JPH0130535Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガラス嵌め殺し部に隣接して開き窓
を配した開口部に関する。

建屋のコーナを全面ガラスにしたり、コーナ出
窓を作り採光或いは眺望をよくするためガラス嵌
め殺しにした固定窓とすることが多いが部分的に
換気が必要で、固定窓の一部に開閉可能な窓を設
けることがある。

このような場合、従来はガラス嵌め殺しの窓枠
と開閉可能な窓の枠とを別々に出窓部に設けてい
た。このため部材の種類、構成が複雑で開口部を
不必要に小さくしてしまう欠点があつた。そして
このような開口部ではねじを用いて開口部内周側
の部材を取付けるため加工も必要であり、嵌め殺
し部と開閉可能な窓とは改築等は難しいものであ
つた。

この考案はガラス嵌め殺し部に隣接して開閉可
能な窓を設ける場合、ねじ穴、ドリル穴等の追加
加工を要せず、開閉可能な窓の窓枠を取付け得る
開口部の上下枠を提供することを目的とする。

以下この考案の実施例を図面により説明する。

第１図はコーナタイプの出窓の外部側より見る
正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図である。
１はガラス嵌め殺し部、２は矢印方向に開く外開
き窓部、３は網戸障子、４は地板、５はコーナ部
である。

第３図はガラス嵌め殺し部の縦断面図、第４図
は出窓の水平断面図、第５図は開き窓部の縦断面
図である。

第３図に示すように、建屋の開口部にはまぐさ
６、窓台７に夫々出窓の全幅にわたる上枠８、下
枠９が固定されており、また天板１０、地板４が
夫々まぐさ６と上枠８、窓台７と下枠９に固定さ
れている。上枠８の出窓端下部にはガラス溝１１
が設けてあり、ガラス溝１１の入口には対向して
条溝１２，１３が形成され、条溝１２を構成する
開口部内周側の突条１２ａおよび条溝１３にガラ
ス１４の上辺を挾持するグレージングビード１
５，１６が嵌入している。下枠９の出窓端上部に
はガラス溝１７が設けてある。ガラス溝１７に対
向して条溝１８，１９が設けてあり、条溝１８を
構成する開口部内周側の突条１８ａおよび条溝１
９にガラス１４の下辺を挾持するグレージングビ
ード１５，１６が嵌入している。

第４図に示すように、ガラス嵌め殺し部１と開
き窓部２との間には上枠８と下枠９により固定し
た方立２０により仕切る。方立２０に外部側の部
材の突条２０ａ，２０ｂにＬ型のアタツチ材２１
を嵌着してガラス溝２２を構成し、方立２０の条
溝２０ｃとアタツチ材の突条２１ａに夫々グレー
ジングビード２４，２３を係止し、ガラス１４の
右側辺を保持している。

ガラス嵌め殺し部１で第４図に示すように、上
下枠８，９を斜めに切断してコーナ部５が額縁状
につき合せて構成され、嵌め殺し部１のガラス１
４の左辺と第１図の左側のガラス嵌め殺し部１の
ガラス１４の出窓端辺との間には密封材２５を介
して気密に接合されている。

方立２０の開き窓側の突出部材２６端の外向き
の条溝２６ａには気密パツキン２７を嵌入し、竪
枠２８は左側に開口部がある溝型で、開口部両側
の突条２８ａ，２８ｂにアタツチ材２９を固定
し、アタツチ材２９の開き窓側の突出部材３０端
の条溝３０ａに気密パツキン２７を嵌入してい
る。

第５図に示すように、付加上枠３１は突条１２
ａに係合する突条３１ａ、条溝１３を構成する突
条１３ａにより位置決めされる突条３１ｂ、上枠
８に接する内側材３１ｃを水平材に備え、内側材
３１ｃの下端に外向きの条溝３１ｄを備え、突条
３１ａ，３１ｂ間の水平部材の中央にボルト穴３
３ｂを備え、ねじ穴３３ａを備えた取付板３２を
条溝１２，１３に挿入し、ボルト３３を付加上枠
３１のボルト穴３３ｂに操入し、取付板３２のね
じ穴３３ａにねじ込み締め付けて付加上枠３１が
上枠８に固定されている。付加下枠３４は付加上
枠３１の上下を転倒した形状をしていて、ボルト
３３を条溝１８，１９に挿入された取付板３２に
ねじ込むことにより下枠９に固定される。付加上
下枠３１，３４の条溝３１ｄ，３４ａに気密パツ
キン２７が嵌合されている。

