JPH01104719A - オイルテンパー硬引鋼線ばね及びその製造方法 - Google Patents
オイルテンパー硬引鋼線ばね及びその製造方法Info
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- JPH01104719A JPH01104719A JP63168184A JP16818488A JPH01104719A JP H01104719 A JPH01104719 A JP H01104719A JP 63168184 A JP63168184 A JP 63168184A JP 16818488 A JP16818488 A JP 16818488A JP H01104719 A JPH01104719 A JP H01104719A
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- Metal Extraction Processes (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Springs (AREA)
- Wire Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、異形断面を有するばね用オイルテンパー硬引
鋼線の製造技術に係り、特に高強度でねじれかなく、コ
イリングが容易であり、もって優れた特性のばねの製造
を可能にするばね用オイルテンパー硬引異形鋼線及びそ
の製造方法に関するものである。 (従来の技術) 一般に、コイルばねに使用される材料の断面は、円形で
あるが、コイルばねの設計面からすると、断面がオーバ
ル(卵形)形状、梯形形状等々の異形断面の方が厳しい
使用条件に耐えるので、好ましい。 近年、コイルばねには過酷な設計条件が課せられるよう
になり、また同時に高品質の確保も併わせで要求される
ようになってきたが1円形断面の材料ではこのような要
請に充分応えることができないため、異形断面を有する
オイルテンパーm線の製造が研究され、特殊な分野では
あるが一部利用されつつある。 円形断面のオイルテンパー鋼線は、通常、熱間圧延線材
を酸洗後、焼鈍、酸洗し1円形断面に冷間加工した後に
オイルテンパー処理を施して製造され、コイリングに供
されているところであるが。 断面が異形のオイルテンパー鋼線をこのプロセスに従っ
て製造する場合には、焼鈍後の酸洗(脱スケール)工程
とオイルテンパー処理工程との間に伸線等により異形断
面にする冷間加工工程が必要である。 (発明が解決しようとする課題) しかし乍ら、このようなプロセスにより製造されるオイ
ルテンパー異形鋼線は、オイルテンパー処理において冷
間加工歪及び焼入歪のアンバランスが生じるため、異形
断面の1点が長手方向でよじれる“ねじれ”(倒れ)が
発生し、このようなねじれ状態の鋼線をコイリングする
と、正常なばね形状を有するばねが得られない。仮りに
コイリング治具にて無理に形状を出そうとして倒れを起
こしつつコイリングすると、無理な力が加わって疵が発
生したり或いは折損に至るという問題がある。 したがって、このような鋼線を用いて成形されるばねは
、倒れをもったままコイリングされることになるので、
応力分布が不均一となり、所定の圧縮たわみ量が得られ
なかったり、早期に疲労破断してしまい、ばねとしての
所定の設計条件を満足できず、品質が悪く、シかも歩留
りも極めて低いという問題がある。 また、オイルテンパー11m、は熱処理スケールが付着
したままコイリングに供されるので、円形鋼線の場合に
比べて線表面に疵が生じ易く、またコイリング治具のメ
ンテナンスも難しいという問題もある。 このような事情から、異形断面を有するオイルテンパー
鋼線は特殊な分野でしか実用化されていないのが現状で
ある。 本発明の目的は、異形断面が倒れずに長手方向に一定の
方向性を保持し、コイリングが容易なばね用オイルテン
パー硬引異形鋼線を提供することにある。 また、本発明の他の目的は、コイリングが容易であり、
