JPH0114273B2 - - Google Patents
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- JPH0114273B2 JPH0114273B2 JP14611680A JP14611680A JPH0114273B2 JP H0114273 B2 JPH0114273 B2 JP H0114273B2 JP 14611680 A JP14611680 A JP 14611680A JP 14611680 A JP14611680 A JP 14611680A JP H0114273 B2 JPH0114273 B2 JP H0114273B2
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Landscapes
- Coke Industry (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、石炭系ニードルコークスの製造法に
関する。 成形炭素材に広く用いられているニードルコー
クスは、従来、大部分が石油系原料油を用いて製
造されているが、近時石炭系原料油を用いる製造
方法についても種々提案されている。 石炭系原料油を用いる場合、キノリン不溶分
(以下、「Q.I.」という)が含まれていると、コー
クス化の過程での結晶成長が不十分となり、ニー
ドルコークスが得られない。したがつて、石炭系
原料油からニードルコークスを製造するために
は、Q.I.を除去することは不可決である。一方、
人造黒鉛電極は、ニードルコークスの主用途であ
るが、電気炉の大型化高電力操業化に伴い、電極
も大型化、低熱膨脹化がはかられている。このた
め、原料のニードルコークスに対しても、低熱膨
脹化が要求されている。ところが、Q.I.を除去し
た石炭系原料油を用いても、通常提案されている
条件下でデイレードコーキングを行ないコークス
化した場合には、得られるニードルコークスは、
黒鉛化した場合に6×10-7℃-1以上の熱膨脹係数
となることが多い。 そこで、本発明者らは安定的に効率よく低熱膨
脹係数を有するニードルコークスを、Q.I.を実質
的に含有しない石炭系原料油から製造するため
の、デイレードコーキング装置の操業方法を見出
すべく種々検討した結果、Q.I.を含有する原料油
よりいつたんQ.I.を除去し、ついで特定温度の熱
処理により別異のQ.I.を発生させたものを、デイ
レードコーキングすることにより、上記の目的を
達成できることを見出し本発明に到達した。 すなわち、本発明は、石炭系原料油をデイレー
ドコーキング法によりコークス化してニードルコ
ークスを製造するに際し、Q.I.を実質的に含有し
ない原料油を、デイレードコークドラムに装入す
る前に、予め380〜430℃で熱処理して、該原料油
のQ.I.含有率を1.5重量%以上に調整することを特
徴とするニードルコークスの製造法にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 まず、本発明において使用される石炭系原料油
は、コールタール、コールタールピツチあるいは
これらを主体とする炭化水素物質である。これら
の石炭系原料油は、例えば、次のような方法によ
りQ.I.を除去される。 すなわち、これらの原料に溶剤として例えば沸
点又は95容量%の留出温度が350℃以下であつて
次式で表わされるB.M.C.I値 B.M.C.I=48640/k+473.7S−456.8 (式中kは平均沸点(〓)、Sは60〓における比
重を示す)が5〜70である炭化水素物質、具体的
に好ましくはシクロヘキサン、灯油、灯油+ナフ
タリン油等を配合割合が原料:溶剤の重量比とし
て1:0.3−1:1になるように加え、混合する。 次いで原料と溶剤との混合物を静置沈降しデカ
ンテーシヨン法などの簡便な操作により不溶分を
分離除去してQ.I.を実質的に含まない炭化水素が
得られる。ここで清澄液として得られる縮合芳香
族化合物を含む炭化水素物質のQ.I.含有量は通常
0.8重量%以下、好ましくは0.3%以下、最適には
0.1%以下に減少する。このQ.I.含有量の100分率
の割合は後記する改質原料油重量に対する割合で
ある。 上記の混合、静置沈降、分離の各工程は操作を
容易にするため好ましくは60〜350℃程度の温度
下で実施され、例えばコールタールを原料とする
場合には60〜90℃程度、軟コールタールピツチの
場合には150〜290℃程度が好適である。 得られた清澄液は、次いで、溶剤の沸点或いは
95容量%の留出温度以下、或いは約350℃以下の
留出温度で蒸留される。留出分は回収され、必要
に応じ溶剤として再使用される。例えば原料とし
てコールタールを使用する場合には、溶剤留去
(例えば、シクロヘキサンの場合には81℃)後、
温度を約300℃に上昇させ、ピツチ化する方がの
ちのコークス化に有利である。このようにして蒸
留後、留出しない留分は改質原料油として取り出
される。 得られる改質原料油、すなわち、Q.I.を実質的
に含有しない原料油は、本発明においては、デイ
レードコークドラムに装入する前に予め熱処理さ
れ、Q.I.含有率が1.5重量%以上に調整される。 該熱処理は、380〜430℃の温度で行なわれる。
温度が380℃より低い場合、あるいは430℃を超え
る場合には、十分に長期の目的を達成し得ない。 該処理は、原料油の改質(Q.I.除去)工程後、
デイレードコークドラムに装入する前の、任意の
段階で行なうことができる。例えばQ.I.蒸留塔
(コンビネーシヨン)装入除去段階(すなわち、
Q.I.除去後すぐに)該熱処理を行つてもよいし、
又直前に該熱処理を行つた後蒸留塔に装入を行つ
てもよい。或いは蒸留塔内でリサイクルオイルと
混合した後該熱処理をリサイクルオイルと共に行
つて該油中の装入物について所定の熱処理を与え
てもよい。通常は、熱処理の効率の点から、Q.I.
