JPH01168772A - 静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料組成物 - Google Patents

静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料組成物

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JPH01168772A
JPH01168772A JP32774687A JP32774687A JPH01168772A JP H01168772 A JPH01168772 A JP H01168772A JP 32774687 A JP32774687 A JP 32774687A JP 32774687 A JP32774687 A JP 32774687A JP H01168772 A JPH01168772 A JP H01168772A
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Mitsuo Kuze
久世 光夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料組成物に関し
、特に200〜270℃の高温に予熱した鋼材等に対し
て厚膜に静電塗装するのに好適であるとともに、良好な
低温特性を有する塗膜を与えるエポキシ樹脂粉体塗料組
成物に関する。
〔従来の技術〕
厚膜塗装に好適なエポキシ樹脂系の粉体塗料としては、
エポキシ樹脂、フェノール系硬化剤、ノボラック型エポ
キシ樹脂を主成分とする良好な低温物性を有するエポキ
シ樹脂粉体塗料組成物(特開昭61−12762号)や
、エポキシ樹脂、硬化剤、顔料及びガラスフレークから
なるエポキシ樹脂粉体塗料組成物(特開昭58−470
64号)や、エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ系無機充填
剤からなる耐衝撃性、耐摩耗性、平滑性、耐沸とう水性
に優れた安価な鋳鉄用のエポキシ樹脂系粉体塗料(特開
昭59−45363乃至59−45366号) 等があ
り、それぞれラインパイプ外面や鋳鉄管内面等に塗布さ
れている。
ところで一般の粉体塗料を400μIII〜600μm
の厚膜に塗装する場合、被塗物を200℃〜270℃程
度に予熱して静電塗装を行なうが、その際に塗膜内に気
泡が発生したり塗料の糸引きが生じたりしやすく、この
結果得られる塗膜の外観や物理的及び化学的性能の低下
がみられる。
特開昭59−159860号はエポキシ樹脂等からなる
熱硬化性樹脂塗料粉末100重量部と微粉末シリカ0.
3〜1.7重量部との乾式混合物からなる熱硬化性粉体
塗料組成物を開示している。また特開昭59−5975
2号は(イ)88μ以下の粒度の粉末が25%以下でか
つ44μ以下の粒度の粉末が全体の3%以下であるエポ
キシ樹脂等の熱硬化性樹脂粉末100重量部、及び(0
)44μ以下の粒度の上記(イ)と同種の熱硬化性樹脂
粉末100重量部にあらかじめ微粉末シリカを2〜20
重量部重量湿乾した粉末混合物3〜10重量部を乾式混
合して得られる熱硬化性粉体塗料組成物を開示している
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら上記熱硬化性粉体塗料組成物はいずれも流
動浸漬塗装用のものであり、静電塗装により低温特性が
良好な厚膜を形成する際に伴う問題点について何も議論
されていない。すなわち、低温特性が良好な厚膜とする
ためには硬化剤としてアミン系のものを使用する代わり
にフェノール系のものを使用する必要があるが、そうす
ると静電塗装により厚膜塗装をすると塗膜中に気泡が生
じたり、塗料に糸引きが生じたりする問題が避けられな
い。
一般に塗膜中の気泡を低減するためにはエポキシ塗料の
溶融粘度を低くする必要があり、そのためにはエポキシ
樹脂のエポキシ当量を600〜950に調整する。しか
しながらエポキシ樹脂のエポキシ当量が600〜950
程度だと予熱静電塗装用の静電ガンと被塗物の間に塗料
が繊維状糸引き現象が発生する。この繊維状物は静電ガ
ンに付着し、塗装パターンをみだしたり吐出量を変化さ
せたりし、被塗物に均一な塗膜形成の妨げになる。
従って本発明の目的は得られる塗膜の物理的及び化学的
性能を低下させることなく塗膜内の気泡の発生を防止す
ることができるとともに、静電塗装時の糸引き現象をも
防止することができ、かつ良好な低温特性を有する塗膜
