JP7846961B2 - 水中油型乳化食品 - Google Patents

水中油型乳化食品

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Description

本発明は水中油型乳化食品に関し、さらに詳しくは、保形性の優れた調味料等の水中油型乳化食品に関する。
調味成分に澱粉、穀粉、多糖類等からなる増粘剤(粘度調整剤)等を加えて製造される保形性調味料は、流動性が少ないことから、液だれや液はね等のおそれがなく、トッピング用の調味料等としても利用されている。油脂含有量が多い調味料等では、増粘剤を添加することにより、粘度が上昇し、優れた保形性及び乳化安定性が得られることが知られている。しかしながら、油脂含有量を低減すると、粘度及び保形性の低下が著しく、調味料としての食感も低下する。
上記課題に対して、特許文献1では、酸性水中油型乳化組成物において、特定構成のリン脂質混合物を油相中に特定量含有させることにより、油脂量を低減した場合にも高油脂量の場合と同様安定性に優れた高粘度の乳化組成物が得られることが開示されている。特許文献1には、さらに、酸性水中油型乳化組成物の油相中に特定量のジグリセリドを含有させることにより、増粘効果が更に増大し、油脂量をより低減しても、高油脂量の乳化物と同等以上の物性を維持できることが記載されている。
特許文献2では、特許文献1の構成において、増粘剤を用いることなく油脂を低減し、高粘度の酸性水中油型乳化物を得ることを課題としている。そして、特定範囲の固体脂含有量(SFC)の値を持つ油相を用いることにより、増粘剤を使用した場合の糊っぽさの増大による食感の低下がなく、良好な食感を有する酸性水中油型乳化組成物が得られることが記載されている。
特開平3-91460号公報 特開平4-262761号公報
上述のとおり、特定構成のリン脂質混合物を添加することにより、油脂含有量を低減した場合でも高粘度で優れた保形性、乳化安定性及び食感を有する水中油型乳化組成物が得られることが報告されている。しかしながら、特許文献1及び2のようにリン脂質を油相に溶解して保形性及び乳化安定性を付与した調味料では、常温下では保形性を有しても、加温時には保形性が低下することがある。そのため、加熱調理した食材に上記調味料を使用した場合や上記調味料を盛り付け時に使用した弁当等の食材を加熱調理した場合には、調味液が垂れて包装資材から漏れる、もしくは食材に浸み込むという不具合が生じる可能性がある。
また、従来の多糖類からなる増粘剤を使用した食品では、ゲル化による食感や乳化安定性の低下が問題となっている。
そこで、本発明では、油脂含有量が少なくても、広い温度範囲でゲル化することなく保形性を維持でき、優れた乳化安定性及び食感を実現できる水中油型乳化食品を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、水、油脂及び乳化剤を含有する水中油型乳化食品に、キサンタンガム及びグアーガムを添加することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に想到した。すなわち、本発明の水中油型乳化食品は、水、油脂、乳化剤、キサンタンガム及びグアーガムを含有することを特徴とする。
キサンタンガム及びグアーガムの含有量の和は、前記水中油型乳化食品の総質量の0.3%~3%で、かつ上記水中油型乳化食品中に含まれる増粘高分子水溶性食物繊維の総質量の90%以上であることが好ましい。
また、キサンタンガムとグアーガムの質量比は、50:50~5:95であることが好ましい。
上記水中油型乳化食品は、調味料であることが好ましい。
本発明の水中油型乳化食品は、油脂含有量が少なくても、広い温度範囲で優れた保形性、乳化安定性及び食感を有する。そのため、本発明の水中油型乳化食品は、容器から絞り出しやすく、かつ液はねや液だれ等のおそれがなく、屋外での利用をはじめ、各種用途に好適に用いられる調味料等の半固体(半固形)食品に適用できる。
本発明の調味料等の食品は、加温時にも保形性を維持できるため、加熱調理した食材に本発明の調味料を使用した場合や盛り付け段階で本発明の調味料を使用した弁当や総菜等の食材を加熱調理した場合にも、調味料が垂れて包装資材から漏れる、もしくは食材に浸み込むことなく好適に用いることができる。
さらに、本発明の調味料等の食品は、広い温度範囲において、ゲル化することなく保形性を維持できるため、使用温度に関わらず、優れた食感と乳化安定性を維持でき、かつ容器から容易に絞り出すことができる。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の水中油型乳化食品は、水、油脂、乳化剤、キサンタンガム及びグアーガムを含有する。上記成分を含む本発明の液状調味料等の液状食品は、油脂量が少なくても加温時にも保形性を維持し、かつ広い温度範囲で優れた食感及び乳化安定性を実現することができる。
