JPH0665783B2 - ヘチマ繊維を用いた寝具類の芯材とその製造方法 - Google Patents

ヘチマ繊維を用いた寝具類の芯材とその製造方法

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JPH0665783B2
JPH0665783B2 JP62318390A JP31839087A JPH0665783B2 JP H0665783 B2 JPH0665783 B2 JP H0665783B2 JP 62318390 A JP62318390 A JP 62318390A JP 31839087 A JP31839087 A JP 31839087A JP H0665783 B2 JPH0665783 B2 JP H0665783B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、就寝用のマットや敷布団及びソファー等の
芯材として好適なヘチマ繊維を用いた寝具類の芯材とそ
の製造方法に関する。
(従来の技術) 周知のように、ヘチマ(糸瓜)の実から採れる網目状の
繊維は、他の天然繊維や合成繊維製品と違って、格段に
優れた吸湿性と通気性とを兼備し、従来から入浴用の
「垢すり」及び靴の「中敷き」などに加工され、広く一
般に使用されている。
(発明が解決しようとする問題点) けれども、前記のヘチマ繊維を寝具類の芯材に利用しよ
うとする場合、ヘチマ繊維の素材は瓜科の栽培植物で、
その実から採れるヘチマ繊維の形状や大きさには自ら制
約があり、そのまゝの単体では到底芯材として使用する
ことが難しいため、これを細かく切断してチップ化した
ものを芯材として寝具類の袋体内に詰め込んで使用する
ことになる。しかしながら、前記のような方法で芯材を
使用すると、チップ化されたヘチマ繊維の細片の組織
は、フラクタルな線形に分岐した部分とループ状に曲折
した部分とが不規則に混在した組織になっているので、
これに圧縮その他の外力が加えられた時に、相互の組織
が複雑に絡み合って潰れて状態のまま原形に戻らなくな
る性質があることは勿論、ヘチマ繊維が乾燥しすぎてい
ると、繊維自体が崩壊して細粉化するので、極く短期間
のうちに寝具として最も大切なクッション性が失なわれ
てしまうと云う致命的な欠点があるため、ヘチマ繊維に
特有の優れた吸湿性と通気性とを充分に活用することが
できず、この点がヘチマ繊維を芯材として利用する上で
の最大の障害になっていたものである。
本発明は、前記のような問題を解決するために開発され
たもので、その目的は、長期間使用しても弾力を失なう
ことがなく、常に安定したクッション性を保持し、ヘチ
マ繊維に特有の卓越した吸湿性と通気性とを充分に発揮
し得る物性を備え、芯材としての加工性及び生産コスト
の面でも非常に優れた新規なヘチマ繊維を用いた寝具類
の芯材とこれを安価に製造する方法を提供することにあ
る。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) この発明は、上記目的を達成するため、多年に亘り鋭意
研究を続けた結果、ヘチマの実を水に浸漬して網目状に
連続する繊維組織に離解し、水洗、乾燥、切断の諸加工
を行なって適当な大きさに細片化したものを吸湿繊維層
とし、熱融着ポリエステル繊維のウェッブを結合繊維層
として、前記の吸湿繊維層と結合繊維層とを交互に重ね
合わせ、その後、両繊維層を熱風で加熱しながら加圧し
て所定厚さの積層品に成形する方法によって、前記の細
片化されたヘチマ繊維からなる吸湿繊維層と、熱融着ポ
リエステル繊維のウェッブからなる結合繊維層とが交互
に重なり合い、上下の結合繊維層がヘチマ繊維の隙間の
ある部分で断続的に架橋結合し、その内部空間に前記の
吸湿繊維層が抱持固定されている新規なヘチマ繊維を用
いた寝具類の芯材を得ることに成功したものである。
(実施例) 以下、本発明の実施態様を図面について具体的に説明す
ると、第1図はこの発明の方法によって製造された寝具
類の芯材としての積層品の一例を示したもので、積層品
