JPH01299035A - 紙容器用のブランク板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内填物の有する品質を変質させることのない
、すなわち、品質保持特性に優れた性質を有する紙容器
を得る際１こ使用される紙容器用のブランク板に関する
ものであり、該ブランク板によって得られる紙容器にお
ける接着部を容易に形成し得るものであり、内填物に対
する品質保持特性と紙容器における接着部の接着強度と
に優れた性質を有する紙容器、例えば、ゲーベルトップ
タイプ、プリッタタイプ、更には、円筒体等の形状を有
する紙容器を成形し得る紙容器用のブランク板で、しか
も、ブランク板に打ち抜かれる紙容器積層シートの製造
工程が容易であり、更に、安価に提供し得る等の特徴を
有する紙容器用のブランク板を提供するものである。

〔従来の技術〕

紙容器は、該容器を得る際に使用される成形用素材であ
る紙容器用積層シートの有する熱溶着能によって接合部
が形成されているのが普通であり、−船釣には、容器内
の内填物と接する容器内周面層がポリオレフィン系樹脂
層で形成されるような紙容器用積層シートによって、該
紙容器用積層シートにおける前記ポリオレフィン系樹脂
層の有する熱溶着能で、紙容器における接着部が形成さ
れている。

しかして、容器内周面層がポリオレフィン系樹脂層で形
成されている前記従来の紙容器は、該紙容器の成形用素
材である紙容器用積層シートを製造する際のポリオレフ
ィン系樹脂層の形成時や、該紙容器を製函する工程等で
、ポリオレフィン系樹脂が熱分解を受けて脂肪族炭化水
素等の揮発性成分を副生ずるため、副生されたこの揮発
性成分が紙容器内に充填されているオレンジジー−ス等
の内填物内に混入し、内填物の品質を低下させる要因と
なっている。

また更に、容器内周面層がポリオレフィン系樹脂層で形
成されている前記従来の紙容器は、該紙容器の内周面層
をなしているポリオレフィン系樹脂層が、紙容器内に充
填されるオレンジジー−ス等に含有されているフレーバ
ー成分を吸着、透過させる性質を有しているため、この
ことが、紙容器内に充填されているオレンジジー−ス等
の内填物の品質を更に低下させる要因ともなっている。

このため、紙容器内周面層が、保香特性を有する線状飽
和ポリエステル樹脂層で構成される紙容器用の積層ソー
トが着目されており、特に、内填物の熱充填による加熱
を受けた後に形成される封緘部にも強力な接着部が得ら
れるように、低結晶性の線状飽和ポリエステル樹脂層で
前記紙容器内周面層が形成さｈる紙容器用の積層シート
が検討され始めている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、前述の低結晶性の線状飽和ポリエステル樹脂
層で前記紙容器内周面層が形成されろ紙容器用の積層シ
ートは、得られる紙容器の内周面層となる前記低結晶性
の線状飽和ポリエステル樹脂の原料価格が高く、経済的
でないばかりでなく、該樹脂を使用する樹脂加工時にお
ける乾燥が容易ではない等の欠点を有している。

これに対して、本発明は、紙容器内に収納されているオ
レンジジュース等の内填物の有する品質を変質させるこ
とのない、すなわち、品質保持特性に優れた性質を有す
る紙容器に製函される紙容器用のブランク板であり、前
記紙容器用のブランク板が有する熱溶着能によって、内
填物の充填後に形成される封緘部における接着強度にも
優れた性質を有する紙容器に成形され得るもので、しか
も、ブランク板に打ち抜き成形される紙容器用積層シー
トの製造工程が容易であり、かつ、安価に提供され得る
等の特徴を有する紙容器用のブランク板を提供するもの
である。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の紙容器用のブランク板は、ポリオレフィン系樹
脂による表面層と、ガスバリヤ−性層、例エバ、金属層
、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂層、延伸
ポリエステルフィルム層、ポリ塩化ビニリデン樹脂層等
からなるガスバリヤ−性層と紙層とを積層構成中に含む
中間層と、ガラス転移温度４０℃以上の高結晶性線状飽
和ポリエステル樹脂による裏面層とを具備する紙容器用
積層シートを、所定の形状に打ち抜き加工することによ
って得られるものであり、容器内周面層が前記積層シー
トによる裏面層、すなわち、ガラス転移温度４０℃以上
の高結晶性線状飽和ポリエステル樹脂層で構成されてい
る紙容器に製函されるもので、少なくとも、前記紙容器
用のブランク板によって得られる紙容器内への内填物の
充填後に形成される封緘部となる接着予定部分の裏面層
には、該裏面層を構成している樹脂に比較して低温での
ヒートシール特性を有する樹脂によるヒートシール用樹
脂層が積層されているものである。