異形断面が倒れずに長手方向番こ一定の方向性を保持し
たばね用オイルテンパー硬引異形鋼線を安価に製造する
方法を提供することにある。 (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため1本発明者は、冷間加工により
異形断面を出した後にオイルテンパー処理を施すと、前
述の如く冷間加工歪や焼入歪のアンバランスが生じ、倒
れが生じたオイルテンパー鋼線しか得られないことに鑑
みて、これを防止する方策を見い出すべく鋭意研究を重
ねた。 その結果、オイルテンパー処理後にダイスを通して冷間
加工する工程によれば、この冷間加工前のオイルテンパ
ー鋼線がアンバランスな焼入歪が存在していても、これ
が冷間加工により形成゛される異形断面には影響を及ぼ
すことがなく、したがって、ねじれのない状態でコイリ
ングを行うことが可能であることを見い出した。 しかし、その場合、オイルテンパー鋼線を熱処理スケー
ルの付着のままでコイリングするため、コイリング等の
治具の摩耗が多く、鋼線表面に疵が付いて品質を低下さ
せるので、これを防止するべくオイルテンパー処理後に
リン酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理を含む脱スケール工
程をおくプロセスを試みたところ、コイル状態で前記処
理が可能であることを見い出すに至り、ここ↓二本発明
をなしたものである。 すなわち、本発明に係るばね用オイルテンパー硬引異形
鋼線は、断面が異形、であり、必要な場合は表面にリン
酸塩皮膜等の表面処理皮膜を有し、オイルテンパー処理
又は表面皮膜処理後の冷間加工による硬引により、高強
度で、かつ、異形断面が倒れずに長手方向に一定の方向
性を備えたことを特徴とするものである。 また、本発明に係るばね用オイルテンパー硬引異形鋼線
の製造方法は、熱間圧延線材を脱スケールした後、焼鈍
、脱スケール、冷間加工を施し、次いでオイルテンパー
処理を施した後、脱スケールし、必要な場合は更にリン
酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理を施し、しかる後に冷間
加工により異形断面形状にする工程からなり、これによ
り、断面が異形で、必要な場合に該鋼線表面にリン酸塩
皮膜等の表面処理皮膜を有し、異形断、面が倒れずに長
手方向に一定の方向性を備えた異形鋼線を得ることを特
徴とするものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 まず、本発明法が対象とする鋼線は、従来よりコイルば
ね等のばね用に使用されている各種材質の鋼からなり、
特にその鋼種は限定されない。例えば、炭素鋼、51−
Mn鋼、Mn−Cr鋼、Cr−V鋼、Mn−Cr−Bf
r4.5i−Crffl、Cr −M o鋼などが用い
られる。 該鋼を素材とし、従来と同様、熱間圧延により製造した
線材を酸洗等により脱スケールし、次いで焼鈍、脱スケ
ールし、伸線等の冷間加工により所望寸法の鋼線素材と
する。 次いで、これをオイルテンパー処理した後、必要な場合
はリン酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理をを施す。コイル
状態でリン酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理を施すのが好
ましい。この表面皮膜処理に先立って、メカニカル脱ス
ケール又は酸洗等の脱スケールを行う必要がある。この
脱スケール工程により表面に熱処理スケールの付着がな
くなり。 所望厚さの表面処理皮膜を備えたオイルテンパー鋼線を
得ることができる。 なお、オイルテンパー処理は従来と同様の条件でよく、
脱スケールも通常の処理条件で行えばよいが、コイル状
態で酸洗する場合には予め曲げ応力を緩和しておくのが
よい。 表面皮膜処理の一例とし、リン酸塩皮膜処理は、酸性リ
ン酸塩溶液に所要時間浸漬してリン酸塩の不溶性保護皮
膜を得る処理であり、表面処理皮膜の厚さは5〜Log
