JPH0121991Y2 - - Google Patents
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- JPH0121991Y2 JPH0121991Y2 JP1986014827U JP1482786U JPH0121991Y2 JP H0121991 Y2 JPH0121991 Y2 JP H0121991Y2 JP 1986014827 U JP1986014827 U JP 1986014827U JP 1482786 U JP1482786 U JP 1482786U JP H0121991 Y2 JPH0121991 Y2 JP H0121991Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案はブラウス、上着、コートなど被服類の
肩整形に使用される肩パツトに関するものであ
る。
肩整形に使用される肩パツトに関するものであ
る。
(従来の技術)
肩パツトは従来、一般に不織布などの素材にポ
リオレフイン、ポリエステル、ポリアミドの熱可
塑性樹脂パウダーを接着剤として使用し、あるい
はニードリングした不織布に上記樹脂よりなるく
もの巣状ホツトメルトシートを積層し、加熱押圧
により不織布に層着せしめてこれにより第2図に
示すように大、中、小の円形形状、六角形状から
なる通常3〜15枚の構成片に裁断し、これを重ね
合わせ、表皮を被せて加熱整形を行い、真中で2
つに裁断して一対の肩パツトとなしている。そし
て、この場合、一般に組み合わせ重合される各構
成片の接着剤樹脂の融点は同じ材料のものが用い
られる関係上、全く同一のものとなつている。
リオレフイン、ポリエステル、ポリアミドの熱可
塑性樹脂パウダーを接着剤として使用し、あるい
はニードリングした不織布に上記樹脂よりなるく
もの巣状ホツトメルトシートを積層し、加熱押圧
により不織布に層着せしめてこれにより第2図に
示すように大、中、小の円形形状、六角形状から
なる通常3〜15枚の構成片に裁断し、これを重ね
合わせ、表皮を被せて加熱整形を行い、真中で2
つに裁断して一対の肩パツトとなしている。そし
て、この場合、一般に組み合わせ重合される各構
成片の接着剤樹脂の融点は同じ材料のものが用い
られる関係上、全く同一のものとなつている。
(考案が解決しようとする問題点)
ところが、上記肩パツトの加熱成形に使用され
る装置は通常、片側がスチーム併用加熱、反対側
は単なる金網受け台であるため、組み合わせ重合
される各構成片の各層間において温度差が生じる
ことが避けられない。そのため、上記従前の如き
同一融点の接着剤を用いて成形すると、加熱側が
厚みの減少を起こし、風合が硬くなり、一方、金
網側は接着不良で接着強力の低下の恐れを生じ
る。
る装置は通常、片側がスチーム併用加熱、反対側
は単なる金網受け台であるため、組み合わせ重合
される各構成片の各層間において温度差が生じる
ことが避けられない。そのため、上記従前の如き
同一融点の接着剤を用いて成形すると、加熱側が
厚みの減少を起こし、風合が硬くなり、一方、金
網側は接着不良で接着強力の低下の恐れを生じ
る。
又、一般的に肩パツトに使用される不織布は目
付が100〜150g/m2、厚さが2mm位のもので不織
布の表面が凹凸で、かつ繊維間の空隙が100μ以
上あるため、パウダータイプの接着剤は脱落又は
沈み込みを起こし、接着剤の量の100%が被着体
との間の接着に干与しないため接着強力の弱化が
免れないという問題を有している。
付が100〜150g/m2、厚さが2mm位のもので不織
布の表面が凹凸で、かつ繊維間の空隙が100μ以
上あるため、パウダータイプの接着剤は脱落又は
沈み込みを起こし、接着剤の量の100%が被着体
との間の接着に干与しないため接着強力の弱化が
免れないという問題を有している。
本考案は上述の如き問題点に対処し、各層間の
接着剤の融点を変えることによりその問題の解決
を図ることを目的とするものである。
接着剤の融点を変えることによりその問題の解決
を図ることを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段)
即ち、本考案の特徴とするところは、任意の繊
維からなる繊維ウエブと、該ウエブ構成繊維より
低融点の合成樹脂、又は合成繊維よりなるホツト
メルトシート接着剤との組み合わせからなる不織
