JPH01251704A - 耐酸化性に優れた希土類永久磁石 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はＮ　ｄ　２　Ｆ　６１４Ｂ系磁石で代表される
希土類（Ｒ）と遷移金属（Ｔ）とＢよりなるＲ２Ｔ、４
Ｂ系金金属化合物磁石のうち、Ｒ−Ｆｅ・Ｂを主成分と
する永久磁石に関し、特にその耐酸化性を改善した、Ｒ
−Ｆｅ　−Ｂ系磁石に関する。

〔従来の技術〕

Ｎｄ−Ｆｅ−Ｂ磁石で代表されるＲ−Ｆｅ　−Ｂ系磁石
は、従来より普及しているＳｍ−Ｃｏ系合金磁石に比べ
、高い特性を有するため、その市場に普及しつつある。

しかしながら、Ｒ−Ｆｅ　−Ｂ系磁石合金の金属組織は
Ｒ−Ｆｅ固溶体相、Ｎ　ｄ　２　Ｆ　６１４Ｂ相、Ｎｄ
２ＦｅｚＢ相といったいずれも、大気中において酸化し
易い相より構成されているため（特にＲ−’Ｆｅ固溶体
相の酸化度合は極めて大きい）、磁気回路等の装置に組
込んだ場合に、磁石の酸化による特性劣化、バラツキが
大きくまた磁石より発生した酸化物の飛散による周辺部
品への汚染を引き起こすという欠点を有する。

これら耐食性の改善に関し、特ａｎ昭６０−５４４０６
号や特開昭６０−６３９０３号のように、耐酸化性メツ
キ層、化成皮膜等の耐酸化性皮膜を磁石表面に形成し、
その耐食性を向上させることを目的とする文献がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

これら従来の耐酸化性皮膜は、その成膜工程中において
、多量の水及びＲ−Ｆｅ　−８を著しく腐食する薬品を
含んだ水溶液を使用せざるを得ないことから処理工程中
において、磁石自身が酸化・腐食するため皮膜形成後内
部より酸化が進行し、ふくれて又は皮膜のパクリ等を生
ずるため、耐食性改善としては不適当である。

さらに、特開昭６１−１５０２０１．６２−６０２１２
等のように最近普及していいるスパッタ蒸着、イオンブ
レーティング等の方法による乾式メツキ等の方法もとら
れているが、皮膜の緻密化が不充分であり、さらに製品
稜部では密着性、が悪いという欠点も有するため、充分
な耐食性を得ることができない。

また、エポキシ、アクリル等の有機化合物による耐酸化
性皮膜のコーディング方法もあるが、エポキシ、アクリ
ルなど吸湿性を有する樹脂が多く充分な耐酸化性が得ら
れず、またコスト的にもコーティング費用がかかるなめ
好ましくない。

すなわち、本系磁石においては、磁石合金そのものの耐
食性と根本的に改善しなければ、充分な耐食性を得るこ
とは、不可能であると云える。

そこで、本発明の技術的課題は、これらの問題に鑑み、
磁石合金自体の耐食性を改善した希土類永久磁石を提供
することである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明によれば、Ｒ−Ｆｅ−Ｂ合金へＣｏ。

Ｃｒの一種又は二種をｌ量添加することにより著しく耐
食性に優れ、しかもＡｊＳｉＧａの一種以゛　　　上を
添加することにより高い磁石特性を有するＲ・Ｔ−Ｂ系
永久磁石合金が得られる。

また本発明によれば、Ｃｏ、Ｃｒの一種、又は二種をＣ
ｏはＦｅに対し、０〜５０ａｔ％（０を含む）、Ｃｒは
Ｆｅに対し０〜２０ａｔ％（０を含まず）、Ｃｏ、Ｃｒ
と同時に添加する場合はＦｅに対しＣｏ＋Ｃｒ≦５ｏａ
ｔ％、添加することにより、著しく耐食性が向上し、し
かも、磁石特性に優れた希土類永久磁石が得られる。

ここでＣｏの含有量をＦｅに対し０〜５０ａｔ％とした
のは、Ｃｏの適当な添加により本系磁石ではＢｒが向上
し、キュリー点も向上するため、磁石特性上好ましくＣ
ｏの置換量と共に耐食性は、著しく向上するものの、そ
の置換量が５０８ｔ％以上では、逆にＢｒの低下が著し
く、本系磁石の目的とする高い磁石特性が得られなくな
るため０〜５０ａｔ％以下とした。またＣｒにおいては
、その添加量の増加と共に耐食性は著しく向上するもの
の、Ｂｒは単調に減少していくため高い磁石特性を有す
るためには、２０ａｔ％以下とする必要がある。さらに
Ｃｒ及びＣｏと同時に添加する場合においても上述と同
様な理由よりＣｏ＋Ｃｒ≦５０ａｔ％とする必要がある
。なお、本系合金へその他Ａｊ　、Ｇａ、Ｓｔを少量添
加することにより、Ｈｃの向上が図ることができ、特性
上好ましいがＡｊ、Ｓｔは８ａｔ％、Ｇ　ａ　６　ａｔ
％、またこれら元素を二種以上含有する場合においても
、その総合含有量がＳａｔ％を越えた添加量では、Ｂｒ
の低下が上記と同様著しく磁石特性上好ましくないため
、これら以下とする必要がある。