以下に本発明の水中油型乳化食品について説明する。
本発明の水中油型乳化食品は、(A)キサンタンガム、(B)グアーガム、(C)油脂、(D)乳化剤及び(E)水を含有する。上記組成のうち、(A)キサンタンガム及び(B)グアーガムは、それぞれ別個に添加することもできるが、予め、(A)キサンタンガム及び(B)グアーガムを含有する粘度調整剤を調製して、粘度調整剤の形態で添加することもできる。
以下にそれぞれの成分について説明する。
(A)キサンタンガム
本発明の水中油型乳化食品は、増粘高分子水溶性食物繊維であるキサンタンガムを含む。キサンタンガムは、トウモロコシ等を原料とするデンプンを微生物(Xanthomonas campestris)が菌体外に産出することにより得られる水溶性の天然多糖類である。一次構造は、D-グルコースがβ-1,4結合した主鎖及び該主鎖のアンヒドログルコースに結合するD-マンノース、D-グルクロン酸からなる側鎖を有する。なお、側鎖は、主鎖のD-グルコース残基1つおきに、D-マンノース2分子とD-グルクロン酸が結合している。また、側鎖の末端にあるD-マンノースは、ピルビン酸塩になっている場合があり、主鎖に結合したD-マンノースのC-6位はアセチル化されている場合がある。上記多糖類の分子量は、200万ないし5000万程度のものが知られている。本発明においては、キサンタンガムの分子量は特に限定されない。
本発明では、市販のキサンタンガムを用いることもできる。市販品としては、ネオソフトXR(太陽化学株式会社製)、SATIAXANE CX90(Cargill社製)、サンエース(商標)、サンエース(商標)S、サンエース(商標)E-S、サンエース(商標)C、ビストップ(商標)D-3000-DF-C(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)等が挙げられる。
(B)グアーガム
本発明の水中油型乳化食品は、グアーガム(学名 Cyamopsis tetragonoloba)を含む。グアーガムは、ガラクトマンナンの1種であり、パキスタンやインドで栽培されている一年生豆科植物の種子から得られる多糖類である。
ガラクトマンナンは、主鎖がマンノース、側鎖がガラクトースで構成される水溶性高分子であり、ガラクトースの側鎖がついた部分と側鎖がついていないスムース領域を有する。キサンタンガムとガラクトマンナンを混合すると、キサンタンガムとガラクトマンナンのスムース領域が水素結合して、架橋することにより、粘度上昇やゲル化が生じると考えられている。
グアーガムは、主鎖のマンノースと側鎖のガラクトースの比率が2:1である。ガラクトマンナンとしては、その他に上記比率が3:1及び4:1であるタラガム及びローカストビーンガム等が知られている。
本発明では、ガラクトマンナンのうちグアーガムを選択することにより、食品の油脂含有量や温度に依存せず、優れた保形性、食感及び乳化安定性を実現することが可能となった。これは、キサンタンガムとグアーガムとの相互作用により最適な網目(架橋)構造が形成されることによると考えられる。
本発明では、市販のグアーガムを用いることもできる。市販品としては、PROCOL U(Habgen Guargums Limited社製)、VIDOGUM GHK 175(ユニテックフーズ株式会社製)等が挙げられる。
既存の水中油型乳化食品では、油脂量を低減すると食品の粘度が低下して、保形性を維持することが困難となることが知られている。特に、水中油型乳化食品を加温した場合には、粘度の低下が著しく、保形性を維持することがさらに困難となる。これに対して、本発明の水中油型乳化食品は、油脂含有量が少ない場合でも、加温しても優れた保形性を維持できることを特徴とする。本発明の上述の効果は、水中油型乳化食品の水相中に形成されるキサンタンガム及びグアーガムの網目構造に起因するものと考えられる。
本発明の水中油型乳化食品中のキサンタンガム及びグアーガムの含有量の和は、水中油型乳化食品の総質量の0.3%~3%であることが好ましく、1%~2%であることがより好ましい。
また、本発明の水中油型乳化食品中に含まれるキサンタンガムとグアーガムの総量は、水中油型乳化食品中に含まれる増粘高分子水溶性食物繊維の総質量の90%以上であることが好ましい。水中油型乳化食品中に含まれるキサンタンガムとグアーガムの総量は、水中油型乳化食品中に含まれる増粘高分子水溶性食物繊維の総質量の95%以上がより好ましく、97%以上とすることがさらに好ましく、水中油型乳化食品中の増粘高分子水溶性食物繊維は、キサンタンガムとグアーガムのみであることが最も好ましい。
