JPH0116439Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両用シートのサイドカバーに関し、、
特にサイドカバーの下側を被う被い部材に関す
る。

一般に、車両用シートの構成するシートクツシ
ヨン部１は第１図に示すように発泡ウレタンのよ
うな緩衝材２と、この緩衝材２を被うレザーのよ
うな表層材３とから成る。表層材３の端末４は緩
衝材２を保持するフレーム５にオームクリツプ６
で取り付けられている。シートクツシヨン部１の
側面には図示しないシートバツク部の角度を調整
するリクライニングデバイスを被うサイドカバー
７が設けられている。シートクツシヨン部１の前
後の位置を調整するレール８はアツパーレール９
とロアーレール１０から成る。シートクツシヨン
部１とアツパーレール９との間にはシートクツシ
ヨン部１の高さを調整するリフト機構１１が設け
られている。近年このリフト機構１１を車両用シ
ートに用いる傾向が増えている。しかし従来この
リフト機構１１の動作によりシートクツシヨン部
１が下方位置にある時はそれ程でもないが、上方
位置にある時にはサイドカバー７と車両の床面と
の間に隙間ができてリフト機構１１あるいはシー
トクツシヨン部１の下側が露出してしまい見栄え
が悪くなるという欠点があつた。また、リフト機
構やリクライニングデバイスの操作時にシートク
ツシヨン部と床面の間の隙間やリフト機構側で手
足を挟む危険もあつた。さらにリフト機構にゴミ
が介在して作動不能となる欠点があつた。

したがつて、本考案の目的は、従来の欠点を解
消すべく車両用サイドカバーに被い部材を設け
て、シートクツシヨン部と床との間を被うように
するものである。

以下図面に示した実施例に基づいて本考案の車
両用サイドカバーを詳細に説明する。

第２図ないし第５図においてシートクツシヨン
部１２は表層材１３と、この表層材１３で被われ
た緩衝材１４から成る。表層材１３の端末１５は
緩衝材１４を保持しているフレーム１６にオーム
クリツプ１７で取り付けられている。シートクツ
シヨン部１２の前後の位置を調整するレールはア
ツパーレール１８とロアーレール１９とから成
る。フレーム１６の側面２０とアツパーレール１
８の側面２１にはシートクツシヨン部１２の高さ
を調整するリフト機構２２が設けられている。図
示しないリクライニングデバイスを被う本考案の
車両用サイドカバー２３はフレーム１６の側面２
０にボルト２４等で固定されている。サイドカバ
ー２３はデバイスカバー部２５と細長い延長部２
６とを有する。デバイスカバー部２５にはリクラ
イニングデバイスの図示しない操作レバーを突出
させる孔２７が形成されている。サイドカバー２
３の内側にはサイドカバー２３のほぼ全長に相当
する長さの被い部材２８が設けられ、この被い部
材２８はサイドカバー２３の内側の折曲片として
の底板２９に形成されたスリツト３０を通つて車
両の床面３１側に延びている。被い部材２８の上
端３２は直角に折曲されて成る係止部として形成
され、被い部材２８がスリツト３０から抜け出さ
ないようにされている。被い部材２８は自重でそ
の下端が床面３１に常に接する。

本考案の車両用サイドカバーの動作について説
明する。

第２図に示すようにリフト機構２２が下位置に
あるときには被い部材２８は大部分をサイドカバ
ー２３の内側に残した状態でその先端３３が床面
３１に当接している。リフト機構２２でシートク
ツシヨン部１２が第２図に示す下位置から第５図
に示す上位置に上昇しても、被い部材２８は自重
で下方に落下した状態を保持するのでシートクツ
シヨン部１２の下側を被う。被い部材２８の折曲
された上端３２によりサイドカバー２３から抜け
出すことはない。

第６図および第７図は本考案のサイドカバーの
他の実施例を示す。サイドカバー３４はデバイス
カバー部３５と長細い延長部３６を有し、デバイ
スカバー部３５には図示しないリクライニングデ
バイスの操作レバーを外に出す孔３７が形成され
ている。サイドカバー３４の折曲片としての底板
３８にはスリツト３９が形成されており、このス
リツト３９に被い部材４０が挿通されている。被
い部材４０の上端４１は直角に折曲されて成る係
止部として形成され、抜け防止になつている。サ
イドカバー３４の延長部３６の上板４２の内側と
被い部材４０の上端４との間にはスプリング４３
が介在されており、このスプリング４３はシート
クツシヨン部側に直角に折曲された下端４４をア
ツパーレール４５に係止させるように被い部材４
０を上方に常時牽引している。

このような構成によれば、常時スプリング４３
が被い部材４０を上方に牽引しているので、シー
トクツシヨン部が下降しても、下端４４が係止し
た状態を保持し、サイドカバー３４とアツパーレ
ール４５との間はこの被い部材４０で常時被われ
ることになる。

以上説明したように本考案の車両用シートのサ
イドカバーによれば、サイドカバー下部にシート
クツシヨン部側部方向に延長する折曲片を設けて
この折曲片に前後方向に延長するスリツトを形成
するとともに、このスリツトに挿通され、かつこ
のスリツトより外れないように係止部が設けられ
た上端側と、車床あるいは上記レール方向に延長
する下端側を有する被い部材を設けたので、リフ
ト機構により、シートクツシヨン部が上昇した時
にサイドカバーと車両の床面に隙間ができて見栄
えを悪くすることはない。また、リフト機構やリ
クライニングデバイスの操作時に上記隙間やリフ
ト機構側に手や指を挟むことがなく、乗降車する
際にも上記隙間に足を挟むこともない。さらにリ
フト機構にゴミが入るのを防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のサイドカバーを設けたシートク
ツシヨン部の断面図であり、第２図は本考案のサ
イドカバーを設けたシートクツシヨン部の部分的
断面図であり、第３図は本考案のサイドカバーの
斜視図であり、第４図は第３図の線Ａ−Ａによる
断面図であり、第５図はシートクツシヨン部が上
昇位置にある時の部分的断面図であり、第６図は
本考案の他の実施例を示す斜視図であり、第７図
は第６図の線Ｂ−Ｂによる断面図である。 １２……シートクツシヨン部、２３，３４……
サイドカバー、２８，４０……被い部材、１８，
４５……アツパーレール、２９，３８……サイド
カバーの底板（折曲片）、３２，４１……被い部
材の上端（係止部）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シートクツシヨン部の前後位置を調整するため
   のレールを構成する車床に取付けられたロアーレ
   ール及びこのロアーレール上を摺動するアツパー
   レールと、上記シートクツシヨン部とアツパーレ
   ールとの間に設けられシートクツシヨン部の高さ
   を調整するためのリフト機構と、上記シートクツ
   シヨン部側部に取付けられ、かつこの側部の前後
   方向に延長してリクライニングデバイスを被うサ
   イドカバーを備えた車両用シートにおいて、 上記サイドカバー下部にシートクツシヨン部側
   部方向に延長する折曲片を設けてこの折曲片に前
   後方向に延長するスリツトを形成するとともに、
   このスリツトに挿通され、かつこのスリツトより
   外れないように係止部が設けられた上端側と、車
   床あるいは上記レール方向に延長する下端側を有
   する被い部材を設けたことを特徴とする車両用シ
   ートのサイドカバー。