JPH0551262B2 - - Google Patents

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JPH0551262B2
JPH0551262B2 JP1176786A JP17678689A JPH0551262B2 JP H0551262 B2 JPH0551262 B2 JP H0551262B2 JP 1176786 A JP1176786 A JP 1176786A JP 17678689 A JP17678689 A JP 17678689A JP H0551262 B2 JPH0551262 B2 JP H0551262B2
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JP
Japan
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cacao
mass
nibs
raw
flavor
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JP1176786A
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Kazuharu Yanagimoto
Toshiro Izuno
Akira Inoe
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Ezaki Glico Co Ltd
Original Assignee
Ezaki Glico Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、生カカオニブ又はこれをすりつぶし
たカカオマスに糖類を添加し、加熱加圧処理して
カカオニブ及はカカオマスの香味を改良する方法
に関するものである。 従来の技術と解決さるべき課題 従来、チヨコレート又はココア製造用のカカオ
ニブの香味改良方法として糖類を添加して焙炒す
る方法が広く知られていた。それによると、生カ
カオニブ中に初めから存在している遊離アミノ酸
や加熱加圧の際生じる遊離アミノ酸と糖類との間
に起こる、主として、メイラード反応によると推
定されているが、香味を改善する効果がみられ
る。 この従来技術においては、一般的にグルコー
ス、フラクトース、サツカロース及び水飴等が用
いられてきたが、いずれも改良効果はみられるも
ののその程度において不充分であつた。たとえば
グルコースを使用した場合、濃厚な味のものが得
られるが香りの上立ちが少く、渋味、えぐ味等の
不快な味が残る。 本発明者等は、メイラード反応を起しやすいも
のとしてペントース、パラチノース、マルトオリ
ゴシルキシロース及びキシロシルフラクトシドを
夫々使用することですぐれた効果を得られること
を発見した。 課題を解決するための手段 本発明に使用される生カカオニブとは、生カカ
オ豆から又はそれを短時間(たとえば30〜90秒)
強熱したものから通常のカカオ豆の処理方法に従
つて(たとえばカカオ豆をウイノワーにかけ、シ
エル及びジヤームを除去して)得られたものであ
る。 本発明ではまた生カカオニブをすりつぶしたカ
カオマスを使用することもできる。 本発明で使用する糖類としてはペントース(キ
シロース、アラビノースなど)、パラチノース、
キシロシルフラクトシド及びマルトオリゴシルキ
シロースがある、因みに、パラチノースとはグル
コースとフラクトースとのα−1、6結合になる
ものであり、キシロシルフラクトシドとはキシロ
ースとフラクトースとのβ−1、2結合になるも
のであり、マルトオリゴシルキシロースとは通常
の水飴中に含まれているでん粉からグルコースに
至るまでのグルコース各種重合体の還元性末端に
キシロースがα−1、4結合して得られる糖混合
系の総称である。本発明においてはこれらの糖の
うちから少くとも1種類の糖を水溶液として生カ
カオニブ又はカカオマスの重量に対し乾物基準で
約0.05〜2.0重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%使
用する。カカオマスにおいては水溶液として添加
した結果、カカオマスの水分率が3重量%をこえ
ると流動性を失い、作業性が悪くなるので注意す
べきである。 密閉下の加熱・加圧処理とは大よそ温度110〜
135℃、圧力1.2〜3.5atm(絶対圧)の範囲内にお
いて要に臨み適宜に定めればよく、その保持時間
も又、加熱・加圧の程度との相関において所望に
定める。加熱・加圧手段としてたとえば過熱水蒸
気を用いてもよい。 原料カカオ豆の種類によつては得られる生カカ
オニブ又はカカオマスのPHがかなり低くなること
がある。従つて、第2発明(特許請求の範囲の1
に記載の発明を第1発明、同2に記載のものを第
2発明という。以下同じ)においては、糖類の他
に更にアルカリ性物質を添加して生カカオニブ又
はカカオマス中のPHを約5.0〜7.0、好ましくは5.5
〜6.0に調整する。アルカリ性物質としては、た
とえば炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムの如きアンモニウム、ナトリウム、カリ
ウム等の炭酸塩を採用することができる。 本発明では上述の通り、生カカオニブ又はカカ
オマスに糖類及び場合によつてはこれにアルカリ
性物質を加えてから加熱加圧処理するのである。 このように処理した生カカオニブは、通常約5
〜20重量%の水分を含有するので、これを乾燥焙
炒処理して約0.5〜3重量%の水分値となるまで
低下させる。乾燥焙炒処理は一般に110〜140℃、
30〜90分程度である。それ以後は通常の原料と同
様に取扱うことができる。一方、上述により処理
したカカオマスについては、前述のように最大で
3重量%の水分を含有するので、これを乾燥焙炒
処理してカカオニブの場合と同様、約0.5〜2重
量%の水分値まで低下させる。カカオマスを焙炒
するには通常よく行われる方法として、100℃前
後の温度下、スプレーその他の手段により薄フイ
ルム状にし、熱交換性をよくして行う方法があ
る。カカオマスについても以後は通常のカカオマ
スと同様に取扱うことができる。 作用 生カカオニブ又はカカオマス中には約300〜800
mg%の遊離アミノ酸が含有されており、また本発