/m”が適当である。 脱スケール又はその後表面皮膜処理を施した後、異形断
面の形状に応じた伸線等の冷間加工を行い。 所定の異形断面を有する硬引異形鋼線を得る。この場合
、従来のオイルテンパー鋼線よりも更に高い強度のもの
を得ることも容易である。 次いで、従来と同様、所望ばね設計でのコイリングを行
った後、低温焼鈍を施し、オイルテンパー硬引異形鋼線
ばねを得ればよい、この低温焼鈍(ブルーイング)ばば
ね特性の1つである弾性限比、耐力比等を向上させるた
めに行うもので、従来の鋼線ばね材の場合と同様の条件
で行うことができる。 得られたオイルテンパー硬引異形鋼線ばねは、例えば、
オーバル形状の異形断面の場合、第1図に示すように倒
れがなく正常にコイリングされており、第2図に示すよ
うに一定方向に倒れていたり、或いは第3図に示すよう
に左右に倒れていたりするような現象がない。なお、各
図中、1点鎖線は異形断面の中心線を示している。 (実施例) 次に本発明の実施例を示す。 失血■よ 第1表に示す化学成分(wt%)を有する鋼の鋼片を熱
間圧延により9.0mmφのロッドとし、これを酸洗し
た後、伸線加工を行って7.6imφに仕上げた。次い
で、オイルテンパー処理(焼入温度920℃X5m1n
、焼戻温度450℃X2+1in)を施してコイル状に
巻取った後、酸洗を施した。なお、酸洗は15%塩酸に
15分間常温で浸漬する条件で行った。 酸洗後、伸線により第4図に示す断面形状。 6 、0ma+X 7 、2mm寸法のオーバル形状に
成形し、次いでコイリングを行って圧縮コイルばねを成
形した後、低温焼鈍(400”CX 20m1n)を施
した。 前記工程の各段階で得られたオイルテンパー鋼線、オイ
ルテンパー硬引異形鋼線及び低温焼鈍後の各機械的性質
を第2表に示す。同表より本発明法により得られるオイ
ルテンパー硬引異形鋼線はばねとして充分な特性を備え
ていることがわかる。 また、得られたばねの倒れを調査したところ。 倒れ角(第2図に示す異形断面中心線のなす角θ)は5
°以内であり、ねじれの問題はないことが確認された。
鋼線の製造技術に係り、特に高強度でねじれかなく、コ
イリングが容易であり、もって優れた特性のばねの製造
を可能にするばね用オイルテンパー硬引異形鋼線及びそ
の製造方法に関するものである。 (従来の技術) 一般に、コイルばねに使用される材料の断面は、円形で
あるが、コイルばねの設計面からすると、断面がオーバ
ル(卵形)形状、梯形形状等々の異形断面の方が厳しい
使用条件に耐えるので、好ましい。 近年、コイルばねには過酷な設計条件が課せられるよう
になり、また同時に高品質の確保も併わせで要求される
ようになってきたが1円形断面の材料ではこのような要
請に充分応えることができないため、異形断面を有する
オイルテンパーm線の製造が研究され、特殊な分野では
あるが一部利用されつつある。 円形断面のオイルテンパー鋼線は、通常、熱間圧延線材
を酸洗後、焼鈍、酸洗し1円形断面に冷間加工した後に
オイルテンパー処理を施して製造され、コイリングに供
されているところであるが。 断面が異形のオイルテンパー鋼線をこのプロセスに従っ
て製造する場合には、焼鈍後の酸洗(脱スケール)工程
とオイルテンパー処理工程との間に伸線等により異形断
面にする冷間加工工程が必要である。 (発明が解決しようとする課題) しかし乍ら、このようなプロセスにより製造されるオイ
ルテンパー異形鋼線は、オイルテンパー処理において冷
間加工歪及び焼入歪のアンバランスが生じるため、異形
断面の1点が長手方向でよじれる“ねじれ”(倒れ)が
発生し、このようなねじれ状態の鋼線をコイリングする
と、正常なばね形状を有するばねが得られない。仮りに
コイリング治具にて無理に形状を出そうとして倒れを起
こしつつコイリングすると、無理な力が加わって疵が発
生したり或いは折損に至るという問題がある。 したがって、このような鋼線を用いて成形されるばねは
、倒れをもったままコイリングされることになるので、
応力分布が不均一となり、所定の圧縮たわみ量が得られ