〔実施例〕

本発明の詳細な説明する。

く第１の実施例〉 純度９５％以上のＮｄ、Ｆｅ、Ｂ、Ｃｏ、Ｏｒを用いて
、下表に示す組成を有するインゴットとＡｒ中高周波溶
解により得た。

以下余白 これらインゴットを粗粉砕、ジェットミルを用いての微
粉砕を行い平均粒径的５μｍの微粉末を得た１次にこれ
ら微粉末を１５ｋＯｅ中２ｊＯｎ／−の磁場中成形を行
い、圧粉体を得た。これら圧粉体を１０００〜１２００
°Ｃ″′Ｃ″Ａｒ中焼結した後５００〜８００°Ｃの間
で熱処理を加え、焼結体試料を得た。

第１表に、これら焼結温度、熱処理温度を変化させた中
で最も高い磁石特性を示す、また第２表にはこの焼結体
に６０°Ｃ×９５％の恒温恒温試験を施した耐食性試験
結果を示す。

第１表、第２表よりいずれも本発明の磁石は耐食性に優
れ高い磁石特性を示すことがわかる。

以下余白 第２表、実施例−１における各焼結体と比較材の６０℃
×９５％恒温恒温試験結果 ◎・・・変化なし ○・・・表面光沢かにふくなった。

△・・・多少赤さびが認められる。

×・・・全面赤さび 〈実施例２〉 トとＡｒ中高周波溶解Ｇこより１％だ。

以下余白 これらインゴットより第１の実施例と同様にして、焼結
体を得た。第３表にこれら焼結体の中で最も高い磁石特
性を示す、また、これら試料に６０℃Ｘ９５％のの恒温
恒温試験を施し、耐食性を比較した結果を第３及び第４
表に示す、第３表、第４表より本発明による磁石は、高
い磁石特性を示し、しかも耐食性に優れていることがわ
かる。

以下余白 第４表、実施例−２における各焼結体の６０’Ｃｘ９５
％恒温恒温試験結果 を示ず ◎・・・変化なし ○・・・表面の金属光沢かにふくなったΔ・・・多少赤
さびが認められる。

×・・・全面赤さび 以下参日 以上の実施例で示される如く、本発明のＲ−Ｔ・Ｂ系永
久磁石において、Ｆｅの一部をＣＯ及びＣｒの一種以上
にて、置換することにより著しく耐食性の向上した磁石
を得ることができる。またさらに、これらに対し、３１
．Ａｊ、Ｇａを適当量添加することにより磁石特性の改
善も図ることができるものである。これは、Ｃｏ、Ｃｒ
の添加によりＲ−Ｔ−Ｂ系磁石表面に生成する不動態膜
の強化を図れしかも、Ｇａ、Ｓｔ、ＡＪ等の添加による
磁石特性の向上の効果が本系磁石に寄与したものであろ
うと思われる。

なお、以上Ｎｄ　−Ｆｅ　−Ｂについて述べてきたが、
Ｙを含む希土類元素Ｒ−Ｆｅ　−Ｂについても同様の効
果が期待できるところは容易に推察できるものである。

〔発明の効果〕

以上述べた如く、本発明によれば、Ｃｏ、Ｃｒの一種又
は二種を適当量添加することにより耐食性の著しく向上
した磁石が得られ、さらに、Ａｌｌ。

Ｇａ、ＳＬを少量添加することにより、Ｈｃの向上が図
ることもでき磁石特性上においても優れた磁石が得られ
、工業上極めて有益である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｒ＿２Ｆｅ＿１＿４Ｂ金属化合物で代表されるＲ
   ・Ｔ・Ｂ合金磁石（ここで、ＲはＹを含む希土類元素、
   Ｔは遷移金属を示す）であって、ＴにおけるＦｅの一部
   をＣｏ，Ｃｒうちの一種又は二種で置換してなることを
   特徴とする耐酸化性に優れた希土類永久磁石。
2. （２）第１請求項記載の耐酸化性に優れた希土類永久磁
   石において、Ｃｏ，Ｃｒの各々のＦｅに対する置換量は
   、Ｃｏ＝０〜５０ａｔ％（０を含む）Ｃｒ＝０〜２０ａ
   ｔ％（０を含む）であり、Ｃｏ，Ｃｒの２種で置換され
   る場合は、Ｃｒ＋Ｃｏ≦５０ａｔ％であることを特徴と
   する耐酸化性に優れた希土類永久磁石。
3. （３）第１又は第２請求項記載の耐酸化性に優れた希土
   類永久磁石において、Ａｌ又はＳｉを０〜８ａｔ％，Ｇ
   ａ０〜６ａｔ％のうち少なくとも一種以上を含有し、二
   種類以上含有する場合はその総合含有量が０〜８ａｔ％
   （０を含まず）とすることを特徴とする耐酸化性に優れ
   た希土類永久磁石。