布を素材とし、この素材を所要の複数の構成片に
裁断し、組み合わせ重合し、表皮をかぶせて加熱
成形せしめた肩パツトにおいて、その組み合わせ
重合される各構成片の接着剤シートの融点を異な
らしめ、加熱側を高く、反対側を加熱側に比し、
比較的低融点となした点にある。
維からなる繊維ウエブと、該ウエブ構成繊維より
低融点の合成樹脂、又は合成繊維よりなるホツト
メルトシート接着剤との組み合わせからなる不織
布を素材とし、この素材を所要の複数の構成片に
裁断し、組み合わせ重合し、表皮をかぶせて加熱
成形せしめた肩パツトにおいて、その組み合わせ
重合される各構成片の接着剤シートの融点を異な
らしめ、加熱側を高く、反対側を加熱側に比し、
比較的低融点となした点にある。
ここで、融点の変化は少なくとも2種以上であ
ればよく、これらは一連の素材となる不織布にお
いても、融点の異なるホツトメルトシート接着剤
を位置を変えて積層することにより得ることはで
きるが、好ましくは融点の異なるホツトメルトシ
ート接着剤を各別に繊維ウエブに積層して夫々別
個に作成し、夫々より所要形状の構成片を別々に
得ることによつてより容易に得ることができる。
ればよく、これらは一連の素材となる不織布にお
いても、融点の異なるホツトメルトシート接着剤
を位置を変えて積層することにより得ることはで
きるが、好ましくは融点の異なるホツトメルトシ
ート接着剤を各別に繊維ウエブに積層して夫々別
個に作成し、夫々より所要形状の構成片を別々に
得ることによつてより容易に得ることができる。
なお、ホツトメルト接着剤シートとは例えば、
繊維ウエブを構成する繊維に比し融点が低く、熱
可塑性を有する低温溶着性のポリオレフイン、ポ
リエステル、ポリアミド系の各樹脂シートあるい
はそれら各樹脂よりなる繊維をスパンボンド法に
より紡出し形成せしめた薄葉シートであり、これ
らは何れも多孔のくもの巣状形態として作られ使
用される。
繊維ウエブを構成する繊維に比し融点が低く、熱
可塑性を有する低温溶着性のポリオレフイン、ポ
リエステル、ポリアミド系の各樹脂シートあるい
はそれら各樹脂よりなる繊維をスパンボンド法に
より紡出し形成せしめた薄葉シートであり、これ
らは何れも多孔のくもの巣状形態として作られ使
用される。
そして、繊維ウエブとホツトメルトシート接着
剤との積層は両者をニードリング等により一体化
することが好適である。
剤との積層は両者をニードリング等により一体化
することが好適である。
(作用)
上記の如き肩パツトは接着剤の融点の違いか
ら、加熱成形時、各構成片の層間において均一な
融着が得られ、従つて、各層間における接着強力
が均一化する。
ら、加熱成形時、各構成片の層間において均一な
融着が得られ、従つて、各層間における接着強力
が均一化する。
しかも、各層間の融着が早くなり、成形時間の
短縮はもとより、そのため加熱側の厚みの減少も
なく、又、従来に比し各層間への樹脂のしみ込み
もなく、風合の硬さは見られない。
短縮はもとより、そのため加熱側の厚みの減少も
なく、又、従来に比し各層間への樹脂のしみ込み
もなく、風合の硬さは見られない。
従つて、肩パツトの風合、感触を良好とし、各
層間の剥離もなく、肩パツトの使用性能を良好な
らしめることとなる。
層間の剥離もなく、肩パツトの使用性能を良好な
らしめることとなる。
(実施例)
以下、添付図面にもとづき本考案の実施例を説
明する。
明する。
第1図は本考案に係る肩パツトの1例を示し、
図において1は素材となる不織布の繊維ウエブ部
分、2はホツトメルトシート接着剤部分、3は表
皮である。
図において1は素材となる不織布の繊維ウエブ部
分、2はホツトメルトシート接着剤部分、3は表
皮である。
繊維ウエブ1は天然繊維、合成繊維など任意の
繊維によつて構成され、必ずしも同種の繊維に限
らず、異種又は異デニールの各繊維を混綿するこ
とによつて形成されるが、ポリエステル系繊維は
最も実用的である。
繊維によつて構成され、必ずしも同種の繊維に限
らず、異種又は異デニールの各繊維を混綿するこ
とによつて形成されるが、ポリエステル系繊維は
最も実用的である。
一方、ホツトメルトシート接着剤としては例え
ば、ポリオレフイン、ポリエステル、ポリアミド
より選ばれた樹脂シート又はそれらの樹脂をスパ
ンボンド法により紡出形成した、いわゆるスパン
ボンド不織布シートが挙げられ、何れもくもの巣
状形態をなしていて、前記繊維ウエブ1に対し一