を形成することができる静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗
料組成物を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
前記従来技術の問題点を解決するため鋭意研究の結果、
本発明者はエポキシ樹脂のエポキシ当量を600〜95
0に調整し、硬化剤としてフェノール系のものを使用す
るとともに、実質的に無水の微粉末シリカを乾式混合す
ることにより、低温特性の優れた厚膜を気泡及び糸引き
現象を防止しつつ得ることができることを発見し、本発
明に想到した。
従って本発明の静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料組成物
は、エポキシ当量が600〜950のビスフェノールA
型エポキシ樹脂と、フェノール系硬化剤と、顔料とを含
む原塗料100重量部に対して、実質的に無水の微粉末
シリカ0.1〜1.5重量部を乾式混合したものである
ことを特徴とする。
本発明に用いるエポキシ樹脂はビスフェノールA型エポ
キシ樹脂であり、エポキシ当量が600〜950のもの
である。これは分子量が約1000〜1600で200
℃の溶融粘度が10〜40ポイズ(レオメータ−)のも
のである。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂とは、典型的にはビス
フェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により得ら
れるジグリシジルエーテルであり、下記一般式を有する
上記エポキシ樹脂のエポキシ当量が小さすぎるとブロッ
キングが生じやすく、また大きすぎると溶融時の粘度の
増大により気泡が抜けにくくなり、塗膜中の気泡が多く
残り、性能低下につながる。
従って、エポキシ当量は600〜950であり、好まし
くは700〜800 である。
また、耐食性向上のためフェノールノボラック樹脂やク
レゾールノボラック樹脂等を併用しても良い。配合量は
ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部に対し、
1〜50重量部である。
本発明の組成物に使用する硬化剤はフェノール系硬化剤
である。フェノール系硬化剤が好適な理由は、他のエポ
キシ樹脂用硬化剤に比べ低温での物理的性能が優れ、寒
冷地等に使用するラインパイプ外面等に使用するのに適
するためである。フェノール系硬化剤としては例えばビ
スフェノールA型エポキシ樹脂にビスフェノールAを付
加させて得られたもの等が好ましい。
フェノール系硬化剤の配合量は、用いるエポキシ樹脂の
1エポキシ当量当り0.8〜1.2 当量である。0.
8 当量未満だと物理性能が不十分となり、また1、2
 当量を超えると耐食性等が劣化する。
しかしフェノール系硬化剤を使用すると気泡が発生しや
すいという問題が生じる。その理由はフェノール系硬化
剤の誘導体を合成する時にフリーのビスフェノールAが
残存しく市販品では約6〜35重量%のフリーのビスフ
ェノールAが残存スる)、残存するビスフェノールAの
一部は硬化時にエポキシと架橋反応を起こして気体とし
て昇華し、これが残留気泡になりやすいためである。
本発明ではこの気泡防止が重要なポイントの一つである
が、エポキシ樹脂との組み合わせにおいてエポキシ当量
が大きく溶融粘度が高いときは一層気泡が抜けにくくな
る。またフェノール系硬化剤の使用により糸引き現象も
起こりやすくなる。
そこで本発明においてはこれらの現像を防止するために
実質的に無水の微粉末シリカを乾式混合する必要がある
。ここで実質的に無水の微粉末シリカとしては乾式法に
より製造されヒニームドシリ力があり、湿式法によって
製造されたものは含水しているので適さない。
微粉末シリカは通常その粒径が1μω以下であることが
望ましく、例えば市販品としてアエロジル(日本アエロ
ジル社製)が好ましく使用できる。
微粉末シリカの添加量はエポキシ樹脂、硬化剤、(必要
に応じ顔料及び添加剤)から成る粉体塗料物100重量
部に対し、0.1〜1.5重量部の範囲である。0.1
重量部未満のときは添加効果がなく、いわゆる糸引き現
象が生じやすくなる。また1、5重量部を超えると形成
される塗膜に光沢がなく、外観に劣るので好ましくない
。光沢を不要とすれば物性、気泡の面で3重量部まで○
にであるが、微粉末シリカによる増粘作用により残留気
泡も多くなる。
乾式混合の方法としては、直接混合する方法やあらかじ
