JPH0133779Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0133779Y2 JPH0133779Y2 JP1984084403U JP8440384U JPH0133779Y2 JP H0133779 Y2 JPH0133779 Y2 JP H0133779Y2 JP 1984084403 U JP1984084403 U JP 1984084403U JP 8440384 U JP8440384 U JP 8440384U JP H0133779 Y2 JPH0133779 Y2 JP H0133779Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- exhaust pipe
- support rubber
- support
- bracket
- Prior art date
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- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims description 10
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 7
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 5
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 3
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 1
- 238000013016 damping Methods 0.000 description 1
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- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 239000000725 suspension Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Exhaust Silencers (AREA)
- Supports For Pipes And Cables (AREA)
Description
この考案は、自動車における排気管の支持構造
に関し、とくに、横置きエンジンを搭載した自動
車において、排気管系の強度および防振性能を改
善しうる構造に関する。
に関し、とくに、横置きエンジンを搭載した自動
車において、排気管系の強度および防振性能を改
善しうる構造に関する。
自動車の排気管系は、たとえば、実開昭57−
100522号公報に示されているように、エンジンの
排気マニホルドに前端を接続され、かつ、車体下
部を通つて車体後部に至る排気管と、排気管の後
端部に設けられるマフラと、排気管ないしマフラ
を複数箇所において車体に支持する排気管ハンガ
とからなる。排気管はエンジンによつて加振され
るため、排気管の振動が直線的に車体に伝達され
ないように、排気管ハンガをサポートゴムを介し
て車体に取付けるといつた防振対策が講じられて
いる。 ところで、横置きエンジンは、急加速時または
エンジンブレーキ作動時に路面からの反力を受け
て車幅方向の軸まわりに大きくロールするが、排
気管の前端部はエンジンに対してこのロール方向
に連結され、エンジンが排気管系によつて拘束さ
れた格好となるため、エンジンがロール動しよう
とすると排気管のエンジンに対する連結部付近に
大きな曲げ応力がかかる。このような応力集中に
よる排気管とエンジンの排気マニホルドとの連結
部の破損を防止するため、上記実開昭57−100522
号公報に示された従来例では、排気管のエンジン
近傍の前部と、それより後部とを、可撓性の蛇腹
管で連結することにより、ロール時にエンジンが
傾倒しても排気管の前部がエンジンとともに容易
に変位しうるようにし、エンジンのロール動に起
因する排気管へ応力集中を回避している。
100522号公報に示されているように、エンジンの
排気マニホルドに前端を接続され、かつ、車体下
部を通つて車体後部に至る排気管と、排気管の後
端部に設けられるマフラと、排気管ないしマフラ
を複数箇所において車体に支持する排気管ハンガ
とからなる。排気管はエンジンによつて加振され
るため、排気管の振動が直線的に車体に伝達され
ないように、排気管ハンガをサポートゴムを介し
て車体に取付けるといつた防振対策が講じられて
いる。 ところで、横置きエンジンは、急加速時または
エンジンブレーキ作動時に路面からの反力を受け
て車幅方向の軸まわりに大きくロールするが、排
気管の前端部はエンジンに対してこのロール方向
に連結され、エンジンが排気管系によつて拘束さ