尚、前記紙容器用のブランク板によって得られる紙容器
内への内填物の充填後に形成される封緘部は、紙容器用
のブランク板の裏面層同志の接着によって形成されるも
のであり、本発明の紙容器用のブランク板における前記
ヒートシール用樹脂層は、前記ブランク板の裏面層同志
の間の接着予定部分の少なくとも一方の裏面層に形成さ
れていれば十分であるが、裏面層同志の接着予定部分に
おける両裏面層に形成されて（・ても良いものであるこ
とは勿論である。

前記本発明の紙容器用のブランク板においては、該紙容
器用のブランク板における裏面層をなす前記ガラス転移
温度４０℃以上の高結晶性線状飽和ポリエステル樹脂層
が、紙容器内に充填される内填物が具備する若番成分を
吸収したり、あるいは透過させたり等のことのない性質
、すなわち、内填物に対する優れた品質特性を奏するも
のである。

なお、前記線状飽和ポリエステル樹脂層は、該樹脂層を
構成している線状飽和ポリエステル樹脂のガラス転移温
度未満の温度雰囲気中で、前述の保香性能を発揮するも
のであり、通常、紙容器内の内填物の保存温度が４０℃
未満であることとの関係で、本発明の紙容器用のブラン
ク板においては、前記線状飽和ポリエステル樹脂による
前記フレーバー成分の保持特性を利用し得るものである
。

前記本発明の紙容器用のブランク板に打ち抜き成形され
る前記紙容器用積層シートの裏面層をなすガラス転移温
度４０℃以上の高結晶性線状飽和ホリエステル樹脂層は
、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール
、１．４−ブタジオール、１．４−ジシクロヘキサンジ
メタツール等のアルコール成分と、アジピン酸、セバシ
ン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフ
タル酸、ジフェニルカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸
によるジカルボン酸成分、具体的には、エチレングリコ
ールとテレフタル酸、エチレングリコールとイソフタル
酸とテレフタル酸、１．４−ジシクロヘキサンジメタツ
ールとイソフタル酸とテレフタル酸。

プロピレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸等
の共縮合重合体による結晶化度１０％以上の高結晶性の
重合体を利用して形成し得るが、酸成分中の脂肪族ジカ
ルボン酸成分が１０重量％以上になる共縮合重合体の場
合には、この共縮合重合体による飽和ポリエステル樹脂
層はその保香性能が低下する傾向を有しているので好ま
しくない。

また、前記４０℃以上のガラス転移温度を有する高結晶
性線状飽和ポリエステル樹脂層は、これが厚さ５μｍ未
満になると樹脂層の安定性が悪く、得られる紙容器にお
ける封緘部の密封性が悪くなり、また、２００μｍを越
えるようになると、得られた紙容器用積層シートが固く
なって、折り曲げ加工特性が悪くなることから、通常は
、厚さ５〜２００μｍの範囲内で形成されていることが
好ましい。

なお、前記本発明の紙容器用積層シートにおける裏面層
は、通常、接着性ポリオレフィン系樹脂やイソシアネー
ト系接着剤等を利用して、ガスバリヤー性層と紙層とを
積層構成中に含む包装材用基材からなる中間層９例えば
、アルミニュウム箔９紙層、オレフィン系樹脂層、ポリ
エステル延伸フィルム層等を利用した厚さ４０〜１００
０μｍ程度の積層シートからなる包装材用基材に積層さ
れているものである。

前記紙容器用積層シートにおける表面層は、これらの積
層シートによって成形される紙容器に外部からの耐水性
を付与するするものであると同時に、本発明の紙容器用
のブランク板における裏面層との間に熱溶着接着による
封緘部形成能をもたらすものであり、例えば、低密度ポ
リエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン
、エチレン−酢酸ビニル共重合体。

