JP6970517B2 - 菓子用生地 - Google Patents
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Description
HLB値=20×A/B
A:乳化剤の親水基部分の分子量、B:乳化剤の分子量
生地中の水中糖濃度(%)=生地中の糖類含量/(生地中の糖類含量+生地中の全水分量)×100
実施例・比較例で得られた菓子(パウンドケーキ、バウムクーヘン、スポンジケーキ、ブッセ、フィナンシェ、スコーン、どら焼き、マドレーヌ、ソフトクッキー)を、熟練した10人のパネラーに食べてもらい、ソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの観点で各々食感を評価し、その評価点の平均値を食感の評価値とした。その際の評価基準は以下の通りであった。
(ソフトさ)
5点:非常にソフトで軟らかい
4点:ややソフトで軟らかい
3点:普通である
2点:ややソフトさに欠け、硬い
1点:ソフトさに欠け、非常に硬い
(弾力のなさ)
5点:耐糖性α−アミラーゼを含有していない通常の加熱調理した菓子と同等のレベルで、弾力がない
4点:耐糖性α−アミラーゼを含有していない通常の加熱調理した菓子に比べると、若干弾力がある
3点:耐糖性α−アミラーゼを含有していない通常の加熱調理した菓子に比べると、少し弾力がある
2点:耐糖性α−アミラーゼを含有していない通常の加熱調理した菓子に比べると、弾力があり食感が異なる
1点:耐糖性α−アミラーゼを含有していない通常の加熱調理した菓子に比べると、弾力があり食感が明らかに異なる
(しっとりさ)
5点:非常にしっとりしている
4点:しっとりしている
3点:普通である
2点:しっとりさが少なく、やや硬い
1点:しっとりさに欠け、非常に硬い
加熱調理後1日目及び7日目又は45日目の菓子のソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの各評価結果を基に、総合評価を行った。その際の評価基準は以下の通りである。
A:加熱調理後1日目及び7日目又は45日目の菓子のソフトさ、弾力のなさ、しっとりさが全て4.3点以上5.0点以下を満たすもの
B:加熱調理後1日目及び7日目又は45日目の菓子のソフトさ、弾力のなさ、しっとりさが全て4.0点以上5.0点以下であって、且つ4.0以上4.3未満が少なくとも一つあるもの
C:加熱調理後1日目及び7日目又は45日目の菓子のソフトさ、弾力のなさ、しっとりさが全て3.0点以上5.0点以下であって、且つ3.0以上4.0未満が少なくとも一つあるもの
D:加熱調理後1日目及び7日目又は45日目の菓子のソフトさ、弾力のなさ、しっとりさが全て2.0点以上5.0点以下であって、且つ2.0以上3.0未満が少なくとも一つあるもの
E:加熱調理後1日目及び7日目又は45日目の菓子のソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価において、2.0未満が少なくとも一つあるもの
水分活性の測定は、25℃に温調した加熱調理前の菓子用生地をプラスチック製容器(直径4cm×高さ1cm)に充填した後、水分活性測定装置(デカゴン社製「AQUA LAB CX-2」)を用いて測定した。
生地中の水中糖濃度は、次式に従って計算した。
生地中の水中糖濃度(%)=生地中の糖類含量/(生地中の糖類含量+生地中の全水分量)×100
比重の測定は、作製した加熱調理前の菓子用生地を計量カップ(100ml)に入れて、重量(g)を測定し、容量(ml)で除して得た。
1)(株)カネカ製「菜種油」
2)理研ビタミン(株)製「ポエムV−100」
3)Novozymes A/S製「OPTICAKE FRESH 50BG:51.6単位(U)」
4)FLAVEX Naturextrakte mbH製「Rosemary Antioxidant extract 25% Diterpene Phenols, Type no.027.020」
5)太陽化学(株)製「サンソフトQ−18D」
6)ADM社製「Yelkin TS」
7)理研ビタミン(株)製「エマルジーMO」
8)日清製粉(株)製「バイオレット(澱粉76%、水分14%)」由来の澱粉9)キュピータマゴ(株)製「液全卵(殺菌)(水分76%)」
10)東洋精糖(株)製「上白糖(水分1%)」
11)アイコク(株)製「赤プレミアム(水分4%)」
12)(株)明治製「明治バター(食塩不使用)(油分81%、水分15.9%)」
13)正栄食品工業(株)製「アーモンドプードル皮無(澱粉20%、水分5%)」由来の澱粉
14)キュピータマゴ(株)製「凍結卵白(製菓用)P(水分83%)」
15)日清製粉(株)製「カメリア(澱粉72%、水分14%)」由来の澱粉
16)Church&Dwiht製「Sodium BicarbonateUSP-FCC rade5(重曹) (水分0%)」
17)松谷化学工業(株)製「エリアンVC120(澱粉92%、水分8%)」由来の澱粉
18)三菱商事フードテック(株)製「アマミール(水分29.7%)」
19)公益財団法人塩事業センター製「精製塩(水分0.1%)」
ヤシ油(カネカ社製):50重量部、極度硬化ハイエルシン菜種油(カネカ社製):50重量部を真空下、90℃で脱水を行った。そこへナトリウムメチラート(東ソー社製):0.3重量部を加え、窒素気流下、90℃で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応停止後、水洗した。次に、活性白土(水澤化学工業社製):3重量部を加え、減圧下で攪拌して20分後に全量濾過し、250℃で60分間脱臭してエステル交換油脂Aを得た。
