JPH0131866B2 - - Google Patents

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JPH0131866B2
JPH0131866B2 JP55109190A JP10919080A JPH0131866B2 JP H0131866 B2 JPH0131866 B2 JP H0131866B2 JP 55109190 A JP55109190 A JP 55109190A JP 10919080 A JP10919080 A JP 10919080A JP H0131866 B2 JPH0131866 B2 JP H0131866B2
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JP
Japan
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cacao
nibs
flavor
cacao nibs
added
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JP55109190A
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English (en)
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JPS5736938A (en
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Toshio Takemori
Kenji Takimoto
Toshinobu Tsurumi
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Lotte Co Ltd
Original Assignee
Lotte Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はチヨコレートに使用するカカオニブの
香味改良方法に関し、さらに詳細にはウイノワー
によりシエル、ジヤームを除去したカカオニブに
糖類を添加するカカオニブの香味改良方法に関す
るものである。 たとえば、チヨコレート製造用の生カカオ豆は
一般に、除塵選別された後、焙炒され、次いでウ
イノワーと呼ばれるウイノウイングマシンにより
ニブとシエルとに分離され、その際ジヤームも廃
物として分離される。分離されたニブは次いで磨
砕機により磨砕され、その際ロール圧と摩擦熱と
によりビターチヨコレートと呼ばれるペースト状
態にされる。このビターチヨコレートを主原料と
し、所望の加工を施こして各種のチヨコレート製
品が製造される。 従来、チヨコレートまたはココア製造用のカカ
オニブの香味を改良する方法が幾つか知られてい
る。それらは、いずれもカカオニブにアミノ酸を
添加し、或いは場合によりアミノ酸と還元糖とを
併用添加して香味を改良しようとするものである
(たとえば、特公昭44−32497号)。これらの従来
技術において、カカオニブにアミノ酸を添加する
理由は、アミノ酸のストレツカー分解反応および
メイラード反応を利用して芳香成分の改善を行な
うためと思われる。特に、メイラード(アミノカ
ルボニル)反応は、食品分野においてアミノ酸と
還元糖との間の褐変現象として知られ、しばしば
食品の香味を改善するために用いられる。しかし
ながら、このメイラード反応を利用する際、アミ
ノ酸を過多に使用するとアミノ酸自身の味が現出
して、寧ろ食品の味に悪影響を与える危険があ
る。特に、チヨコレート用カカオの場合、アミノ
酸が過多になると、カカオ豆特有の香味が損なわ
れると共にアミノ酸自身の味が現われて、チヨコ
レートの風味を悪化させる傾向がある。 そこで、本発明者等は、メイラード反応を利用
する香味改善法において、アミノ酸添加による上
記幣害を避けるため種々検討を重ねた結果、チヨ
コレート用カカオの香味改善には、カカオニブ中
に元来含有されている遊離アミノ酸を利用すれ
ば、他方の糖類成分のみを添加するだけで良好な
香味改善および苦渋味の軽減が達成されると共
に、アミノ酸過多による欠点が避けられることを
突き止めた。すなわち、カカオニブ中には既に
300〜800mg%の遊離アミノ酸が含有されており、
しかも密閉下でカカオニブを加熱加圧すれば蛋白
質の加水分解により遊離アミノ酸が増加するの
