JP2013106547A - 調味料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩分を多く含有する醤油等の調味料から構成される調味料組成物と油脂を簡便な方法で混合し、油脂含有調味料組成物を提供する。すなわち、高速撹拌や均質化の操作を行なわず、簡単な撹拌だけで多量の油脂を混合した油脂含有調味料組成物を調製することを提供することを目的とする。
【解決手段】キサンタンガム、並びにグァーガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物から選択される少なくとも1種以上である増粘安定剤を用い、調味料に分散、溶解後、油脂を添加し、混合して増粘及び/又はゲル化することすることにより上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は塩分、油脂を含有するペースト状の調味料組成物に関する。
従来の調味料、例えば醤油、ソース、酢醤油などの代表的な調味料は、油脂と共に用いると調味料のもつ特有の刺激味が和らげられる独特の丸みのある風味が得られるため、惣菜等には調味料と油脂を混合したドレッシングとして使用したり、煎餅、おかき、あられ、その他スナック菓子の味付け等に使用されている。
しかし、一般的に調味料、例えば醤油は塩分を15〜18重量%含有し油脂の混合が困難であるため、前者のドレッシングには喫食直前に水相と油相の2相に分離したものを強く攪拌したり振ることで一時的に均一化した後に使用したり、後者の煎餅等の加工用には調味料と油脂を別々に塗布する方法で使用されているが、出来上がりの食品において、味が不均一になったり外観にむらが生じたりする場合があった。
また、調味料と油脂の混合物は液状であるため、これらを惣菜等の食品に使用する際、適量よりもかけすぎたり、必要のないものにまでかけてしまうという不都合があった。
近年、調味料は惣菜等に振りかけたり、和えたりして使用される他、食材等に塗布したり、食材間に挟んだり、更には焼成したり、蒸したりして使用されることが増えている。例えば、レストラン等では調味料を白身魚やハンバーグ等の上にヘラ等で薄く塗り広げた後、オーブンやスチーマー等で加熱して使用されたり、ベーカリーでは調味料をパン生地の上に塗り広げた後、焼成して調理パンが製造される。
一方、レストランのシェフやベーカリー職人のような高度な技術をもたない家庭での調理や大量調理を行う惣菜工場等でも、適量の調味料を必要な食材箇所へ簡便に塗布したり、食材間に挟んだりできるよう、粘度を付与したり、ゼリー化した調味料が使用されるようになった。
しかしながら、調味料の増粘、ゼリー化は親水性の増粘安定剤が可溶性成分或いは親水性成分を保持することにより達成されているため、増粘やゼリー化した調味料に油脂を混合することが困難であった。
また、調味料に油脂を混合させるため乳化剤を用いる場合は、乳化剤を溶解させる目的で油脂と乳化剤の融点以上に加温した後調味料と混合したり、高速攪拌装置を用いて調味料と油脂及び乳化剤を混合、均質化する必要がある等、調理作業が煩雑になる問題があった。
調味料に油脂を混合する方法としては、醤油と食用油脂をジアセチル酒石酸モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、カゼインナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、α化でん粉とを併用することを特徴とする「乳化調味料の製造法」(例えば、特許文献1参照。)、油脂とラクトアルブミンと、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライドと、α化でん粉、酵素処理ゼラチン、キサンタンガム、ペクチン、グァーガムとを併用した水中油型組成物を作成し、調味料を含むソース組成物と混合することを特徴とする「起泡性水中油型組成物」(例えば、特許文献2参照。)などが報告されている。また、ゼリー状食品に油脂を混合する方法としては、起泡性蛋白質とキサンタンガム、トラガントガムとゲル化剤を併用した溶液に油脂を加えて乳化させることを特徴とする「油脂を包含するゲル状食品の製造法」(例えば、特許文献3参照。)などが報告されている。
しかしながら、これらの先行発明は、油脂を含有する乳化調味料や水中油型組成物を作成するために高速撹拌やホモジナイザーを用いた均質化処理が必要であり、例えば家庭で使用するには簡便性に劣るものであった。また、特許文献3記載のゼリー状食品に油脂を混合する方法は可溶性固形分として糖類及び/又は糖アルコール類を多く含有する必要があり、高塩分の調味料には風味の観点で適用できないものであった。
特公昭61−48902号公報 特公平7−83692号公報 特開昭56−113263号公報