パーム核オレイン(カネカ社製、ヨウ素価:25):26重量部、パーム油(カネカ社製、ヨウ素価:52):69重量部、パームステアリン(カネカ社製、ヨウ素価:32.5):5重量部を真空下、90℃で脱水を行った。そこへナトリウムメチラート(東ソー社製):0.3重量部を加え、窒素気流下、90℃で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応停止後、水洗した。次に、活性白土(水澤化学工業社製):3重量部を加え、減圧下で攪拌して20分後に全量濾過し、250℃で60分間脱臭してエステル交換油脂Bを得た。
菜種油(カネカ社製「菜種油」):99.8重量部を70℃に加熱後、レシチン(ADM社製「Yelkin TS」):0.2重量部を溶解し、常法通り掻き取り式チューブラー冷却捏和装置にて冷却捏和して、液状ショートニングを得た。
ステアリン酸モノグリセリド(理研ビタミン社製「エマルジーMS」):3重量部、クエン酸モノグリセリド誘導体(DANISCO A/S社製「クエン酸モノグリセリド」):3重量部、プロピレングリコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製「リケマールPB−100」):4.2重量部、レシチン(ADM社製「Yelkin TS」):0.4重量部、ソルビタン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製「ポエムS−65V」):0.4重量部、菜種油(カネカ社製「菜種油」):18重量部を混合してから85℃で完全に溶解させて油相部とした。また、キサンタンガム(大日本住友製薬社製「K−OB」):0.1重量部、ショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ社製「S−1170」):4.2重量部、オリゴトース(三和澱粉工業社製「オリゴトース」(水分:27.5%)):45.65重量部、エタノール(信和アルコール産業社製「シュンコールB」(水分:49%)):4重量部、クエン酸三ナトリウム(ADM社製「クエン酸三ナトリウム」):0.05重量部、水:17重量部を混合、加温し65℃で完全に溶解させて水相部とした。該水相部を撹拌しながらそこへ前記油相部を投入して水中油型エマルジョンを調製した。このエマルジョンをホモミキサー(プライミクス社製「型番:T.K.ホモミキサー」)で乳化状態を更に均質化しながら、1℃/分以下の冷却速度で50℃まで冷却した後、撹拌を停止し、乳化を終了した。その後、最大冷却速度が0.1℃/分以下の条件で50℃から20℃まで冷却し、起泡性乳化油脂(水分:31.5重量%)を得た。
表1に示す配合に従って、油中水型乳化油脂組成物を作製した。即ち、エステル交換油脂A、エステル交換油脂Bおよび菜種油を70℃に加熱後、グリセリンモノステアリン酸エステル、バターフレーバー、ローズマリー抽出物を溶解し、更に耐糖性α−アミラーゼを混合して油相部とした。前記油相部を攪拌しながらそこへ70℃に加熱した水を全体量が100重量部になるように投入し、油中水型の乳化液を調製した。この乳化液を60℃に温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合した後、常法通り掻き取り式チューブラー冷却捏和装置にて冷却捏和して、油中水型乳化油脂組成物を得た。得られた油中水型乳化油脂組成物中の油脂、水分、乳化剤(A)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表1に示した。
表1の配合に従い、グリセリンモノステアリン酸エステルの添加量を変更し、添加水で全体量を調整した以外は、実施例1と同様にして油中水型乳化油脂組成物を得た。得られた油中水型乳化油脂組成物中の油脂、水分、乳化剤(A)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表1に示した。
表1の配合に従い、耐糖性α−アミラーゼの添加量を変更し、添加水で全体量を調整した以外は、実施例1と同様にして油中水型乳化油脂組成物を得た。得られた油中水型乳化油脂組成物中の油脂、水分、乳化剤(A)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表1に示した。
表1の配合に従い、エステル交換油脂Aとエステル交換油脂Bの比率は同じでその合計量を減らし、その分菜種油を増やして油脂の配合量を同じにした以外は、実施例1と同様にして油中水型乳化油脂組成物を得た。得られた油中水型乳化油脂組成物中の油脂、水分、乳化剤(A)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表1に示した。
