JPH0115267B2 - - Google Patents

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JPH0115267B2
JPH0115267B2 JP57044041A JP4404182A JPH0115267B2 JP H0115267 B2 JPH0115267 B2 JP H0115267B2 JP 57044041 A JP57044041 A JP 57044041A JP 4404182 A JP4404182 A JP 4404182A JP H0115267 B2 JPH0115267 B2 JP H0115267B2
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JP
Japan
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oil
chain fatty
medium
fatty acid
spices
Prior art date
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JP57044041A
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English (en)
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JPS58162258A (ja
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Kenji Hara
Kazutomo Maehashi
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は保存安定性がよく且つ長期使用に耐え
る液体スパイスの製造法に関する。
香辛料(スパイス)は植物の種子、果実、花、
樹皮、葉、根塊などから得られるもので、刺激性
の芳香を持ち、飲食物に香味を与え、食欲を増進
したり消化吸収を助けるものである。香辛料はそ
の使用形態により天然香辛料と加工香辛料に大別
される。天然香辛料は原料植物を乾燥、粉砕、殺
菌して用いるもので、一般的に使用されている
が、その成分の逸散速度が速く保存状態が悪いと
すぐに香辛料としての役目を果たさなくなる。こ
れらの欠点を改良してさらに食品加工用としても
使用できる形態としたものが加工香辛料である。
従来、香辛料の有効成分を安定に保持でき、か
つ使用し易い形態の加工香辛料を得んとする多く
の研究がなされており、一般に粉末天然香辛料か
ら水蒸気蒸留、溶剤抽出して得た天然精油、抽出
香辛料を種々の形態に加工したもの、例えばこれ
らを乳化、噴霧、乾燥させたコーテイングスパイ
ス;ブドウ糖、食塩、デキストリン等に吸着させ
た吸着型スパイス;食品添加用界面活性剤と食用
油で乳化した乳化スパイス;アルコール類、植物
油等に溶解した液体スパイス等の加工香辛料が提
供されている。
しかしながら、これらの加工香辛料も長期間安
定とは言えず、またその加工素材として食用油、
植物油を使用した場合、放置すると香辛料により
油脂が徐々に重合して、使用している間に次第に
粘度が生じ使用不能となるものなどもある。例え
ば、一般家庭、業務用に使用される辣油(ラー
油)は、トウガラシあるいはトウガラシ有効成分
をゴマ油あるいは米糖油に浸漬あるいは溶解させ
たものであるが、使用している間に次第に粘りが
生じ使用不能になると共にその香辛成分も次第に
失われる。
そこで、本発明者は上記欠点を改善すべく鋭意
研究を行つた結果、天然香辛料を特定の脂肪油で
抽出すると香辛成分の損失が少なく、しかもその
抽出物は使用中粘度の増加が起らず長期間安定に
使用ないし保存できることを見出し、本発明を完
成した。
すなわち、本発明は、天然香辛料を、中鎖脂肪
酸トリグリセライド及び中鎖脂肪酸トリグリセラ
イドを他の食用油で部分的にエステル交換したト