なかったり、早期に疲労破断してしまい、ばねとしての
所定の設計条件を満足できず、品質が悪く、シかも歩留
りも極めて低いという問題がある。 また、オイルテンパー11m、は熱処理スケールが付着
したままコイリングに供されるので、円形鋼線の場合に
比べて線表面に疵が生じ易く、またコイリング治具のメ
ンテナンスも難しいという問題もある。 このような事情から、異形断面を有するオイルテンパー
鋼線は特殊な分野でしか実用化されていないのが現状で
ある。 本発明の目的は、異形断面が倒れずに長手方向に一定の
方向性を保持し、コイリングが容易なばね用オイルテン
パー硬引異形鋼線を提供することにある。 また、本発明の他の目的は、コイリングが容易であり、
異形断面が倒れずに長手方向番こ一定の方向性を保持し
たばね用オイルテンパー硬引異形鋼線を安価に製造する
方法を提供することにある。 (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため1本発明者は、冷間加工により
異形断面を出した後にオイルテンパー処理を施すと、前
述の如く冷間加工歪や焼入歪のアンバランスが生じ、倒
れが生じたオイルテンパー鋼線しか得られないことに鑑
みて、これを防止する方策を見い出すべく鋭意研究を重
ねた。 その結果、オイルテンパー処理後にダイスを通して冷間
加工する工程によれば、この冷間加工前のオイルテンパ
ー鋼線がアンバランスな焼入歪が存在していても、これ
が冷間加工により形成゛される異形断面には影響を及ぼ
すことがなく、したがって、ねじれのない状態でコイリ
ングを行うことが可能であることを見い出した。 しかし、その場合、オイルテンパー鋼線を熱処理スケー
ルの付着のままでコイリングするため、コイリング等の
治具の摩耗が多く、鋼線表面に疵が付いて品質を低下さ
せるので、これを防止するべくオイルテンパー処理後に
リン酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理を含む脱スケール工
程をおくプロセスを試みたところ、コイル状態で前記処
理が可能であることを見い出すに至り、ここ↓二本発明
をなしたものである。 すなわち、本発明に係るばね用オイルテンパー硬引異形
鋼線は、断面が異形、であり、必要な場合は表面にリン
酸塩皮膜等の表面処理皮膜を有し、オイルテンパー処理
又は表面皮膜処理後の冷間加工による硬引により、高強
度で、かつ、異形断面が倒れずに長手方向に一定の方向
性を備えたことを特徴とするものである。 また、本発明に係るばね用オイルテンパー硬引異形鋼線
の製造方法は、熱間圧延線材を脱スケールした後、焼鈍
、脱スケール、冷間加工を施し、次いでオイルテンパー
処理を施した後、脱スケールし、必要な場合は更にリン
酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理を施し、しかる後に冷間
加工により異形断面形状にする工程からなり、これによ
り、断面が異形で、必要な場合に該鋼線表面にリン酸塩
皮膜等の表面処理皮膜を有し、異形断、面が倒れずに長
手方向に一定の方向性を備えた異形鋼線を得ることを特
徴とするものである。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 まず、本発明法が対象とする鋼線は、従来よりコイルば
ね等のばね用に使用されている各種材質の鋼からなり、
特にその鋼種は限定されない。例えば、炭素鋼、51−
Mn鋼、Mn−Cr鋼、Cr−V鋼、Mn−Cr−Bf
r4.5i−Crffl、Cr −M o鋼などが用い
られる。 該鋼を素材とし、従来と同様、熱間圧延により製造した
線材を酸洗等により脱スケールし、次いで焼鈍、脱スケ
ールし、伸線等の冷間加工により所望寸法の鋼線素材と
する。 次いで、これをオイルテンパー処理した後、必要な場合
はリン酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理をを施す。コイル
状態でリン酸塩皮膜処理等の表面皮膜処理を施すのが好