表2に示す配合に従って、水相を含まない油脂組成物を作製した。即ち、菜種油を70℃に加熱し、グリセリンモノステアリン酸エステル(乳化剤(A))、ローズマリー抽出物、耐糖性α−アミラーゼを混合し、攪拌しながら60℃に品温を調節後、掻き取り式チューブラー冷却捏和装置にて冷却捏和して、水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(A)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表2の配合に従い、ジグリセリンモノステアリン酸エステル(乳化剤(B))をさらに添加し、その分菜種油の添加量を減らした以外は、実施例7と同様にして水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(A),(B)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表2の配合に従い、ジグリセリンモノステアリン酸エステル(乳化剤(B))及びレシチン(乳化剤(C))をさらに添加し、その分菜種油の添加量を減らした以外は、実施例7と同様にして水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(A)〜(C)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表2の配合に従い、グリセリンモノステアリン酸エステルとジグリセリンモノステアリン酸エステルの比率は同じで、その合計添加量を変更し、その分菜種油の添加量を減らした以外は、実施例9と同様にして水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(A)〜(C)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表2の配合に従い、ジグリセリンモノステアリン酸エステル(乳化剤(B))、レシチン(乳化剤(C))及びグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステル(乳化剤(D))をさらに添加し、その分菜種油の添加量を減らした以外は、実施例7と同様にして水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(A)〜(D)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表2の配合に従い、ジグリセリンモノステアリン酸エステル、レシチン及びグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルの合計量は同じで、これらの配合比率を変えた以外は、実施例11と同様にして水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(A)〜(D)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表2の配合に従い、グリセリンモノステアリン酸エステルを添加せず、その分菜種油の添加量を増やした以外は、実施例9と同様にして水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(B),(C)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表2の配合に従い、耐糖性α−アミラーゼの添加量を変更し、その分菜種油の変更した以外は、実施例9と同様にして水相を含まない油脂組成物を得た。得られた水相を含まない油脂組成物中の油脂、乳化剤(A)〜(C)、耐糖性α−アミラーゼの含有量は表2に示した。
表3の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)、上白糖をミキサーボウルに投入し、低速で2分間、中速で2分間混合した。次いで、低速で混合しながら液卵をそこへ流し入れ、低速で1分30秒間、中速で1分30秒間混合した。最後に、薄力粉(穀粉由来の澱粉)とベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で30秒間、中速で10秒間混合し、比重0.88g/mlのパウンドケーキ生地を得た。得られた生地370gを型に流し込み、180℃の固定窯で45分間焼成し、パウンドケーキを得た。得られたパウンドケーキのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表3に示した。
表3の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を他の油中水型乳化油脂組成物(実施例2〜6、比較例1,2)に変更した以外は、実施例13と同様にしてパウンドケーキを得た。得られたパウンドケーキのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表3に示した。
表3の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)の半量を油中水型乳化油脂組成物(比較例2)と置き換え、更に耐糖性α−アミラーゼを添加した以外は、実施例13と同様にしてパウンドケーキを得た。得られたパウンドケーキのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表3に示した。
表4の配合に従い、パウンドケーキを作製した。即ち、バター、水相を含まない油脂組成物(実施例7)、上白糖をミキサーボウルに投入し、低速で2分間、中速で2分間混合した。次いで、低速で混合しながら液卵をそこへ流し入れ、低速で1分30秒間、中速で1分30秒間混合した。最後に、薄力粉(穀粉由来の澱粉)とベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で30秒間、中速で10秒間混合し、比重0.88g/mlのパウンドケーキ生地を得た。得られた生地370gを型に流し込み、180℃の固定窯で45分間焼成し、パウンドケーキを得た。得られたパウンドケーキのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表4に示した。