Mは、ヘチマの実から採れるヘチマ繊維を素材にして加
工された吸湿繊維層1と、熱融着ポリエステル繊維のウ
ェッブを用いた結合繊維層2とを交互に重ね合わせ、両
繊維層1,2を一体に固着した積層構造のシート状乃至板
状の成形物になっている。
このうち、吸湿繊維層1を形成するヘチマ繊維F1につい
ては、裁培植物から収穫したヘチマの実の両端部を切落
し、外皮と種子とを除去する前加工を行なった後、これ
をそのまゝの大きさ或いは予め適当な大きさに切断して
約3日〜7日間、水に浸漬し、その醗酵作用により繊維
が分離しやすい状態に変化させ、加圧ロール又はプレス
機等で圧搾する手段により果肉などの不要成分を取り除
き、網目状に連続する繊維組織に離解したものを粗繊維
として採取した後、これに水洗、乾燥、切断等の諸加工
を施し、所定の大きさに細片化したものを吸湿繊維層1
の形成素材として使用する。
この場合、細片化したヘチマ繊維F1の大きさは製造され
る積層品Mの用途によって異なるが、後工程での成形性
及び吸湿能力などを考慮すると、最小でも1辺の長さが
0.5mm、最大でも30mm程度の大きさに形成することが望
ましい。なお、前記ヘチマ繊維F1の製造工程は、必ずし
も本実施例の手順のみに限定されるものではなく、例え
ばヘチマの実を最初から所定の大きさに切断したものを
水に浸漬して繊維を離解し、これを水洗、乾燥処理して
所望の大きさを持つヘチマ繊維F1を得ることもできる。
また、他方の結合繊維層2を形成する繊維F2について
は、種々の合成繊維のうち、特に熱融着性が非常に良好
で、且つ、融着後の抗張力(引張強度)をはじめ、摩
擦、折曲、脆化等に対する耐久性にも優れた熱融着ポリ
エステル繊維をウェッブの状態で使用し、例えば次のよ
うな方法により前記のヘチマ繊維F1と熱融着ポリエステ
ル繊維F2とを交互に重ね合わせて一体に固着し、第1図
図示のような多層構造の積層品Mに成形する。
即ち、前記両繊維F1,F2の積層加工に際しては、プレス
機3の下型4上面に、先ず第1層目の結合繊維層2とし
て熱融着ポリエステル繊維F2のウェッブを、製品の種類
や積層数によっても異なるが、約5mm〜15mmの厚さに形
成して第2図図示のように載置した後、その上面に、吸
湿繊維層1としてヘチマ繊維F1の細片を下面の熱融着ポ
リエステル繊維F2を見透せるような厚さで第3図図示の
如くほゞ等分布状態に撒布する。このようにして第1層
目の吸湿繊維層1と結合繊維層2の配置が完了したなら
ば、同様の操作を繰返しながら第4図図示のように第2
層目以降の熱融着ポリエステル繊維F2とヘチマ繊維F1と
を所定の積層数に達するまで交互に重ね合わせた後、最
上層のヘチマ繊維F1の上面に第5図図示の如く熱融着ポ
リエステル繊維F2を追加して載置し、前記の各繊維層に
熱風を吹きつけて加熱しつつプレス機3の上型5を第6
図図示のように所定の位置まで下降させると、成形時の
熱により熱融着ポリエステル繊維F2が軟化し、上下に重
なり合って対面する熱融着ポリエステル繊維F2がヘチマ
繊維F1の隙間のある部分で相互に熱融着して架橋結合す
るため、第7図図示の如く各結合繊維層2,2間にヘチマ
繊維F1が断続的に抱持固定された状態に閉じ込められ、
内外に通気性のある吸湿繊維層1を形成する。
この場合、素材を加圧する単位面積当りの圧力と、熱風
による素材の加熱温度については、素材を必要以上に強
く加圧したり、高温で加熱したりすると、ヘチマ繊維F1
を結合する熱融着ポリエステル繊維F2のウェッブが過度
に圧縮されたり溶融されて大切な弾力性及び通気性が著
しく低下することは勿論、ヘチマ繊維F1も押潰されて扁
平になり、その吸湿性能を充分に発揮できなくなる恐れ
があるので、製品の種類にもよるが、加圧力は素材の体
積比が概ね1/3〜1/2程度に圧縮される強さ、約1
〜5g/cm前後で加圧することが望ぞましく、また、熱
風温度は130℃〜160℃位で素材を加熱するのが好適であ
り、更に、結合繊維層2になる熱融着ポリエステル繊維
F2のウェッブは、その繊維方向を同じ向きに引揃えて重