ましい。この表面皮膜処理に先立って、メカニカル脱ス
ケール又は酸洗等の脱スケールを行う必要がある。この
脱スケール工程により表面に熱処理スケールの付着がな
くなり。 所望厚さの表面処理皮膜を備えたオイルテンパー鋼線を
得ることができる。 なお、オイルテンパー処理は従来と同様の条件でよく、
脱スケールも通常の処理条件で行えばよいが、コイル状
態で酸洗する場合には予め曲げ応力を緩和しておくのが
よい。 表面皮膜処理の一例とし、リン酸塩皮膜処理は、酸性リ
ン酸塩溶液に所要時間浸漬してリン酸塩の不溶性保護皮
膜を得る処理であり、表面処理皮膜の厚さは5〜Log
/m”が適当である。 脱スケール又はその後表面皮膜処理を施した後、異形断
面の形状に応じた伸線等の冷間加工を行い。 所定の異形断面を有する硬引異形鋼線を得る。この場合
、従来のオイルテンパー鋼線よりも更に高い強度のもの
を得ることも容易である。 次いで、従来と同様、所望ばね設計でのコイリングを行
った後、低温焼鈍を施し、オイルテンパー硬引異形鋼線
ばねを得ればよい、この低温焼鈍(ブルーイング)ばば
ね特性の1つである弾性限比、耐力比等を向上させるた
めに行うもので、従来の鋼線ばね材の場合と同様の条件
で行うことができる。 得られたオイルテンパー硬引異形鋼線ばねは、例えば、
オーバル形状の異形断面の場合、第1図に示すように倒
れがなく正常にコイリングされており、第2図に示すよ
うに一定方向に倒れていたり、或いは第3図に示すよう
に左右に倒れていたりするような現象がない。なお、各
図中、1点鎖線は異形断面の中心線を示している。 (実施例) 次に本発明の実施例を示す。 失血■よ 第1表に示す化学成分(wt%)を有する鋼の鋼片を熱
間圧延により9.0mmφのロッドとし、これを酸洗し
た後、伸線加工を行って7.6imφに仕上げた。次い
で、オイルテンパー処理(焼入温度920℃X5m1n
、焼戻温度450℃X2+1in)を施してコイル状に
巻取った後、酸洗を施した。なお、酸洗は15%塩酸に
15分間常温で浸漬する条件で行った。 酸洗後、伸線により第4図に示す断面形状。 6 、0ma+X 7 、2mm寸法のオーバル形状に
成形し、次いでコイリングを行って圧縮コイルばねを成
形した後、低温焼鈍(400”CX 20m1n)を施
した。 前記工程の各段階で得られたオイルテンパー鋼線、オイ
ルテンパー硬引異形鋼線及び低温焼鈍後の各機械的性質
を第2表に示す。同表より本発明法により得られるオイ
ルテンパー硬引異形鋼線はばねとして充分な特性を備え
ていることがわかる。 また、得られたばねの倒れを調査したところ。 倒れ角(第2図に示す異形断面中心線のなす角θ)は5
°以内であり、ねじれの問題はないことが確認された。
去遼ut圀
第1表に示す化学成分(wt、%)を有する鋼の鋼片を
熱間圧延により9.0mmφのロッドとし、これを酸洗
した後、伸線加工を行って7.6■φに仕上げた。次い
で、オイルテンパー処理(焼入温度920 ’CX 5
m1n、焼戻温度450°CX2m1n)を施してコイ
ル状に巻取った後、酸洗及びリン酸亜鉛皮膜処理を施し
た。なお、酸洗は15%塩酸に15分間常温で浸漬する
条件で行い、またリン酸亜鉛皮膜処理は全酸度30ポイ
ント、温度80’C1浸漬時間7分間の条件で行い、皮
膜重量は5〜Log/m”の範囲にコントロールした。 リン酸亜鉛皮膜処理後、伸線により第4図に示す断面形
状、6.0mmX7.2mm寸法のオーバル形状に成形
し1次いでコイリングを行って圧縮コイルばねを成形し
た後、低温焼鈍(400℃×2゜mu口)を施した。 前記工程の各段階で得られたオイルテンパー鋼線、オイ
ルテンパー硬引異形鋼線及び低温焼鈍後の各機械的性質
を第3表に示す。同表より本発明法により得られるオイ
ルテンパー硬引異形fill線はばねとして充分な特性
を備えていることがわかる。 また、得られたばねの倒れを調査したところ、倒れ角(
第2図に示す異形断面中心線のなす角θ)は5°以内で
あり、ねじれの問題はないことが確認された。 なお、上記実施例ではシリコンクロム鋼を用いた場合に
