JPH0127699Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ストロー付き水筒に関するものであ
る。

従来一般の携帯用の水筒においては、水筒本体
の上部に注入注出兼用の口があり、ここから内容
液をコツプ等に注出して飲用するようになつてい
た。しかしながら野外におけるスポーツ等におい
て使用する場合には、注出操作が面倒であり、内
容液をこぼしたりすることが多く、またハイキン
グやサイクリング等において、体を動かしながら
飲物を飲むことは不可能であつた。

この様な事情に鑑み、近年水筒にストローを一
体に設け、このストローで直接内容液を飲用し得
るようにした、ストロー付き水筒が広く使用され
るようになつている。ところがこの種の水筒にお
いては、内容液は常にストローや空気抜き孔を通
して水筒外に通じているため、水筒を激しく揺す
つたり転倒させたりしたような場合に、内容液が
ストローや空気抜き孔を経て外部に漏出すること
が多く、衣服を濡らしたりすることが多かつたの
である。

また、ストローの飲み口を水筒に形成された孔
に差し込んで、内容液が漏出するのを防止するよ
うにしたものも知られているが、ストローの飲み
口を水筒の孔に差込む操作が面倒であり、また構
造によつてはかえつて内容液が漏出しやすく、不
具合が生じていたのである。

本考案は、かかる事情に鑑がみなされたもので
あつて、水筒本体の上部に蓋本体を取付け、該蓋
本体に水筒の内外を仕切る隔壁を設け、該隔壁を
貫通して短筒を形成し、該短筒の下端にストロー
を取付け、前記蓋本体の上部に回転自在の操作部
材を設け、該操作部材に設けられたレバーの先端
に飲み口を回動自在に取付け、該飲み口と前記短
筒とを柔軟なチユーブで接続してなり、不使用時
には前記飲み口が前記操作部材と前記隔壁との間
の収納部に収納されると共に、前記チユーブが急
角度で曲げられて閉塞され且つ前記空気抜き孔を
閉塞し、使用時には操作部材を操作することによ
り、飲み口が前記蓋本体から突出して前記チユー
ブ及び空気抜き孔を解放して、飲用可能にしたも
のである。

以下本考案の実施例を、図面に従つて説明す
る。

第１図及び第２図は、本考案の一実施例を示す
ものである。水筒本体１の上部には蓋本体２が螺
合されており、水筒本体１と蓋本体２との間はパ
ツキン３でシールされている。蓋本体２の中央部
には両側面４、傾斜面５及び後壁６よりなる隔壁
７が形成され、該隔壁７により水筒の内外が仕切
られており、該隔壁７の上部には飲み口収納部８
が形成されている。而して該両側面４、傾斜面５
及び後壁６によつて、水筒の内部が外部から隔離
されている。

またこの後壁６には、空気抜き孔９が形成され
ている。また前記後壁６の後方には、前記隔壁７
を貫通して、水筒内と前記飲み口収納部８とを連
結する短筒１０が設けられており、該短筒１０の
上部には、前方に傾斜した接続部１１が形成され
ている。

前記蓋本体２の上部には操作部材１２が、回動
軸１３りよつて回動自在に設けられており、該操
作部材１２には、操作レバー１４が一体に形成さ
れ、該操作レバー１４の先端には、飲み口部材１
５が回動軸１６により回動自在に取付けられてい
る。而して該飲み口部材１５には、飲み口１７が
一体に設けられており、該飲み口１７の後端に
は、柔軟なチユーブ１８の一端が接続されてお
り、該チユーブ１８の他端は、前記短筒１０の接
続部１１に接続され、且つ該短筒１０の下端に
は、ストロー１９が接続されている。

而して常時は、操作部材１２は第１図に示すよ
うに前方に回動し、飲み口収納部８上を覆つてお
り、操作レバー１４の先端部は飲み口収納部８の
後部に位置し、飲み口部材１５を飲み口収納部８
に収納している。そのためチユーブ１８は接続部
１１の上端において急角度で屈曲せしめられ、局
部的に扁平に潰された状態になり、チユーブ１８
は閉塞される。またこの閉塞されたチユーブ１８
の一部が後壁６の空気抜き孔９に押付けられ、こ
の空気抜き孔９を閉塞する。従つてこの状態にお
いては、水筒本体１内は完全に密閉され、内容液
がチユーブ１８や空気抜き孔９を経て漏出するこ
とがない。

次に操作部材１２を上方に回動せしめると、第
２図に示すように、操作レバー１４は飲み口収納
部８内を前方に回動し、飲み口部材１５を前方に
移動させ、飲み口１７を蓋本体２の前方に突出さ
せる。このときチユーブ１８は第２図に示すよう
にほゞ直線状に伸び、丸く脹らんで閉塞が解除さ
れ、液流路が確保されると共に、空気抜き孔９が
解放される。従つて飲み口１７から、ストロー１
９及びチユーブ１８を経て内容液を吸出し、飲用
することができるのである。また、水筒本体１内
には空気抜き孔９から空気が補給され、水筒本体
１内が減圧されるのを防止する。

本考案は以上述べたように、操作部材１２を回
動することにより、飲み口１７を水筒に対して、
該水筒から突出した使用状態と、水筒に収納され
た不使用状態とを取り得るように取付けられてお
り、該飲み口１７とストロー１９とを柔軟なチユ
ーブ１８を介在して連結し、該チユーブ１８が前
記飲み口１７の不使用状態において、接続部１１
の上端で急角度で折曲げられて閉塞され、同時に
空気抜き孔９も閉塞されるようにしたので、飲み
口１７が不使用状態においては水筒内に収納され
ていて衛生的であり、しかもチユーブが急角度で
折曲げられて閉塞されているので、その閉塞は確
実であり、且つ柔軟なチユーブで空気抜き孔を閉
塞しているので、水筒が転倒したり揺動したりす
ることによつて、内容液が飲み口や空気抜き孔か
ら漏出することがないのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は、不使用状態を示す主要部の中央縦断面
図、第２図は、使用状態を示す主要部の中央縦断
面図である。 １……水筒本体、２……蓋本体、７……隔壁、
８……飲み口収納部、９……空気抜き孔、１０…
…短筒、１２……操作部材、１４……操作レバ
ー、１５……飲み口部材、１７……飲み口、１８
……チユーブ、１９……ストロー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水筒本体の上部に蓋本体を取付け、該蓋本体に
   水筒の内外を仕切る隔壁を設け、該隔壁を貫通し
   て短筒を形成し、該短筒の下端にストローを取付
   け、前記蓋本体の上部に回転自在の操作部材を設
   け、該操作部材に設けられた操作レバーの先端に
   飲み口を回動自在に取付け、該飲み口と前記短筒
   とを柔軟なチユーブで接続してなり、不使用時に
   は前記飲み口が前記操作部材と前記隔壁との間の
   収納部に収納されると共に、前記チユーブが急角
   度で曲げられて閉塞されると共に該チユーブで前
   記隔壁に形成した空気抜き孔を閉塞し、使用時に
   は操作部材を操作することにより飲み口が前記蓋
   本体から突出して、前記チユーブ及び空気抜き孔
   の閉塞を解放して、内容液を飲用可能にしたこと
   を特徴とする、ストロー付き水筒。