エチレン−アクリル酸共重合体、　エチＬ／　７−７ク
リル酸メチル共重合体、エチレン−α・オレフィン共重
合体、更にはポリプロピレン等によって、厚さ３〜１５
０μｍ程度に形成されているものである。

更に、本発明の紙容器用のブランク板においては、紙容
器内周面層が前記ブランク板における裏面層で構成され
ている紙容器を形成する際に、少なくとも、得られる紙
容器の内填物の充填後に形成される封緘部となる接着予
定部分における前記裏面層に、該裏面層を構成してし・
る樹脂に比較して低温でのヒートシール特性を有する樹
脂に比較して低温でのヒートシール特性を有する樹脂に
よるヒートシール用樹脂層が積層されており、内填物の
充填後に得られる紙容器における裏面層同志の間の接着
部からなる封緘部が、前記ヒートシール用樹脂層を利用
した熱溶融接着で形成されるものである。

なお、前述のヒートシール用樹脂層は、前述の通り、前
記紙容器用のブランク板における裏面層を構成している
樹脂に比較して、低温でのヒートシール特性を有する樹
脂、例えば、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、接着性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂、ポリビニルフチラール樹脂、塩素
化ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体、ポリエステ
ル樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、ケトン樹脂、クマロン・インデン樹脂９石
油樹脂、テルペン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、アルキッ
ド樹脂、天然樹脂、天然樹脂誘導体等によって、厚さ３
０〜１００μ程度に形成されているものである。

前記ヒートシール用樹脂層は、前述のヒートシール用樹
脂の単独樹脂または２種以上の混合樹脂を、例えば、脂
肪族炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール類、エステ
ル類、ケトン類。

グリフール類、グリフール誘導体類等からなる単独溶剤
または混合溶剤に溶解して得られるコーティング剤を、
紙容器用積層シートにおける所定の部分に塗工、乾燥す
ることによって、あるいは、前記ヒートシール用樹脂を
前記所定の部分に押し出しラミネートすることによって
、更には、別製の基剤フィルム面にラミネートされてい
るヒートシール用樹脂層を、前記所定の部分に転写する
ことによって、更にまた、前記ヒートシール用樹脂によ
る既製の押し出しフィルムを、前記所定の部分に、接着
剤を利用して接着する等によって、容易に形成されるも
のである。

〔実　施　例〕

以下本発明の紙容器用のブランク板の具体的な構成を、
実施例に基づいて説明する。

実施例１ 第１図にお（・て、坪量４００　ｇ／　Ｆ７／の耐酸紙
２の表面に、厚さ３０μの低密度ポリエチレン樹脂［ミ
ラフン１６ｓＰＪ層（表面層）３を、押し出しコーティ
ング法によって形成し、また、裏面には、厚さ３０μの
フイオノマー樹脂「三片デュポンケミカル■：ハイミラ
ン１６５２Ｊ層からなる接着剤層４を利用して、厚さ９
μのアルミニーラム箔５を接着し、次いで、前記アルミ
ニーラム７ｍ　５　面ｔこ、厚さ１２μの延伸ポリエス
テルフィルム「東洋紡績■：エスペット」層（裏面層）
６を、インシアネート系の接着剤を利用して積層させる
ことによって積層シートを得た後、さらに、前記積層シ
ートにおける二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム層６面に、厚す３０μｍのエチレン−α−オレフィ
ン共重合体樹脂「ウルトゼックス２０２０Ｌ　：三井石
油化学工業■製」層／厚さ１０μｍの接着性ポリオレフ
ィン樹脂「アトマーＡＴ４６９Ｃ：三井石油化学工業■
製」層／厚さ２０μｍの線状飽和ポリエステル樹脂ｒ　
ＰＥＴＪ１２５　＋結晶化度４０％、ガラス転移温度７
０″Ｃ，イーストマンコダック社製」層からなる三層共
押し出しフィルム７を、該フィルム７におけるポリエス
テル樹脂層８が裏面層となるようにして積層することに
よって、本発明で利用する紙容器用積層シートを得た。