表4の配合に従い、水相を含まない油脂組成物(実施例7)を他の水相を含まない油脂組成物(実施例8〜12、比較例3〜5)に変更した以外は、実施例20と同様にしてパウンドケーキを作製した。得られたパウンドケーキのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表4に示した。
表5の配合に従い、スポンジケーキを作製した。即ち、上白糖、起泡性乳化油脂、液卵をミキサーボウルに投入し、低速で30秒間混合した後、60℃に融解した油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を添加し、30秒間混合した。次に、薄力粉(穀粉由来の澱粉)とベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で30秒間、続いて高速で1分20秒間混合し、比重0.45g/mlのスポンジケーキ生地を作製した。得られた生地350gを型に流し込み、180℃の固定窯で40分間焼成し、スポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表5に示した。
表5の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を、油中水型乳化油脂組成物油脂組成物(比較例1)に変更した以外は、実施例26と同様にしてスポンジケーキを得た。得られたスポンジケーキのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表5に示した。
表6の配合に従い、バウムクーヘンを作製した。即ち、上白糖、起泡性乳化油脂(製造例4)、35℃に温調した液卵をミキサーボウルに投入し、低速で1分間、中速1分間混合した。次いで、薄力粉(穀粉由来の澱粉)とベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で30秒間後、高速で1分間混合し、比重0.6g/mlに調整した。そこに、60℃に融解した油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を加えてから低速で均一に混合し、最終比重0.65g/mlのバウムクーヘン生地を作製した。得られた生地を、バウムクーヘン焼成機を使用して420〜430℃で焼成して、バウムクーヘンを得た。得られたバウムクーヘンのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表6に示した。
表6の配合に従い、起泡性乳化油脂(製造例4)の配合量を変更し、最終の生地比重を0.78g/mlに調整した以外は、実施例27と同様にしてバウムクーヘンを得た。得られたバウムクーヘンのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表6に示した。
表6の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を、油中水型乳化油脂組成物油脂組成物(比較例2)に変更した以外は、実施例27と同様にしてバウムクーヘンを得た。得られたバウムクーヘンのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表6に示した。
表7の配合に従い、ブッセを作製した。即ち、上白糖、液卵、水相を含まない油脂組成物(実施例9)、液状ショートニング(製造例3)をミキサーボウルに投入し、低速で1分間混合した。次いで、薄力粉(穀粉由来の澱粉)とベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で30秒間、高速で1分20秒間混合し、比重0.79g/mlのブッセ生地を作製した。得られた生地20gを絞り、表面に粉糖を振りかけた後、200℃で9分間焼成して、ブッセを得た。得られたブッセのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表7に示した。
表7の配合に従い、液状ショートニング(製造例3)を添加しない以外は、実施例29と同様にしてブッセを得た。得られたブッセのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表7に示した。
表7の配合に従い、水相を含まない油脂組成物(実施例9)を、水相を含まない油脂組成物(比較例3)に変更した以外は、実施例29と同様にしてブッセを得た。得られたブッセのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表7に示した。
表8の配合に従い、フィナンシェを作製した。即ち、上白糖、卵白をミキサーボウルに投入し、低速で30秒間、中速で1分間混合した。次いで、薄力粉(穀粉由来の澱粉)、アーモンドプードル(穀粉由来の澱粉)及びベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で30秒間、中速で30秒間混合した。そこに、60℃に融解した油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を加えて低速で均一に混合し、最終比重1.1g/mlのフィナンシェ生地を作製した。得られた生地40gを型に流し込み、200℃の固定窯で20分間焼成し、フィナンシェを得た。得られたフィナンシェのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表8に示した。
表8の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を、油中水型乳化油脂組成物油脂組成物(比較例1)に変更した以外は、実施例30と同様にしてフィナンシェを得た。得られたフィナンシェのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表8に示した。
