JPH10113145A - 炒め物用調味料 - Google Patents

炒め物用調味料

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JPH10113145A
JPH10113145A JP8287280A JP28728096A JPH10113145A JP H10113145 A JPH10113145 A JP H10113145A JP 8287280 A JP8287280 A JP 8287280A JP 28728096 A JP28728096 A JP 28728096A JP H10113145 A JPH10113145 A JP H10113145A
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池田  直隆
Yasunobu Saito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炒め物調理の工程を簡略化できる即ち食品素
材と共に中華鍋又はフライパン等に入れて加熱しながら
混ぜるだけの1工程で炒め物調理ができ、しかも加熱調
理時に油脂および水分の飛び跳ね、フライパン等への料
理素材や調味料等の焦げつきを低減し、かつ素材からの
水分の滲出が少なく、料理の仕上がりの水っぽさを減少
させる炒め物用調味料を提供する。 【解決手段】 風味成分を含有してなるO/W型乳化組
成物であって、食用油脂を10〜50重量%含有し、H
LBが各々7以上のグリセリン脂肪酸エステル、有機酸
モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステルまたは酵素
分解レシチンから選ばれる1種または2種以上を0.0
3〜0.3重量%含有してなり、粘度が1000〜70
00センチポイズ/20℃であり、平均油滴粒子径が3
0μm以下の前記乳化組成物からなる炒め物用調味料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炒め物調理に好適な
調味料に関するものである。より詳しくは、炒め物調理
の工程を簡略化でき、調理時の作業性を改善し、良好な
品質の炒め物料理を与える調味料に係わる。
【0002】
【従来の技術】炒め物料理は世界中で広く好まれて食さ
れる料理レシピーのひとつであり、調理される機会も非
常に多い。一般の家庭の炒め物調理では、ガスレンジ等
で中華鍋やフライパン等を十分に熱し、食用油脂(以
下、単に油脂ということがある)を中華鍋またはフライ
パン等に十分馴染ませ、強火で種々の食品素材を手早く
炒め、各種の調味料を加えて手早く風味を整えるのであ
るが、実際の調理操作および程度には一定の基準がなく
煩雑であり、ある程度の熟練した調理技術を要する。し
かも調理作業中に油脂や水分が飛び跳ねる、素材や調味
料が焦げつくという問題や、素材からの水分の滲出が起
こることにより、素材自体はパサつく一方、料理の仕上
がりは水っぽくなるという問題が起きるのも度々であ
る。
【0003】また従来から市販されている炒め物用調味
料は、炒め物の風味付けに用いる1種またはそれ以上の
調味料を水とともに単純に混合したもの(以下、水系の
調味料という)であり、ガスレンジ等で中華鍋やフライ
パン等を十分に熱し、油脂を中華鍋またはフライパン等
に十分馴染ませ、強火で食品素材を手早く炒め、炒めて
いる途中または終了直前に、前記炒め物用調味料を絡め
て味付に用いるものであり、簡便に風味を整えることを
目的としている。しかしながらこの種の炒め物用調味料
では、炒め物調理の工程を十分に簡略化したものとは言
いがたく、このような炒め物用調味料を用いるにして
も、油脂や水分が飛び跳ねる、食品素材や調味料の焦げ
つきを生じるという問題や、素材からの水分の滲出によ
り素材自体はパサつき、炒め物料理の仕上がりは水っぽ
くなるといった問題点があった。
【0004】このように従来の炒め物調理ではいずれに
しても、工程が油脂を用いて食品素材を炒める工程と調
味料で味付けを行う工程との2工程からなり、しかも油
脂や水分が飛び跳ねる、食品素材や調味料が焦げつくと
いう問題や、素材からの水分滲出により素材自体はパサ
つく一方、炒め物料理の仕上がりは水っぽくなるという
問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明では、炒め物調理の工程をより一層簡略化でき、か
つ炒め物調理時の作業性および炒め物料理の品質におい
て前記問題点を払拭し得る炒め物用調味料を開発するこ
とを意図するものである。すなわち本発明の目的は、食