本発明は、塩分を多く含有する醤油等の調味料から構成される調味料組成物と油脂を簡便な方法で混合し、油脂含有調味料組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意努力した結果、特定の増粘安定剤を用いることで、高濃度に塩化ナトリウムを含有する調味料組成物へ簡便に油脂を混合できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下に関するものである。
(1)増粘安定剤を含有する、水系成分に対する油系成分の重量比が0.3〜3である油脂含有調味料組成物。
(2)増粘安定剤がキサンタンガムと、グァーガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である前記(1)記載の油脂含有調味料組成物。
(3)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は酵素分解レシチンを含有する前記(1)又は(2)記載の油脂含有調味料組成物。
(4)増粘安定剤1〜3重量%、乳化剤0.1〜0.5重量%並びに塩化ナトリウム4〜20重量%を含有する調味料組成物100重量部に対し、油脂30〜300重量部含有する油脂含有調味料組成物。
(5)増粘安定剤及び/又は乳化剤を造粒する工程、該造粒物を調味料に添加する工程、油脂を添加、混合する工程を有する、水系成分に対する油系成分の重量比が0.3〜3である油脂含有調味料組成物の製造方法。
(6)増粘安定剤及び/又は乳化剤を造粒し、該造粒物を含有する前記(1)〜(4)いずれか記載の油脂含有調味料組成物を製造するための増粘安定製剤。
本発明の調味料組成物は、高速撹拌や均質化の操作を行なわず、簡単な撹拌だけで多量の油脂を混合した油脂含有調味料組成物を調製することができる。
本発明でいう調味料は塩化ナトリウムを多く含有する醤油、だし、ソース、コンソメ等の液状調味料である。
本発明に用いる増粘安定剤は、キサンタンガム、並びにグァーガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物から選択される少なくとも1種以上である。
キサンタンガムとは、微生物キサントモナス・キャンペストリス(Xanthomonas campestris)がブドウ糖等を発酵して、その菌体外に蓄積した多糖類を精製し粉末にした多糖類である。
グァーガムとは、マメ科グァー(Cyamopsis tetragonolobus TAUB.)の種子の胚乳部分を粉砕して得られる、又はこれを温時〜熱時水で抽出して得られる天然の多糖類である。
タマリンドシードガムとは、マメ科タマリンド(Tamarindus indica LINNE)の種子の胚乳部分より、温時〜熱時水若しくはアルカリ性水溶液で抽出して得られる、又はこれを酵素(β−ガラクトシダーゼ、ラクターゼ)処理した天然の多糖類である。
グルコマンナンとは、サトイモ科コンニャク(Amonphophallus Konjac)の根茎を、乾燥、粉砕後、含水エタノールで洗浄して得られる、又はこれを冷時〜温時水で抽出して得られる多糖類である。
グァーガム酵素分解物とは、いわゆるグァーガムを分解したものであり、マメ科グァーの種子の胚乳部分から得られた多糖類を、酵素で分解して得られたものである。特に限定されるものではないが、グァーガム酵素分解物が1.8×10〜1.8×10の分子量をもつものを70%以上含む分子量分布を有していることが好ましい。
また、本発明でいう特定の多糖類は夾雑物の存在にかかわらず、例えばグルコマンナンであれば、代わりにこんにゃく粉であっても、グルコマンナンとしての本発明の効果が発揮される限りにおいて、本発明の中に含まれる。
本発明における食品に対する増粘安定剤の添加量は、使用される増粘安定剤の種類、調味料の種類等に応じて種々選択されるものであり、目的とする効果が得られるように適宜決定すればよい。調味料の一例として醤油の場合を挙げるとすると、醤油100gに対して0.5〜5g、好ましくは1〜3gの範囲が例示される。
増粘安定剤の添加量が増すにしたがって調味料組成物は粘度が増加して、部分的にゲルが形成したりすることがあり、油脂を混合する際に混合しにくく、調味料組成物と油脂の混合調味料はべたつき感が強くなって調味料として好ましい物性を付与できない。また、増粘安定剤の添加量が少ないと、調味料組成物に所望量の油脂を混合できない。
本発明におけるキサンタンガムと、グァーガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の増粘安定剤の配合割合は、キサンタンガムと併用する増粘安定剤の種類により適宜調整することができるが、好ましくはキサンタンガム100重量部に対しグァーガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の増粘安定剤10〜100重量部である。
更には増粘安定剤の水や調味料への分散を容易にするために増粘安定剤100重量部に対してデキストリン及び/又は糖類を100〜500重量部の割合で配合することが好ましい。