キサンタンガム及びグアーガムの総量を上記範囲にすることにより、キサンタンガム及びグアーガムとの間でより好適な網目構造が形成され、水中油型乳化食品中に添加する組成物の油脂量や温度に依存することなく、より優れた保形性、食感及び乳化安定性を実現することができる。
なお、増粘高分子水溶性食物繊維とは、多糖類の中でも増粘作用を有する高分子の水溶性食物繊維のことである。増粘高分子水溶性食物繊維としては、キサンタンガム及びグアーガムの他、ローカストビーンガム、トラガントガム、カラギーナン、ジュランガム、プルラン、ペクチン、タマリンドシードガム、カルボキシメチルセルロース、フコダイン、アルギン酸、カラヤガム、サイリウムシードガム、タラガム等が挙げられる。
本発明の水中油型乳化食品中のキサンタンガムとグアーガムの比率は、両者の相互作用により優れた保形性が得られる範囲に調整されることが好ましい。具体的には、キサンタンガム:グアーガムの質量比は、50:50~5:95の範囲とすることが好ましく、19:81~10:90の範囲とすることがより好ましい。キサンタンガムとグアーガムの質量比を上記範囲とすることにより、キサンタンガムとグアーガムの架橋により水相中により好適な網目構造が形成され、網目構造中に油滴がより良い状態で取り込まれることにより、さらに優れた保形性、均一分散性及び乳化安定性が得られる。
なお、予め、キサンタンガムとグアーガムを含有する粘度調整剤を調製して添加することもできる。この場合、粘度調整剤は、キサンタンガムとグアーガムのみからなることが好ましいが、少量であればその他の増粘高分子水溶性食物繊維等を含有させることもできる。粘度調整剤の総質量に対するキサンタンガム及びグアーガムの含有量の和は90%以上とすることが好ましく、95%以上とすることがより好ましく、97%以上とすることがさらに好ましい。
キサンタンガムとグアーガムを粘度調整剤として添加する場合も、水中油型乳化食品中のキサンタンガム及びグアーガムの含有量の和は、水中油型乳化食品の総質量の0.3%~3%とすることが好ましく、1%~2%とすることがより好ましい。キサンタンガム及びグアーガムの総量を上記範囲にすることにより、添加する組成物の油脂量や温度に依存することなく、より優れた保形性、食感及び乳化安定性を実現することができる。
また、粘度調整剤として添加する場合も、キサンタンガム:グアーガムの質量比は、50:50~5:95の範囲とするのが好ましく、19:81~10:90の範囲とすることがより好ましい。キサンタンガムとグアーガムの質量比を上記範囲とすることにより、キサンタンガムとグアーガムの架橋により水相中により好適な網目構造が形成され、網目構造中に油滴がより良い状態で取り込まれることにより、さらに優れた保形性、均一分散性及び乳化安定性が得られる。
粘度調整剤を調製する際、本来の特性に影響を及ぼさない範囲で、他の添加物を添加することができる。他の添加物としては、pH調整剤等が挙げられる。
粘度調整剤は、(A)キサンタンガム及び(B)グアーガムの組成比等を調整して混合することにより得られる。得られた粘度調整剤は、乳化状態やなめらかさを維持しつつ水中油型乳化食品に保形性を付与することができる。混合方法は、特に限定されず、一般的な粉末の混合方法が適用される。具体的には、パドルミキサー、タンブラー混合、W型混合、V型混合、ドラム型混合、リボン混合、円錐スクリュー混合、ボールミル等が挙げられる。
また、粘度調整剤は造粒により製造することもできる。粘度調整剤を粒子レベルで均一に混合することにより、調味料等の食品に、より優れた特性を付与することができる。
上記粘度調整剤を添加することによっても、油脂量が少なくても、広い温度範囲で優れた保形性、乳化安定性及び食感を有する本発明の水中油型乳化食品を得ることができる。粘度調整剤は、以下の条件を満たすことが望ましい。すなわち、大豆油と蒸留水の質量比が20:80(大豆油:蒸留水)の混合液に、1質量%のポリグリセリン脂肪酸エステル及び1質量%の粘度調整剤を添加した溶液の室温、せん断速度0.5/秒における粘度V0.5は、10Pa・秒~110Pa・秒の範囲で、上記溶液の室温、せん断速度50/秒における粘度V50は、0.5Pa・秒~5Pa・秒の範囲であり、上記粘度V0.5と上記溶液の室温、せん断速度5/秒における粘度Vとの比(V0.5 /V)は、2.5~7.5であることが好ましい。また、同様に得られた混合液の60℃における上記粘度及び粘度比が上記範囲となる粘度調整剤を用いることが好ましい。