次いで、前記紙容器用積層シートの裏面層たる線状飽和
ポリエステル樹脂層８に対して、該積層シートが、３８
０　Ｘ　３７０ｍｇの紙容器用ブランク板に打ち抜かれ
てゲーベルトップ型の紙容器に製函された際に、得られ
る紙容器の接着部となる接着予定部の全部に、ウレタン
系樹脂によるコーティング剤「諸星インキ■：ＡＬＴＡ
ミキサー」を、塗工、乾燥することによって、厚さ５μ
のヒートシール用樹脂層９を形成する共に、紙容器の製
函時に利用される折り曲げ用の押圧線を形成した。

しかる後に、前記紙容器用積層シートを、枚葉に裁断し
、更に、３８０　Ｘ　３７０ｍｇの短形状に打ち抜くこ
とによって、第２図に示される輪郭形状の本発明の１実
施例品たる紙容器用のブランク板１を得た。

なお、前記第２図において、斜線を付した部分は、前記
紙容器用のブランク板１における裏面層８上に形成され
ているヒートシール用樹脂層９の部分であり、また、符
号ｍは、紙容器の製函時に利用される折り曲げ用の押圧
線である。

紙１０１Ωｎ 第３〜４図において、前記実施例１で得られた紙容器用
のブランク板１に対して、前記ブランク板１の一方の側
辺部１１に、該側辺部における表面層３と耐酸紙２層の
１部分とを欠落させる削り取り加工を行なった後、この
削り取り加工によって露出した紙層面にポリオレフィン
系接着剤をコーティングし、更に、前記一方の側辺部１
１を、ブランク板１０表面層３側に反転させ、すなわち
、前記ポリオレフィン系接着剤面同志が接するようにし
て反転させ、該反転部における接当部同志を接着させる
ことからなるスカイブヘミング加工を実施した後、火災
シール法によって１．容器胴部における接着部を、ブラ
ンク板１における前述のスカイブヘミング加工を施した
一方の側辺部１１上に他方の側辺部１２を重量、熱溶着
することによって形成し、内周面層が前記ブランク板１
における裏面層たる線状飽和ポリエステル樹脂層８で構
成されている角筒体を得た。

なお、前記紙容器胴部の火災シール法による熱接着条件
は、ガス圧５ｇｍＡｑ、空気圧３９ｍ５＋Ａｑの予備処
理用第１バーナーと、ガス圧５朋Ａｑ、空気圧４７朋Ａ
ｑの第２バーナーとによって、コンベアスピード２００
ｍ　／　ｍｉｎ、で実施したもので、火災処理面の加熱
温度は、２５０℃である。

また、前記火災シール法による容器胴部の接着部は、前
記火災処理後に、該火災処理が施された面同志を重畳、
加圧することによって得ろれたものであるが、この場合
の火災処理とその後の加圧処理との間のタイムラグが大
きくなりすぎると、加圧時の接合面の温度が低下し、得
られるシール強度が小さくなるので、前記タイムラグは
０．５秒以内に設定しておくのが好ましい。

更に続けて、所定の製函工程によって、前記ブランク板
１における折り曲げ用の押圧線ｍを利用して、容器底部
に相当する部分の折り曲げ、及び、ブランク板１同志の
重畳部の熱溶着を行ない、容器底部を成形した。

しかる後に、前記底部が閉寒されている角筒体内に、１
０１００Ｏのオレンジジュースを熱充填し、更に、容器
頂部に相当する部分のブランク板同志の接着予定部分に
、前記と同一条件による火災処理を施した後、前記ブラ
ンク板における折り曲げ用の押圧線ｍを利用して、容器
頂部に相当する部分の折り曲げ、及び、熱溶着接着を行
なうことによって、容器内周面層が前記紙容器用ブラン
ク板における裏面層で構成されている紙容器、すなわち
、第５図にて符号Ａで表示される、横幅７０ｃｍ、奥行
７０ｃｍ、高さ３０ｃｍのゲーベルトップ型直方体形状
の紙容器を得た。

得られた各紙容器を床上１．２ｍのところから落下させ
る落下試験に付したところ、紙容器の熱接着部には、液
漏れの発生は全く無かったが、前記実施例１における紙
容器用ブランク板の中から、ヒートシール用樹脂層の構
成を欠落する構成からなる比較のための容器用ブランク
板を使用し、前記紙容器の成形方法と全く同様の火災シ
ール法によって得られた紙容器の場合には、容器頂部の
接着部に液漏れが発生した。