品素材と共に中華鍋またはフライパン等に入れて加熱し
ながら混ぜるだけの簡略化された工程で炒め物調理を仕
上げることができ、かつ該調理時に油脂や水分の飛び跳
ねが少なく、食品素材や調味料の焦げつきが少なく、ま
た素材からの水分の滲出が少なく、素材に充分な水分が
残り、かつ炒め物料理の仕上がりが水っぽくなることを
抑制できる炒め物用調味料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは、炒め物調理の工程を簡略化できる、
つまり食品素材と共に中華鍋またはフライパン等に入れ
て加熱しながら混ぜるだけの1工程で炒め物調理が仕上
がることを可能ならしめ、さらには加熱の際の油脂や
水分の飛び跳ねの抑制、中華鍋またはフライパン等へ
の料理素材や調味料等の焦げつきの抑制、および素材
のパサつきおよび料理の仕上がりの水っぽさの抑制につ
いて十分な機能を発揮し得る炒め物用調味料の形態およ
び配合成分について検討を行った。
【0007】その結果、風味成分を含有してなる従来の
水系の炒め物用調味料よりも、同じ風味成分を含有して
なるO/W型乳化組成物からなる炒め物用調味料の方が
好ましいという知見を得た。さらに風味成分を含有して
なるO/W型乳化組成物において油脂を含有し、グリセ
リン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ソルビタ
ン脂肪酸エステルまたは酵素分解レシチンの1種または
2種以上を用いるか、あるいはこれらにポリグリセリン
脂肪酸エステルまたはショ糖脂肪酸エステルの1種また
は2種を併用して特定量配合してなり、特定の性状を呈
するものが有効であることを見い出した。
【0008】本発明はかかる知見に基づいて完成された
ものであり、その要旨とするところは、風味成分を含有
してなるO/W型乳化組成物であって、該組成物全体に
対して(以下同様)食用油脂を10〜50重量%含有
し、HLBが各々7以上のグリセリン脂肪酸エステル、
有機酸モノグリセリド、酵素分解レシチンまたはHLB
5以上のソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種ま
たは2種以上を合わせて0.03〜0.3重量%含有し
てなり、粘度が1000〜7000センチポイズ/20
℃であり、平均油滴粒子径が30μm以下のものである
前記乳化組成物からなることを特徴とする炒め物用調味
料にある。なお、本発明では前記グリセリン脂肪酸エス
テル、有機酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステ
ルまたは酵素分解レシチンから選ばれる1種または2種
以上と、HLBが各々11〜19のショ糖脂肪酸エステ
ルまたはポリグリセリン脂肪酸エステルの1種または2
種とを併用して、合わせて0.03〜0.3重量%含有
するものがより好ましい。
【0009】また、より好ましくは、前記炒め物用調味
料がさらにカラギーナン、キサンタンガム、ローカスト
ビーンガム、ペクチン、タマリンドシードガム、グアー
ガム、トラガントガム、カロブビーンガム、ジェランガ
ムおよび澱粉類からなる群から選ばれる1種または2種
以上を含有してなるものである。さらに好ましくは前記
炒め物用調味料がキサンタンガムと、ペクチンまたは澱
粉類とを含有してなるものである。
【0010】なお、本発明における炒め物とはチンジャ
オロース、ホイコウロウ、八宝菜、チャーハン等の中華
料理、一般的な肉類、野菜類、魚介類の炒め物、ソテ
ー、焼肉等、その他これらに類する料理をいう。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の炒め物用調味料は、風味成分を含有して
なるO/W型乳化組成物であって、少なくとも食用油脂
を10〜50重量%およびHLBが各々7以上のグリセ
リン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、酵素分解
レシチンまたはHLBが5以上のソルビタン脂肪酸エス
テルから選ばれる1種または2種以上を0.03〜0.
3重量%含むものからなる。なお、本発明では前記グリ
セリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ソルビ
タン脂肪酸エステルまたは酵素分解レシチンから選ばれ
る1種または2種以上にHLBが各々11〜19のショ
糖脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステル
の1種または2種を併用して、合わせて0.03〜0.