体に層着又はニードリングにより一体に絡めつけ
られて用いられる。
ば、ポリオレフイン、ポリエステル、ポリアミド
より選ばれた樹脂シート又はそれらの樹脂をスパ
ンボンド法により紡出形成した、いわゆるスパン
ボンド不織布シートが挙げられ、何れもくもの巣
状形態をなしていて、前記繊維ウエブ1に対し一
体に層着又はニードリングにより一体に絡めつけ
られて用いられる。
そして、このホツトメルトシート接着剤2の融
点がその肩パツト内において加熱側、図では表皮
側3において高融点、反対側において低融点であ
り、従つて、全層間において加熱成形時、接着強
力の均一化が図られていることは前述の通りであ
る。
点がその肩パツト内において加熱側、図では表皮
側3において高融点、反対側において低融点であ
り、従つて、全層間において加熱成形時、接着強
力の均一化が図られていることは前述の通りであ
る。
第2図は上述の如き肩パツトの分解図を示し、
図においてAは表皮3、B〜Gは肩パツトを構成
する各構成片で、これらは円形形状あるいは六角
形状に裁断されて作られている。
図においてAは表皮3、B〜Gは肩パツトを構成
する各構成片で、これらは円形形状あるいは六角
形状に裁断されて作られている。
そして、この構成片B〜Gは前記不織布を素材
として作られているが、夫々において、ホツトメ
ルトシート接着剤の融点には傾斜的変化が与えら
れている。
として作られているが、夫々において、ホツトメ
ルトシート接着剤の融点には傾斜的変化が与えら
れている。
即ち、例えば表皮側より加熱し成形するとき、
構成片Bは融点120℃、構成片C,Dは110℃、構
成片E,Fは100℃、構成片Gは90℃などである。
勿論、この温度は固定的なものではなく、適宜、
変動することは云うまでもない。
構成片Bは融点120℃、構成片C,Dは110℃、構
成片E,Fは100℃、構成片Gは90℃などである。
勿論、この温度は固定的なものではなく、適宜、
変動することは云うまでもない。
以下、更に本考案肩パツトを作成した具体的な
実施状況を説明する。
実施状況を説明する。
ポリエステルからなる目付15g/m2のくもの巣
状ホツトメルトシートを接着剤基布とし、これを
6デニールのポリエステル綿と15デニールの同じ
くポリエステル綿を50:50で混綿した繊維ウエブ
に積層し、両者同時にニードリングを施して両者
一体に絡合し、目付140g/m2の不織布を作成し
た。
状ホツトメルトシートを接着剤基布とし、これを
6デニールのポリエステル綿と15デニールの同じ
くポリエステル綿を50:50で混綿した繊維ウエブ
に積層し、両者同時にニードリングを施して両者
一体に絡合し、目付140g/m2の不織布を作成し
た。
この場合、ホツトメルトシート接着剤として融
点が120℃,110℃,100℃,90℃の各異なるもの
を用い、夫々別個に不織布を作つた。
点が120℃,110℃,100℃,90℃の各異なるもの
を用い、夫々別個に不織布を作つた。
なお、ニードリングは打ち込み針本数40本/
cm2、ニードル深さ12mmで行つた。
cm2、ニードル深さ12mmで行つた。
このようにして得られた各別の不織布を素材と
し、第2図の如く肩パツトの各構成部分に合わ
せ、かつ、夫々の融点に合わせて大、中、小複数
の円形又は六角形状に裁断し、これらを大、中、
小の順に重ね合わせ、最後は表皮をかぶせて130
℃、7気圧スチームでスチーム併用の加熱盤と金
網受け台との間で加熱成形し、真中で2つに裁断
し一対肩パツトとした。その結果は、各層間の接
着力は均一であり、成形時間は従前の4秒が2秒
に短縮され、しかも中間各部分における厚みの減
少もなく、感触に優れ、良好な風合であつた。
し、第2図の如く肩パツトの各構成部分に合わ
せ、かつ、夫々の融点に合わせて大、中、小複数
の円形又は六角形状に裁断し、これらを大、中、
小の順に重ね合わせ、最後は表皮をかぶせて130
℃、7気圧スチームでスチーム併用の加熱盤と金
網受け台との間で加熱成形し、真中で2つに裁断
し一対肩パツトとした。その結果は、各層間の接
着力は均一であり、成形時間は従前の4秒が2秒
に短縮され、しかも中間各部分における厚みの減
少もなく、感触に優れ、良好な風合であつた。
(考案の効果)
以上のように本考案肩パツトはこれを構成する
各構成片がホツトメルトシート接着剤であり、し
かも夫々融点が異なるものであるから、肩パツト