れた格好となるため、エンジンがロール動しよう
とすると排気管のエンジンに対する連結部付近に
大きな曲げ応力がかかる。このような応力集中に
よる排気管とエンジンの排気マニホルドとの連結
部の破損を防止するため、上記実開昭57−100522
号公報に示された従来例では、排気管のエンジン
近傍の前部と、それより後部とを、可撓性の蛇腹
管で連結することにより、ロール時にエンジンが
傾倒しても排気管の前部がエンジンとともに容易
に変位しうるようにし、エンジンのロール動に起
因する排気管へ応力集中を回避している。
しかしながら、上記公報に示されたものでは、
蛇腹管自体が高価でコストが高騰するとともに、
この蛇腹管が薄板状であるために疲労強度および
耐熱性に問題があり、かならずしも最適な排気管
の応力集中回避対策とはいえない。 したがつて、本考案の目的は、蛇腹等の高価な
部品を使用することなく、簡単な構造で、効果的
にエンジンロール時におけるマニホルドと排気管
の連結部への応力集中を回避することができる排
気管の支持構造を提供することである。
蛇腹管自体が高価でコストが高騰するとともに、
この蛇腹管が薄板状であるために疲労強度および
耐熱性に問題があり、かならずしも最適な排気管
の応力集中回避対策とはいえない。 したがつて、本考案の目的は、蛇腹等の高価な
部品を使用することなく、簡単な構造で、効果的
にエンジンロール時におけるマニホルドと排気管
の連結部への応力集中を回避することができる排
気管の支持構造を提供することである。
上記の目的を達成するために本考案の排気管の
支持構造において講じた手段は次の通りである。 すなわち、本考案の排気管の支持構造は、横置
きエンジンの前部に前端を連結され、エンジンの
前部ないし下部を回つて車体後部にいたる排気管
の支持構造であつて、 上記排気管の上記エンジンの下部付近の部位
を、エンジンないしこれと一体的な部材に固定し
たブラケツトおよびこのブラケツトにサポートゴ
ムを介して取付けられた排気管ハンガを介して、
エンジンないしこれと一体的な部材に支持させて
いるとともに、 上記サポートゴムを、上記排気管ハンガに対す
る上記ブラケツトの変位量が所定の量まではその
バネ定数が小さく、上記変位量が所定量を超える
とそのバネ定数が大きくなるように構成して、 エンジンの大挙動時、排気管におけるエンジン
との連結部ないしその近傍部がエンジンとほぼ一
体的に変位しうるようになしたことを特徴として
いる。
支持構造において講じた手段は次の通りである。 すなわち、本考案の排気管の支持構造は、横置
きエンジンの前部に前端を連結され、エンジンの
前部ないし下部を回つて車体後部にいたる排気管
の支持構造であつて、 上記排気管の上記エンジンの下部付近の部位
を、エンジンないしこれと一体的な部材に固定し
たブラケツトおよびこのブラケツトにサポートゴ
ムを介して取付けられた排気管ハンガを介して、
エンジンないしこれと一体的な部材に支持させて
いるとともに、 上記サポートゴムを、上記排気管ハンガに対す
る上記ブラケツトの変位量が所定の量まではその
バネ定数が小さく、上記変位量が所定量を超える
とそのバネ定数が大きくなるように構成して、 エンジンの大挙動時、排気管におけるエンジン
との連結部ないしその近傍部がエンジンとほぼ一
体的に変位しうるようになしたことを特徴として
いる。
上記サポートゴムのバネ特性は、エンジンのア
イドリング振動に起因してのエンジンと排気管の
相対変位量の範囲で変形する場合にはそのバネ定
数を小さくし、上記の範囲を超えて変形する場合
にはそのバネ定数を大きくしている。したがつ
て、エンジンのアイドリング時における排気管の
振動がこのサポートゴムを介してエンジンに伝達
されることはなく、また、エンジンの振動がこの
サポートゴムを介して排気管に伝達されることも
ない。このことは、エンジンに対する連結部で加
振された排気管の振動がサポートゴムを介して再
びエンジンに伝達され、これがエンジンのアイド
リング振動とおもわぬ共振を起こしてこれが車体
に伝わるといつた事態を未然に防止することがで
きる一方、排気管がエンジンとの連結部以外にサ
ポートゴムを介しても加振され、振動が増幅され
ることもないという2つの重要な意味を有する。
したがつて、本考案では、排気管のエンジンに対
する連結部以外の部分が加振体たるエンジンまた
はこれと一体的な部材に対して支持されていて
も、エンジンがアイドリング振動時の細かな振動
をしている限り、従来の構造にくらべてその防振
効果が悪化することはない。 一方、上記サポートゴムは、所定の変形量を超
えるとそのバネ定数が大きくなるので、急加速時
あるいはエンジンブレーキ作動時にエンジンが車
幅方向のロール軸を中心として大きくロール動し
た場合、排気管をエンジンに対して一体化しよう
とする作用をなす。したがつて、エンジンないし
これと一体的な部材がロール動するときは、すく