これら増粘安定剤やデキストリン及び/又は糖類はあらかじめ混合しておくことが好ましい。
本発明で用いる乳化剤は、特に限定するものではないが、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は酵素分解レシチンが好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグリセリンとは、グリセリンを脱水縮合する等して得られるグリセリン骨格を基本単位として分子内に水酸基とエーテルを有する物質をいう。一般的に流通しているポリグリセリンの種類は、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等が例示される。
また、本発明の調味料組成物と油脂の混合性、及び脂肪酸とのエステル化の容易性の観点から、水酸基価は1200以下が好ましく、1200以下かつ770以上がより好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸は、特に限定するものではないが、例えば炭素数が8から22であり、飽和もしくは不飽和の直鎖の脂肪酸やヒドロキシ体等の単独又は混合の脂肪酸であり、好ましくは炭素数12から18の飽和脂肪酸である。ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化度は、特に限定するものではないが、好ましくはモノエステル含量50%以上であり、更に好ましくは70%以上である。これらポリグリセリン脂肪酸エステルはポリグリセリンと脂肪酸を不活性ガス存在下にて加熱エステル化反応し、場合によっては蒸留精製することによって得られるが、この方法に限定されるものではない。
本発明で用いられる酵素分解レシチンとは、植物レシチン又は卵黄レシチンを水又はアルカリ性水溶液でpH調整後、室温時〜温時酵素分解して得られる、又はこれをエタノール、イソプロピルアルコール若しくはアセトンで抽出して得られる、フォスファチジン酸及びリゾレシチンを主成分とするものである。
本発明における食品に対する乳化剤の添加量は、使用される乳化剤の種類、調味料の種類等に応じて種々選択されるものであり、目的とする効果が得られるように適宜決定すればよい。調味料の一例として醤油の場合を挙げるとすると、醤油100gに対して0.05〜1g、好ましくは0.1〜0.5gの範囲が例示される。乳化剤の添加量が増すにしたがって調味料組成物は粘度が増加し、油脂を混合できる量は多くなるが、調味料に乳化剤由来の風味が現れる場合がある。また、乳化剤の添加量が少ないと、調味料組成物に所望量の油脂を混合できない。
本発明で使用する塩化ナトリウムは、一般に市場で入手可能であればよく、食塩、食卓塩、精製塩、原塩、粉砕塩等のいずれのものも使用可能であり、塩化ナトリウムを含む他の原料を添加することで調味料として使用することができる。
なお本発明の効果に悪影響を与えない限度において、各種原料や添加剤を使用してもよい。例えば、調味料として、酢、醤油、増粘多糖類、乳化剤、糖類、高甘味度甘味料、果汁、酸味料、香辛料、化学調味料等や、香料、着色料、保存料、日持ち向上剤、酸化防止剤などを挙げることができる。
例えば、増粘多糖類として、ローカストビーンガム、カラギナン、ペクチン、プルラン、カシアガム、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、サイリウムシードガム、ゼラチン、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、マクロホモプシスガム、寒天、ラムザンガム、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸塩)、カードラン、スクシノグリカン、ガティガム、微結晶セルロース、発酵セルロース、微小繊維状セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、水溶性ヘミセルロース、大豆多糖類、加工デンプン等の中から選ばれる1種又は2種以上を併用することも可能である。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル(蒸留モノグリセライド、反応モノグリセライド、ジ・トリグリセライド、有機酸モノグリセライド、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等)及びショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチン等を挙げることができる。
更には調味料組成物中に固形物を分散させてもよい。分散させる固形物としては、ゴマ、スパイス、ハーブ、コショウ、ガーリック、抹茶などの粉末茶、リンゴなどの果実やダイコン、ショウガ、タマネギなどの野菜のカット品、おろし、ピューレ、パルプ、さのうなどや、カットゼリーなど特に限定されず、これらから選ばれる1種以上を使用することができる。