で、糖類のみを添加すれば香味を充分かつ良好に
改善させるに足るメイラード反応が生ずることを
突き止めた。 したがつて、本発明の目的は、チヨコレートま
たはココア製造用に使用するカカオニブをメイラ
ード反応の利用により香味改善しかつその苦渋味
を軽減させると共に、アミノ酸過多による風味の
悪化を防止するにある。 この目的は、本発明によれば生カカオ豆もしく
は半焙炒カカオ豆をウイノワーにかけることによ
りシエルおよびジヤームを除去して得られるカカ
オニブに、少なくとも一種の糖類を水溶液として
添加し、密閉下に加熱加圧し、次いで乾燥焙炒す
ることからなるカカオニブの香味改良方法により
達成される。 原料カカオ豆の種類によつては、得られるカカ
オニブのPHがかなり低くなることがある。このよ
うな場合、本発明によれば、糖類の他にさらにア
ルカリ性塩類を添加してカカオニブ中の有機酸を
中和し、PHを調整するのが一層効果的である。 本発明に使用するカカオニブは生カカオ豆また
は半焙炒カカオ豆を各種粉砕機とウイノワーとで
処理してシエルおよびジヤームを除去することに
より得られる。この場合、本発明においてはカカ
オニブの寸法により遊離アミノ酸の反応性に大き
な差が生ずるので、カカオの粉砕化工程において
3〜4mm角のカカオニブを得ることがメイラード
反応に対し最適である。これは、本発明において
は各種粉砕機の組み合せとウイノワーでの処理に
より達成される。なお3mm角以下の寸法のカカオ
ニブについてはメイラード反応が進み易いため、
添加糖量を少なくすると共に反応時間を短縮する
ことが望ましい。また5mm角以上のものについて
はその逆で、添加糖量を多くすると共に反応時間
を若干長くするのが望ましい。カカオ豆として
は、生カカオ豆または半焙炒カカオ豆が使用され
る。本発明においては、後の加熱加圧処理および
その後の乾燥焙炒処理によりカカオ豆の焙炒効果
が得られるので、原料として従来のような完全焙
炒カカオ豆を使用する必要はない。上記したよう
に、カカオニブ中には300〜800mg%の遊離アミノ
酸が含有されており、また本発明方法における加
熱加圧処理によりニブ中の蛋白質が加水分解され
てさらに遊離アミノ酸量が増加する。これらの両
アミノ酸が本発明におけるメイラード反応に関与
するので、これら以外にアミノ酸を別途添加する
必要はなく、寧ろ別途添加はアミノ酸過多による
風味悪化の危険をもたらす。 他方、カカオニブに添加される糖類は、カカオ
ニブとの均一混和を考慮して水溶液として添加す
べきであり、メイラード反応を起こしうる任意の
糖類を使用することができるが、特にグルコー
ス、フラクトース、サツカロースおよび/または
水飴を使用するのが好適である。水溶液中の糖類
の濃度は、糖の種類、添加水分の量などに依存し
て大幅に変化することができるが、数パーセント
以下の低濃度を用いればカカオニブとの均一混和
がより容易に得られるであろう。カカオニブに対
する糖類の添加量は、カカオニブの重量に対し、
乾物換算で0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5
重量%であり、0.01%より少いとメイラード反応
の進行が不充分となり、香味の増強、苦渋味の軽
減効果が顕著に得られず、他方1%より多く添加
するとメイラード反応が進み過ぎて、焦げ臭やカ
ラメル臭が強まり、チヨコレートまたはココアの
風味を損ねる結果となる。 カカオニブに糖類の水溶液を添加した後、この
混合物を密閉下に加熱加圧処理する。この加熱加
圧処理は、密閉容器内に加圧蒸気を導入して行な
うことができ、102゜〜135℃、好ましくは110゜〜
125℃の温度まで加熱され、圧力はその温度にお
ける自生圧力にて充分である。処理時間は、温度
により若干変化するが、通常2〜30分間、好まし
くは10〜15分間である。このように処理したカカ
オニブは、通常5〜20重量%の水分を含有するの
で、これを乾燥焙炒処理にかけて1〜4重量%の
水分まで低下させることができる。乾燥焙炒処理
は、一般に110〜140℃、30〜90分間行なわれる。 原料カカオ豆の種類によつてはその有機酸含量
が大であり、カカオニブのPHがかなり低くなるこ
ともある。このような場合は、アルカリ性塩類に
よりそのPHを5.0〜7.0、好ましくは5.5〜6.0に調
整すれば、本発明による効果が顕著に発揮され
る。PH5.0より低いと酸味の軽減効果が充分に得
られず、他方PH7.0より高くなるまで中和するこ
