JPS6239599Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気ソフトアンカ、電気座布団等、所
謂る可撓性クツシヨン材中に発熱体を介在してな
るクツシヨン形電気暖房器に関するものである。

従来のクツシヨン形電気暖房器の構造は第３図
に示す通りであつた。

すなわちこの第３図において、１，１は可撓性
クツシヨン材であり、この可撓性クツシヨン材
１，１中に、可撓性シート上にコード式発熱線３
をジグザグ状に配して構成した発熱ユニツトを介
在して構成したものである。またこの図におい
て、４はサーモスタツトあるいは温度ヒユーズか
らなる安全装置で、この安全装置によつて前記発
熱線３の異常温度上昇を防いでいる。

この従来構造のものにあつては暖房器の全体に
発熱線が配されることから、その安全性を考えれ
ば、多数の安全装置４を配置しなければ部分的な
異常温度上昇を防ぐことができず、大変危険であ
る。しかしこのような暖房器にあつてはなるべく
異物感が少なく設計されるため、その安全装置の
数および、その配設位置は限られ、普通この第３
図の通り２個位設けられるのが常識で、安全性と
いう面からみれば大変危険な商品といえるもので
あつた。

本考案は発熱ユニツトとして金属薄板よりなる
熱良導体の可撓性熱拡散板を使用し、その局部に
発熱体を熱的に密着させた発熱ユニツトを用い、
器具全体に発熱線を配さない構成としたものであ
る。

このようにすれば、熱拡散板の局部に設けた発
熱体近傍にのみ安全装置を配すればその安全性は
保たれ、極めて信頼性の高い商品となる。

以下図に従つて本考案の実施例について説明す
る。５は熱良導体の可撓性を有する熱拡散板で、
例えば銅あるいはアルミニユームの薄板または銅
箔帯あるいはアルミ箔帯を編組した薄板からなる
ものである。６は熱拡散板４より充分小さい面積
の発熱体で、基板７を介して熱拡散板５の局部に
熱的に密着され、前記熱拡散板５とで発熱ユニツ
トを構成している。４は発熱体６近傍の基板７上
に設けられたサーモスタツトあるいは温度ヒユー
ズ等の安全装置、８は発熱体６および安全装置４
を覆うカバーである。９は発熱体６に通電するた
めの電源コードで、基板７の一端折曲部よりコー
ドアーマ１０を介して引き出されている。そして
上記発熱ユニツトおよび安全装置４は可撓性クツ
シヨン材１，１の間に介在されることでクツシヨ
ン形の電気暖房器を構成している。尚図中１１は
表面カバーである。

本考案は上記の通りの構成であり、発熱体６の
通電により発熱体６は発熱し、その熱は熱拡散板
５により拡散される。これによりあたかも発熱体
６が全体に配されているような使用感の電気暖房
器となる。

そして本考案によれば、発熱体６は熱拡散板５
の極一部に配置され、安全装置４も極一部に配さ
れることから、異物感は全くないし、発熱体６が
異常加熱状態となつても、その近傍には安全装置
４が配されているため、その安全装置４は確実に
動作し大変安全で使用感の良いクツシヨン形電気
暖房器となる。さらに本考案によれば従来の暖房
器のように発熱線が全体に配されるものではない
ことから、屈曲によつて断線という問題も生じな
い。

尚第２図に示す実施例は発熱体６として正特性
サーミスターを使用した例である。この正特性サ
ーミスターを発熱体６として使用した場合には上
記した熱拡散板５を２枚用意し、この両者間に正
特性サーミスターを介在して発熱ユニツトを構成
すれば正特性サーミスターからの放熱は良好で、
小形の正特性サーミスターを使用しても上記第１
図の実施例と同様の使用感の暖房器が得られ、し
かも正特性サーミスター自身が自己温度コントロ
ールをするため、特に安全装置を使用しなくと
も、大変安全なる暖房器となる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案のクツシヨン形電気暖
房器の一部切欠き斜視図、第３図は従来のクツシ
ヨン形電気暖房器の一部切欠き斜視図である。 １……可撓性クツシヨン材、５……熱拡散板、
６……発熱体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可撓性の金属薄板よりなる熱拡散板５の局部に
   該熱拡散板５より充分小さい面積の発熱体６を熱
   的に密着させ、この熱拡散板５と前記発熱体６と
   で発熱ユニツトを構成し、この発熱ユニツトを可
   撓性クツシヨン材１中に介在して構成したクツシ
   ヨン形電気暖房器。