なくともエンジンに対する連結部から上記サポー
トゴムによる支持部までの排気管は、エンジンと
ともに変位する。したがつて、エンジンに対する
連結部に大きな曲げ応力が集中することはない。
なお、このとき、排気管にはその前部が変位する
ことによる曲げモーメントがかかるが、排気管自
体それ自身の弾性によりたわむことができるの
で、問題なく、かえつて、排気管の持つ弾性がロ
ール時でのエンジンの過傾倒を防止する役割を果
たすので都合がよい。 このように、本考案の排気管の支持構造におい
ては、従来例のように中間部に蛇腹管を介在させ
ることなく、とくにエンジンのロール動時におけ
る排気管のエンジンに対する連結部への応力集中
を効果的に回避することができるので、この部の
耐曲げ強度を低く抑えることができ、このこと
は、部品点数の減少および部材重量の低減といつ
た付随的効果を生む。
イドリング振動に起因してのエンジンと排気管の
相対変位量の範囲で変形する場合にはそのバネ定
数を小さくし、上記の範囲を超えて変形する場合
にはそのバネ定数を大きくしている。したがつ
て、エンジンのアイドリング時における排気管の
振動がこのサポートゴムを介してエンジンに伝達
されることはなく、また、エンジンの振動がこの
サポートゴムを介して排気管に伝達されることも
ない。このことは、エンジンに対する連結部で加
振された排気管の振動がサポートゴムを介して再
びエンジンに伝達され、これがエンジンのアイド
リング振動とおもわぬ共振を起こしてこれが車体
に伝わるといつた事態を未然に防止することがで
きる一方、排気管がエンジンとの連結部以外にサ
ポートゴムを介しても加振され、振動が増幅され
ることもないという2つの重要な意味を有する。
したがつて、本考案では、排気管のエンジンに対
する連結部以外の部分が加振体たるエンジンまた
はこれと一体的な部材に対して支持されていて
も、エンジンがアイドリング振動時の細かな振動
をしている限り、従来の構造にくらべてその防振
効果が悪化することはない。 一方、上記サポートゴムは、所定の変形量を超
えるとそのバネ定数が大きくなるので、急加速時
あるいはエンジンブレーキ作動時にエンジンが車
幅方向のロール軸を中心として大きくロール動し
た場合、排気管をエンジンに対して一体化しよう
とする作用をなす。したがつて、エンジンないし
これと一体的な部材がロール動するときは、すく
なくともエンジンに対する連結部から上記サポー
トゴムによる支持部までの排気管は、エンジンと
ともに変位する。したがつて、エンジンに対する
連結部に大きな曲げ応力が集中することはない。
なお、このとき、排気管にはその前部が変位する
ことによる曲げモーメントがかかるが、排気管自
体それ自身の弾性によりたわむことができるの
で、問題なく、かえつて、排気管の持つ弾性がロ
ール時でのエンジンの過傾倒を防止する役割を果
たすので都合がよい。 このように、本考案の排気管の支持構造におい
ては、従来例のように中間部に蛇腹管を介在させ
ることなく、とくにエンジンのロール動時におけ
る排気管のエンジンに対する連結部への応力集中
を効果的に回避することができるので、この部の
耐曲げ強度を低く抑えることができ、このこと
は、部品点数の減少および部材重量の低減といつ
た付随的効果を生む。
以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ具体
的に説明する。 第1図に示すように、本考案にかかる排気管1
は、横置きエンジン2の前部に設けられた排気マ
ニホルド3などに前端1aを連結され、エンジン
2の前ないし下を通つて車体下部から車体後端部
へと至つている。そして、この排気管1は、通
常、前部、中間部および後部の3箇所ないし4箇
所において車体に対し、防振対策を講じながら吊
持される。従来においては、上記の吊持部は、す
べて車体に対するもので、加振体であるエンジン
2に対して吊持する構造は見当たらない。本考案
では、そうした従来の常識を打ち破り、排気管1
の前部をエンジン2ないしこれと一体的なトラン
スアクスル等の部材に対して支持させ、所定の効
果を得ようとするものである。 本考案の排気管1の支持構造の詳細を第2図な
いし第4図に示す。 エンジン2あるいはトランスアクスル(図示
略)などのエンジンと一体的な部材の下方部に
は、上下方向のボス5を有するブラケツト4が固
着される。このブラケツト4の上記ボス5には、
軸6が差し込まれ、ボス5の上部から突出する上
端部6aに鍔部8が、ボス5の下部から突出する
下端部6bに水平部7aと垂直部7bとを有する
L字状の中間部材7の上記水平部7aがそれぞれ
取付けられる。そして、上記鍔部8の下面8a、
軸6の外面6c、上記中間部材の水平部7aの上
面7a′、および、上記ボス5の内周5aによつて
囲まれる空間内には、環状のサポートゴム9が装
填される。このサポートゴム9は、上下二つ割れ