除去後、蒸留塔装入までの任意の段階で行うのが
好ましい。Q.I.を実質的に含有しない原料油は、
熱処理によつて、球晶を発生し、再度Q.I.(改質
前のQ.I.とは別異のQ.I.)を含有することとなる。 熱処理は、Q.I.含有率が1.5重量%以上好ましく
は5重量%程度以上となるまで行なわれるが、処
理時間は通常、数時間〜20時間程度である。Q.I.
含有率が25%を超えると、流動性に難が生じるの
で、通常は1.5〜25%程度が採用される。Q.I.を上
記のように調整された原料油は、次いで、デイレ
ードコーキング装置(蒸留塔又はデイレードコー
クドラム)に装入される。 本発明を図面によりさらに詳細に説明する。第
1図において、1は蒸留塔、2は加熱炉、3,4
はコークドラムである。いつたんQ.I.を除去され
次いで380〜430℃の熱処理によりQ.I.を1.5%以上
に調整された石炭系原料油は蒸留塔1のボトム部
の液相部に装入される。ここでコークドラム3又
は4よりの留出油分中、蒸留塔1で回収された重
質留分と混合された後、加熱炉2で加熱されコー
クドラム3又は4のいずれかに装入される。 コークドラム3又4の一方に所定量のコークス
が充填されると、他方に切り替えられる。すなわ
ち、一方に装入が行なわれている間に他方では冷
却、コークス切出し、予熱の工程が行なわれ、通
常24時間毎に交互に切替え運転がなされる。コー
クドラムに装入された原料油の1部はコークドラ
ム内に滞まり、熱処理によるコークス化を受け
る。他の部分は、蒸気、ガスとなつてコークドラ
ムを出て、蒸留塔1のボトム部の蒸気部に装入さ
れ軽質留分と重質留分に分けられる。軽質留分は
系外に取出され、一方重質留分は新原料油と混合
され、再び加熱炉2を経てコークドラム3又は4
に装入される。この系内を循環する重質留分の新
原料油に対する重量比、いわゆるリサイクル比は
0〜2程度が採用される。次の切り替えまでの
間、加熱炉2での加熱温度を470〜500℃程度に保
持し、コークス切出し段階でのコークスの揮発分
が所定の値となるまで運転する。 これにより揮発分5〜13%程度を含む、低熱膨
脹係数を有するニードルコークスを得ることがで
きる。 ついで、この生ニードルコークスは1000〜1600
℃程度の温度で仮焼され、黒鉛電極等の原料とし
て使用される。 本発明によれば、従来、極めて厳選された原料
からしか得られなかつた、低熱膨脹係数を与える
ニードルコークスを、容易にかつ安定して製造す
ることができる。 以下、本発明を実施例によりさらに説明する。 実施例 Q.I.を実質的に含まないコールタールソフトピ
ツチを第1表に示す条件にて熱処理を行ない、次
いで24時間切替えによるデイレードコーキング法
によりニードルコークスを得た。得られたコーク
スをロータリーキルンで1450℃で焼成した。 この焼成コークスを粉砕篩別し、4〜10メツシ
ユ25%、10〜35メツシユ25%、100〜350メツシユ
32%、350メツシユ下18%の粒度配合を行なつた
もの100部に対し、32部のバインダーピツチを加
えた。混〓後、押出全型機で25mmφに成型し、焼
成後、2800℃にて黒鉛化し、20φ×100mmのテス
トピースを得た。これについて、25〜125℃の間
の熱膨脹係数を測定した結果を第1表に示す。 【表】
関する。 成形炭素材に広く用いられているニードルコー
クスは、従来、大部分が石油系原料油を用いて製
造されているが、近時石炭系原料油を用いる製造
方法についても種々提案されている。 石炭系原料油を用いる場合、キノリン不溶分
(以下、「Q.I.」という)が含まれていると、コー
クス化の過程での結晶成長が不十分となり、ニー
ドルコークスが得られない。したがつて、石炭系
原料油からニードルコークスを製造するために
は、Q.I.を除去することは不可決である。一方、
人造黒鉛電極は、ニードルコークスの主用途であ
るが、電気炉の大型化高電力操業化に伴い、電極
も大型化、低熱膨脹化がはかられている。このた
め、原料のニードルコークスに対しても、低熱膨
脹化が要求されている。ところが、Q.I.を除去し
た石炭系原料油を用いても、通常提案されている
条件下でデイレードコーキングを行ないコークス
化した場合には、得られるニードルコークスは、
黒鉛化した場合に6×10-7℃-1以上の熱膨脹係数
