JPS6320584Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシートアジヤスターのスライドレール
端部カバーに関するものである。

自動車等の運転座席は良好な運転ポジシヨンを
得るため、座席の前後位を調節するシートアジヤ
スター機構が設けられ、一般に、固定レールに対
し摺動レールが前後位置変位するように構成され
ており、座席の前後位置により、固定レールまた
は摺動レールの端部が突出した状態になり、レー
ルのエツジで靴を損傷したり、レールに塗着され
たグリースによつて靴や衣服を汚損したりする問
題を有するだけでなく美観も損なわれるものであ
つた。

本考案は上記問題に鑑み、なされたもので、固
定レールまたは摺動レールの何れか突出側のレー
ルに対して常時端部を被覆するようになるスライ
ドレール端部カバーを提供することを目的とす
る。

以下、本考案スライドレール端部カバーの実施
例を図面に従つて説明するに、第１図乃至第３図
はその第１の実施例を示すものである。

シートアジヤスター機構のスライドレールは、
ブラケツト１により床上に横架固設せしめられる
固定レール２に対し、ローラー等の滑走機構３を
介して座席のクツシヨンシート（図示せず）を取
り付ける摺動レール４が摺動自在に塔載せしめら
れるとともに、両レール２，４間にロツク機構を
有するアジヤスタ調節部（図示せず）を設けてな
るもので、本考案のスライドレール端部カバー５
はこの両レール２，４の前端または後端或はその
両端に設けられる。

上記固定レール２は滑走機構３のローラーを転
動自在に収容する案内溝２ａの両側に全長に亘つ
て縁部２ｂ，２ｂを形成し、該縁部２ｂ，２ｂを
摺動レール４の両側壁４ａ，４ａから上記案内溝
２ａ壁に延びる案内壁４ｂ，４ｂの上端により抱
え込み、滑走自在になる。

スライドレール端部カバー５は、合成樹脂また
は金属等からなるとともに上記摺動レール４の端
部４ｃを充分被覆するようになるカバー部材６の
冠合凹部６ａが摺動レール４および固定レール２
の端部４ｃ，２ｃに冠合するようになり、該カバ
ー部材６の両側端６ｂ，６ｂからそれぞれレール
方向に平行に延びるロツド７，７を摺動レール４
端部４ｃ近傍の両側壁４ａ，４ａにそれぞれ固設
したブラケツト８，８の透孔８ａ，８ａに貫挿し
てなり、該ロツド７のブラケツト８とロツド７の
端部に環着したワツシヤー９間に外挿したコイル
スプリング１０により上記カバー部材６を矢印Ａ
方向に弾性付勢してなる。なお図中６ｃはカバー
部材６の冠合凹部６ａに突設した嵌合突起であ
り、該カバー部材６が固定レール２の端部２ｃに
冠合した時案内溝２ａに挿入し、ガタ付きを阻止
するものである。

上記構成になるスライドレール端部カバー５は
固定レール２に対して摺動レール４が突出する位
置（第２図参照）にある時はコイルスプリング１
０の弾性により、両ロツド７，７が完全に引き戻
され、カバー部材６の冠合凹部６ａが摺動レール
４の端部４ｃに冠合しエツジ等が被覆せしめられ
る。また摺動レール４が固定レール２に対して後
退した場合（第３図参照）はカバー部材６の冠合
凹部６ａが固定レール２端部２ｃに当接し、ロツ
ド７，７は摺動量に呼応して突出し、コイルスプ
リング１０の弾性によつて固定レール２端部２ｃ
に圧接冠合してなる。したがつて固定レール２と
摺動レール４の相対位置によりカバー部材６が何
れか突出している方の端部に冠合しているためレ
ール端が被覆され、美麗であるとともに、レール
のエツジによつて靴等を傷損したり、レールに塗
着されているグリースによつて靴や衣服を汚損す
ることがないものである。

次に第４図、第５図は本考案の他の実施例を示
すものであり、本実施例は、カバー部材から延び
る２本のロツド７，７を摺動レール４の側壁４ａ
と案内壁４ｂ及び固定レール２の縁部２ｂによつ
て囲まれる細長い空間に収容するごとくブラケツ
ト８を摺動レール４の側壁４ａの内側に立設して
構成したものであり、前述の実施例と同様の効果
を奏するとともに、外観がすつきりとする特徴を
有するものである。

なお、上述の実施例においてはロツド７のブラ
ケツト８を摺動レール４側に設けたが、かゝる構
成のスライドレール端部カバーは、該ブラケツト
８を固定レール２側に設けてもなお同様の作用効
果を奏する。

以上説明したように本考案のスライドレール端
部カバーはシートアジヤスター機構を備えた車輌
等の座席において、スライドレール端部の安全性
を確保すると同時に該部の美観を付加する等の効
果を奏し、極めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案スライドレール端部カバーの実施
例を示すもので、第１図は第１の実施例を示すス
ライドレール要部斜視図、第２図，第３図はそれ
ぞれ作用状態を示す要部側面図、第４図は他の実
施例を示す一部切欠した要部平面図、第５図は第
４図における−線断面図である。 ２…固定レール、４…摺動レール、５…スライ
ドレール端部カバー、６…カバー部材、６ａ…冠
合凹部、６ｃ…嵌合凸起、７…ロツド、８…ブラ
ケツト、９…ワツシヤー、１０…コイルスプリン
グ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 床上に取り付けられる固定レールに対して座席
   側に取り付けられる摺動レールを摺動自在に嵌合
   して成るシートアジヤスター機構のスライドレー
   ルにおいて、 上記固定レールと摺動レールの端部に離着自在
   に冠合するカバー部材、 該カバー部材を一端に固着し、上記スライドレ
   ールの固定レールか又は摺動レールの端部近傍に
   設けたブラケツトに、両レールと平行且つ摺動自
   在に支承してなるロツド、 ロツドの他端と前記ブラケツトとに渉つて配設
   して、上記カバー部材をスライドレール端部に当
   接する方向に弾性付勢する弾性部材とからなり、 上記スライドレールのアジヤスター機構を作動
   したとき突出する固定レール又は摺動レールの端
   部に、上記カバー部材を冠合してなることを特徴
   とするスライドレールの端部カバー。