リグリセライドよりなる群から選ばれた中鎖脂肪
油に浸漬し、その有効成分を抽出して液体スパイ
スを製造する方法である。
本発明で原料として使用される天然香辛料とし
ては、例えば百味コシヨウ、月桂葉、カルシ、シ
ヨウズク、桂皮、トウガラシ、丁子、コエンド
ロ、マキン、キヨウオウ、イノンド、ウイキヨ
ウ、シヨウガ、西洋ワサビ、トシヨウシ、ニクズ
ク、マヨラナ、西洋カラシ、赤トウガラシ、コシ
ヨウ、ハツカ、サフラン、セージ、セーヴオリ
ー、タイム、ウコン、ヴアニラ、アニス、オニオ
ン、ニンニク、カルダモン、キヤラウエー、クミ
ン、コリアンダー、ナツメグ、メース、パプリカ
等が挙げられる。これらは材料植物そのものも使
用できるが、一般には細切又は粉末化したものが
好ましく、更にこれらから得られる精油あるいは
抽出物を使用することもできる。
本発明において、中鎖脂肪酸トリグリセライド
としては、通常その構成脂肪酸が炭素数6〜10の
飽和脂肪酸を90%以上含有するものが使用され、
一般にはヤシ油等から得ることができる。
また、中鎖脂肪酸トリグリセライドを部分的に
エステル交換するために使用される食用油は、炭
素数12以上の長鎖脂肪酸トリグリセライドを主成
分とするもので、例えばパーム油、牛脂、豚油、
大豆油、小麦胚芽油、オリーブ油、落花生油、米
糠油、ゴマ油、ナタネ油等が挙げられる。このエ
ステル交換は2種あるいはそれ以上の油脂の混合
物をアルカリ触媒の下で加熱する周知の方法によ
り行なわれる。この際の混合物(重量)の範囲
は、そのエステル交換油の特性を考慮して、中鎖
脂肪酸トリグリセライドに対して他の食用油を2
倍量まで、好ましくは1/2倍量まで用いるのが良
い。
本発明方法を実施するには、天然香辛料を上記
中鎖脂肪油に浸漬して有効成分を抽出する。浸漬
抽出は室温〜150℃、特に室温〜100℃の温度で行
うのが好ましく、抽出時間は特に制限されない。
また、中鎖脂肪油の量は天然香辛料に対して等量
〜100倍(重量)、特に2〜50倍が好ましい。
また、天然香辛料の中には加熱処理によつて特
有の香味をもたらすものがあり、例えばいりゴ
マ、ニンニクの焦げ風味は独持のものであるが、
このような場合には、予め細分化した香辛料と中
鎖脂肪酸トリグリセライドとを加熱するか、ある
いは少量の食用油と混合して加熱して風味を醸成
したのち、中鎖脂肪油に浸漬することによつて、
香味の蒸散を最小限に止めることができるととも
に、場合によつては食用油の加熱後の風味や香味
を助長する効果がある。
更に、本発明において、上記中鎖脂肪油にエタ
ノールを添加したものを使用すると、抽出時間及
び抽出率が改善される。また、中鎖脂肪油には他
の食用油、例えばオリーブ油、落花生油、米糠
油、ゴマ油、ナタネ油、その他元来独持の香味を
もつて調理に賞用される食用油を適量配合するこ
ともできる。これは他の食用油の風味を附加して
用いる場合に好都合である。
更にまた、中鎖脂肪油はその固有の粘度によつ
て水相への分散性は食用油よりはるかに優れてい
るが、これに少量の水分散性乳化剤を添加する
と、その水相への分散性が更に容易となり、スパ
イスとしての効果が一層高められる。ここで使用
される水分散性乳化剤としては、それ自身が水に
分散可能であり、且つ油脂に可溶のもので、例え
ばレシチン、シヨ糖脂肪酸エステル、モノグリセ
ライド及びその有機酸エステル(乳酸、コハク
酸、酒石酸等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
モノグリセリド、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステルなどの可食性乳化剤が挙げられ
る。水分散性乳化剤の中鎖脂肪油への添加量は、
中鎖脂肪油及び当該乳化剤の種類によつて異なる
が、本製品を食品に添加した場合の乳化剤の呈す
る風味あるいは分散性を考慮すると、一般に後者
に対し前者を0.05〜5重量%、特に0.1〜3重量
%添加するのが好ましい。