〔発生の作用、効果〕

本発明の紙容器用のブランク板は、オレフィン系樹脂に
よる表面層と、ガスバリヤー性層と紙層とを積層構成中
に含む中間層と、ガラス転移温度４０℃以上の高結晶性
線状飽和ポリエステル樹脂による裏面層とを具備する紙
容器用積層シートからなり、容器内周面層が前記積層シ
ートによる裏面層で構成されている紙容器を形成するた
めの紙容器用のブランク板において、少なくとも、前記
紙容器用のブランク板によって得られる紙容器内への内
填物の充填後に形成される封緘部となる接着予定部分の
裏面層、すなわち、内填物の充填後に形成される裏面層
同志の間の接着部となる接着予定部分の裏面層のうちの
少なくともいずれか一方の裏面層には、該裏面層を構成
している樹脂に比較して低温でのヒートシール特性を有
する樹脂によるヒートシール用樹脂層が積層されている
ものである。

而して、前記本発明の紙容器用のブランク板においては
、該ブランク板の裏面層がガラス転移温度４０″Ｃ以上
の線状飽和ポリエステル樹脂によって構成されており、
しかも、該ブランク板における前記裏面層が容器内周面
層となるようにして紙容器に製函されるものであるから
、容器内に収納されるオレンジジー−ス等の内填物の有
する品質を変質させることのない紙容器、すなわち、品
質保持特性に優れた性質を有する紙容器が得られるとい
う作用、効果を奏するものである。

また、本発明の発明の紙容器用のブランク板においては
、該ブランク板の裏面層がガラス転移温度４０℃以上の
高結晶性の線状飽和ポリエステル樹脂によって構成され
ているので、低結晶性の線状飽和ポリエステル樹脂を利
用する場合の紙容器用のブランク板と比較して、原料価
格が紙庫であるため、経済的であり、しかも、該樹脂を
使用する樹脂加工時における乾燥が容易であるため、ブ
ランク板に打ち抜き成形される紙容器用積層シートの製
造工程が容易である等の作用、効果を奏するものである
。

更にまた、本発明の紙容器用のブランク板は、該ブラン
ク板の裏面層が、加熱を受けた後にはその熱接着特性が
失われることとなる高結晶性の線状飽和ポリエステル樹
脂によって構成されているが、少なくとも、内填物の充
填後に形成される封緘部は、高結晶性の線状飽和ポリエ
ステル樹脂に比較して低温でのヒートシール特性を有す
る樹脂によるヒートシール用樹脂層が関与する接着部と
して形成されるものであるから、紙容器内の内填物の充
填後に形成される封緘部においても、接着強度に優れた
性質を有する紙容器に成形され得るという作用、効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の紙容器用のブランク板の１実施例品
の模型断面図、第２図は、本発明の紙容器用のブランク
板の平明図、第３図は、紙容器用のブランク板によって
紙容器胴部を得る際のブランク板の一方の側辺部の端面
処理の状態を示す模型断面図、第４図は、紙容器用のブ
ランク板によって形成されている紙容器胴部の封筒貼り
部の１実施例を示す模型断面図、第５図は、紙容器用の
ブランク板によって成形された紙容器の斜面図である。 １：紙容器用のブランク板、２：耐酸紙による紙層、３
：ポリオレフィン系樹脂による表面層、８：高結晶性線
状飽和ポリエステル樹脂による裏面層、９：低温でのヒ
ートシール特性を有する樹脂によるヒートシール用樹脂
層。 特許出願人　大日本印刷株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. オレフィン系樹脂による表面層と、ガスバリヤー性層と
   紙層とを積層構成中に含む中間層と、ガラス転移温度４
   ０℃以上の高結晶性線状飽和ポリエステル樹脂による裏
   面層とを具備する紙容器用積層シートからなり、容器内
   周面層が前記積層シートによる裏面層で構成されている
   紙容器を形成するための紙容器用のブランク板において
   、少なくとも、前記紙容器用のブランク板によって得ら
   れる紙容器内への内填物の充填後に形成される封緘部と
   なる接着予定部分の裏面層のうちの少なくとも一方には
   、該裏面層を構成している樹脂に比較して低温でのヒー
   トシール特性を有する樹脂によるヒートシール用樹脂層
   が積層されていることを特徴とする紙容器用のブランク
   板。