となることが多い。 そこで、本発明者らは安定的に効率よく低熱膨
脹係数を有するニードルコークスを、Q.I.を実質
的に含有しない石炭系原料油から製造するため
の、デイレードコーキング装置の操業方法を見出
すべく種々検討した結果、Q.I.を含有する原料油
よりいつたんQ.I.を除去し、ついで特定温度の熱
処理により別異のQ.I.を発生させたものを、デイ
レードコーキングすることにより、上記の目的を
達成できることを見出し本発明に到達した。 すなわち、本発明は、石炭系原料油をデイレー
ドコーキング法によりコークス化してニードルコ
ークスを製造するに際し、Q.I.を実質的に含有し
ない原料油を、デイレードコークドラムに装入す
る前に、予め380〜430℃で熱処理して、該原料油
のQ.I.含有率を1.5重量%以上に調整することを特
徴とするニードルコークスの製造法にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 まず、本発明において使用される石炭系原料油
は、コールタール、コールタールピツチあるいは
これらを主体とする炭化水素物質である。これら
の石炭系原料油は、例えば、次のような方法によ
りQ.I.を除去される。 すなわち、これらの原料に溶剤として例えば沸
点又は95容量%の留出温度が350℃以下であつて
次式で表わされるB.M.C.I値 B.M.C.I=48640/k+473.7S−456.8 (式中kは平均沸点(〓)、Sは60〓における比
重を示す)が5〜70である炭化水素物質、具体的
に好ましくはシクロヘキサン、灯油、灯油+ナフ
タリン油等を配合割合が原料:溶剤の重量比とし
て1:0.3−1:1になるように加え、混合する。 次いで原料と溶剤との混合物を静置沈降しデカ
ンテーシヨン法などの簡便な操作により不溶分を
分離除去してQ.I.を実質的に含まない炭化水素が
得られる。ここで清澄液として得られる縮合芳香
族化合物を含む炭化水素物質のQ.I.含有量は通常
0.8重量%以下、好ましくは0.3%以下、最適には
0.1%以下に減少する。このQ.I.含有量の100分率
の割合は後記する改質原料油重量に対する割合で
ある。 上記の混合、静置沈降、分離の各工程は操作を
容易にするため好ましくは60〜350℃程度の温度
下で実施され、例えばコールタールを原料とする
場合には60〜90℃程度、軟コールタールピツチの
場合には150〜290℃程度が好適である。 得られた清澄液は、次いで、溶剤の沸点或いは
95容量%の留出温度以下、或いは約350℃以下の
留出温度で蒸留される。留出分は回収され、必要
に応じ溶剤として再使用される。例えば原料とし
てコールタールを使用する場合には、溶剤留去
(例えば、シクロヘキサンの場合には81℃)後、
温度を約300℃に上昇させ、ピツチ化する方がの
ちのコークス化に有利である。このようにして蒸
留後、留出しない留分は改質原料油として取り出
される。 得られる改質原料油、すなわち、Q.I.を実質的
に含有しない原料油は、本発明においては、デイ
レードコークドラムに装入する前に予め熱処理さ
れ、Q.I.含有率が1.5重量%以上に調整される。 該熱処理は、380〜430℃の温度で行なわれる。
温度が380℃より低い場合、あるいは430℃を超え
る場合には、十分に長期の目的を達成し得ない。 該処理は、原料油の改質(Q.I.除去)工程後、
デイレードコークドラムに装入する前の、任意の
段階で行なうことができる。例えばQ.I.蒸留塔
(コンビネーシヨン)装入除去段階(すなわち、
Q.I.除去後すぐに)該熱処理を行つてもよいし、
又直前に該熱処理を行つた後蒸留塔に装入を行つ
てもよい。或いは蒸留塔内でリサイクルオイルと
混合した後該熱処理をリサイクルオイルと共に行
つて該油中の装入物について所定の熱処理を与え
てもよい。通常は、熱処理の効率の点から、Q.I.
除去後、蒸留塔装入までの任意の段階で行うのが
好ましい。Q.I.を実質的に含有しない原料油は、
熱処理によつて、球晶を発生し、再度Q.I.(改質
前のQ.I.とは別異のQ.I.)を含有することとなる。 熱処理は、Q.I.含有率が1.5重量%以上好ましく
は5重量%程度以上となるまで行なわれるが、処
理時間は通常、数時間〜20時間程度である。Q.I.