次に実施例及び参考例を挙げて、本発明を更に
詳細に説明する。
実施例 1 精製中鎖脂肪酸トリグリセライド(花王フード
(株)製;商品名ココナードRK:脂肪酸組成;カプ
ロン酸0.5%、カプリル酸97.3%、カプリン酸2.2
%)950gに99.9%エタノール50gを添加し、さ
らに300gの赤トウガラシ粉末を添加する。ゆる
やかに撹拌しながら5時間放置後、過し、赤ト
ウガラシ粉末を除去する。さらに減圧下エタノー
ルを除去し、辣油920gを得る。この辣油は室温
で30日間開栓のまま放置しても流動性は全く変化
しなかつた。
比較例 1 実施例1の中鎖脂肪酸トリグリセライドをゴマ
油に代えて同様な操作を行ない調製した辣油は、
室温10日間開栓放置で粘りを生じ使用に耐えられ
なくなつた。
実施例 2 実施例1の辣油に30gのゴマ油を添加し、香
り、風味の良い辣油を得る。この辣油も室温で30
日間開栓のまま放置しても流動性はほとんど変化
しなかつた。
実施例 3 精製中鎖脂肪酸トリグリセライド(実施例1で
使用したものに同じ)と、ゴマ油を重量比で、
10:1の割合でエステル交換させ得たトリグリセ
ライドを用い、実施例1と同様の操作を行なう。
この辣油も室温で30日間開栓のまま放置しても
流動性はほとんど変化しなかつた。
実施例 4 中鎖脂肪酸トリグリセライド(実施例1で使用
したものに同じ)1Kgを100〜110℃に加熱し、こ
れにオールスパイス8g、トウガラシ10g、コリ
アンダー72g、クミン20g、ジンジヤー10g、フ
エネグリーク20g、黒コシヨウ10g、マスタード
10g、ターメリツク40gの各粉末混合物を投入撹
拌し、水分の蒸散を終えた後、室温に放置して香
味の熟成を待つて別し、カレー風味の組成物を
得る。
実施例 5 中鎖脂肪酸トリグリセライド(実施例1で使用
したものに同じ)100gを約150℃に加熱し、これ
に細断したシヨウガ200gを投入撹拌する。水分
が蒸散しシヨウガがやや褐色化したところで加熱
を中止し、冷却後、中鎖脂肪酸トリグリセライド
400gを追加撹拌し、シヨウガを別してシヨウ
ガ風味組成物を得る。また最初に鶏肉脂肪100g
を加熱してシヨウガを投入し、以後同様にして組
成物を得る。
実施例 6 ラード100gを炒め鍋で加熱し、玉ネギ、ニン
ニク(4対1)のみじん切り300gを投入し、全
体が暗褐色化するまで炒める。冷却後中鎖脂肪酸
トリグリセライド(実施例1で使用したものに同
じ)400gを加えて撹拌し、放置後、固形物を
別して組成物を得る。
実施例 7 実施例1の辣油にポリオキシエチレン・ソルビ
タンモノオレート(花王アトラス(株)製;ツイーン
80)を3%添加すると、醤油あるいは食酢に添加
した場合にすみやかに混ざり合う自己乳化型の辣
油ができる。
実施例 8 実施例4の組成物を作る際、冷却後追加する中
鎖脂肪酸トリグリセライドに大豆レシチン10g、
ソルビタン脂肪酸エステル(花王アトラス(株)製;
スパン60)50gを加えて水分散性の組成物を得
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 天然香辛料を、中鎖脂肪酸トリグリセライド
    及び中鎖脂肪酸トリグリセライドを他の食用油で
    部分的にエステル交換したトリグリセライドより
    なる群から選ばれた中鎖脂肪油に浸漬し、その有
    効成分を抽出することを特徴とする液体スパイス
    の製造法。 2 天然香辛料が、予め中鎖脂肪油又は食用油と
    加熱処理されたものである特許請求の範囲第1項
    記載の製造法。 3 中鎖脂肪油がエタノール、他の食用油又は水
    分散性乳化剤を含むものである特許請求の範囲第
    1項記載の製造法。
JP57044041A 1982-03-19 1982-03-19 液体スパイスの製造法 Granted JPS58162258A (ja)

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