JPH0117362B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はコイル状の電熱線を発熱要素として備
えた電気調理器に関する。

従来例の構成とその問題点 一般にホツトプレートと呼ばれる電気調理器は
第１図に示すように鉄あるいはアルミよりなる調
理板１の裏面に条溝２を形成し、この条溝２の中
に絶縁材料３を設けるとともにコイル状の電熱線
４を配設している。なお、図中の５は接続部、６
は温度調節部を備えたプラグである。

前記条溝２は第２図に示すように調理板１のほ
ぼ全面にわたつてほぼ凹字状をなし、電熱線４の
熱を調理板１のほぼ全体に伝えるようにしてあ
る。

したがつて、条溝２はいくつかの屈曲部７を有
している。前記条溝２に対し、第３図に示すよう
に第１の絶縁材料３ａを設け、電熱線４を配置し
たのちその上に第２の絶縁材料３ｂを押し固めて
設けるのであるが、第４図に示すように電熱線４
は条溝２の屈曲部７において条溝２の内側との間
隔ａが条溝２の他の直線部に比して小さくなる。

特に、第２の絶縁材料３ｂを押し固めるとき、
電熱線４が移動して前記間隔ａがより小さくなる
ことがある。

さらに電熱線４はコイル状であることから、屈
曲部７において曲げられたとき、コイル部が集密
し、他の部分に比して大きな発熱を行なう。

電熱線４の熱は第１の絶縁材料３ａを介して調
理板１に伝えるわけであるが、前述のことから調
理板１における条溝２の屈曲部７に対応する部分
は局部的に温度が高くなり、調理物に焼きムラを
生じさせるという問題がある。

また、条溝２の屈曲部７において電熱線４との
間隔ａ、すなわち絶縁距離が十分にとれなくなる
問題がある。

発明の目的 本発明は前記従来の問題に留意し、調理板にお
ける局部的な高温部を発生させなく、また、電熱
線の配設における絶縁距離も十分にとれる電気調
理器を提供することを目的とするものである。

発明の構成 前記目的を達成するため、本発明は調理板の下
面に屈曲部をもつ条溝を形成し、この条溝内に絶
縁材料を介してコイル状の電熱線を配設した電気
調理器において、前記条溝の屈曲部の溝巾を条溝
の他の部分の溝巾より大きくした構成としたもの
である。この構成にもとづき、電熱線が屈曲部内
でコイルの集密により発熱量が大きくても、これ
が抑えられて調理板に伝熱され、電熱板の局部的
高温部処が生じなく、また条溝の屈曲部において
電熱線の位置ずれがあつてもその電気的絶縁距離
が十分に得られるものである。

実施例の説明 以下本発明の一実施例を第５図〜第７図にもと
づき説明する。

図において８は調理板、９は前記調理板８の裏
面に形成したほぼ凹字状の条溝、１０は条溝９内
に設けられた絶縁材料、１１は条溝９内に配設さ
れたコイル状の電熱線である。前記条溝９におけ
る屈曲部１２は第６図に示すように条溝９の直線
部の溝巾に対し、大きな溝巾に形成されている。

本実施例では１〜５mm程度大きくしている。

上記構成によれば、条溝９の屈曲部１２におい
て第７図ｂに示すように絶縁材料１０が調理板８
に接する面積が第７図ａよりも広く、しかも絶縁
材料１０の熱伝導率が調理板８より小さいため、
屈曲部１２における電熱線１１の発熱量が大きく
ても、これが調理板８に伝えられるのが抑えら
れ、調理板８の局部的な高温部の発生がなくなる
ので調理物の焼きムラを防止できる。また、電熱
線１１の位置のバラツキが発生しても必要な電気
絶縁距離を保つことができる。

発明の効果 前記実施例の説明より明らかなように本発明に
よる電気調理器は、調理板の条溝に絶縁材料を介
してコイル状の電熱線を配設したものにおいて、
調理板に局部的高温部が発生しなく、また、電熱
線の屈曲部における電気絶縁が十分に得られ、調
理上、安全上その価値の大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気調理器の断面図、第２図は
同下面図、第３図は同要部断面図、第４図はその
条溝の屈曲部の構成図、第５図は本発明の一実施
例の電気調理器の下面図、第６図はその条溝の屈
曲部の構成図、第７図ａは第６図のＡ−Ａ線断面
図、第７図ｂは第６図のＢ−Ｂ線断面図である。 ８……調理板、９……条溝、１０……絶縁材
料、１１……電熱線、１２……屈曲部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 調理板の下面に屈曲部をもつ条溝を形成する
   とともに、前記条溝内に絶縁材料を介してコイル
   状の電熱線を配設し、前記条溝の屈曲部の溝巾を
   条溝の他の部分の溝巾より大きく形成してなる電
   気調理器。