表9の配合に従い、スコーンを作製した。即ち、上白糖、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)をミキサーボウルに投入し、低速で1分間混合した。次いで、薄力粉(穀粉由来の澱粉)、強力粉(穀粉由来の澱粉)及びベーキングパウダーを混合してから篩を通し、そこへ液卵と水を投入し、低速で30秒間、中速で2分間混合し、最終比重1.1g/mlのスコーン生地を作製した。得られた生地30gを分割して丸め、表面に塗り卵をして、200℃の固定窯で20分間焼成し、スコーンを得た。得られたスコーンのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表9に示した。
表9の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を、油中水型乳化油脂組成物油脂組成物(比較例1)に変更した以外は、実施例31と同様にしてスコーンを得た。得られたスコーンのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表9に示した。
表10の配合に従い、どら焼きを作製した。即ち、上白糖、25℃に温調した液卵をミキサーボウルに投入し、低速で1分間混合した。そこに篩を通した薄力粉(穀粉由来の澱粉)を投入し、低速で1分間、中高速で45秒間混合した。次いで、重曹を溶解した水、液状ショートニング(製造例3)、水相を含まない油脂組成物(実施例9)を添加し、低速で1分間、中速で30秒間混合した後、1時間寝かせてから漉し器を通して、最終比重1.0g/mlのどら焼き生地を作製した。得られた生地は、手動式のどら焼き機を使用し180℃で1分30秒間焼成して、どら焼きを得た。得られたどら焼きのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表10に示した。
表10の配合に従い、液状ショートニング(製造例3)を添加しない以外は、実施例32と同様にしてどら焼きを得た。得られたどら焼きのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表10に示した。
表10の配合に従い、水相を含まない油脂組成物(実施例9)を水相を含まない油脂組成物(比較例3)に変更した以外は、実施例32と同様にしてどら焼きを得た。得られたどら焼きのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表10に示した。
表11の配合に従い、マドレーヌを作製した。即ち、上白糖、液卵をミキサーボウルに投入し、低速で30秒間、中速で30秒感混合した。そこに、薄力粉(穀粉由来の澱粉)とベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で1分間混合した。次いで60℃に融解した油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を添加し、低速で2分間混合して、最終生地比重0.88g/mlのマドレーヌ生地を作製した。得られた生地27gを型に流し込み、180℃の固定窯で15分間焼成し、マドレーヌを得た。得られたマドレーヌのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表11に示した。
表11の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を油中水型乳化油脂組成物(比較例2)に変更した以外は、実施例33と同様にしてマドレーヌを得た。得られたマドレーヌのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表11に示した。
表12の配合に従い、ソフトクッキーを作製した。即ち、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)、上白糖、液卵、食塩、重曹、水をミキサーボウルに投入し、低速で30秒間、中速で30秒間混合した。そこに、薄力粉(穀粉由来の澱粉)、加工澱粉(穀粉由来の澱粉)及びベーキングパウダーを混合して篩を通してから投入し、低速で1分間混合して、最終生地比重1.2g/mlのソフトクッキー生地を作製した。得られた生地を50gに分割し、180℃の固定窯で20分間焼成し、ソフトクッキーを得た。得られたソフトクッキーのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表12に示した。
表12の配合に従い、上白糖と水の配合量を変更し、還元水あめを添加した以外は、実施例34と同様にしてソフトクッキーを得た。得られたソフトクッキーのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表12に示した。
表12の配合に従い、油中水型乳化油脂組成物(実施例1)を油中水型乳化油脂組成物(比較例1)に変更した以外は、実施例35と同様にしてソフトクッキーを得た。得られたソフトクッキーのソフトさ、弾力のなさ、しっとりさの評価結果を表12に示した。
Claims (11)
- 加熱調理して作製する菓子に用いる生地であって、前記生地中には、
前記生地中の穀粉由来の澱粉100重量部に対して油脂を32〜198重量部、水を40〜280重量部、
主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を0.6〜6.5重量部含有し、