に形成され、かつその上サポートゴム9aの上部
外周にはボス5の上面に係着する外周鍔10が、
下サポートゴム9bの下部外周にはボス5の下面
に係着する外向鍔11がそれぞれ形成されて、上
サポートゴム9aはボス5に対して相対的に下動
しないように、下サポートゴム9bはボス5に対
して相対的に上動しないようにしている。 上記上サポートゴム9aの上面および下サポー
トゴム9bの下面には、比較的小さな力で弾性的
に圧し潰れうる突起12,13がそれぞれ一体形
成され、先端が上記鍔8の下面8aおよび上記中
間部材の水平部7aの上面7a′に当接している。
このようなサポートゴム9と鍔部8および上記水
平部7aの関係において、ボス5に対して上記軸
6が上下方向に移動しようとすると、まず、上記
鍔部8の下面8aまたは上記水平部の上面7a′に
押されて上記突起12,,13が弾性的に潰れ、
つぎに上記鍔部8の下面8aまたは上記水平部の
上面7a′がサポートゴム9本体を弾性的に圧迫す
ることになる。上記突起12,13の断面は、サ
ポートゴム9本体部のそれに対して圧倒的に小さ
いので、このサポートゴム9には、第5図に示す
ように、ボス5に対する軸6の上下方向の変位に
関し、その変位量が自然状態でのサポートゴム9
と上記鍔部8または上記水平部の上面7a′との隙
間dの寸法未満の領域ではバネ定数が小さく上記
隙間dの寸法を超える領域ではバネ定数が大きい
といつた特性が与えられる。上記隙間dの寸法
は、エンジン2のアイドリング時におけるエンジ
ン2と排気管1の間に生じる相対変位量に合せら
れる。なお、この例はサポートゴム9の横方向の
バネ係数は相当大きなものとなつている。 上記中間部材7の垂直部7bには、半円筒状の
受け部14の内面に排気管1を支持したハンガ1
5が、それから延びる支片16をボルト17およ
びナツト18により固定される。なお、上記垂直
部7bに開けるべきボルト通し穴19は、上下方
向に長い長穴状としておくと、ハンガ15の上下
位置を調節し、排気管1の取付け誤差を吸収し
て、上記サポートゴム9に対する上記鍔部8およ
び上記中間部材7の水平部7aの関係位置を最適
とすることができるので好都合である。 次に、本例の排気管支持構造の作用を説明す
る。 エンジン2のアイドリング時、先端1aがエン
ジン2に対して連結されていることにより加振さ
れる排気管1は、エンジン2の下部においてエン
ジン2に対して相対振動する。しかしながら、本
考案では、エンジン2と排気管1との間に介在さ
せたサポートゴム9が、上記アイドリング振動に
おけるエンジン2と排気管1との相対移動量の範
囲ではそのバネ係数が小さくなつているので、す
なわちこのとき、第3図において、鍔部8の下面
8aまたは中間部材7の水平部7aがサポートゴ
ム9の上下の突起12,13のみを弾性的に圧し
潰すにとどまり、一方の振動が他方に直接的に伝
達されることはない。したがつて、排気管1の振
動がエンジン2に再び伝わり、エンジン2が共振
を起こしたり、また、エンジン2によつて排気管
1が加振されたりすることはない。 一方、急加速、あるいはエンジンブレーキ作動
時には、エンジン2はその車幅方向の出力軸付近
を中心として大きくロール動し、このとき上記支
持部におけるエンジン2と排気管1との間に大き
な相対変位が生じようとする。このとき、本例で
は、サポートゴム9は所定量以上の変形が生じに
くくなつているので、すなわち、第3図におい
て、サポートゴム9の突起12,13を圧し潰し
た鍔部8あるいは水平部7aがバネ係数の大きな
サポートゴム9本体を圧迫するので、排気管1は
エンジン下部に対して固定に近い状態となる。し
たがつて、排気管1のエンジン2に対する連結部
ないしこの考案にかかる支持部までの部分はエン
ジン2のロール動にともなつて変位する。すなわ
ち、本考案の支持構造ではエンジン2がロール動
するときには排気管1がエンジン2とほぼ一体と
なるので、エンジン2から排気管1を引き剥がそ
うとする力がかからず、エンジン2との連結部分
に大きな曲げ応力が集中するといつたことはなく
なる。 なお、本考案は、上述した実施例に限定されな
いことはもちろんであり、とくに、サポートゴム
の形状は環状に限らず、たとえば、矩形状とする
こともできる。サポートゴムについて、本考案の
目的を達成するための第5図に示すような特性を
得るには、基本的には、その変形力がかかる方向
に大断面部と小断面部とを連続させればよい。
的に説明する。 第1図に示すように、本考案にかかる排気管1
は、横置きエンジン2の前部に設けられた排気マ
ニホルド3などに前端1aを連結され、エンジン
2の前ないし下を通つて車体下部から車体後端部
へと至つている。そして、この排気管1は、通
常、前部、中間部および後部の3箇所ないし4箇
所において車体に対し、防振対策を講じながら吊
持される。従来においては、上記の吊持部は、す
べて車体に対するもので、加振体であるエンジン
