JPH01207379A - 光ファイバーケーブル用止水テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、止水テープに関するものである。

〔従来の技術〕

止水テープは、通信ケーブル内の止水等の各種の用途に
用いられている。最近では、光ファイバが、通信に用い
られるようになってきており、この光フアイバケーブル
の止水用としても注目を集めてきている。一般に光フア
イバケーブルにおいてはケーブルの障害のほとんどはケ
ーブル内への浸水によるのであり、光フアイバ強度の劣
化、凍結による伝送特性の劣化等の悪現象をもたらす。

このため、光フアイバケーブル内に光ファイバと共に吸
水膨潤物質を備えた止水テープを配設することが行われ
ている。上記止水テープとしては、たとえば、プラスチ
ックフィルム等の表面および裏面に、ポリアクリル酸塩
架橋体等の高分子電解質の吸水膨潤物質の粉末を含有さ
せたバルブ繊維等からなる吸水層を形成したものが挙げ
られる。

この止水テープは、上記ポリアクリル酸塩架橋体が優れ
た吸水膨潤性を奏するため、光フアイバケーブル内にお
ける浸水時にケーブル内に侵入した水と接触して膨潤す
ることにより浸水個所を塞ぎ、優れた止水作用を発揮す
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記止水子−プは、その保管時における
吸湿により相互に付着するという難点を有している。す
なわち、上記止水テープは、ボビンの外周に巻回されて
保管されるものであるが、梅雨時等において、吸湿し相
互に付着するため、ボビンから引き出し光ファイバと共
に組み合わせて吸水ケーブル内に連続的に配挿する際、
ボビン上における相互の付着により切断する等の不都合
を生じ、施工性に問題がある。

この発明はこのような事情に鑑みなされたもので、保管
時に吸湿して相互付着することのない止水テープの提供
をその目的とする。

〔問題点を解決するための手段］ 上記の目的を達成するため、この発明の止水テープは、
フィルム状柔軟基材の少なくとも一面に、吸水膨潤物質
をバインダによって固着した吸水膨潤物質層が形成され
、上記吸水膨潤物質層中に、無機系充填剤および有機系
充填剤の少な（とも一方が分散含有されているという構
成をとる。

〔作用〕

すなわち、この上水テープは、上記のように吸水膨潤物
質層に無機系、有機系充填剤を単独でもしくは併せて分
散含有しているため、吸水膨潤物質層の吸水膨潤特性を
ほとんど損なうことなくその表面の摩擦係数を小さ（で
きる。したがって、梅雨時等の高湿度雰囲気下において
も、相互付着を生起することがない。

この発明の上水テープは、フィルム状柔軟基材と吸水膨
潤物質からなる吸水膨潤物質層と無機系、有機系充填剤
とを用いて構成される。

上記フィルム状柔軟基材としては、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリエチレンフィルム、塩化ビニル
樹脂フィルム等のプラスチックフィルムが挙げられる。

しかしながら、柔軟性を有していれば、アルミ箔等の金
属箔を用いても差支えはない。特に、ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを使用すると好結果が得られるよう
になる。

吸水膨潤物質層を形成する吸水膨潤物質としては、澱粉
、アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、澱粉
−アクリロニトリル酸グラフト重合体の中和物、酢酸ビ
ニル−アクリル酸エステル共重合体の加水分解物または
これらの架橋体もしくはアクリルアミド共重合体の加水
分解物またはこれらの架橋体、ポリアクリル酸塩架橋体
、イソブチレン−無水マレイン酸共重合物架橋体があげ
られる。これらは単独で用いてもよいし、併用しても差
し支えはない。特に、ポリアクリル酸塩架橋体は優れた
膨潤性能を有し止水用途に汎用される。このような吸水
膨潤物質は、通常粉末状で使用される。そして、上記吸
水膨潤物質は、それ自体上記フィルム状柔軟基材に対す
る接着性を有しないため、エチレン−プロピレンゴム等
のゴムや、合成樹脂からなるバインダを用いて固められ
吸水膨潤物質層化される。この際、上記吸水膨潤物質と
バインダとの使用割合は、バインダ１００重量部（以下
「部」と略す）に対して、吸水膨潤物質が１００〜５０
０部になるように設定することが好結果をもたらす。そ
して、吸水膨潤物質層の表面摩擦抵抗を低くするため上
記吸水膨潤物質を、粒径５０μｍ以下の粉末粒子状にし
て使用することが好ましい。このようにすることにより
、例えば、光フアイバ４本を横１列に並べた構造のテー
プ心線と止水テープとをケーブル内に併置するような構
造において、光フアイバケーブルに機械的、熱的外力が
加わっても、光ファイバと止水テープがこすれる部分で
光ファイバに加わる力が小さくなり、伝送ｔＪｆｆ夫な
どの問題を発生し難くなる。

上記吸水膨潤物質層の形成に用いられるバインダとして
は、天然のゴムの外、ブタジェンゴム。

イソプレンム、ブチルゴム、ブタジェン−スチレンゴム
、ブタジェン−アクリロニトリルゴム、クロロプレンゴ
ム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、クロルス
ルホン化ポリエチレンゴム等の各種のゴムがあげられる
。これらも単独で用いてもよいし併用してもよい。また
、合成樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジェン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、ポ
リエステル、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、スチレン
樹脂等があげられる。なお、硬質の樹脂であっても適当
な可塑剤を用いて軟質化したものも使用することができ
る。ごれらの樹脂も単独で用いてもよいし併用してもよ
い。また、前記のゴムの１種もしくは２種以上と上記樹
脂の１種もし７くは２種以上を併用しても差し支えはな
い。また、架橋ポリエチレンオキサイドはそれ自体吸水
膨潤性を備えているため、バインダとしても使用するこ
とができる。