さらに耐糖性α−アミラーゼを前記生地中の穀粉由来の澱粉100gに対して0.4〜50単位(U)含有する、菓子用生地であって、
油中水型乳化油脂組成物全体中、油脂を70〜99.39重量%、水を0.1〜29.49重量%、主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を0.5〜3重量%含有し、さらに油中水型乳化油脂組成物100gに対して耐糖性α−アミラーゼを1〜20単位(U)含有する油中水型乳化油脂組成物を、前記生地中の穀粉由来の澱粉100重量部に対して40〜200重量部含有する、菓子用生地。 - 加熱調理して作製する菓子に用いる生地であって、前記生地中には、
前記生地中の穀粉由来の澱粉100重量部に対して油脂を32〜198重量部、水を40〜280重量部、
主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を0.6〜6.5重量部含有し、
さらに耐糖性α−アミラーゼを前記生地中の穀粉由来の澱粉100gに対して0.4〜50単位(U)含有する、菓子用生地であって、
油脂組成物全体中、水相を含まず、油脂を60〜94.77重量%、主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を5〜18重量%含有し、さらに油脂組成物100gに対して耐糖性α−アミラーゼを12〜200単位(U)含有する油脂組成物を、前記生地中の穀粉由来の澱粉100重量部に対して4〜20重量部含有する、菓子用生地。 - 生地中の穀粉由来の澱粉100重量部に対して、乳化剤(B)、乳化剤(C)及び乳化剤(D)からなる群より選ばれる少なくとも1種の乳化剤を0.04〜7重量部含有する、請求項1又は2に記載の菓子用生地。
乳化剤(B):ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はプロピレングリコール脂肪酸エステル
乳化剤(C):天然レシチン及び/又は天然レシチンの酵素処理物
乳化剤(D):グリセリンモノ不飽和脂肪酸エステル - 生地に含まれる油脂全体中、30℃で液状の油脂を10重量%以上含有する請求項1〜3の何れか1つに記載の菓子用生地。
- 生地の比重が0.75〜1.2g/mlである請求項1〜4の何れか1つに記載の菓子用生地。
- 生地中の水中糖濃度が20〜60%且つ水分活性が0.75〜0.98である請求項1〜5の何れか1つに記載の菓子用生地。
- 油中水型乳化油脂組成物全体中、油脂を70〜99.39重量%、水を0.1〜29.49重量%、主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を0.5〜3重量%含有し、さらに油中水型乳化油脂組成物100gに対して耐糖性α−アミラーゼを1〜20単位(U)含有する、油中水型乳化油脂組成物であって、
前記油中水型乳化油脂組成物は、菓子用生地の作製に用いられ、
前記菓子用生地は、加熱調理して作製する菓子に用いる生地であって、前記生地中には、
前記生地中の穀粉由来の澱粉100重量部に対して油脂を32〜198重量部、水を40〜280重量部、
主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を0.6〜6.5重量部含有し、
さらに耐糖性α−アミラーゼを前記生地中の穀粉由来の澱粉100gに対して0.4〜50単位(U)含有する、油中水型乳化油脂組成物。 - 更に油中水型乳化油脂組成物全体中、下記乳化剤(B)、乳化剤(C)、乳化剤(D)からなる群より選ばれる少なくとも1種の乳化剤を0.1〜3重量%含有する請求項7に記載の油中水型乳化油脂組成物。
乳化剤(B):ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はプロピレングリコール脂肪酸エステル
乳化剤(C):天然レシチン及び/又は天然レシチンの酵素処理物
乳化剤(D):グリセリンモノ不飽和脂肪酸エステル - 油脂組成物全体中、油脂を60〜94.77重量%、主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を5〜18重量%含有し、さらに油脂組成物100gに対して耐糖性α−アミラーゼを12〜200単位(U)含有する、水相を含まない油脂組成物であって、
前記油脂組成物は、菓子用生地の作製に用いられ、
前記菓子用生地は、加熱調理して作製する菓子に用いる生地であって、前記生地中には、
前記生地中の穀粉由来の澱粉100重量部に対して油脂を32〜198重量部、水を40〜280重量部、
主要構成脂肪酸が飽和脂肪酸でα結晶型のグリセリンモノ脂肪酸エステルである乳化剤(A)を0.6〜6.5重量部含有し、
さらに耐糖性α−アミラーゼを前記生地中の穀粉由来の澱粉100gに対して0.4〜50単位(U)含有する、油脂組成物。 - 油脂組成物全体中、下記乳化剤(B)、乳化剤(C)、乳化剤(D)からなる群より選ばれる少なくとも1種の乳化剤を0.4〜18重量%含有する請求項9に記載の水相を含まない油脂組成物。
乳化剤(B):ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はプロピレングリコール脂肪酸エステル
乳化剤(C):天然レシチン及び/又は天然レシチンの酵素処理物
乳化剤(D):グリセリンモノ不飽和脂肪酸エステル - 請求項1〜6の何れか1つに記載の菓子用生地を加熱調理した菓子。
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