3重量%含有せしめることが望ましい。
【0012】本発明の炒め物用調味料に用いる風味成分
は通常の炒め物の味付けに用いられるものであればよ
く、例えば味噌、醤油、塩、胡椒、食酢、酒、砂糖、オ
イスターソース、豆板醤、ケチャップ、トマトペース
ト、ウスターソース、魚醤等の基礎調味料やグルタミン
酸ソーダ等の化学調味料、各種エキス類、香辛料類、香
料類、その他風味を付与し得るいかなるものでも良く、
また、これらの組み合わせでも良い。
【0013】また食用油脂は通常の炒め物に用いる食用
油脂類であればさしつかえなく、具体例としては大豆
油、菜種油、コーン油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、
サフラワー油、ハイオレイックサフラワー油、ヒマワリ
油、パーム油、落花生油、バター、牛脂、豚脂、鶏油、
およびこれらの分別油脂、水素添加油脂、エステル交換
油脂等の加工油脂、マーガリン、ショートニング等をあ
げることができる。これらの油脂類は単独でまたは2種
以上の任意割合の混合物として用いることが可能であ
る。なお本発明ではサラダ油、ゴマ油等の液状の植物性
油脂を主たる油脂とし、これに必要に応じて各種香味油
やバター、ラード等の動物性油脂を適宜に配合すること
ができる。
【0014】食用油脂の配合量は油脂全量で本発明の調
味料全体に対して10〜50重量%であり、より好まし
くは20〜40重量%である。10重量%より少ないと
料理の仕上がりが炒め物料理に相応しい油性感に乏しく
なると共に水っぽくなる。逆に50重量%より多いと料
理の仕上がりが油っぽくなり過ぎて好ましくない。
【0015】また本発明の調味料にはグリセリン脂肪酸
エステル、有機酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エ
ステルまたは酵素分解レシチンから選ばれる1種または
2種以上を配合することを必須とする。これらはいずれ
も通常の食用に供せられるものである。ここで酵素分解
レシチンとは、大豆、菜種等の油糧種子や卵黄を原料と
して製造されるレシチンをホスホリパーゼA1 、ホスホ
リパーゼA2 等の酵素で加水分解して得られるモノアシ
ルグリセロ型リゾレシチンをいう。HLBはグリセリン
脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリドは各々7以上で
あり、ソルビタン脂肪酸エステルは5以上でより好まし
くはグリセリン脂肪酸エステルでは14以上、有機酸モ
ノグリセリドでは9以上、ソルビタン脂肪酸エステルで
は7以上、酵素分解レシチンでは12以上である。HL
Bの上限は特に規定しないが、おおよそ20位である。
添加量は本発明の調味料全体に対して0.03〜0.3
重量%であり、より好ましくは0.05〜0.25重量
%である。添加量が0.03重量%より少ないと乳化組
成物中の油滴粒子の平均粒子径が大きく(30μm超
過)なり乳化系が不安定になる。0.3重量%より多い
とフライパンや鍋への食品素材、調味料等の焦げつきが
多くなると共に風味的にも好ましくない炒め物料理とな
る傾向が大きくなる。HLBが7より小さいと添加量を
0.3重量%より多く必要とし好ましくない。
【0016】なお、本発明ではグリセリン脂肪酸エステ
ル、有機酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル
または酵素分解レシチンの1種または2種以上と、通常
の食用に供されHLBが各々11〜19のショ糖脂肪酸
エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステルの1種ま
たは2種とを合わせて0.03〜0.3重量%含有させ
たものがより好ましい。また前記グリセリン脂肪酸エス
テル、有機酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステ
ルまたは酵素分解レシチンから選ばれる1種または2種
以上とショ糖脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪
酸エステルの1種または2種との併用割合は、この両者
の合計量に対してグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モ
ノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステルまたは酵素分
解レシチンの1種または2種以上が30重量%以上であ
ればさらに好ましい。前記界面活性剤としては、例え
ば、グリセリン脂肪酸エステルとしてはグリセリンモノ
ステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリン
モノオレエート、グリセリンジオレエート、グリセリン
モノリノレート等、有機酸モノグリセリドとしては、ク
エン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリ
ド、コハク酸モノグリセリド、酢酸モノグリセリド、乳
酸モノグリセリド等、ソルビタン脂肪酸エステルとして
はソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエ
ート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンセスキオ
レエート等があげられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0017】以上を要するに、本発明の炒め物用調味料
は風味成分と水と10〜50重量%の油脂とを含有し、
HLBが各々7以上のグリセリン脂肪酸エステル、有機
酸モノグリセリド、酵素分解レシチンまたはHLBが5
以上のソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種また
は2種以上を0.03〜0.3重量%を用いてO/W型
乳化組成物となし、これを用いることにより食品素材と
共に中華鍋またはフライパン等で加熱、混合するだけの
1工程による炒め物調理が可能になる。
【0018】さらに本発明の炒め物用調味料は、O/W
型乳化組成物として油滴の平均粒子径が30μm以下で
あり、より好ましくは20μm以下である。30μm超
過では加熱調理の際に油脂および水分の飛び跳ねが多く
なり好ましくない。
【0019】また本発明の調味料の粘度は20℃におい
て1000〜7000センチポイズであり、より好まし
くは2000〜6000センチポイズであり、さらに好
ましくは3000〜6000センチポイズである。10
00センチポイズ未満では加熱調理の際に油脂および水
分の飛び跳ねが多くなり、7000センチポイズ超過で
は流動性が少なく調味料として使い勝手が悪くなる。粘
度が1000〜7000センチポイズの範囲のO/W型
乳化組成物であるがゆえに、該乳化被膜で食品素材を良
好に包み込むことが可能となり、食品素材からの水分の
滲出を抑制することができ、料理の仕上がりが水っぽく
ならないのである。
【0020】なお本発明では、乳化組成物の粘度を前記
範囲内に設定するためにカラギーナン、キサンタンガ
ム、ローカストビーンガム、ペクチン、タマリンドシー
ドガム、グアーガム、トラガントガム、カロブビーンガ
ム、ジェランガムおよび澱粉類(コーンスターチ、バレ
イショデンプン、化工澱粉等)からなる群から選ばれる
1種または2種以上を含有せしめることができる。これ
らのガム類または増粘物質のうちキサンタンガム、タマ
リンドシードガムまたはローカストビーンガムが好まし
く、とりわけキサンタンガムとペクチンとの併用、もし
くはキサンタンガムと澱粉類との併用が有効である。ま
た、これらのガム類または増粘物質の添加量は、他の配
合成分とのかねあいで一概には範囲を規定しがたいが、
おおむね0〜10重量%でよい。
【0021】本発明の調味料を製造するために、乳化処
理は公知の方法を用いることができる。すなわち水性成
分を混合ないし溶解して水相とし、また油性成分を混合
ないし溶解して油相となし、ブレンダー、ホモジナイザ
ー、ホモミキサー等を用いて、必要に応じて加温下に水
相および油相を混合してO/W型に乳化せしめればよ
い。とくに粘度および平均油滴粒子径が前記の特定のも
のを得るためには、水相および油相を、ホモミキサーを
用いて2000rpm 以上かつ10分間以上処理して乳化
するのがよい。
【0022】また、本発明の調味料の使用方法は、炒め
物を調理するにあたり、中華鍋やフライパン等の調理器
具に本発明の調味料を、適当に切断した食品素材に先立
ちまたは該素材と共に入れ、従来の炒め物調理時と同様
に加熱しながら混合するだけの操作でよい。
【0023】
【実施例】
実施例1〜9、比較例1〜5 本願発明の炒め物調味料および比較のための調味料を、
表1、表2および表3に示した処方および乳化条件によ
り調製した。なお、調味料の乳化処理はTKホモミキサ
ー(特殊機化工業(株)製)を用いて行った。また、比
較例1の調味料は従来の技術の項で述べた風味成分を含
有してなる水系の炒め物調味料に相当するものであり、
調製は原材料の混合のみで乳化処理は行わなかった。
【0024】調製した調味料の粘度、平均油滴粒子径を
測定した値を表1、表2および表3に示した。なお、粘
度はBM型粘度計を用いローターNo.3、12rpm の条
件で5回転目の値を測定し、油滴粒子径は顕微鏡を用い
て観察して求めた。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】注1)太陽化学(株)製フライソフトA1
0(HLB:14.5) 注2)太陽化学(株)製サンソフトNo.641D(H
LB:9.0) 注3)花王(株)製エマゾールL−10F(HLB:
8.6) 注4)太陽化学(株)製サンレシチンA(HLB:1
2.0) 注5)太陽化学(株)製サンソフトQ14S(HLB:
14.5) 注6)第一工業製薬(株)製DKエステルF140(H
LB:13.0) 注7)松谷化学工業(株)パインエース1
【0029】実施例1〜9および比較例1〜5で得られ
た調味料を用い、以下のように炒め物を調理し、調理の
際および調理後において、素材からの水分の滲出、調理