上記粘度調整剤を用いた調味料等は、容器から容易に絞り出すことができる。そして、例えば、60℃程度に加温した食材に本発明の調味料を載せた場合でも、食材に本発明の調味料を載せた後、60℃程度に加温した場合でも、形状を保持できるためトッピング用途等に好適に用いることができる。
また、上記粘度調整剤を用いた調味料等は、室温又は冷却した状態でも、ゲル化することなく保形性を維持できるため、広い温度範囲で、容器から絞り出しやすく、優れた食感と乳化安定性を維持することができる。
本発明が適用される具体的な食品としては、たれ、ソース、ドレッシング類等が挙げられる。
(C)油脂
本発明の水中油型乳化食品の油脂含有量は特に限定されないが、本発明は油脂量が少なくても優れた保形性を有することを特徴とする。本発明の水中油型乳化食品の油脂の含有量は、総質量の10%~50%であることが好ましく、10質量%~49質量%であることがより好ましく、20質量%~49質量%であることがさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化食品に用いられる油脂は、特に制限されず、公知の植物性油脂及び動物性油脂等を使用することができる。具体的には、例えば、大豆油、コーン油、ゴマ油、菜種油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、かぼちゃ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、中鎖脂肪酸トリグリセリド、並びにドコサヘキサエン酸(DHA)及びエイコサペンタエン酸(EPA)等を含む魚油等が挙げられる。上記油脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明では、水相中に、キサンタンガムとグアーガムの分子鎖が絡み合った網目構造が構築される。このため、油脂量が少ない場合でも、食品の温度が上昇しても、粘度の低下が抑えられ、優れた保形性を維持することができると考えられる。さらに、後述する乳化剤の作用により、乳化した油滴が上記網目構造に取り込まれるが、キサンタンガムとグアーガムの適度な相互作用により、広い温度範囲でゲル化することなく、長期にわたり油滴が均一に分散した状態が維持される。そのため、調味料として用いた場合には、加温調理した食材に用いた時にもトッピングの形状が維持でき、液だれ等が防止されるとともに使用温度に依存することなく、油脂による均一な風味や物性を実現することができる。
(D)乳化剤
本発明の水中油型乳化食品は、水中に油脂を乳化分散するための乳化剤を含有する。乳化剤としては油脂をO/W型(水中油型)乳化できるものであれば特に制限されず、通常使用される乳化剤を用いることができる。具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が好ましい。上記乳化剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、ペンタグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル等が挙げられる。
また、有機酸モノグリセリドとしては、例えば、クエン酸モノグリセリド、酢酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド等が挙げられる。
乳化剤の含有量は、好適な水中油型乳化食品が得られれば特に限定されないが、水中油型乳化食品の総量の0.05質量%~5質量%であることが好ましく、0.1質量~3質量%であることがより好ましい。上記範囲では、食品中で油脂をより均質にかつ安定して乳化させることができる。
(E)水
本発明の水中油型乳化食品は、水を含有する。本発明の水中油型乳化食品では、上述のように水相中に、キサンタンガムとグアーガムの架橋により構築された網目構造が存在し、その網目構造中に油滴が取り込まれた構造を有すると考えられる。本発明の水中油型乳化食品中の水分含有量は、上記構造を形成できれば特に限定されないが、水中油型乳化食品の総質量の50%~80%であることが好ましく、51質量%~70質量%であることがより好ましい。
本発明の水中油型乳化食品の水相成分として、水の他に、食酢、調味料、糖類、香辛料、着色料、着香料、食塩等を添加することができる。これらの成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水中油型乳化食品の製造方法
本発明の水中油型乳化食品の製造方法は、上記成分を均一に乳化分散できる方法であれば、特に限定されず、既存の方法により調製することができる。例えば、乳化剤を溶解した水溶液に、油脂を添加して撹拌することにより乳化液を調製し、乳化液にキサンタンガム及びグアーガムを添加後、加熱混合して水中油型乳化食品を得ることができる。また、水に全ての成分を添加して、加熱混合することにより調製することもできる。