とはアルカリ臭を発生する危険があるので避ける
べきである。アルカリ性塩類としては、たとえば
炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナト
リウム、炭酸カリウムなど、アンモニウム、ナト
リウムおよびカリウムの炭酸塩および重炭酸塩を
選択することができる。 本発明によれば、チヨコレートまたはココア製
造用のカカオニブの香味改善技術において、従来
のようにアミノ酸添加によることなく、カカオニ
ブ中に含有されるアミノ酸を利用して糖類のみの
添加により処理を行なうので、香味の改善および
苦渋味の軽減の効果が得られるのみならず、アミ
ノ酸過多によるカカオニブの風味に対する悪影響
を回避することができ、従来より優れたチヨコレ
ートまたはココア製品を製造することができる。 以下、実施例により本発明を説明する。 実施例 1 半焙炒カカオ豆をウイノワーにかけて得られた
カカオニブ1000Kgに対し、1重量%濃度のグルコ
ース水溶液100Kgを添加し、密閉容器中において
120℃で10分間加熱加圧した。このように処理し
たカカオニブを次いで125℃にて乾燥焙炒処理し
て水分を2重量%まで低下させた。 得られたカカオニブは、従来の焙炒法によるカ
カオニブに比較して、酸味、苦味および渋味が著
しく減少し、特有の香味が増強改良されたものと
なつた。 実施例 2 生カカオ豆をウイノワーにかけて得られたPH
4.5のカカオニブ1000Kgに対し、0.5重量%濃度の
フラクトース水溶液を100Kg添加し、さらにPH5.5
となるように炭酸カリウム水溶液を添加し、密閉
容器中で120℃にて10分間加熱加圧した。このよ
うに処理したカカオニブを次いで実施例1と同様
に乾燥焙炒処理して水分を2重量%まで低下させ
た。 得られたカカオニブは、実施例1におけると同
様、香味が増強改良されたものとなつた。 官能試験 実施例1により調製したカカオニブおよび従来
法により焙炒、ウイノワー工程を経て得られたカ
カオニブを使用して各々同一配合、方法で製造し
たミルクチヨコレートを、20名からなる専門家パ
ネルにより官能試験し、下記に示す結果を得た。
【表】 この結果から、本発明により処理したカカオニ
ブは、香味の強い、しかも苦渋味の少ないチヨコ
レートを与えることが判るであろう。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 生カカオ豆もしくは半焙炒カカオ豆をウイノ
    ワーにかけることによりシエルおよびジヤームを
    除去して得られるカカオニブに、蛋白質および/
    またはアミノ酸を添加することなく少なくとも一
    種の糖類を水溶液として添加し、密閉下に加熱加
    圧処理し、次いで乾燥焙炒することを特徴とする
    カカオニブの香味改良方法。 2 糖類をグルコース、フラクトース、サツカロ
    ースおよび水飴よりなる群から選択する特許請求
    の範囲第1項記載の方法。 3 糖類をカカオニブに対し乾物換算で0.01〜1
    重量%添加する特許請求の範囲第1項または第2
    項記載の方法。 4 糖類をカカオニブに対し乾物換算で0.05〜
    0.5重量%添加する特許請求の範囲第3項の記載
    の方法。 5 102℃〜135℃の温度にて2〜30分間加熱加圧
    する特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか
    に記載の方法。 6 110℃〜125℃の温度にて10〜15分間加熱加圧
    する特許請求の範囲第5項記載の方法。 7 糖類の他にカカオニブのPH調整のためアルカ
    リ性塩類をさらに添加する特許請求の範囲第1項
    乃至第6項のいずれかに記載の方法。 8 アルカリ性塩類をアンモニウム、ナトリウム
    およびカリウムの炭酸塩および重炭酸塩から選択
    する特許請求の範囲第7項記載の方法。 9 アルカリ性塩類によるカカオニブをPH5.0〜
    7.0に調整する特許請求の範囲第7項または第8
    項記載の方法。
JP10919080A 1980-08-11 1980-08-11 Improvement of flavor of cacao nib Granted JPS5736938A (en)

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