め粉体塗料物と高濃度で混合し、必要な濃度になるよう
に希釈混合するマスターバッチ方法などがあり、乾式混
合方法としては特に制限されない。
顔料類としては、例えば二酸化チタン、カーボンブラッ
ク、酸化鉄等の着色顔料を用いることができ、その他に
必要により例えば硫酸バリウム。
炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化アルミニウム
等を充填剤として配合してもよい。添加剤としては必要
に応じて従来汎用されている適当な流れ調整剤、はじき
防止剤などを配合する。顔料の配合量は一般にエポキシ
樹脂100重量部に対して10〜60重量部とするのが
好ましい。
上記の原料類を配合し予備混合を行ない、溶融混合した
後、粉砕1分級を行なって粉体塗料物を得る。
以上のように本発明によるエポキシ樹脂粉体塗料組成物
は、特定のエポキシ当量をもったエポキシ樹脂を使用し
た粉体塗料物に所定量の微粉末シリカを添加してなり、
予熱静電塗装作業性にすぐれ、なおかつ塗膜内に残留気
泡が少なく良好な性能の塗膜が得られる。
本発明の組成物は厚膜仕様でしかも各種性能が重視され
る被塗物、例えばラインパイプの外面、ダクタイル鋳鉄
管や異型管などの継手類の内外面等に塗装するのに用い
られる。
本発明の組成物を前記被塗物へ塗布するためには、まず
被塗物をグリッドブラストなどで素地調整を行なった後
、電気炉、ガス炉のような加熱炉で予熱するか、または
インダクションヒーターによる誘導加熱により予熱を行
なう。
予熱された被塗物に本発明の粉体塗料組成物を静電塗装
機によりスプレー塗装する。これには粉体粒子に30k
V〜90kV程度の電圧で陽極の荷電を行ない、被塗物
を陰極(この場合接地によるアース)にすることで静電
気の力で被塗物に均等に付着する。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を記載する。なお以下の実施例及
び比較例において部とあるのは重量部を意味する。
実施例1〜3 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量600
) 100 部、エビキュアーEK−171(フェノー
ル系硬化剤、油化シェルエポキシ■製、水酸基当量=2
45、エポキシ当量/水酸基当量=1/1)41部、二
酸化チタン30部、及びミキレベリングMにコンク(流
れ調整剤、共栄社油脂■製)065部の割合で配合し、
ヘンシェルミキサー(三井三池製作所■製)にて予備混
合した。次いでコニーダ−(スイス、ブス社)にて溶融
混合押出しを行なった。次にACM粉砕機(細用ミクロ
ン■製)にて粉砕し、ダルトン(三英製作所■製)にて
分級し、° 平均粒径60μmの粉体塗料物を得た。こ
の粉体塗料物100部にアエロジル(微粉末シリカ、日
本ア、エロジル■製)をそれぞれ0.5 部、1部、1
.5 部の量で添加し、タンブラ−(ライナー加工機■
製)にて乾式混合を行ない、エポキシ樹脂粉体塗料組成
物を得た。
実施例4 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量780
) 100部、DE!H−81(フェノール系硬化剤、
ダウケミカル社製、水酸基当量=250)32部、二酸
化チタン15部、ミキレベリングMにコンク(流れ調整
剤、共栄社油脂■製)0.5部の割合で配合し、実施例
1〜3と同様の工程で粉体塗料物を得た。
この塗料粉末100部に対し、デグサTS−100(微
粉末シリカ、デグサジャパン側製)を0.2部添加し、
タンブラ−にて乾式混合を行ない、エポキシ樹脂粉体塗
料組成物を得た。
実施例5 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量950
) 100部、エビキュアーBK−172(フェノール
系硬化剤、油化シェルエポキシ■製、水酸基当量=35
0 ) 37部、二酸化チタン15部、ミキレベリング
MKコンク(共栄社油脂■製)0.5部の割合で配合し
、実施例1〜3と同様の工程で粉体塗料物を得た。この
粉体塗料物100部に対しアエロジル(微粉末シリカ、
日本アエロジル■製)を0.4部添加し、タンブラ−に
て乾式混合を行い、エポキシ樹脂粉体塗料組成物を得た
比較例1〜2 実施例1〜3に記載した粉体塗料物100部にアエロジ
ル(微粉末シリカ、日本アエロジル■製)をそれぞれ0
.05部及び2.0部添加し、実施例1〜3と同様の乾
式混合法でエポキシ樹脂粉体塗料組成物を得た。