明における加熱加圧処理によりさらに遊離アミノ
酸が増加する。これらの両アミノ酸が添加された
糖類と反応して香味を改変するものと思われる。
しかし糖類の添加量が0.05%より少いとメイラー
ド反応の進行が不充分となり、顕著な香味増強効
果もみられず、他方、2%より多く添加すると反
応がすすみすぎて焦げ臭やカラメル臭が強まつた
り甘つたるい味になつたりしてチヨコレート又は
ココアの風味を損ねる結果となる。 生カカオニブ又はカカオマスのPHについては、
PHが5.0より低いと酸味の軽減効果が充分に得ら
れず、一方、PHを7.0より高くするとアルカリ臭
を発生するおそれがあるので好ましくない。 実施例 実施例 1 180℃の熱風を約1分間吹きつけてシエルをと
りやすくした生カカオ豆をウイノワーにかけて得
られた生カカオニブ1000Kgに対し、10重量%濃度
のキシロシルフラクトシド水溶液100Kgを添加し、
密閉容器中にて110℃で5分間加熱した。この時、
内部圧力は約1.4気圧であつた。次いでこれを135
℃にて乾燥焙炒処理して水分を2重量%まで低下
させた。 これをすりつぶしてカカオマスにし、表1に示
す配合でチヨコレートを試作した。一方、本発明
の如き処理を全くしない従来の方法によるカカオ
マスを比較のため調製し、表1に従つてチヨコレ
ートとした。両者の風味について20名の被験者が
試食した結果を表2に示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 2 キシロシルフラクトシドのかわりにパラチノー
スを同量添加した他は実施例1の方法に従つて、
カカオマスを得た。比較のため、従来法として、
実開昭57−36938号の特許請求の範囲の2にいう
水飴を使うこととし、水飴を固形物換算で同量添
加したものを実施例1の方法に従い、カカオマス
を得た。表1の配合でチヨコレートを試作し、両
者の風味について20名の被験者が試食した結果を
表3に示す。
【表】
【表】 実施例 3 180℃の熱風を約1分間吹きつけてから生カカ
オ豆をウイノワーを通して得られたPH4.5のカカ
オニブ1000Kgに対し、10重量%濃度のマルトオリ
ゴシルキシロース水溶液100Kgを添加し、さらに
PH5.5となるように炭酸カリウム水溶液を添加し、
密閉容器中で130℃にて20分間加熱処理した。こ
のとき内部圧力は約2.7気圧になつていた。つい
でこれを140℃にて乾燥焙炒して水分を2重量%
まで低下させた。 カカオ豆としてマレーシア豆を用い、得られた
カカオニブをすりぶしてカカオマスを得た。比較
のため、従来法として、グルコースを同量添加し
実施例3の方法に従つて、カカオマスを得た。表
1の配合でチヨコレートを試作し、両者の風味を
20名の被験者が試食した結果を表4に示す。
【表】 実施例 4 カカオ豆としてマレーシア豆を用い、マルトオ
リゴシルキシロース水溶液のかわりにアラビノー
ス4重量%とキシロース4重量%の混合液合わせ
て100Kgを用い、これを実施例3の方法に従つて、
カカオマスを得た。比較のため、従来法として、
グルコースを同量添加し実施例3の方法に従い、
カカオマスを得た。表1の配合でチヨコレートを
試作し両者の風味を20名の被験者が試食した結果
を表5に示す。
【表】 実施例 5 180℃の熱風を約1分間吹きつけたカカオ豆を
ウイノワーを通して得られた生カカオニブを水分
含量2重量%以下になるまで乾燥して後すりつぶ
し、カカオマスを得た。このカカオマス1000Kgに
対し、30重量%濃度のキシロース水溶液10Kgを添
加し、密閉容器中で125℃・5分間加熱処理した。
この時の容器内圧は大よそ2.2気圧であつた。 カカオ豆としてガーナ産の豆を用いカカオマス
を得た。比較のため、従来法としてグリコースを
同量添加して実施例1の方法に従いカカオマスを
得た。表1の配合でチヨコレートを試作し両者の
風味を20名の被験者が試食した結果を表6に示
す。
【表】
【表】 実施例 6 キシロシルフラクトシドのかわりにアラビノー
スを同量添加した他は実施例1の方法に従つてカ
カオマスを得た。比較のため、従来法として、グ
リコースを同量添加し、実施例1の方法に従つて
カカオマスを得た。表1の配合でチヨコレートを
試作し、両者の風味を20名の被験者が試食した結
果を表7に示す。
【表】 効果 本発明によるカカオニブ及びカカオマス、ひい
てはそれらから得られるチヨコレートとかココア
は温和な香味を有している。たとえばキシロース
を使用したときはマイルドな風味、アラビノース
では軽くすつきりした風味、パラチノースはこく
のある風味、マルトオリゴシルキシロースは深み
のある濃厚なチヨコ風味、そしてキシロシルフラ
クトシドはマイルドでミルクチヨコレートに好適
な風味を、夫々与える。従つて、従来、香味が比
較的劣つているとされているマレーシア産の如き
カカオ豆からも香味良好なカカオニブ又はカカオ
マスが得られることとなり、産業上稗益するとこ
ろが大きい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 生カカオニブ又はこれをすりつぶしたカカオ
    マスにキシロース、アラビノース、パラチノー
    ス、キシロシルフラクトシド又はマルトオリゴシ
    ルキシロースのうち少くとも1つを水溶液として
    添加し、密閉下に加熱加圧処理し、更にこれを焙
    炒することを特徴とするカカオニブ及びカカオマ
    スの香味改良方法。 2 生カカオニブ又はこれをすりつぶしたカカオ
    マスにキシロース、アラビノース、パラチノー
    ス、キシロシルフラクトシド又はマルトオリゴシ
    ルキシロースのうち少くとも1つとアルカリ性物
    質とを水溶液として添加し、密閉下に加熱加圧
    し、更にこれを焙炒することを特徴とするカカオ
    ニブ及びカカオマスの香味改良方法。
JP1176786A 1989-07-07 1989-07-07 カカオニブ及びカカオマスの香味改良方法 Granted JPH0343044A (ja)

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JPH0343044A JPH0343044A (ja) 1991-02-25
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