上記混合工程は、室温又は加熱条件下で行うことができる。また、混合には、ホモミキサー、コロイドミル等の乳化装置を用いることができる。
本発明の水中油型乳化食品の室温、せん断速度0.5/秒における粘度V0.5は、10Pa・秒~110Pa・秒の範囲であることが好ましい。また、本発明の水中油型乳化食品の室温、50/秒における粘度V50は、0.5Pa・秒~5Pa・秒の範囲であることが好ましい。そして、上記粘度V0.5と本発明の水中油型乳化食品の室温、せん断速度5/秒における粘度Vとの比(V0.5 /V)は2.5~7.5であることが好ましい。さらに、60℃においても上記範囲の粘度及び粘度比が得られることが好ましい。このような食品は、広い温度範囲で優れた保形性を維持することができる。
以下に、実施例により本発明の実施形態をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中、特に記載がない場合には、「%」及び「部」は質量%及び質量部を示す。
<粘度調整剤の構成成分>
(A)キサンタンガム
(a)キサンタンガム:ネオソフトXR、太陽化学株式会社製
(B)ガラクトマンナン
(b1)グアーガム:PROCOL U、Habgen Guargums Limited社製
(b2)タラガム:MT1000、三菱ケミカルフーズ株式会社製
(b3)ローカストビーンガム:CESALPINIA L.B.G LN-1/200、Tate & Lyle社製
<水中油型乳化組成物の構成成分>
(C)油脂
大豆油:食用大豆油、株式会社J-オイルミルズ製
(D)乳化剤
ポリグリセリン脂肪酸エステル:サンソフトQ-18SW、太陽化学株式会社製
(E)水:イオン交換水
(粘度調整剤の調製)
表1に示す配合割合で、キサンタンガム及びガラクトマンナンを量り取り、アイボーイ広口びん(250ml)に投入し、ハンドシェイクにより5分間混合し、実施例1、比較例5及び比較例6の粘度調整剤を得た。なお、比較例1~比較例4の粘度調整剤は、上記市販品をそのまま用いた。
(水中油型乳化組成物の調製及び評価)
イオン交換水80質量部中に、ポリグリセリン脂肪酸エステル1質量部を添加して溶解した後、大豆油20質量部を添加して撹拌した。得られた水中油型乳化組成物に、表1に示す粘度調整剤(実施例1、比較例1~6)をそれぞれ合計で1質量部添加後、95℃で30分間撹拌して水中油型乳化組成物を得た。
以下の基準で各水中油型乳化組成物の室温における保形性及び食感を評価した結果を表1に示す。
また、同様の方法により、表2に示す質量比の各種粘度調整剤、大豆油、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び水を用いて水中油型乳化組成物を得た。
各水中油型乳化組成物の室温及び60℃における保形性を以下の基準で評価した結果を表2に示す。
<保形性>
◎:立てた角が崩れない
〇:一度角が立つが、その後ゆるやかに角の先が曲がる
×:角が立たない
-:ゲル化する
<食感評価基準>
〇:口当たりがなめらか
×:ぼぞぼぞする(ゼリーのように崩れる)
表1に示すように、キサンタンガム単独の比較例1、グアーガム単独の比較例2、ローカストビーンガム単独の比較例3及びタラガム単独の比較例4のいずれの粘度調整剤を用いた組成物においても、粘度が低く、保形性が得られないことがわかった。また、キサンタンガムとローカストビーンガムとを組み合わせた比較例5及びキサンタンガムとタラガムとを組み合わせた比較例6の粘度調整剤を用いた場合は、ゲル化が生じ、口内でぼそぼそして優れた食感が得られないことがわかった。これに対して、キサンタンガムとグアーガムを組み合わせた実施例1では、優れた保形性と食感を有する水中油型乳化組成物が得られた。
上記結果より、キサンタンガムとグアーガムを組み合わせて用いることにより、油脂含量が20質量%と低い組成でも優れた保形性と食感を有する組成物が得られることが確認された。これは、キサンタンガムとグアーガムとの間の架橋により水相中に形成された網目構造が、キサンタンガムとローカストビーンガム及びキサンタンガムとタラガムとの間で形成される網目構造より好適に作用しているためと考えられる。