本発明で使用する油脂として、植物油脂あるいはこれらの分別油脂、硬化油脂、エステル交換油脂、動物油脂等の中から1種又は2種以上を併用することができる。植物油脂の例としては、大豆油、菜種油、綿実油、コーン油、米油、ひまわり油、オリーブ油、サフラワー油、パーム油、パーム核油及びヤシ油、動物油脂として乳脂等を挙げることができる。
本発明の調味料組成物は、加熱や加温をしなくても常温で油脂を添加後、短時間の弱い撹拌で油脂を含有する調味料を作成することができる。ここで常温とは乳化剤を溶解させる目的で油脂と乳化剤を融点以上に加温するような温度ではなく、日常生活で経験する室温等の温度帯のことをいい、例えば日本工業規格に定められている常温の範囲5〜35℃等が例示される。また、ここでの短時間の弱い撹拌とは、例えばボールに入れた調味料組成物に油脂を加え、泡立て器を用い手で30秒間程度撹拌する方法等が例示される。
本発明の調味料組成物は、油脂を添加し混合することで、油脂の分離がなく調味料のもつ特有の刺激味が和らげられ独特の丸みのある風味をもつ油脂含有調味料を得ることができる。
本発明の調味料組成物は、喫食直前に調味料と増粘安定剤及び乳化剤を混合して使用することもできるが、一般の調味料と同様に容器に充填することもできる。容器としては既知のものを任意に使用することができるが、好適な容器は内表面が親油性である合成樹脂製の容器であり、この容器は内面に付着した調味料組成物がそのまま残る割合が少なく、液切れが良好である。この条件を満たす容器としては、例えばポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等を素材としたものがある。また、これら容器の形状についても特に制限はなく、ボトルタイプ、カップタイプ、チューブタイプ等いかなる形状のものでもよいが、押圧押出し可能な柔軟容器であることが使用時の計量を容易にすることから好ましい。
本発明の調味料組成物を製造する際に使用する増粘安定剤と乳化剤は、直接、調味料に混合、溶解してもよいが、増粘安定剤と乳化剤を予め混合した増粘安定剤製剤として使用する、或いは増粘安定剤、乳化剤並びにデキストリン及び糖類を予め混合した増粘安定剤製剤として使用することができる。
更には、調味料に混合する際の分散性を高めるために増粘安定剤、乳化剤を造粒した顆粒状組成物を作成し、調味料に混合、溶解して調味料組成物を作成することが好ましい。
造粒の方法としては、食品の分野で一般的に行われている撹拌造粒、押出造粒、転動造粒、流動層造粒などの方法を用いて行うことができる。
調味料に混合する増粘安定剤、乳化剤からなる増粘安定剤製剤の添加量は、調味料の種類や混合する油脂の量応じて適時設定することが可能であるが、具体的には醤油100重量部に対して0.5〜10重量部が好ましく、特に1〜5重量部が好ましい。
増粘安定剤製剤の使用方法は特に限定されるものではないが、調味料に分散して混合、溶解することで調味料組成物を作成することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グァーガム(太陽化学株式会社製)3g、モノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)3g、塩化ナトリウム170gを水807gに分散、90℃まで加熱した後、室温まで冷却して調味料組成物(本発明品1)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」又は基準油脂分析試験法に準じて算出した。
実施例2
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)15g、グァーガム酵素分解物(太陽化学株式会社製)15g、モノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)3g、塩化ナトリウム170gを水797gに分散、90℃まで加熱した後、室温まで冷却して調味料組成物(本発明品2)を調製した。
比較例1
実施例1において、グァーガムをローカストビーンガム(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例1と同様にして、調味料組成物(比較品1)を得た。
比較例2
実施例1において、グァーガムをκ−カラギナン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例1と同様にして、調味料組成物(比較品2)を得た。
比較例3
実施例1において、キサンタンガムを3g、グァーガムを17gに変更する以外は実施例1と同様にして、調味料組成物(比較品3)を得た。
試験例1
本発明品1及び2と比較品1〜3をボールに各210g計量し、25℃のなたね油90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのなたね油の混合具合を目視観察した。