含有率が25%を超えると、流動性に難が生じるの
で、通常は1.5〜25%程度が採用される。Q.I.を上
記のように調整された原料油は、次いで、デイレ
ードコーキング装置(蒸留塔又はデイレードコー
クドラム)に装入される。 本発明を図面によりさらに詳細に説明する。第
1図において、1は蒸留塔、2は加熱炉、3,4
はコークドラムである。いつたんQ.I.を除去され
次いで380〜430℃の熱処理によりQ.I.を1.5%以上
に調整された石炭系原料油は蒸留塔1のボトム部
の液相部に装入される。ここでコークドラム3又
は4よりの留出油分中、蒸留塔1で回収された重
質留分と混合された後、加熱炉2で加熱されコー
クドラム3又は4のいずれかに装入される。 コークドラム3又4の一方に所定量のコークス
が充填されると、他方に切り替えられる。すなわ
ち、一方に装入が行なわれている間に他方では冷
却、コークス切出し、予熱の工程が行なわれ、通
常24時間毎に交互に切替え運転がなされる。コー
クドラムに装入された原料油の1部はコークドラ
ム内に滞まり、熱処理によるコークス化を受け
る。他の部分は、蒸気、ガスとなつてコークドラ
ムを出て、蒸留塔1のボトム部の蒸気部に装入さ
れ軽質留分と重質留分に分けられる。軽質留分は
系外に取出され、一方重質留分は新原料油と混合
され、再び加熱炉2を経てコークドラム3又は4
に装入される。この系内を循環する重質留分の新
原料油に対する重量比、いわゆるリサイクル比は
0〜2程度が採用される。次の切り替えまでの
間、加熱炉2での加熱温度を470〜500℃程度に保
持し、コークス切出し段階でのコークスの揮発分
が所定の値となるまで運転する。 これにより揮発分5〜13%程度を含む、低熱膨
脹係数を有するニードルコークスを得ることがで
きる。 ついで、この生ニードルコークスは1000〜1600
℃程度の温度で仮焼され、黒鉛電極等の原料とし
て使用される。 本発明によれば、従来、極めて厳選された原料
からしか得られなかつた、低熱膨脹係数を与える
ニードルコークスを、容易にかつ安定して製造す
ることができる。 以下、本発明を実施例によりさらに説明する。 実施例 Q.I.を実質的に含まないコールタールソフトピ
ツチを第1表に示す条件にて熱処理を行ない、次
いで24時間切替えによるデイレードコーキング法
によりニードルコークスを得た。得られたコーク
スをロータリーキルンで1450℃で焼成した。 この焼成コークスを粉砕篩別し、4〜10メツシ
ユ25%、10〜35メツシユ25%、100〜350メツシユ
32%、350メツシユ下18%の粒度配合を行なつた
もの100部に対し、32部のバインダーピツチを加
えた。混〓後、押出全型機で25mmφに成型し、焼
成後、2800℃にて黒鉛化し、20φ×100mmのテス
トピースを得た。これについて、25〜125℃の間
の熱膨脹係数を測定した結果を第1表に示す。 【表】
第1図は、デイレードコーキング装置のフロー
を示すものであり、図中1は蒸留塔、2は加熱
炉、3,4はコークドラムを示す。
を示すものであり、図中1は蒸留塔、2は加熱
炉、3,4はコークドラムを示す。
Claims (1)
- 1 石炭系原料油をデイレードコーキング法によ
りコークス化してニードルコークスを製造するに
際し、キノリン不溶分を実質的に含有しない原料
油を、デイレードコークドラムに装入する前に予
め380〜430℃で熱処理して、該原料油のキノリン
不溶分含有率を1.5重量%以上に調整することを
特徴とするニードルコークスの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14611680A JPS5770184A (en) | 1980-10-18 | 1980-10-18 | Preparation of needle coke |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14611680A JPS5770184A (en) | 1980-10-18 | 1980-10-18 | Preparation of needle coke |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5770184A JPS5770184A (en) | 1982-04-30 |
JPH0114273B2 true JPH0114273B2 (ja) | 1989-03-10 |
Family
ID=15400513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14611680A Granted JPS5770184A (en) | 1980-10-18 | 1980-10-18 | Preparation of needle coke |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5770184A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6067590A (ja) * | 1983-09-23 | 1985-04-17 | Nippon Steel Chem Co Ltd | ピツチコ−クス |
JPH02142889A (ja) * | 1988-11-25 | 1990-05-31 | Mitsubishi Kasei Corp | 石炭系ニードルコークスの製造方法 |
RU2754538C1 (ru) * | 2017-11-14 | 2021-09-03 | Чайна Петролиум & Кемикал Корпорейшн | Система коксования и способ коксования |
-
1980
- 1980-10-18 JP JP14611680A patent/JPS5770184A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS5770184A (en) | 1982-04-30 |
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