ね合わせる場合と、1層毎に繊維方向を直角に変化させ
て交互に重ね合わせるる場合とがある。
〔発明の効果〕
本発明によるヘチマ繊維を用いた寝具類の芯材は、細片
化されたヘチマ繊維からなる吸湿繊維層と、熱融着ポリ
エステル繊維のウェッブからなる結合繊維層とが交互に
重なり合い、上下の結合繊維層がヘチマ繊維の隙間のあ
る部分で断続的に架橋結合し、その内部に前記のヘチマ
繊維が抱持固定された構造になっているので、これを就
寝用のマットや敷布団等の寝具類の芯材として使用すれ
ば、綿やウレタンフォームで作られた従来の芯材と違っ
て、ヘチマ繊維に特有の卓越した吸湿性と通気性とを発
揮し得る物性を備え、且つ、安定したクッション性を長
期間に亘って保持できるため、常に快適な就寝と安眠効
果が得られる。
また、本発明の方法では、前記の寝具類の芯材を製造す
る場合、ヘチマの実を水に浸漬して網目状に連続する繊
維組織に離解し、水洗、乾燥、切断の諸加工を行なって
適当な大きさに細片化したものを吸湿繊維層とし、熱融
着ポリエステル繊維のウェッブを結合繊維層として、前
記の吸湿繊維層と結合繊維層とを交互に重ね合わせ、そ
の後、両繊維層を熱風で加熱しながら加圧して所定厚さ
の積層品に成形するるので、原材料になるヘチマの実の
大きさ如何に拘らず、所望の面積と厚さを有する芯材を
全く自由に製造できる事は勿論、吸湿繊維層になるヘチ
マ繊維が上下の結合繊維層で位置ズレや永久変形を起さ
ないように抱持固定され、然かも、その製品は、常に安
定したクッション性を保持し、ヘチマ繊維に特有の吸湿
性と通気性を充分に発揮し得る物性を備えているため、
芯材としての加工性に優れており、生産コストの面でも
比較的安価に製造し得る事とも相俟って実用性が非常に
高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるヘチマ繊維を用いた寝具類の芯材
の基本的な実施構造の一例を示す斜視図、第2図、第3
図、第4図、第5図及び第6図は本発明方法による寝具
類の芯材の製造工程を示す断面図、第7図は芯材として
の積層品の一部を拡大して示した断面図である。 M……積層品、1……吸湿繊維層、2……結合繊維層、
F1……ヘチマ繊維、F2……熱融着ポリエステル繊維、3
……プレス機、4……下型、5……上型
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/54 H 7199−3B (72)発明者 太田 実 富山県富山市森616―1 (72)発明者 杉本 稔 富山県射水郡大島町若杉156 (72)発明者 高橋 潔 富山県射水郡大島町小林384―1 (56)参考文献 実開 昭58−129894(JP,U) 実開 昭59−178105(JP,U) 実開 昭61−28455(JP,U) 実開 昭62−35563(JP,U) 実公 平1−21991(JP,Y2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細片化されたヘチマ繊維からなる吸湿繊維
    層と、熱融着ポリエステル繊維のウェッブからなる結合
    繊維層とが交互に重なり合い、上下の結合繊維層がヘチ
    マ繊維の隙間のある部分で断続的に架橋結合し、その内
    部空間に前記のヘチマ繊維が抱持固定されていることを
    特徴とするヘチマ繊維を用いた寝具類の芯材。
  2. 【請求項2】ヘチマの実を水に浸漬して網目状に連続す
    る繊維組織に離解し、水洗、乾燥、切断の諸加工を行な
    って適当な大きさに細片化したものを吸湿繊維層とし、
    熱融着ポリエステル繊維のウェッブを結合繊維層とし
    て、前記の吸湿繊維層と結合繊維層とを交互に重ね合わ
    せ、その後、両繊維層を熱風で加熱しながら加圧して所
    定厚さの積層品に成形することを特徴とするヘチマ繊維
    を用いた寝具類の芯材の製造方法。
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