JPH0216664Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ストロー付き水筒に関するものであ
る。

従来一般の携帯用の水筒においては、水筒本体
の上部に注入注出兼用の口があり、ここから内容
液をコツプ等に注出して飲用するようになつてい
た。しかしながら野外におけるスポーツ等におい
て使用するような場合には、内容液を注出する操
作が面倒であつて、内容液をこぼしたりすること
が多く、またハイキングやサイクリング等におい
て、体を動かしながら飲物を飲むことは不可能で
あつた。

この様な事情に鑑み、近年水筒にストローを一
体に設け、該ストローで直接内容液を飲用し得る
ようにしたストロー付き水筒が広く使用されるよ
うになつている。

一般にこの種のストロー付き水筒においては、
内容液は常にストローを通じて水筒外に通じてい
るものであつた。そのためこの種の水筒において
は、水筒を激しく揺すつたり転倒させたりしたよ
うな場合に、内容液がストローや水筒本体に穿設
された空気抜き孔を経て外部に漏出することが多
く、衣服を濡らしたりすることが少なくなかつた
のである。

またストローの飲み口を水筒に形成された空気
抜き孔に差込んで、内容液が漏出すのを防止する
ようにしたものも知られているが、ストローの飲
み口を空気抜き孔に差込む操作が面倒であり、ま
たその空気抜き孔の構造によつてはかえつて内容
液が漏れ易くなるほど、不具合が生じていたので
ある。

本考案はかかる事情に鑑がみなされたものであ
つて、使用時にはストローから容易に内容液を飲
用することができると共に、不使用時においては
内容液の漏出が有効に防止される、ストロー付き
水筒の構造を提供することを目的とするものであ
る。

而して本考案は、水筒本体と、該水筒本体の開
口を閉塞する蓋本体とよりなり、該蓋本体を貫通
し、その下端を前記水筒本体の底部に至らしめる
と共に上端を前記蓋本体外に突出させてなるスト
ローを備えたストロー付き水筒において、前記ス
トローは、少くともその一部を柔軟なチユーブで
構成し、当該ストローの近傍の前記蓋本体の一部
に水筒の内外に通じる空気抜き孔を穿設し、使用
状態においてはストローが空気抜き孔から離れて
おり、不使用時には操作部材により前記ストロー
の柔軟なチユーブ部分を前記空気抜き孔の周囲の
壁面に押付け、挾圧して閉塞すると共に、当該空
気抜き孔をも閉塞するようにしたことを特徴とす
るものである。

以下本考案を図面に従つて説明する。

図面は本考案の一実施例を示すものである。１
は水筒本体であつて、該水筒本体１の上部に蓋本
体２が螺合されて水筒本体１の開口を閉塞してお
り、該蓋本体２に短筒３が設けられている。スト
ロー管４の上端は前記短筒３内に挿入され、下端
は前記水筒本体１の底部にまで至つている。スト
ロー管４の上端には、前記短筒３内において柔軟
なチユーブ５が接続されており、該チユーブ５は
蓋本体２の上方に突出し、その先端には飲み口６
が結合されていて、これらのストロー管４、チユ
ーブ５及び飲み口６で、内容液吸入用ストローを
構成している。

短筒３の上部前部には支持部７が形成され、該
支持部７に水筒の内外に通じる空気抜き孔８が穿
設されている。蓋本体２の上部には操作部材とし
てのキヤツプ９が蝶番１０により回動自在に軸支
されており、該キヤツプ９の裏面には押えバー１
１が一体に固定されている。

而してこの実施例においては、使用時において
はキヤツプ９を開くと、第２図に示すようにチユ
ーブ５がその弾力により直立し、先端の飲み口６
から内容液を飲用することができると共に、空気
抜き孔８から水筒内に空気を供給し、内容液の飲
用を円滑にする。

次に不使用時にはキヤツプ９を閉じると、第１
図に示すように該キヤツプ９により、チユーブ５
が曲げられる。さらに支持部７と押えバー１１と
の間にチユーブ５が扁平に挾圧されてチユーブ５
が閉塞されると共に、該チユーブ５が支持部７に
穿設された空気抜き孔８に圧接されて、該空気抜
き孔８を閉塞する。従つて、飲み口６及び空気抜
き孔８からの内容液の漏洩が確実に阻止されるの
である。

本考案は以上述べたように、不使用時にはスト
ローの一部を空気抜き孔に圧接して該空気抜き孔
を閉塞するようになつているので、水筒が揺動し
たり転倒したりした場合においても内容液が漏出
するようなことがなく、極めて使用しやすい水筒
となるのである。

また不使用時においては、先に述べた従来例の
ように、ストローを空気抜き孔に差込む等の面倒
な操作を必要とせず、単に操作部材（実施例にお
いてはキヤツプ）を操作するだけで空気抜き孔を
閉塞できるので、ハイキングやサイクリング等に
おいて体を動かしながらでも容易に操作すること
ができる。

本考案においては、水筒の不使用時にストロー
を空気抜き孔に圧接して該空気抜き孔を閉塞する
ことにより、内容液の漏出を防止するものである
が、さらに図面の例を示すようにストローの少な
くとも一部を柔軟なチユーブで構成し、操作部材
で該ストローのチユーブ部分を挾圧して閉塞する
ことにより、内容液の漏出をより確実に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のストロー付き水筒の一実施例を
示す主要部の中央縦断面図であつて、第１図は不
使用状態を示すものであり、第２図は使用状態を
示すものである。 １……水筒本体、２……蓋本体、４，５，６…
…ストロー、８……空気抜き孔、９……操作部材
（キヤツプ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水筒本体と、該水筒本体の開口を閉塞する蓋本
   体とよりなり、該蓋本体を貫通し、その下端を前
   記水筒本体の底部に至らしめると共に上端を前記
   蓋本体外に突出させてなるストローを備えたスト
   ロー付き水筒において、前記ストローは、少くと
   もその一部を柔軟なチユーブで構成し、当該スト
   ローの近傍の前記蓋本体の一部に水筒の内外に通
   じる空気抜き孔を穿設し、使用状態においてはス
   トローが空気抜き孔から離れており、不使用時に
   は操作部材により前記ストローの柔軟なチユーブ
   部分を前記空気抜き孔の周囲の壁面に押付け、挾
   圧して閉塞すると共に、当該空気抜き孔をも閉塞
   するようにしたことを特徴とする、ストロー付き
   水筒。