JPH0122184Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、スイツチ基板に固定接点部と導通し
て立設された端子にプリント基板をはんだ付固定
する様にしたスイツチ装置に関する。

従来例えば自動車のコンビネーシヨンスイツチ
に用いられるスイツチ装置には、操作レバーの操
作により切換えられるスイツチ部を、操作レバー
に連動すべく設けた可動接点部とスイツチ基板に
設けたリベツトからなる固定接点部とから構成
し、このスイツチ基板に固定接点部たる上記リベ
ツトにより端子をかしめ付て立設し、例えばワイ
パ間欠駆動用の電子回路を形成したプリント基板
をスイツチ基板上方に位置させた状態で前記端子
を該プリント基板にはんだ付固定する様にしたも
のが供されている。

ところが、このものにおいては、端子のスイツ
チ基板への取付固定に固定接点部を利用している
とはいうものの、該端子と固定接点部との導通性
に確実さを欠くことから、結局該端子と固定接点
部とをはんだ付けして導通性の確保を図らなけれ
ばならず、組立に手間がかかり、又、その端子
を、上方に位置するプリント基板にはんだ付固定
する折りに、溶融はんだが端子を伝つてスイツチ
基板に流下して他の端子と短絡する虞れがあり、
このため、該スイツチ基板とプリント基板との上
下中間に前記端子を貫通させた形態でバルカナイ
ズドフアイバから成る遮蔽板を設ける様にしてい
るが、しかしこれ又、該遮蔽板の取付けに手間を
要し、総じて組立作業に多大な手間を要す不具合
があつた。

従つて本考案の目的は、組立てを容易ならしめ
得るスイツチ装置を提供するにある。

本考案を要約すれば、端子の下端部に固定接点
を一体成形すると共に該固定接点部とで前記スイ
ツチ基板を挾持するかしめ部を一体成形し、且つ
前記スイツチ基板に該端子の下端部を包囲する壁
を一体成形し、以て端子と固定接点部との導通を
はんだ付けすることなく確実ならしめ得ると共
に、別部材たる遮蔽板を用いずに溶融はんだによ
る短絡を防止し得る様にしたスイツチ装置であ
る。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。１はスイツチ基板で、これには嵌合孔２
が形成されていると共に、上面に該嵌合孔２を囲
繞する様に環状の壁部３が一体成形にて突設され
ている。４はピン状をなす端子で、第２図にも示
す様にその下端部にはリベツト頭部形状をなす固
定接点部５が形成されていると共にこれから上方
に連ねてかしめ部６が形成されており、この端子
４はスイツチ基板１に立設されている。即ち、ス
イツチ基板１の嵌合孔２に端子４のかしめ部６を
下方から嵌合すると共に、このかしめ部６に平座
金７を嵌合した上で、該かしめ部６の上部角部を
下方へかしめることにより、このかしめ部６と固
定接点部５とでスイツチ基板１を挾持し、以て端
子４がスイツチ基板１に立設される。そしてこの
場合嵌合孔２の周りに壁部３が存するので、端子
４の下端部は該壁部３により包囲されている。尚
上記平座金７はかしめ力がスイツチ基板１に集中
的に作用することを阻止して該スイツチ基板１の
破損を防止するためのものである。一方、８はプ
リント基板で、これには例えば自動車ワイパを間
欠駆動させる回路が形成されており、而してこの
プリント基板８をスイツチ基板１の上方に位置さ
せた状態で、前記端子４の上端部を該プリント基
板８のランド８ａにはんだ付固定し、これにてプ
リント基板８の回路とスイツチ基板１の固定接点
部６とを導通していると共にプリント基板８をス
イツチ基板１上方部に取付固定している。尚、上
記端子４は上述の取付形態にて他にも複数設けら
れている。又図示しないがスイツチ基板１の下面
には可動接点部を有する移動子が設けられてい
て、コンビネーシヨンスイツチの操作レバーの操
作により該移動子が移動されて固定接点部５と可
動接点部との導通状態が切換えられる様になつて
いる。

ここで端子４の上端部をはんだ付固定する折
り、溶触はんだが該端子４を流下してその下端部
に到ることがあつても、該端子４の下端部を壁部
３にて包囲しているので、該溶融はんだがスイツ
チ基板１における他の端子と接触することは全く
なく、よつて溶融はんだによる短絡を防止し得
る。

又、上記実施例によれば、端子４に固定接点部
５を一体に形成して、端子４と固定接点部５とを
予め導通状態としているので、端子下端部と固定
接点部とをはんだ付して両者の導通を図る必要も
なく、よつて従来の如き端子下端部におけるはん
だ付作業は行なわずに済み、又、固定接点部５を
端子４と一体とすると共に、従来単独部材であつ
た遮蔽板に代えて壁部３をスイツチ基板１に形成
したので、部品数の削減を図り得、総じて組立て
を容易ならしめ得る。さらには端子４にかしめ部
６を形成したので、かしめ付固定のための別部材
も不要ならしめ得、これによつても部品数の削減
を図り得る。

本考案は以上の記述から明らかな様に、スイツ
チ基板に固定接点部と導通して立設された端子を
該スイツチ基板の上方に位置するプリント基板に
はんだ付固定する様にしたスイツチ装置におい
て、前記端子の下端部に固定接点部を一体成形す
ると共に該固定接点部とで前記スイツチ基板を挾
持するかしめ部を一体成形し、且つ前記スイツチ
基板に該端子の下端部を包囲する壁部を一体成形
したことを特徴とするものであり、これにて、溶
融はんだによるスイツチ基板での短絡を防止し得
ると共に端子と固定接点部との導通を確実ならし
め得ることはもとより、端子下端部におけるはん
だ付を不要ならしめ得、さらに従来の如き別部材
の遮蔽板やリベツトから成る固定接点部を不要な
らしめ得、総じて組立性の向上を図り得ると共
に、部品数の削減も図り得、コストの低廉化に大
いに寄与し得る等優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は縦断
面図、第２図は端子単独の斜視図である。 図中、１はスイツチ基板、３は壁部、４は端
子、５は固定接点部、６はかしめ部、８はプリン
ト基板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スイツチ基板に固定接点部と導通して立設され
   た端子を該スイツチ基板の上方に位置するプリン
   ト基板にはんだ付固定する様にしたものにおい
   て、前記端子の下端部に固定接点部を一体成形す
   ると共に該固定接点部とで前記スイツチ基板を挾
   持するかしめ部を一体成形し、且つ前記スイツチ
   基板に該端子の下端部を包囲する壁部を一体成形
   したことを特徴とするスイツチ装置。