を構成する構成片各層間が均熱による加熱成形と
なつて接着強力が均一化され、層間の接着不良に
よる剥離は起こらず、商品性能を向上すると共
に、加熱成形時間の短縮から加熱側の厚みの減少
もなく、又、パウダー等による接着剤と異なり、
樹脂のしみ込みがないため風合の硬化も防がれ、
これをブラウス、上着など種々の被服類に利用す
るときは頗る感触良好となり、被覆の着用性を良
好ならしめ極めて実用的価値に優れた肩パツトで
ある。
各構成片がホツトメルトシート接着剤であり、し
かも夫々融点が異なるものであるから、肩パツト
を構成する構成片各層間が均熱による加熱成形と
なつて接着強力が均一化され、層間の接着不良に
よる剥離は起こらず、商品性能を向上すると共
に、加熱成形時間の短縮から加熱側の厚みの減少
もなく、又、パウダー等による接着剤と異なり、
樹脂のしみ込みがないため風合の硬化も防がれ、
これをブラウス、上着など種々の被服類に利用す
るときは頗る感触良好となり、被覆の着用性を良
好ならしめ極めて実用的価値に優れた肩パツトで
ある。
第1図は本考案肩パツトの1例を示す一部切欠
斜視図、第2図は同肩パツトの一対裁断前の分解
斜視図である。 1……繊維ウエブ、2……ホツトメルトシート
接着剤、3……表皮。
斜視図、第2図は同肩パツトの一対裁断前の分解
斜視図である。 1……繊維ウエブ、2……ホツトメルトシート
接着剤、3……表皮。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 天然繊維、合成繊維など任意の繊維からなる
繊維ウエブに該繊維ウエブを構成する繊維より
融点の低い低融点合成樹脂又は繊維よりなるく
もの巣状ホツトメルトシート接着剤を積層一体
化せしめた不織布を素材とし、これを肩パツト
を構成する所要形状の構成片に裁断し、これら
複数の各形状構成片を組み合わせ重合し、表皮
を被せて加熱成形してなる肩パツトにおいて、
前記組み合わせ重合する各構成片における接着
剤シートの融点を異ならしめ、加熱成形時の加
熱側に比し、反対側の接着剤シートの融点を比
較的低融点ならしめたことを特徴とする肩パツ
ト。 2 くもの巣状ホツトメルトシート接着剤が熱可
塑性を有するポリオレフイン、ポリエステル、
ポリアミド系の各樹脂又は繊維から選ばれた材
料である実用新案登録請求の範囲第1項記載の
肩パツト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986014827U JPH0121991Y2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986014827U JPH0121991Y2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62126393U JPS62126393U (ja) | 1987-08-11 |
JPH0121991Y2 true JPH0121991Y2 (ja) | 1989-06-29 |
Family
ID=30805182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986014827U Expired JPH0121991Y2 (ja) | 1986-02-04 | 1986-02-04 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0121991Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0665783B2 (ja) * | 1987-12-16 | 1994-08-24 | 富山県 | ヘチマ繊維を用いた寝具類の芯材とその製造方法 |
JPH02269853A (ja) * | 1989-04-11 | 1990-11-05 | Nobuhiro Oba | フェルト材並びに胸パット又は肩パット用フェルト材 |
-
1986
- 1986-02-04 JP JP1986014827U patent/JPH0121991Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62126393U (ja) | 1987-08-11 |
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