ついて説明したが、この種の用途に供されるばねm(J
I SG4801)全般についても適用できることは
云うまでもなく、また断面形状も梯形形状等の他の形状
のものでも同様の効果が得られることは云うまでもない
。
熱間圧延により9.0mmφのロッドとし、これを酸洗
した後、伸線加工を行って7.6■φに仕上げた。次い
で、オイルテンパー処理(焼入温度920 ’CX 5
m1n、焼戻温度450°CX2m1n)を施してコイ
ル状に巻取った後、酸洗及びリン酸亜鉛皮膜処理を施し
た。なお、酸洗は15%塩酸に15分間常温で浸漬する
条件で行い、またリン酸亜鉛皮膜処理は全酸度30ポイ
ント、温度80’C1浸漬時間7分間の条件で行い、皮
膜重量は5〜Log/m”の範囲にコントロールした。 リン酸亜鉛皮膜処理後、伸線により第4図に示す断面形
状、6.0mmX7.2mm寸法のオーバル形状に成形
し1次いでコイリングを行って圧縮コイルばねを成形し
た後、低温焼鈍(400℃×2゜mu口)を施した。 前記工程の各段階で得られたオイルテンパー鋼線、オイ
ルテンパー硬引異形鋼線及び低温焼鈍後の各機械的性質
を第3表に示す。同表より本発明法により得られるオイ
ルテンパー硬引異形fill線はばねとして充分な特性
を備えていることがわかる。 また、得られたばねの倒れを調査したところ、倒れ角(
第2図に示す異形断面中心線のなす角θ)は5°以内で
あり、ねじれの問題はないことが確認された。 なお、上記実施例ではシリコンクロム鋼を用いた場合に
ついて説明したが、この種の用途に供されるばねm(J
I SG4801)全般についても適用できることは
云うまでもなく、また断面形状も梯形形状等の他の形状
のものでも同様の効果が得られることは云うまでもない
。
(発明の効果)
以上詳述したように、本発明によれば、断面が異形のオ
イルテンパー鋼線固有の倒れの問題を解決するために、
オイルテンパー処理後に異形断面を形成する冷間加工を
施し、これをコイリングするように構成し、或いはその
際、加工性並びに鋼線の表面性状向上のためにオイルテ
ンパー処理後に脱スケールを行ってからリン酸塩皮膜処
理等の表面皮膜処理を施し、冷間加ニーコイリングに供
するように構成したので、異形断面の倒れがなく所望特
性を備えた高品質のくね用オイルテンパー硬引異形鋼線
を製造することができる。しかも従来のオイルテンパー
鋼線よりも高強度のものも容易に製造できる。 特にオーバル形状、梯形形状等の断面が異形の鋼線の場
合、本発明によれば、従来のように倒れ状態を起こしつ
つコイリング治具に送給する等の煩雑で、しかも極めて
困難な作業は一切不要となり、かつ、疵の発生乃至折損
のトラブルもないので、作業性がよく、歩留りも高くな
り、ばねの製造コストの低減化が可能となる。したがっ
て、高品質の異形断面鋼線ばねを安価に製造可能にする
もので、その実用上の効果は大きい。
イルテンパー鋼線固有の倒れの問題を解決するために、
オイルテンパー処理後に異形断面を形成する冷間加工を
施し、これをコイリングするように構成し、或いはその
際、加工性並びに鋼線の表面性状向上のためにオイルテ
ンパー処理後に脱スケールを行ってからリン酸塩皮膜処
理等の表面皮膜処理を施し、冷間加ニーコイリングに供
するように構成したので、異形断面の倒れがなく所望特
性を備えた高品質のくね用オイルテンパー硬引異形鋼線
を製造することができる。しかも従来のオイルテンパー
鋼線よりも高強度のものも容易に製造できる。 特にオーバル形状、梯形形状等の断面が異形の鋼線の場
合、本発明によれば、従来のように倒れ状態を起こしつ
つコイリング治具に送給する等の煩雑で、しかも極めて
困難な作業は一切不要となり、かつ、疵の発生乃至折損
のトラブルもないので、作業性がよく、歩留りも高くな
り、ばねの製造コストの低減化が可能となる。したがっ
て、高品質の異形断面鋼線ばねを安価に製造可能にする
もので、その実用上の効果は大きい。
第1図乃至第3図はそれぞれオイルテンパー異形鋼線を
コイリングしたばねの倒れを説明する図であって、第1