上記吸水膨潤物質層中に分散含有される充填剤は、無機
系、有機系充填剤である。無機系充填剤としては、硬質
であることが望ましく、炭酸カルシウム、クルクのよう
な軟質のものは好ましくない。特に、好適な硬質充填剤
としてはガラス粉末、セラミック粉末、炭化ケイ素粉末
、窒化ケイ素粉末等が挙げられる。金属系の粉末は、硬
質ではあるが、光伝送特性に対する影嘗の点からその使
用には問題がある。また、有機系充填剤としては疎水性
のものが好適である。具体的には、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンの粉末や、それらポリオ
レフィンのフッ化物からなる粉末が挙げられる。また、
フッ素樹脂の粉末やシリコン樹脂の粉末も好適である。

上記無機系充填剤は、粒径１０μｍ以下のものが好まし
く、最も好ましいのは、０．１〜１μｍのものである。

また、有機系フィラーは粒径が５０μｍ以下のものであ
り、最も好適なのは、５〜２０μｍ程度の粒径のもので
ある。このような無機系、有機系充填剤は、単独で用い
てもよいし、併せて使用してもよい。その際の使用量は
、バインダ１００部に対して上記充填剤が５〜１００部
の割合になるように設定することが効果の点で好ましい
。

この発明の止水テープは、上記の各原料を用い、つぎの
ようにして製造することができる。すなわら、前記吸水
膨潤物質と上記バインダと上記無機系、有機系充填剤と
を粉体混合等によって混合し、これを有機溶剤に溶解２
分散させ、この溶液をポリエチレンテレフタレートフィ
ルム等のフィルム状柔軟基材の一面または両面に直接コ
ーティングして吸水膨潤物質層を形成するということに
より製造することができる。このようにして得られた止
水テープを第１図に示す。図において１はフィルム状柔
軟基材、２は吸水膨潤物質層、２ａはその吸水膨潤物質
層中に分散含有された充填剤である。

このようにして得られた止水テープは、光フアイバケー
ブルに使用される他、それ以外の通信ケーブル等の止水
用に使用される。しかしながら、光フアイバケーブル用
に使用するときには、第１図に示すフィルム用柔軟基材
１として、厚みが１００μｍ程度のものを用い、それに
設ける吸水膨潤物質層２の厚みを５０μｍ程度に設定す
ることが効果の点で望ましい。

このようにして得られた止水テープは、吸水膨潤物質層
２中に無機、有機充填剤２ａが分散含有されているため
、ボビン等の外周に巻回されて保管される際、吸湿によ
って相互に付着するということが生じない。したがって
、施工性が良好である。

つぎに、実施例について比較例とあわせて説明する。

〔実施例１〜４．比較例〕 吸水膨潤物質として、後記の第１表に示す材料を用いる
と共に、バインダとして後記の第１表に示す材料を用い
、両材料を同表に示す割合で混合し、炭化水素系有機溶
剤に溶解した。つぎに、これをポリエチレンテレフタレ
ートフィルム（肉厚約１００μｍ）の両面に塗布し乾燥
させ、厚み約５０μｍの吸水膨潤物質層を形成した。

このようにして得られた止水テープの吸水膨潤物質層の
吸水倍率を求め、後記の第１表に示すとともに、吸水膨
潤物質層の光フアイバテープ心線用樹脂との静摩擦係数
および止水テープ相互の粘着力を調べ後記の第１表に示
した。

また、上記のようにして得られた上水テープにおける吸
水膨潤物質層の吸湿率を、上記止水テープを相対湿度５
０，６０，７０，８０．９０ＲＩＩ％の雰囲気中にそれ
ぞれ２４時間入れて調べ、その雰囲気下における吸湿％
を調べ第２図に示すとともに、吸水膨潤物質層の光フア
イバテープ心線用樹脂との静摩擦係数を調べ第３図に示
した。これらの図において、曲線Ａは実施例１３曲線Ｂ
は実施例２２曲線Ｃは実施例３２曲線りは比較例のくれ
を示している。

（以下余白） 上記の第１表および第２図ならびに第３図によれば、実
施例は比較例に比べて吸水倍率および吸湿率は、同程度
であるが、高湿度雰囲気下における粘着力および摩擦係
数が比較例に比べて大幅に低くなつおり、梅雨時等の高
湿度雰囲気下においても相互付着がほとんど生じないこ
とがわかる。

〔発明の効果〕

以上のようにこの発明の止水テープは、吸水膨潤物質層
中に無機、有機の充填剤が分散含有されているため、保
管中において周囲が高湿度雰囲気になっても相互付着を
生じることがない。したがって、例えばボビンの外周面
に巻回して保管し、必要に応じて引き出し、光ファイバ
等と組み合わせて光フアイバケーブル内に連続配挿する
際、テープの相互付着による切断等を生じず、施工性が
極めてよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の構成図、第２図は相対湿
度−吸湿率特性曲線図、第３図は相対湿度−静摩擦係数
特性曲線図、第４図は静摩擦係数測定説明図、第５図は
粘着力測定説明図である。 ｌ・・・フィルム状柔軟基材　２・・・吸水膨潤物質層
２ａ・・・充填剤 特許出願人　　住友電気工業株式会社 東海ゴム工業株式会社 代理人　　弁理士　　西　藤　征　彦 ”′Ｙ１　　図 ８Ｌ〜’ｉ／Ｚ　（’１０） 、ｉ！　（’１０ＲＨ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）フィルム状柔軟基材の少なくとも一面に、吸水膨
   潤物質をバインダによつて固着した吸水膨潤物質層が形
   成され、上記吸水膨潤物質層中に、無機系充填剤および
   有機系充填剤の少なくとも一方が分散含有されているこ
   とを特徴とする止水テープ。