なお、表中には記載していないが、実施例1のキサンタンガム及びグアーガムの質量比(50:50)と、水中油型乳化組成物の総質量に対する粘度調整剤の含有量は変えず、キサンタンガム及びグアーガムの一部をローカストビーンガム又はタラガムに変えて同様に組成物を調製して評価した。その結果、粘度調整剤(増粘高分子水溶性食物繊維)の総質量に占めるキサンタンガム及びグアーガムの和が90%以上であれば、ゲル化することなく、十分な保形性、食感及び乳化安定性が得られることがわかった。優れた保形性、食感及び乳化安定性を得るためには、粘度調整剤(増粘高分子水溶性食物繊維)の総質量に占めるキサンタンガム及びグアーガムの和が90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましく、97%以上であることがさらに好ましく、粘度調整剤に含まれる増粘高分子水溶性食物繊維は、キサンタンガムとグアーガムのみであることが最も好ましいことが確認された。
また、水中油型乳化組成物の総質量に対する粘度調整剤の含有量は実施例1と変えず、キサンタンガム及びグアーガムの比率を変えて同様に組成物を調製して評価した。その結果、キサンタンガムとグアーガムの総質量に占めるグアーガムの質量が50%~95%の範囲では、広い温度範囲で優れた保形性が得られることがわかった。グアーガムの質量が80%~90%の範囲では、調味料として好適な温度範囲でより優れた保形性が得られることが確認された。
表2に、実施例1(キサンタンガム+グアーガム)、比較例1(キサンタンガム)、比較例2(グアーガム)、比較例3(ローカストビーンガム)、比較例4(タラガム)、比較例5(キサンタンガム+ローカストビーンガム)及び比較例6(キサンタンガム+タラガム)の粘度調整剤をそれぞれ用いて、大豆油と水の比率を変えて調製した水中油型乳化組成物の室温における保形性を評価した結果を示す。大豆油と水の質量比が、50:50のときは、実施例1及び比較例1~比較例4のいずれの粘度調整剤を用いた組成物でも保形性が認められた。しかしながら、大豆油の質量比を30に減少すると、比較例1の粘度調整剤を用いた組成物では、粘度が低下して保形性が得られなかった。さらに、大豆油の質量比を20に減少すると、比較例2、3及び4の粘度調整剤を用いた組成物でも粘度の低下が認められ、保形性が維持されなかった。
また、比較例5及び比較例6の粘度調整剤を用いた組成物では、いずれの油脂含有量でもゲル化が生じた。表中には記載していないが、ゲル化が生じたいずれの組成物も口内でぼそぼそして優れた食感は得られなかった。
これに対して、実施例1の粘度調整剤を用いた組成物では、大豆油の比率を20に低減しても粘度の低下が抑えられ、良好な保形性を示すことが確認されるとともに優れた食感も得られた。
表2の下段に、実施例1、比較例5及び比較例6の粘度調整剤をそれぞれ用いて、大豆油と水の比率を変えて調製した水中油型乳化組成物の60℃における保形性を評価した結果を示す。実施例1の粘度調整剤を用いた組成物では、60℃においても粘度の低下が抑えられ、優れた保形性と食感が得られることが確認された。一方、比較例5及び比較例6の粘度調整剤を用いた場合は、60℃ではゲルが溶解して保形性と食感は良好であった。
以上の結果より、油脂、乳化剤、水を含有する水中油型乳化組成物に、キサンタンガムとグアーガムを添加することにより、油脂含有量を減少させてもより広い温度範囲で、優れた保形性と食感が得られることがわかった。
なお、本実施例においては、大豆油の比率は20が最低値となっているが、キサンタンガムとグアーガムの比率及び添加量等を最適化することにより、大豆油の比率を10としても優れた保形性と食感が得られることが確認されている。
また、キサンタンガム及びグアーガムを用いた本発明の組成物では、その他の増粘高分子水溶性食物繊維を用いた比較例に比べて、長期にわたり優れた乳化安定性が維持されることも確認された。これは、キサンタンガムとグアーガムとの間で形成された網目構造により好適な状態で油滴が取り込まれていることによると考えられる。

Claims (1)

  1. 水、油脂、乳化剤、キサンタンガム及びグアーガムを含有する水中油型乳化食品であって、
    前記乳化剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステルであり、
    水と油脂の総質量に占める油脂の質量は20%~30%であり、
    キサンタンガムとグアーガムの総質量に占めるグアーガムの質量は80%~90%の範囲であり、
    増粘高分子水溶性食物繊維の総質量に占めるキサンタンガム及びグアーガムの和が90%以上であり、
    水中油型乳化食品中のキサンタンガム及びグアーガムの含有量の和は、水中油型乳化食品の総質量の0.3%~3%である、
    たれ、ソース又はドレッシングである、
    ことを特徴とする水中油型乳化食品。
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