の容易さ・仕上がりの評価を行った。 (調理方法) イ)実施例1〜9および比較例2〜5の調味料を用いる
場合: 1)フライパンに炒め物調味料を22.5g入れる。 2)フライパンに細切りした豚肉30gを入れて調味料
を絡めながら炒め、火が通ったら角切りキャベツ70g
を入れ、キャベツに火が通るまで炒める。 ロ)比較例1の調味料を用いる場合: 1)フライパンを熱して、大豆サラダ油7.5gを入
れ、フライパンに馴染ませる。 2)フライパンに細切りした豚肉30gを入れて炒め、
火が通ったら角切りキャベツ70gを入れ、キャベツに
火が通る直前まで炒める。 3)調味料を15g入れ、豚肉およびキャベツに絡める
ようにして混ぜる。
【0030】前記の素材からの水分の滲出の評価は、実
施例1と比較例1の調味料において、分離水と蒸発水の
重量を指標として以下の方法で行った。この結果を表4
に示す。 分離水:調理後の炒め物を濾紙を用いて固形部と液体部
に分画し、液体部を分離水として重量を計測した。 蒸発水:調理後の炒め物の重量(上記固形部と液体部と
の合計)を計測し、調理前の素材の重量と調味料の重量
の合計との差分を蒸発水とした。表4から、本発明の炒
め物調味料を用いると、素材の水分が良く素材中に保持
されることが確認された。
【0031】
【表4】
【0032】また、調理の容易さ・仕上がりの評価は、
すべての実施例および比較例の調味料において調理工程
の簡略化、調理中の油脂および水分の飛び跳ね、フライ
パンへの素材、調味料の焦げ付き、料理の仕上がりの水
っぽさの4項目について、専門パネル10人により以下
の評点基準で行った。評価結果を専門パネル10人の平
均点で表5に示した。 調理工程の簡略化: 非常に簡略化されている 5点 やや簡略化されている 4点 どちらともいえない 3点 あまり簡略化されていない 2点 全く簡略化されていない 1点 調理中の油脂および水分の飛び跳ね 非常に少ない 5点 やや少ない 4点 どちらともいえない 3点 やや多い 2点 非常に多い 1点 フライパンへの素材、調味料の焦げ付き 非常に少ない 5点 やや少ない 4点 どちらともいえない 3点 やや多い 2点 非常に多い 1点 料理の仕上がりの水っぽさ 非常に少ない 5点 やや少ない 4点 どちらともいえない 3点 やや多い 2点 非常に多い 1点 表5から、本発明の炒め物調味料を用いると、極めて簡
略化された調理工程で炒め物の調理が行え、かつ調理中
に油脂および水分の飛び跳ねが少なく、フライパンへの
素材、調味料の焦げ付きが少なく、かつ炒め物の仕上が
りが水っぽくならないことが確認された。なお、比較例
3の調味料を用いた場合は料理の仕上がりが油っぽくな
り過ぎ、好ましくなかった。
【0033】
【表5】
【0034】
【発明の効果】本発明の炒め物用調味料を用いれば、炒
め物調理の工程を極めて簡略化できる。すなわち食品素
材と共に中華鍋またはフライパン等に入れて加熱しなが
ら混ぜるだけの1工程で炒め物調理ができる。しかも、
加熱調理の際の油脂および水分の飛び跳ねが少なく、中
華鍋またはフライパン等への料理素材、調味料等の焦げ
つきが少なく、かつ素材からの水分の滲出が少なく素材
には充分な水分が残り、炒め物料理の仕上がりは水っぽ
さが少なくなる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風味成分を含有してなるO/W型乳化組
    成物であって、食用油脂を10〜50重量%含有し、H
    LBが各々7以上のグリセリン脂肪酸エステル、有機酸
    モノグリセリド、酵素分解レシチンまたはHLBが5以
    上のソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種または
    2種以上を0.03〜0.3重量%含有してなり、粘度
    が1000〜7000センチポイズ/20℃であり、平
    均油滴粒子径が30μm以下のものである前記乳化組成
    物からなることを特徴とする炒め物用調味料。
  2. 【請求項2】 HLBが各々7以上のグリセリン脂肪酸
    エステル、有機酸モノグリセリド、酵素分解レシチンま
    たはHLBが5以上のソルビタン脂肪酸エステルから選
    ばれる1種または2種以上と、HLBが各々11〜19
    のポリグリセリン脂肪酸エステルまたはショ糖脂肪酸エ
    ステルの1種または2種とを併用し、合わせて0.03
    〜0.3重量%含有してなる請求項1に記載の炒め物用
    調味料。
  3. 【請求項3】 カラギーナン、キサンタンガム、ローカ
    ストビーンガム、ペクチン、タマリンドシードガム、グ
    アーガム、トラガントガム、カロブビーンガム、ジェラ
    ンガムおよび澱粉類からなる群から選ばれる1種または
    2種以上を含有してなる請求項1または2に記載の炒め
    物用調味料。
  4. 【請求項4】 キサンタンガムと、ペクチンまたは澱粉
    類とを含有してなる請求項1または2に記載の炒め物用
    調味料。
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