比較例3 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量105
0) 100部、エビキュアーEK−171(フェノー
ル系硬化剤、油化シェルエポキシ■製、水酸基当量=2
45)23部、二酸化チタン30部、ミキレベリングM
Kコンク065部をそれぞれ配合し、実施例1〜3と同
様の工程で粉体塗料物を得た。この粉体塗料物100部
にアエロジルを0.5部添加し、実施例1〜3と同様の
乾式混合法でエポキシ樹脂粉体塗料組成物を得た。
このようにして得られたエポキシ樹脂粉体塗料組成物に
対して次に示す塗装試験及び塗膜評価を行なった。結果
を第1表及び第2表に示す。
評価方法 〔a′3塗装性(糸引き性) 9mm X70mm X150關の軟鋼板を粗度45μ
m〜85μmにプラストし、240 ℃に加熱(予熱)
した。取出し後ただちに静電塗装を行ない、塗装状態(
糸引きの発生の有無)を観察した。
なお静電塗装条件については、塗装機としてオノダ■製
GX−101を用い、ガン距離を150市、電圧を60
KV 、吐出量を180〜200g /分として、10
秒間塗装した。塗装時に糸引きが発生しないものを01
発生したものを×として第1表及び第2表に示す。
〔b〕光沢 塗装性評価と同様の素材を240℃に加熱し、膜厚が4
00μm〜550μmになるように静電塗装を行なった
。塗装後ただちに200℃の電気炉に3分間入れて完全
に硬化させ、取出し復水に浸漬して冷却した。この塗装
板を光沢計(スガ試験機■製)にて60°−60°反射
で測定を行なった。
(c)塗膜中の気泡 光沢測定に用いた試験板の塗膜断面を顕微鏡で観察した
。塗膜内に気泡がほとんど発生していないものを01わ
ずかに発生しているものを△、大量に発生しているもの
をXとして、第1表及び第2表に示す。
〔d〕耐衝撃性 光沢試験で作成した塗装板と同様に試験板を作成し、A
STM  G−14に従って衝撃試験を行なった。
ただしタップ径は578インチ、タップ重量は3Kgと
した。試験温度は20℃及び−40℃で行なった。
〔03曲げ性 6 mm X35mm X 150mmの軟鋼板を粗度
45μm〜65μmにブラスト加工を行ない、240℃
に加熱し、膜厚が400μm〜550μmになるように
静電塗装を行なった。塗装後ただちに200℃の電気炉
に3分聞入れて塗膜を硬化させ、取出し復水に浸漬して
冷却した。この試験板に対して旧N−30671に従い
曲げ試験を20℃及び−40℃で行ない、塗膜を観察し
た。亀裂が入った時の角度を測定し、第1表及び第2表
に示す。
(f)陰極剥離試験 光沢試験で作成した塗板と同様に試験板を作成し、AS
TM G−8に従って試験を行なった。なお試験温度を
20℃、試験期間を60日とした。
試験後ナイフでこじあけ、剥離した直径の長さを記録し
、第1表及び第2表に示す。
第   1   表 第   2   表 (注)*:  糸引き発生のため試験板の作成が不可。
以上の比較から明らかなように、本発明の塗料組成物は
塗装性、光沢、気泡防止性、耐衝撃性、曲げ性及び陰極
剥離性に優れていることがわかる。
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明の静電塗装用エポキシ樹脂
粉体塗料組成物は特定の範囲のエポキシ当量を有するエ
ポキシ樹脂を用い、硬化剤としてフェノール系のものを
使用するとともに、実質的に無水の微粉末シリカを乾式
混合したものであるので、低温特性に優れているととも
に、気泡の発生が著しく減少し、かつ糸引き現象も防止
することができる。
本発明の塗料組成物は特に寒冷地に使用される鋼材等の
塗装に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)エポキシ当量が600〜950のビスフェノール
    A型エポキシ樹脂と、フェノール系硬化剤と、顔料とを
    含む原塗料100重量部に対して、実質的に無水の微粉
    末シリカ0.1〜1.5重量部を乾式混合したものであ
    ることを特徴とする静電塗装用エポキシ樹脂粉体塗料組
    成物。
  2. (2)特許請求の範囲第1項に記載の静電塗装用エポキ
    シ樹脂粉体塗料組成物において、前記フェノール系硬化
    剤の配合量が前記エポキシ樹脂の1エポキシ当量当り0
    .8〜1.2当量であることを特徴とする静電塗装用エ
    ポキシ樹脂粉体塗料組成物。
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