2に対して吊持する構造は見当たらない。本考案
では、そうした従来の常識を打ち破り、排気管1
の前部をエンジン2ないしこれと一体的なトラン
スアクスル等の部材に対して支持させ、所定の効
果を得ようとするものである。 本考案の排気管1の支持構造の詳細を第2図な
いし第4図に示す。 エンジン2あるいはトランスアクスル(図示
略)などのエンジンと一体的な部材の下方部に
は、上下方向のボス5を有するブラケツト4が固
着される。このブラケツト4の上記ボス5には、
軸6が差し込まれ、ボス5の上部から突出する上
端部6aに鍔部8が、ボス5の下部から突出する
下端部6bに水平部7aと垂直部7bとを有する
L字状の中間部材7の上記水平部7aがそれぞれ
取付けられる。そして、上記鍔部8の下面8a、
軸6の外面6c、上記中間部材の水平部7aの上
面7a′、および、上記ボス5の内周5aによつて
囲まれる空間内には、環状のサポートゴム9が装
填される。このサポートゴム9は、上下二つ割れ
に形成され、かつその上サポートゴム9aの上部
外周にはボス5の上面に係着する外周鍔10が、
下サポートゴム9bの下部外周にはボス5の下面
に係着する外向鍔11がそれぞれ形成されて、上
サポートゴム9aはボス5に対して相対的に下動
しないように、下サポートゴム9bはボス5に対
して相対的に上動しないようにしている。 上記上サポートゴム9aの上面および下サポー
トゴム9bの下面には、比較的小さな力で弾性的
に圧し潰れうる突起12,13がそれぞれ一体形
成され、先端が上記鍔8の下面8aおよび上記中
間部材の水平部7aの上面7a′に当接している。
このようなサポートゴム9と鍔部8および上記水
平部7aの関係において、ボス5に対して上記軸
6が上下方向に移動しようとすると、まず、上記
鍔部8の下面8aまたは上記水平部の上面7a′に
押されて上記突起12,,13が弾性的に潰れ、
つぎに上記鍔部8の下面8aまたは上記水平部の
上面7a′がサポートゴム9本体を弾性的に圧迫す
ることになる。上記突起12,13の断面は、サ
ポートゴム9本体部のそれに対して圧倒的に小さ
いので、このサポートゴム9には、第5図に示す
ように、ボス5に対する軸6の上下方向の変位に
関し、その変位量が自然状態でのサポートゴム9
と上記鍔部8または上記水平部の上面7a′との隙
間dの寸法未満の領域ではバネ定数が小さく上記
隙間dの寸法を超える領域ではバネ定数が大きい
といつた特性が与えられる。上記隙間dの寸法
は、エンジン2のアイドリング時におけるエンジ
ン2と排気管1の間に生じる相対変位量に合せら
れる。なお、この例はサポートゴム9の横方向の
バネ係数は相当大きなものとなつている。 上記中間部材7の垂直部7bには、半円筒状の
受け部14の内面に排気管1を支持したハンガ1
5が、それから延びる支片16をボルト17およ
びナツト18により固定される。なお、上記垂直
部7bに開けるべきボルト通し穴19は、上下方
向に長い長穴状としておくと、ハンガ15の上下
位置を調節し、排気管1の取付け誤差を吸収し
て、上記サポートゴム9に対する上記鍔部8およ
び上記中間部材7の水平部7aの関係位置を最適
とすることができるので好都合である。 次に、本例の排気管支持構造の作用を説明す
る。 エンジン2のアイドリング時、先端1aがエン
ジン2に対して連結されていることにより加振さ
れる排気管1は、エンジン2の下部においてエン
ジン2に対して相対振動する。しかしながら、本
考案では、エンジン2と排気管1との間に介在さ
せたサポートゴム9が、上記アイドリング振動に
おけるエンジン2と排気管1との相対移動量の範
囲ではそのバネ係数が小さくなつているので、す
なわちこのとき、第3図において、鍔部8の下面
8aまたは中間部材7の水平部7aがサポートゴ
ム9の上下の突起12,13のみを弾性的に圧し
潰すにとどまり、一方の振動が他方に直接的に伝
達されることはない。したがつて、排気管1の振
動がエンジン2に再び伝わり、エンジン2が共振
を起こしたり、また、エンジン2によつて排気管
1が加振されたりすることはない。 一方、急加速、あるいはエンジンブレーキ作動
時には、エンジン2はその車幅方向の出力軸付近
を中心として大きくロール動し、このとき上記支
持部におけるエンジン2と排気管1との間に大き
な相対変位が生じようとする。このとき、本例で
は、サポートゴム9は所定量以上の変形が生じに
くくなつているので、すなわち、第3図におい
て、サポートゴム9の突起12,13を圧し潰し
た鍔部8あるいは水平部7aがバネ係数の大きな
サポートゴム9本体を圧迫するので、排気管1は
エンジン下部に対して固定に近い状態となる。し
たがつて、排気管1のエンジン2に対する連結部
ないしこの考案にかかる支持部までの部分はエン
ジン2のロール動にともなつて変位する。すなわ
ち、本考案の支持構造ではエンジン2がロール動
するときには排気管1がエンジン2とほぼ一体と