開き障子３５の框は断面が同型をしたアタツチ
材３７を嵌着した竪框３６（第４図）と上框３８
と下框３９（第５図）が四方組みされ、これによ
り構成されたガラス溝にグレージングチヤンネル
ビード４０を介してガラス４１が保持されて、開
き障子３５が構成されている。

第４図に示すように、一端を竪枠２８、他端を
竪框３６に固定した不図示のヒンジにより開き障
子３５は矢印方向に開閉できるようになつてい
て、掛け金４２を備えている。開き障子３５を全
閉したとき、前記の気密パツキン２７は竪框３６
と上框３８と下框３９に当接するようなつてい
る。

第４図、第３図に示すように、網戸障子３は上
枠８と下枠９の突条８ａと９ａに案内され、第４
図に示すように外開き窓に対し閉じた場合は網戸
障子３の竪框４３の外部側にある条溝４３ａに固
定されたパツキン４４が方立２０と竪枠２８に嵌
着しているアタツチ材２９の内部側の面に夫々当
接するようなつている。

なお、前記において開き窓部２はガラス嵌め殺
し部１の端部に設けるように説明したが、ガラス
嵌め殺し部１の中間の一部に開き窓部２を設ける
場合は同型押出型材よりなる方立２０を開き障子
３５の両側に設けることにより容易に構成でき
る。

以上説明したように、この考案はガラス溝入口
に対向する条溝を備えたガラス嵌め殺し部の上下
枠を開口部全幅にわたつて配して該上下枠に固定
した方立にて開口部を仕切り、一方を嵌め殺し部
とし、他方はガラス嵌め殺し部に設けられた上下
枠のガラス溝の入口に対向して配された条溝に取
付板を挿入し、取付板のねじ穴に開閉可能な窓の
付加上下枠をボルトで締め付け固定したから、上
下枠にねじ穴、ドリル穴などをあけることもな
く、方立等により自在な位置に区切りし、その自
在な位置に取付板を置くことにより開口枠中の随
意の位置に開閉可能な窓ができるという効果を得
た。

尚、実施例では開閉可能な窓として開き窓を用
いたが、開閉可能な窓であれば形式は問わないこ
とは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図はコーナタイプの出窓の外部側より見る
正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図
はガラス嵌め殺し部の縦断面図、第４図は出窓の
横断面図、第５図は開き窓部の縦断面図である。 １……ガラス嵌め殺し部、２……外開き窓部、
３……網戸障子、４……地板、５……コーナ部、
６……まぐさ、７……窓台、８……上枠、８ａ…
…突条、９……下枠、９ａ……突条、１０……天
板、１１……ガラス溝、１２，１３……条溝、１
２ａ，１３ａ……突条、１４……ガラス、１５，
１６……グレージングビード、１７……ガラス
溝、１８，１９……条溝、１８ａ……突条、２０
……方立、２０ａ，２０ｂ……突条、２０ｃ……
条溝、２１……アタツチ材、２１ａ……突条、２
２……ガラス溝、２３，２４……グレージングビ
ード、２５……密封材、２６……突出部材、２６
ａ……条溝、２７……気密パツキン、２８……竪
枠、２８ａ，２８ｂ……突条、２９……アタツチ
材、３０……突出部材、３０ａ……条溝、３１…
…付加上枠、３１ａ，３１ｂ……突条、３１ｃ…
…内側材、３１ｄ……条溝、３２……取付板、３
３……ボルト、３３ａ……ねじ穴、３３ｂ……ボ
ルト穴、３４……付加下枠、３４ａ……条溝、３
５……開き障子、３６……竪框、３７……アタツ
チ材、３８……上框、３９……下框、４０……グ
レージングチヤネルビード、４１……ガラス、４
２……掛金、４３……竪框、４３ａ……条溝、４
４……パツキン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガラス嵌め殺し部の上下枠はガラス溝の入口に
   おいて対向して条溝を備え、該ガラス嵌め殺し部
   の上下枠は窓の全幅にわたり配されていて、方立
   にて仕切り、一方に上下枠のガラス溝入口の対向
   する条溝もしくは該条溝を構成する突条にグレー
   ジングビードを係止して嵌め殺し部を構成し、他
   方は上下枠のガラス溝の入口の対向する条溝にめ
   ねじを設けた取付板を挿入して開閉可能な窓の付
   加上下枠を取付板と取付板のめねじにねじ込むね
   じ部材を用いて嵌め殺し部用の上下枠に固定し、
   嵌め殺し部に隣接して開閉可能な窓を構成してな
   る開口部上下枠の構造。