これらの評価結果を表1に示す。
混合状態は、◎:20秒以内になたね油が混合される、○:30秒以内になたね油が混合される、△:なたね油の混合に30秒以上必要、×:なたね油の混合に60秒以上必要、の4段階で評価した。
Figure 2013106547
表1から明らかなように本発明により、簡便に油脂含有調味料組成物を調製することができる。
実施例3
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グァーガム(太陽化学株式会社製)3g、モノミリスチン酸ペンタグリセリン(太陽化学株式会社製)7g、塩化ナトリウム170gを水803gに分散、90℃まで加熱した後、室温まで冷却して調味料組成物(本発明品3)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
実施例4
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをモノオレイン酸ペンタグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、調味料組成物(本発明品4)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
実施例5
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをジステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、調味料組成物(本発明品5)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
実施例6
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンを酵素分解レシチン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、調味料組成物(本発明品6)を得た。
比較例4
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをモノ・ジステアリン酸ジグリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、調味料組成物(比較品4)を得た。ポリグリセリンの水酸基価は1352であった。
比較例5
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをクエン酸モノステアリン酸グリセリン(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、調味料組成物(比較品5)を得た。
比較例6
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをパーム硬化油モノグリセリド(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、調味料組成物(比較品6)を得た。
比較例7
実施例3において、モノミリスチン酸ペンタグリセリンをショ糖パルミチン酸エステル(太陽化学株式会社製)に変更する以外は実施例3と同様にして、調味料組成物(比較品7)を得た。
試験例2
本発明品3〜6と比較品4〜7をボールに各30g軽量し、25℃のなたね油70gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのなたね油の混合具合を目視観察した。これらの評価結果を表2に示す。
混合状態は、◎:20秒以内になたね油が混合される、○:30秒以内になたね油が混合される、△:なたね油の混合に30秒以上必要、×:なたね油の混合に60秒以上必要、の4段階で評価した。
Figure 2013106547
表2から明らかなように本発明により、簡便に油脂含有調味料組成物を調製することができる。
実施例7
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グルコマンナン(太陽化学株式会社製)2g、モノステアリン酸ペンタグリセリンとデキストリンを等量混合し粉末化したポリグリセリン脂肪酸エステル製剤(太陽化学株式会社製)7g、塩化ナトリウム170gを水804gに分散して調味料組成物(本発明品7)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は1012であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」又は基準油脂分析試験法に準じて算出した。
試験例3
本発明品7をボールに210g計量し、25℃のなたね油90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのなたね油の混合具合を目視観察した。