なるので、エンジン2から排気管1を引き剥がそ
うとする力がかからず、エンジン2との連結部分
に大きな曲げ応力が集中するといつたことはなく
なる。 なお、本考案は、上述した実施例に限定されな
いことはもちろんであり、とくに、サポートゴム
の形状は環状に限らず、たとえば、矩形状とする
こともできる。サポートゴムについて、本考案の
目的を達成するための第5図に示すような特性を
得るには、基本的には、その変形力がかかる方向
に大断面部と小断面部とを連続させればよい。
以上説明したように、本考案の排気管の支持構
造においては、その防振効果を減殺することな
く、エンジンロール時における排気管とエンジン
との連結部への応力集中を回避することができ
る。
造においては、その防振効果を減殺することな
く、エンジンロール時における排気管とエンジン
との連結部への応力集中を回避することができ
る。
第1図は本考案を適用した排気管系の全体構成
図、第2図は本考案一例の要部側面図、第3図は
第2図の−線に沿う断面図、第4図は第2図
に示す例の構成部品を分解した状態で示す斜視
図、第5図はサポートゴムの特性を示すグラフで
ある。 1……排気管、2……エンジン、4……ブラケ
ツト、9……サポートゴム、15……ハンガ。
図、第2図は本考案一例の要部側面図、第3図は
第2図の−線に沿う断面図、第4図は第2図
に示す例の構成部品を分解した状態で示す斜視
図、第5図はサポートゴムの特性を示すグラフで
ある。 1……排気管、2……エンジン、4……ブラケ
ツト、9……サポートゴム、15……ハンガ。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 横置きエンジンの前部に前端を連結され、エン
ジンの前部ないし下部を回つて車体後部にいたる
排気管の支持構造であつて、 上記排気管の上記エンジンの下部付近の部位
を、エンジンないしこれと一体的な部材に固定し
たブラケツトおよびこのブケツトにサポートゴム
を介して取付けられた排気管ハンガを介して、エ
ンジンないしこれと一体的な部材に支持させてい
るとともに、 上記サポートゴムを、上記排気管ハンガに対す
る上記ブラケツトの変位量が所定の量まではその
バネ定数が小さく、上記変位量が所定量を超える
とそのバネ定数が大きくなるように構成して、 エンジンの大挙動時、排気管におけるエンジン
との連結部ないしその近傍部がエンジンとほぼ一
体的に変位しうるようになしたことを特徴とす
る、排気管の支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8440384U JPS60195922U (ja) | 1984-06-06 | 1984-06-06 | 排気管の支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8440384U JPS60195922U (ja) | 1984-06-06 | 1984-06-06 | 排気管の支持構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60195922U JPS60195922U (ja) | 1985-12-27 |
JPH0133779Y2 true JPH0133779Y2 (ja) | 1989-10-13 |
Family
ID=30633883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8440384U Granted JPS60195922U (ja) | 1984-06-06 | 1984-06-06 | 排気管の支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60195922U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5642410U (ja) * | 1979-09-10 | 1981-04-18 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5777021U (ja) * | 1980-10-30 | 1982-05-12 |
-
1984
- 1984-06-06 JP JP8440384U patent/JPS60195922U/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5642410U (ja) * | 1979-09-10 | 1981-04-18 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60195922U (ja) | 1985-12-27 |
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