図は倒れがない場合を示し、第2図及び第3図は倒れの
ある場合を示している。 第4図はオーバル形状を示す断面図である。 特許出願人 株式会社杉田製線工場 代理人弁理士 中 村 尚 第1図 第3図 ■ 第4図
コイリングしたばねの倒れを説明する図であって、第1
図は倒れがない場合を示し、第2図及び第3図は倒れの
ある場合を示している。 第4図はオーバル形状を示す断面図である。 特許出願人 株式会社杉田製線工場 代理人弁理士 中 村 尚 第1図 第3図 ■ 第4図
Claims (4)
- (1)断面が異形で、オイルテンパー処理後の冷間加工
により、高強度で、かつ、異形断面が倒れずに長手方向
に一定の方向性を備えたことを特徴とするばね用オイル
テンパー硬引異形鋼線。 - (2)断面が異形で、表面に表面処理皮膜を有し、オイ
ルテンパー処理及び表面皮膜処理後の冷間加工により、
高強度で、かつ、異形断面が倒れずに長手方向に一定の
方向性を備えたことを特徴とするばね用オイルテンパー
硬引異形鋼線。 - (3)ばね用オイルテンパー硬引異形鋼線を製造するに
際し、熱間圧延線材を脱スケールした後、焼鈍、脱スケ
ール、冷間加工を施し、次いでオイルテンパー処理を施
した後、脱スケールし、最後に冷間加工により異形断面
形状にする工程からなり、これにより、断面が異形で、
異形断面が倒れずに長手方向に一定の方向性を備えた異
形鋼線を得ることを特徴とするばね用オイルテンパー硬
引異形鋼線の製造方法。 - (4)ばね用オイルテンパー硬引異形鋼線を製造する方
法において、熱間圧延線材を脱スケールした後、焼鈍、
脱スケール、冷間加工を施し、次いでオイルテンパー処
理を施した後、脱スケールし、コイル状態で表面皮膜処
理を施し、最後に冷間加工により異形断面形状にする工
程からなり、これにより、断面が異形で、該鋼線表面に
表面処理皮膜を有し、異形断面が倒れずに長手方向に一
定の方向性を備えた異形鋼線を得ることを特徴とするば
ね用オイルテンパー硬引異形鋼線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16818488A JP2682645B2 (ja) | 1987-07-10 | 1988-07-06 | オイルテンパー硬引鋼線ばね及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17237287 | 1987-07-10 | ||
JP62-172372 | 1987-07-10 | ||
JP16818488A JP2682645B2 (ja) | 1987-07-10 | 1988-07-06 | オイルテンパー硬引鋼線ばね及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01104719A true JPH01104719A (ja) | 1989-04-21 |
JP2682645B2 JP2682645B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=26491987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16818488A Expired - Lifetime JP2682645B2 (ja) | 1987-07-10 | 1988-07-06 | オイルテンパー硬引鋼線ばね及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2682645B2 (ja) |
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-
1988
- 1988-07-06 JP JP16818488A patent/JP2682645B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
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