なたね油は20秒以内に本発明品7に混合され、簡便に油脂含有調味料組成物を調製することができた。
実施例8
70℃の温湯80gにモノオレイン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)20gを撹拌溶解した。
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)100g、タマリンドシードガム(太陽化学株式会社製)80gとデキストリン200gを流動状態に調整し、70℃のモノオレイン酸デカグリセリン溶液100gを噴霧した。噴霧終了後得られた顆粒を流動乾燥し顆粒状組成物396gを得た。顆粒状組成物60gを100mlあたり食塩相当量16gの濃い口醤油940gに分散して調味料組成物(本発明品8)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」又は基準油脂分析試験法に準じて算出した。
試験例4
本発明品8をボールに210g計量し、25℃の大豆油90gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときの大豆油の混合具合を目視観察した。
大豆油は20秒以内に本発明品8に混合され、簡便に油脂含有調味料組成物を調製することができた。得られた油脂含有調味料組成物は醤油特有の刺激味が和らぎ、丸みのある風味が均一に感じられるペースト状調味料であって、餅の上に載せてもその適度な保型性から垂れ落ちたりせず焼餅をつくることができた。
実施例9
キサンタンガム(太陽化学株式会社製)17g、グァーガム(太陽化学株式会社製)3g、モノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学株式会社製)3gを市販の濃縮白だし(100mlあたり食塩相当量15g)977gに分散、90℃まで加熱した後、室温まで冷却して調味料組成物(本発明品9)を調製した。ポリグリセリンの水酸基価は888であった。
水酸基価は第8版食品添加物公定書「油脂類試験法」又は基準油脂分析試験法に準じて算出した。
試験例5
本発明品9をボールに210g計量し、25℃のオリーブ油70g、レモン果汁20g、バジル少量を加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのオリーブ油の混合具合を目視観察した。
オリーブ油は20秒以内に本発明品9に混合され、簡便に油脂含有調味料組成物を調製することができた。得られた油脂含有調味料組成物はレモン果汁の酸味が和らぎ、丸みのある風味が均一に感じられるペースト状調味料であって、ディップソースとして野菜スティックですくったり、サラダの好みの具材のみに載せてもその適度な保型性から垂れ落ちたり、広がったりせず使用することができた。
試験例6
本発明品9をボールに150g計量し、10℃の市販のクリーム(乳脂肪分47%)150gを加えて泡立て器を用い手で60秒間撹拌を行ったときのクリームの混合具合を目視観察した。
クリームは20秒以内に本発明品9にホイップしながら混合され、簡便にクリーム含有調味料組成物を調製することができた。得られたクリーム含有調味料組成物はホイップされたペースト状調味料であって、スライス野菜を挟んだサンドイッチの調味料としてサンドイッチに塗った場合、その適度な保型性から垂れ落ちたりせず使用することができた。
本発明の調味料組成物は、高速撹拌や均質化の操作を行なわず、簡単な撹拌だけで多量の油脂を混合した油脂含有調味料組成物を調製することができ、産業上貢献大である。

Claims (6)

  1. 増粘安定剤を含有する、水系成分に対する油系成分の重量比が0.3〜3である油脂含有調味料組成物。
  2. 増粘安定剤がキサンタンガムと、グァーガム、タマリンドシードガム、グルコマンナン及びグァーガム酵素分解物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項1記載の油脂含有調味料組成物。
  3. ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は酵素分解レシチンを含有する請求項1又は2記載の油脂含有調味料組成物。
  4. 増粘安定剤1〜3重量%、乳化剤0.1〜0.5重量%並びに塩化ナトリウム4〜20重量%を含有する調味料組成物100重量部に対し、油脂30〜300重量部含有する油脂含有調味料組成物。
  5. 増粘安定剤及び/又は乳化剤を造粒する工程、該造粒物を調味料に添加する工程、油脂を添加、混合する工程を有する、水系成分に対する油系成分の重量比が0.3〜3である油脂含有調味料組成物の製造方法。
  6. 増粘安定剤及び/又は乳化剤を造粒し、該造粒物を含有する請求項1〜4いずれか記載の油脂含有調味料組成物を製造するための増粘安定製剤。
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