形板は上方が
   拡がるように形成させ、該左右の成形板の後縁部
   に、蝶番にて左右方向へ回動自在に叩き板を夫々
   連結し、畦立板の支持杆などの固定部に原動機台
   を係設して、原動機と一体となるように直結した
   減速機を搭載し、該減速機の動力取出軸に係設し
   たクランクピンに、上端部を連接せるクランクロ
   ツドの下端部は上記原動機台より下方へ垂設した
   案内杆に上下方向へのみの滑動自在に摺接するガ
   イドローラに内嵌したローラ軸に外嵌せしめ、更
   に該ローラ軸には、左右の叩き板に夫々固設した
   連結金に、回動自在に外端を遊嵌した連結杆の
   夫々の内端を回動自在に外嵌せしめて成る原動機
   を搭載した畦面叩き板付畦立板。